JP7428287B2 - Euvリソグラフィ用反射型マスクブランク、euvリソグラフィ用反射型マスク、およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、半導体製造等に使用されるEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)リソグラフィ用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「EUVマスクブランク」という。)、EUVリソグラフィ用反射型マスク(以下、本明細書において、「EUVマスク」という。)、およびそれらの製造方法に関する。
従来、半導体産業において、Si基板等に微細なパターンからなる集積回路を形成する上で必要な微細パターンの転写技術として、可視光や紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が使用されてきた。しかし、半導体デバイスの微細化が加速する一方で、従来のフォトリソグラフィ法の限界に近づいてきた。フォトリソグラフィ法の場合、パターンの解像限界は露光波長の1/2程度である。液浸法を用いても露光波長の1/4程度と言われており、ArFレーザ(193nm)の液浸法を用いても20nm~30nm程度が限界と予想される。そこで20nm~30nm以降の露光技術として、ArFレーザよりさらに短波長のEUV光を用いた露光技術のEUVリソグラフィが有望視されている。本明細書において、EUV光とは、軟X線領域または真空紫外線領域の波長の光線を指す。具体的には波長10nm~20nm程度、特に13.5nm±0.3nm程度の光線を指す。
EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、かつこの波長で物質の屈折率が1に近い。そのため、従来の可視光または紫外光を用いたフォトリソグラフィ法のような屈折光学系を使用できない。このため、EUVリソグラフィでは、反射光学系、すなわち反射型フォトマスクとミラーとが使用される。
一方で、光の短波長化とは別に、位相シフトマスクを利用した解像度向上技術が提案されている。位相シフトマスクは、マスクパターンの透過部を、隣接する透過部とは異なる物質または形状とすることにより、それらを透過した光に180度の位相差を与えるものである。したがって両透過部の間の領域では、180度位相の異なる透過回折光同士が打ち消し合い、光強度が極めて小さくなって、マスクコントラストが向上し、結果的に転写時の焦点深度が拡大するとともに転写精度が向上する。なお、位相差は原理上180度が最良であるが、実質的に175度~185度程度であれば、解像度向上効果は十分得られる。
位相シフトマスクの一種であるハーフトーン型マスクは、マスクパターンを構成する材料として、露光光に対する半透過性の薄膜を吸収層として用い、透過率を数%程度(通常は基板透過光に対して2.5%~15.0%程度)まで減衰させつつ、通常の基板透過光と175度~185度程度の位相差を与えることで、パターンエッジ部の解像度を向上させ、転写精度を向上させる位相シフトマスクである。
EUV露光は反射光学系を用い、NA(開口数)が小さいうえに、波長が短いため、特有の課題として、ミラーやマスクの表面凹凸の影響を受けやすく、目標とする微細な線幅を精度良く解像することは容易ではない。このため、従来のエキシマレーザ露光等で用いられているハーフトーン型マスクの原理を、反射光学系を用いたEUV露光においても適用可能とするハーフトーン型EUVマスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、位相シフト膜として、屈折率nが小さなRuを含む層を使用することで、所定の位相差を得るための膜厚を小さくし、より微細で高精度な位相シフトパターン形成を可能にしている。
パターンの微細化の要請によって、EUVマスクブランクの微小な反りが問題となってきた。EUVマスクブランクの反り量が300nmを超えると、EUVマスクブランクをパターニングする際にパターンの位置精度が低下するおそれがある。また、このような大きさの反りが発生すると、EUVマスクブランクから作製した反射型マスクを用いてパターン転写する際に、パターン位置ずれやパターン欠陥が発生するおそれがある。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、位相シフト膜を備え、反りが抑制されたEUVマスクブランクの提供を課題とする。
[1]基板上に、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成されたEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクであって、
上記位相シフト膜が、ルテニウム(Ru)と、窒素(N)とを含む層1を有し、
上記層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下である、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[2]out of plane XRD法で、上記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上である、[1]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[3]out of plane XRD法で、上記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの回折角2θが42°以下である、[1]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[4]二次イオン質量分析法により測定した上記層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比が0.0030以上、0.020以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[5]上記位相シフト膜が、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有する、[1]~[4]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[6]上記層2が、さらに、酸素(O)、N、ホウ素(B)および炭素(C)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[5]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[7]上記層2が、さらに、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む、[5]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[8]上記位相シフト膜の膜厚が20nm~60nmである、[1]~[7]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[9]上記多層反射膜からのEUV光の反射光と、上記位相シフト膜からのEUV光の反射光との位相差が150度~250度であり、上記位相シフト膜表面のEUV光線反射率と、上記多層反射膜表面のEUV光線反射率との相対反射率((位相シフト膜表面のEUV光線反射率/多層反射膜表面のEUV光線反射率)×100)が2%~37%である、[1]~[8]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[10]上記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に、上記多層反射膜の保護膜が形成されている、[1]~[9]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[11]上記保護膜が、Ru、パラジウム(Pd)、Ir、ロジウム(Rh)、Pt、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、Ta、Tiおよびケイ素(Si)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[10]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[12]上記保護膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[11]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[13]上記位相シフト膜の上に、エッチングマスク膜を有しており、上記エッチングマスク膜が、Nb、Ti、Mo、TaおよびSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[1]~[12]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[14]上記エッチングマスク膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[13]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[15][1]~[14]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの前記位相シフト膜に、パターンが形成されているEUVリソグラフィ用反射型マスク。
[16]基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
上記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
上記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
上記層1が、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。
[17]基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
上記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
上記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
上前記層1が、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。
[18][16]または[17]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法によって、製造したEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクにおける位相シフト膜をパターニングして、パターンを形成することを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクの製造方法。
上記位相シフト膜が、ルテニウム(Ru)と、窒素(N)とを含む層1を有し、
上記層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下である、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[2]out of plane XRD法で、上記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上である、[1]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[3]out of plane XRD法で、上記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの回折角2θが42°以下である、[1]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[4]二次イオン質量分析法により測定した上記層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比が0.0030以上、0.020以下である、[1]~[3]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[5]上記位相シフト膜が、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有する、[1]~[4]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[6]上記層2が、さらに、酸素(O)、N、ホウ素(B)および炭素(C)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[5]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[7]上記層2が、さらに、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む、[5]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[8]上記位相シフト膜の膜厚が20nm~60nmである、[1]~[7]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[9]上記多層反射膜からのEUV光の反射光と、上記位相シフト膜からのEUV光の反射光との位相差が150度~250度であり、上記位相シフト膜表面のEUV光線反射率と、上記多層反射膜表面のEUV光線反射率との相対反射率((位相シフト膜表面のEUV光線反射率/多層反射膜表面のEUV光線反射率)×100)が2%~37%である、[1]~[8]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[10]上記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に、上記多層反射膜の保護膜が形成されている、[1]~[9]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[11]上記保護膜が、Ru、パラジウム(Pd)、Ir、ロジウム(Rh)、Pt、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、Ta、Tiおよびケイ素(Si)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[10]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[12]上記保護膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[11]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[13]上記位相シフト膜の上に、エッチングマスク膜を有しており、上記エッチングマスク膜が、Nb、Ti、Mo、TaおよびSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[1]~[12]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[14]上記エッチングマスク膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、[13]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
[15][1]~[14]のいずれかに記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの前記位相シフト膜に、パターンが形成されているEUVリソグラフィ用反射型マスク。
[16]基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
上記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
上記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
上記層1が、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。
[17]基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
上記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
上記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
上前記層1が、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。
[18][16]または[17]に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法によって、製造したEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクにおける位相シフト膜をパターニングして、パターンを形成することを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクの製造方法。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランクは、位相シフト膜を備え、反りが抑制されている。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態のEUVマスクブランク、および本発明の一実施形態のEUVマスクを説明する。
本発明の一実施形態のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクは、基板上に、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成されたEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクであって、前記位相シフト膜が、ルテニウム(Ru)と、窒素(N)とを含む層1を有し、前記層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下であることを特徴とする。
図1は、本発明のEUVマスクブランクの一実施形態を示す概略断面図である。図1に示すEUVマスクブランク1aは、基板11上にEUV光を反射する多層反射膜12と、多層反射膜12の保護膜13と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜14と、が、この順に形成されている。但し、本発明の一実施形態のEUVマスクブランクにおいて、図1に示す構成中、基板11、多層反射膜12、および位相シフト膜14のみが必須であり、保護膜13は任意の構成要素である。
なお、多層反射膜12の保護膜13とは、位相シフト膜14のパターン形成時に多層反射膜12を保護する目的で設けられる任意の層である。
なお、多層反射膜12の保護膜13とは、位相シフト膜14のパターン形成時に多層反射膜12を保護する目的で設けられる任意の層である。
以下、EUVマスクブランク1aの個々の構成要素を説明する。
基板11は、EUVマスクブランク用の基板としての特性を満たす。そのため、基板11は、低熱膨張係数を有し、平滑性、平坦度、およびマスクブランクまたはパターン形成後のフォトマスクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れる。低熱膨張係数とは、具体的には、20℃における熱膨張係数が好ましくは0±0.05×10-7/℃、より好ましくは0±0.03×10-7/℃であることをいう。
基板11としては、具体的には低熱膨張係数を有するガラス、例えばSiO2-TiO2系ガラス等を用いるが、これに限定されず、例えば、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスや石英ガラスやシリコンや金属等の基板も使用できる。
基板11は、表面粗さ(rms)0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度を有すると、パターン形成後のフォトマスクにおいて高反射率および転写精度が得られるため好ましい。基板11の表面粗さ(rms)は原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)を用いて測定した。
基板11の大きさや厚さ等はマスクの設計値等により適宜決定される。後で示す実施例では外形6インチ(152mm)角で、厚さ0.25インチ(6.3mm)のSiO2-TiO2系ガラスを使用した。
基板11の多層反射膜12が形成される側の表面に欠点が存在しないのが好ましい。しかし、欠点が存在していても、凹状欠点および/または凸状欠点によって位相欠点が生じなければよい。
具体的には、凹状欠点の深さおよび凸状欠点の高さが2nm以下、かつこれら凹状欠点および凸状欠点の半値幅が60nm以下が好ましい。凹状欠点の半値幅とは、凹状欠点の深さの1/2深さ位置での幅を指す。凸状欠点の半値幅とは、凸状欠点の高さの1/2高さ位置での幅を指す。
多層反射膜12は、高屈折率層と低屈折率層を交互に複数回積層させることにより、高EUV光線反射率を達成する。多層反射膜12において、高屈折率層には、Moが広く使用され、低屈折率層にはSiが広く使用される。すなわち、Mo/Si多層反射膜が最も一般的である。但し、多層反射膜はこれに限定されず、例えば、Ru/Si多層反射膜、Mo/Be多層反射膜、Mo化合物/Si化合物多層反射膜、Si/Mo/Ru多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru多層反射膜も使用できる。
多層反射膜12は、EUVマスクブランクの反射層として所望の特性を有する限り特に限定されない。ここで、多層反射膜12に特に要求される特性は、高EUV光線反射率である。具体的には、EUV光の波長領域の光線を入射角度6度で多層反射膜12表面に照射した際に、波長13.5nmの光線反射率の最大値が60%以上が好ましく、65%以上がより好ましい。また、多層反射膜12の上に保護膜13を設けた場合でも、波長13.5nmの光線反射率の最大値が60%以上が好ましく、65%以上がより好ましい。
多層反射膜12を構成する各層の膜厚および層の繰り返し単位の数は、使用する膜材料および反射層に要求されるEUV光線反射率に応じて適宜選択できる。Mo/Si多層反射膜を例にとると、EUV光線反射率の最大値が60%以上の多層反射膜12とするには、多層反射膜は膜厚2.3nm±0.1nmのMo層と、膜厚4.5nm±0.1nmのSi層とを繰り返し単位数が30~60になるように積層させればよい。
なお、多層反射膜12を構成する各層は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等、周知の成膜方法を用いて所望の厚さに成膜すればよい。
例えば、イオンビームスパッタリング法を用いてSi/Mo多層反射膜を形成する場合、ターゲットとしてSiターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300V~1500V、成膜速度0.030nm/sec~0.300nm/secで厚さ4.5nmになるようにSi膜を成膜する。次に、ターゲットとしてMoターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa~2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300V~1500V、成膜速度0.030nm/sec~0.300nm/secで厚さ2.3nmになるようにMo膜を成膜するのが好ましい。これを1周期として、Si膜およびMo膜を40周期~50周期積層することによりSi/Mo多層反射膜が成膜される。
多層反射膜12表面の酸化を防止するため、多層反射膜12の最上層は酸化されにくい材料の層とするのが好ましい。酸化されにくい材料の層は多層反射膜12のキャップ層として機能する。キャップ層として機能する酸化されにくい材料の層の具体例としては、Si層が挙げられる。多層反射膜12がSi/Mo多層反射膜である場合、最上層をSi層とすることにより、該最上層がキャップ層として機能する。その場合、キャップ層の膜厚は、11±2nmが好ましい。
保護膜13は、エッチングプロセス、通常はドライエッチングプロセスにより位相シフト膜14にパターン形成する際に、多層反射膜12がエッチングプロセスによりダメージを受けないよう、多層反射膜12の保護を目的として設けることが好ましい。したがって保護膜の材質としては、位相シフト膜14のエッチングプロセスによる影響を受けにくい、つまりこのエッチング速度が位相シフト膜14よりも遅く、しかもこのエッチングプロセスによるダメージを受けにくい物質を選択することが好ましい。
上記の特性を満たすため、保護膜13は、Ru、パラジウム(Pd)、Ir、ロジウム(Rh)、Pt、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、Ta、Tiおよびケイ素(Si)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。但し、Ruは、位相シフト膜14の構成材料でもあるので、保護膜13の材料として、Ruを用いる場合、他の元素との合金を用いることが好ましい。具体例としては、RuZrが挙げられる。
保護膜13は、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素をさらに含んでもよい。すなわち、上記元素の酸化物、窒化物、酸窒化物、ホウ化物であってもよい。具体例としては、ZrO2、SiO2が挙げられる。
保護膜13の厚さは特に限定されないが、RuZr膜の場合、2nm~3nmが好ましい。
保護膜13は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等の周知の成膜方法を用いて成膜できる。例えば、DCスパッタリング法を用いて、RuZr膜を形成する場合、ターゲットとして、RuターゲットおよびZrターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.0×10-2Pa~1.0×100Pa)を使用して、RuターゲットおよびZrターゲットへの投入電力をそれぞれ100W以上600W以下、成膜速度0.020nm/sec~1.000nm/secで厚さ2nm~3nmとなるように成膜するのが好ましい。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aでは、位相シフト膜14が、ルテニウム(Ru)と、窒素(N)とを含む層1を有する。
詳しくは後述するが、層1はスパッタリング法を用いて形成できる。スパッタリング法を用いて形成された層1には、圧縮応力または引張応力が発生する。後述する実施例に記載の手順で層1の膜応力を測定した場合、圧縮応力は負の値となり、引張応力は正の値となる。層1で発生する膜応力は圧縮応力、引張応力のいずれの場合であっても、本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aは、層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下である。層1の応力の絶対値が上記範囲であれば、EUVマスクブランクの反りを抑制され、反り量が300nm以下になる。
層1は、Ruと、Nとを含み、膜応力の絶対値が上記範囲であれば、層1におけるRuおよびNの含有割合は特に限定されない。
層1におけるRuおよびNの含有割合の好適例としては、98.0at%~99.9at%、Nを0.1at%~2.0at%の範囲で含む場合が挙げられる。
層1におけるRuおよびNの含有割合の好適例としては、98.0at%~99.9at%、Nを0.1at%~2.0at%の範囲で含む場合が挙げられる。
なお、上記した層1中の各元素の含有量は、X線光電子分光装置(XPS)による測定値である。
なお、層1におけるRuおよびNの含有割合の好適例は、XPS以外の方法で特定してもよい。例えば、二次イオン質量分析法(SIMS)で測定した層1の(102Ru++14N+)プロファイルから102Ru+を除して、(102Ru++14N+)/102Ru+強度比の深さ方向プロファイルを得た後、ルテニウム(Ru)の二次イオン強度が横ばいに安定している領域の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比を算出することにより、層1におけるRuおよびNの含有割合の好適例を特定してもよい。
SIMSにより測定した層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は、0.0030以上が好ましい。また、SIMSにより測定した層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は、0.020以下が好ましく、0.0090以下がより好ましい。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aは、out of plane XRD法で観測される層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上が好ましい。半値幅FWHMが0.5°以上であると、層1の結晶化が抑制され、位相シフト膜14表面の平滑性が高くなる。半値幅FWHMは、0.5°以上が好ましく、0.6°以上がより好ましく、0.65°以上がさらに好ましい。また、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMの上限は特に限定されないが、1.0°以下が好ましく、0.9°以下がより好ましい。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aは、out of plane XRD法で、前記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの回折角2θが42°以下が好ましい。回折角2θが42°以下であると、層1の結晶化が抑制され、位相シフト膜14表面の平滑性が高くなる。回折角2θの下限は特に限定されないが、40.90°以上が好ましく、41.00°以上がより好ましく、41.50°以上がさらに好ましい。また、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの回折角2θの上限は、42°以下が好ましく、41.80°以下がより好ましく、41.60°以下がさらに好ましい。
本明細書では、位相シフト膜14表面の平滑性の指標として、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)を用いて測定される、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)を用いる。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aは、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.50nm以下が好ましく、0.45nm以下がより好ましい。また、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.10nm以上が好ましく、0.15nm以上がより好ましく、0.20nm以上がさらに好ましい。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1aは、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.50nm以下が好ましく、0.45nm以下がより好ましい。また、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.10nm以上が好ましく、0.15nm以上がより好ましく、0.20nm以上がさらに好ましい。
位相シフト膜14は、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有していてもよい。元素(X)としては、Cr、Ta、Pt、Irが好ましく、Cr、Taがより好ましい。
層2は、元素(X)に加えて、さらに酸素(O)、N、ホウ素(B)および炭素(C)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含んでいてもよい。
また、層2は、元素(X)に加えて、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含んでいてもよい。
元素(X)に加えて、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む場合の1態様では、層2は、RuおよびXの合計(Ru+X)を40at%~99at%、Oを1at%~60at%の範囲で含むことが好ましく、Ru+Xを50at%~99at%、Oを1at%~50at%の範囲で含むことがより好ましく、Ru+Xを80at%~99at%、Oを1at%~20at%の範囲で含むことがさらに好ましい。
元素(X)に加えて、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む場合の別の1態様では、層2は、RuおよびXの合計(Ru+X)を30at%~98at%、Oを1at%~69at%、Nを1at%~69at%の範囲で含むことが好ましく、Ru+Xを50at%~98at%、Oを1at%~30at%、Nを1at%~20at%の範囲で含むことがより好ましく、Ru+Xを70at%~98at%、Oを1at%~20at%の範囲、Nを1at%~10at%の範囲で含むことがさらに好ましい。
元素(X)に加えて、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む場合のさらに別の1態様では、層1が元素(X)を含む場合、RuおよびXの合計(Ru+X)を30at%~90at%、Nを10at%~70at%の範囲で含むことが好ましく、Ru+Xを60at%~90at%、Nを10at%~40at%の範囲で含むことがより好ましい。
上記の3態様の層2におけるRuとXとの組成比(at%)(Ru:X)が、20:1~1:5の範囲であることが好ましく、4:1~1:4の範囲であることがより好ましく、2:1~1:2の範囲であることがさらに好ましい。
なお、上記の3つの態様において、層2が元素(X)として、2種以上の元素を含む場合、組成比(Ru:X)、並びに、RuおよびXの合計(Ru+X)のXは、2種以上の元素の合計を表す。
位相シフト膜14が、層2を有することで、EUV光線反射率を調整できる。但し、層2の厚みが厚すぎると、反射率が小さくなりすぎてしまう。そのため、層1と層2の厚みの相対比((層1の厚み):(層2の厚み))が1:1~30:1の範囲内が好ましく、5:1~20:1の範囲内がより好ましい。
なお、位相シフト膜14が、層2を2以上含む場合、上記した層2の厚みは、2以上の層2の合計膜厚である。
なお、位相シフト膜14が、層2を2以上含む場合、上記した層2の厚みは、2以上の層2の合計膜厚である。
位相シフト膜14が、層2を有する場合、位相シフト膜14における層1と層2の配置は特に限定されない。層1上に層2が形成されていてよく、層2上に層1が形成されていてよい。
EUVマスクブランク1aにおける位相シフト膜14は、膜厚が20nm以上であることが、以下に示すハーフトーン型EUVマスクの位相シフト膜として所望の光学特性を達成できるため好ましい。
また、位相シフト膜14における層1の厚みが10nm以上であることが、以下に示すハーフトーン型EUVマスクの位相シフト膜として所望の光学特性を達成できるため好ましい。
また、位相シフト膜14における層1の厚みが10nm以上であることが、以下に示すハーフトーン型EUVマスクの位相シフト膜として所望の光学特性を達成できるため好ましい。
EUV光の波長領域の光線を入射角度6度で位相シフト膜14表面に照射した際の波長13.5nmの光線反射率を、位相シフト膜表面のEUV光線反射率とし、EUV光の波長領域の光線を入射角度6度で多層反射膜12表面に照射した際の波長13.5nmの光線反射率を、多層反射膜表面のEUV光線反射率とするとき、位相シフト膜表面のEUV光線反射率と、多層反射膜表面のEUV光線反射率との相対反射率((位相シフト膜表面のEUV光線反射率/多層反射膜表面のEUV光線反射率)×100)が、2%~37%が好ましく、4%~20%がより好ましく、6%~15%がさらに好ましい。
また、多層反射膜12からのEUV光の反射光と、位相シフト膜14からのEUV光の反射光との位相差が150度~250度が好ましく、180度~230度がより好ましい。
EUVマスクブランク1aにおける位相シフト膜14は、膜厚が30nm以上がより好ましく、35nm以上がさらに好ましい。
位相シフト膜14における層1の厚みは20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましい。
位相シフト膜14における層1の厚みは20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましい。
EUVマスクブランク1aにおける位相シフト膜14は、膜厚が60nm以下が射影効果が低減されるため好ましい。
ハーフトーン型EUVマスクの使用は、原理的にはEUVリソグラフィにおいて、解像性を向上させる、有効な手段である。しかし、ハーフトーン型EUVマスクにおいても最適な反射率は、露光条件や転写するパターンに依存し、一概に決めることは難しい。
さらに、EUV露光は反射露光であるために、入射光は垂直ではなく、やや斜め(通常6°程度)方向から入射し、EUVマスクで反射光となる。EUVマスクにおいて、パターンとして加工されるのは位相シフト膜であるが、斜めからEUV光が入射するために、パターンの影が生じる。したがって、入射方向とパターンの配置方向によっては、反射光で形成する、ウエハ上の転写レジストパターンに、本来のパターン位置からのずれが生じる。これを射影効果(Shadowing Effect)と呼び、EUV露光の課題となっている。
射影効果を低減するには、影の長さを短くすることであり、そのためにはパターンの高さをなるべく低くすればよく、パターンの高さを低くするには、位相シフト膜をなるべく薄くする必要がある。
EUVマスクブランク1aにおける位相シフト膜14は、膜厚が55nm以下がより好ましく、50nm以下がさらに好ましい。
位相シフト膜14の層1は、反応性スパッタリング法を用いて以下の手順で形成できる。
反応性スパッタリング法を用いて、位相シフト膜14の層1を形成する場合、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が10vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行えばよい。また、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が10vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行えばよい。後者の場合、不活性ガス雰囲気中のKrの体積比が30vol%~50vol%が好ましい。
上記以外の反応性スパッタリング法の条件は以下の条件で実施すればよい。
ガス圧:5×10-2Pa~1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-2Pa。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
ガス圧:5×10-2Pa~1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-2Pa。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
位相シフト膜14が層2を含む場合、層2は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等の周知の成膜方法を用いて形成できる。
例えば、反応性スパッタリング法を用いて、元素(X)として、Taを含み、かつ、OおよびNを含む層2を形成する場合、ターゲットとして、Taターゲットを用い、スパッタガスとして、O2とN2の混合ガス、もしくは、不活性ガスとO2とN2とを含む混合ガスを使用して、以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタガス:O2ガスとN2の混合ガス、もしくは、ArガスとO2とN2との混合ガス(混合ガス中のO2ガスの体積比(O2/((O2+N2)もしくは、(Ar+O2+N2)))=0.010~0.750、好ましくは0.100~0.500、より好ましくは0.200~0.500。
混合ガス中のN2ガスの体積比(N2/((O2+N2)もしくは、(Ar+O2+N2)))=0.010~0.750、好ましくは0.010~0.500、より好ましくは0.010~0.200。
ガス圧:5×10-2Pa~1×1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-1Pa。)。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
混合ガス中のN2ガスの体積比(N2/((O2+N2)もしくは、(Ar+O2+N2)))=0.010~0.750、好ましくは0.010~0.500、より好ましくは0.010~0.200。
ガス圧:5×10-2Pa~1×1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-1Pa。)。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
例えば、反応性スパッタリング法を用いて、元素(X)として、Crを含み、かつ、Nを含む層2を形成する場合、ターゲットとして、Crターゲットを用い、スパッタガスとして、N2ガス、もしくは、不活性ガスとN2とを含む混合ガスを使用して、以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタガス:N2ガス、もしくは、ArガスとN2との混合ガス(スパッタガス中のN2ガスの体積比(N2/(Ar+N2))=0.100~1.000、好ましくは0.200~0.750、より好ましくは0.250~0.500。
ガス圧:5×10-2Pa~1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-2Pa。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
ガス圧:5×10-2Pa~1.0Pa、好ましくは1×10-1Pa~8×10-1Pa、より好ましくは2×10-1Pa~4×10-2Pa。
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2。
成膜速度:0.010nm/sec~1.000nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.500nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.300nm/sec。
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にすることが好ましい。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にすることが好ましい。
位相シフト膜14の層1へのパターン形成には、O2、または、O2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングを用いることが好ましい。
位相シフト膜14の層1は、O2、またはO2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとして、ドライエッチングを実施した際に、10nm/min以上のエッチング速度でエッチング可能であることが好ましい。
O2とハロゲン系ガスとの混合ガスとしては、O2を好ましくは40vol%以上100vol%未満、より好ましくは75vol%~90vol%含み、塩素系ガスまたはフッ素系ガスを好ましくは0vol%超60vol%以下、10vol%~25vol%含むものを用いることがより好ましい。
塩素系ガスとしては、Cl2、SiCl4、CHCl3、CCl4、BCl3等の塩素系ガスおよびこれらの混合ガスを用いることが好ましい。フッ素系ガスとしては、CF4、CHF3、SF6、BF3、XeF2等のフッ素系ガスおよびこれらの混合ガスを用いることが好ましい。
位相シフト膜14が層1のみで構成される場合、O2、または、O2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングのみで位相シフト膜のパターン形成ができるため、パターン形成プロセスが簡便である。
位相シフト膜14が、層1と層2とを有する場合、必要に応じて2種類以上のエッチングガスを用いて段階的にドライエッチングすることで、位相シフト膜のパターン形成ができる。
例えば、位相シフト膜14が、層1と、元素(X)として、Taを含む層2とを有する場合、層1はO2、または、O2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングをし、層2は、ハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)をエッチングガスとするドライエッチングをすることで、位相シフト膜のパターン形成ができる。
また、層2がCr、V、Mn、Reのように揮発性のある酸化物、もしくは、酸ハロゲン化物を形成する元素を含む場合、層1と層2に対し、O2、または、O2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスとをエッチングガスとするドライエッチングのみで、位相シフト膜のパターン形成が可能である。そのため、位相シフト膜14が層1と層2を有していてもパターン形成プロセスが煩雑にはならず、簡便に位相シフト膜のパターン形成が可能である。
図2は、本発明のEUVマスクブランクの別の一実施形態を示す概略断面図である。図2に示すEUVマスクブランク1bは、基板11上にEUV光を反射する多層反射膜12と、多層反射膜12の保護膜13と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜14と、エッチングマスク膜15と、が、この順に形成されている。
EUVマスクブランク1bの構成要素のうち、基板11、多層反射膜12、保護膜13、および位相シフト膜14は、上記したEUVマスクブランク1aと同様であるので省略する。
一般的に、位相シフト膜のエッチング条件に対して耐性を有する材料の層(エッチングマスク膜)を位相シフト膜上に設けることでレジスト膜を薄膜化できることが知られている。すなわち、エッチングマスク膜を形成して、位相シフト膜のエッチング条件における、位相シフト膜のエッチング速度を1とした場合の、エッチングマスク膜のエッチング速度の相対速度(エッチング選択比)を低くすることで、レジスト膜を薄膜化できる。
エッチングマスク膜15は、位相シフト膜14のエッチング条件におけるエッチング選択比が十分高いことが求められる。
そのため、エッチングマスク膜15は、O2、またはO2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングに対し、高いエッチング耐性を有することが求められる。
そのため、エッチングマスク膜15は、O2、またはO2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングに対し、高いエッチング耐性を有することが求められる。
一方、エッチングマスク膜15は、EUVリソグラフィにおいて、レジスト膜の洗浄液として使用される、酸または塩基を用いた洗浄液で除去可能であることが好ましい。
上記の目的で使用される洗浄液の具体例としては、硫酸過水(SPM)、アンモニア過水、フッ酸が挙げられる。SPMは、硫酸と過酸化水素とを混合した溶液であり、硫酸と過酸化水素とを、体積比で、好ましくは4:1~1:3、より好ましくは3:1で混合できる。このとき、SPMの温度は、エッチング速度を向上させる点から、100℃以上に制御されることが好ましい。
アンモニア過水は、アンモニアと過酸化水素とを混合した溶液であり、NH4OHと過酸化水素と水とを、体積比で、好ましくは1:1:5~3:1:5で混合できる。このとき、アンモニア過水の温度は70℃~80℃で制御されることが好ましい。
上記した要求を満たすため、本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1bのエッチングマスク膜15は、Nb、Ti、Mo、TaおよびSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。エッチングマスク膜15が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素をさらに含んでもよい。すなわち、上記の元素の酸化物、酸窒化物、窒化物、ホウ化物であってもよい。
エッチングマスク膜15の構成材料の具体例としては、たとえば、Nb、Nb2O5、NbONといったNb系材料が挙げられる。これらNb系材料からなるエッチングマスク膜15は、塩素系ガスをエッチングガスとするドライエッチングにより、エッチング可能である。また、Mo、MoO3、MoONといったMo系材料が挙げられる。
これらMo系材料からなるエッチングマスク膜15は、たとえば、塩素系ガスをエッチングガスとするドライエッチングにより、エッチングが可能である。さらに、Si、SiO2、Si3N4といったSi系材料が挙げられる。
これらSi系材料からなるエッチングマスク膜15は、たとえば、フッ素系ガスをエッチングガスとするドライエッチングにより、エッチング可能である。なお、Si系材料をエッチングマスク膜15として用いる場合は、洗浄液としてフッ酸を用いた除去が好ましい。
エッチングマスク膜15の膜厚は、20nm以下が洗浄液による除去性の点で好ましい。Nb系材料からなるエッチングマスク膜15は、膜厚が5nm~15nmがより好ましい。
エッチングマスク膜15は公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法により形成できる。
例えば、スパッタリング法によって、NbN膜を形成する場合、He、Ar、Ne、Kr、Xeのうち少なくともひとつを含む不活性ガス(以下、単に不活性ガスと記載する。)と酸素を混合したガス雰囲気中で、Nbターゲットを用いた反応性スパッタリング法を実施すればよい。マグネトロンスパッタリング法を用いる場合、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタガス:ArガスとN2との混合ガス(混合ガス中のO2の体積比(N2/(Ar+N2))=15vol%以上)
ガス圧:5.0×10-2~1.0Pa、好ましくは1.0×10-1~8.0×10-1Pa、より好ましくは2.0×10-1~4.0×10-1Pa
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2
成膜速度:0.010nm/sec~1.0nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.50nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.30nm/sec
ターゲットと基板間距離:50mm~500mm、好ましくは100mm~400mm、より好ましくは150mm~300mm
ガス圧:5.0×10-2~1.0Pa、好ましくは1.0×10-1~8.0×10-1Pa、より好ましくは2.0×10-1~4.0×10-1Pa
ターゲット面積当たりの投入電力密度:1.0W/cm2~15.0W/cm2、好ましくは3.0W/cm2~12.0W/cm2、より好ましくは4.0W/cm2~10.0W/cm2
成膜速度:0.010nm/sec~1.0nm/sec、好ましくは0.015nm/sec~0.50nm/sec、より好ましくは0.020nm/sec~0.30nm/sec
ターゲットと基板間距離:50mm~500mm、好ましくは100mm~400mm、より好ましくは150mm~300mm
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にすることが好ましい。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にすることが好ましい。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランク1a,1bは、多層反射膜12、保護膜13、位相シフト膜14、エッチングマスク膜15以外に、EUVマスクブランクの分野において公知の機能膜を有していてもよい。
このような機能膜の具体例としては、例えば、日本国特表2003-501823号公報に記載されているもののように、基板の静電チャッキングを促すために、基板の裏面側に施される高誘電性コーティングが挙げられる。ここで、基板の裏面とは、図1の基板11において、多層反射膜12が形成されている側とは反対側の面を指す。
このような目的で基板の裏面に施す高誘電性コーティングは、シート抵抗が100Ω/□以下となるように、構成材料の電気伝導率と厚さを選択する。高誘電性コーティングの構成材料としては、公知の文献に記載されているものから広く選択できる。例えば、日本国特表2003-501823号公報に記載の高誘電率のコーティング、具体的には、Si、TiN、Mo、Cr、または、TaSiからなるコーティングを適用できる。高誘電性コーティングの厚さは、例えば10~1000nmとできる。
高誘電性コーティングは、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、電解メッキ法を用いて形成できる。
本発明の一実施形態のEUVマスクブランクの製造方法は下記工程a)~工程b)を含む。
a)基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程
b)工程a)で形成された多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程
工程b)において、位相シフト膜は、Ruと、Nを含む層1を含む。該層1は、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されるか、
または、該層1が、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成される。Krを含む不活性ガス雰囲気中で層1を形成することにより、層1の応力緩和ができる。不活性ガスがKrを含む場合、不活性ガス中のKrの体積比は20vol%以上、80vol%以下が好ましい。
a)基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程
b)工程a)で形成された多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程
工程b)において、位相シフト膜は、Ruと、Nを含む層1を含む。該層1は、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されるか、
または、該層1が、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含有するターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成される。Krを含む不活性ガス雰囲気中で層1を形成することにより、層1の応力緩和ができる。不活性ガスがKrを含む場合、不活性ガス中のKrの体積比は20vol%以上、80vol%以下が好ましい。
図3は、本発明のEUVマスクの一実施形態を示す概略断面図である。
図3に示すEUVマスク2は、図1に示すEUVマスクブランク1aの位相シフト膜14にパターン(位相シフト膜パターン)140が形成されている。すなわち、基板11上にEUV光を反射する多層反射膜12と、多層反射膜12の保護膜13と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜14と、が、この順に形成されており、位相シフト膜14にパターン(位相シフト膜パターン)140が形成されている。
EUVマスク2の構成要素のうち、基板11、多層反射膜12、保護膜13、および位相シフト膜14は、上記したEUVマスクブランク1aと同様である。
本発明の一実施形態のEUVマスクの製造方法では、本発明の一実施形態のEUVマスクブランクの製造方法によって製造されたEUVマスクブランク1bの位相シフト膜14をパターニングしてパターン(位相シフト膜パターン)140を形成する。
EUVマスクブランク1bの位相シフト膜14にパターンを形成する手順を図面を参照して説明する。
図4に示すように、EUVマスクブランク1bのエッチングマスク膜15上にレジスト膜30を形成する。次に、電子線描画機を用いて、図5に示すように、レジスト膜30にレジストパターン300を形成する。
次に、レジストパターン300が形成されたレジスト膜30をマスクとして、図6に示すように、エッチングマスク膜15にエッチングマスク膜パターン150を形成する。Nb系材料からなるエッチングマスク膜15のパターン形成には、エッチングガスとして、塩素系ガスを用いたドライエッチングを実施すればよい。
次に、エッチングマスク膜パターン150が形成されたエッチングマスク膜15をマスクとして、図7に示すように、位相シフト膜14に位相シフト膜パターン140を形成する。
Ruを含む位相シフト膜14のパターン形成には、O2、またはO2とハロゲン系ガス(塩素系ガス、フッ素系ガス)との混合ガスをエッチングガスとするドライエッチングを実施すればよい。
次に、酸または塩基を用いた洗浄液により、レジスト膜30およびエッチングマスク膜15を除去することにより、位相シフト膜パターン140が露出したEUVマスク2が得られる。なお、レジストパターン300、およびレジスト膜30の大半は、位相シフト膜パターン140を形成する過程で除去されるが、残存するレジストパターン300、レジスト膜30およびエッチングマスク膜15を除去する目的で酸または塩基を用いた洗浄液による洗浄が実施される。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。例1~例8のうち、例1~例4が実施例であり、例5~例8が比較例である。
<例1>
例1では、図1に示すEUVマスクブランク1aを作製した。
成膜用の基板11として、SiO2-TiO2系のガラス基板(外形6インチ(152mm)角、厚さが6.3mm)を使用した。このガラス基板の20℃における熱膨張係数は0.02×10―7/℃、ヤング率は67GPa、ポアソン比は0.17、比剛性は3.07×107m2/s2であった。このガラス基板を研磨により、表面粗さ(rms)が0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度に形成した。
例1では、図1に示すEUVマスクブランク1aを作製した。
成膜用の基板11として、SiO2-TiO2系のガラス基板(外形6インチ(152mm)角、厚さが6.3mm)を使用した。このガラス基板の20℃における熱膨張係数は0.02×10―7/℃、ヤング率は67GPa、ポアソン比は0.17、比剛性は3.07×107m2/s2であった。このガラス基板を研磨により、表面粗さ(rms)が0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度に形成した。
基板11の裏面側には、マグネトロンスパッタリング法を用いて厚さ100nmのCr膜を成膜することによって、シート抵抗100Ω/□の高誘電性コーティングを施した。
平板形状をした通常の静電チャックに、形成したCr膜を介して基板11(外形6インチ(152mm)角、厚さ6.3mm)を固定して、該基板11の表面上にイオンビームスパッタリング法を用いてSi膜およびMo膜を交互に成膜することを40周期繰り返すことにより、合計膜厚272nm((4.5nm+2.3nm)×40)のSi/Mo多層反射膜12を形成した。
さらに、Si/Mo多層反射膜12上に、DCスパッタリング法を用いてRuZr膜(膜厚2.5nm)と成膜することにより、保護膜13を形成した。
Si膜、Mo膜およびRu膜の成膜条件は以下の通りである。
(Si膜の成膜条件)
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.077nm/sec
膜厚:4.5nm
(Mo膜の成膜条件)
ターゲット:Moターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.064nm/sec
膜厚:2.3nm
(RuZr膜の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
Zrターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
Ru投入電力:500W
Zr投入電力:150W
成膜速度:0.073nm/sec
膜厚:2.5nm
(Si膜の成膜条件)
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.077nm/sec
膜厚:4.5nm
(Mo膜の成膜条件)
ターゲット:Moターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.064nm/sec
膜厚:2.3nm
(RuZr膜の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
Zrターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧2.0×10-2Pa)
Ru投入電力:500W
Zr投入電力:150W
成膜速度:0.073nm/sec
膜厚:2.5nm
次に、保護膜上に、RuおよびNを含む位相シフト膜14の層1を、反応性スパッタリング法を用いて形成した。本実施例の位相シフト膜14は層1のみで構成される。位相シフト膜14の層1の成膜条件は以下の通りである。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:90.0vol%、N2:10.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.059nm/sec
膜厚:35nm
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:90.0vol%、N2:10.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.059nm/sec
膜厚:35nm
上記の手順で得られたEUVマスクブランク1aに対し、下記の評価(1)~(4)を実施した。結果を下記表に示す。下記評価(1)~(4)は、シリコンウエハ上に層1を成膜したものも、同様な評価結果が得られた。
(1)層1の膜応力
層1の膜応力は、4インチシリコンウエハ上に上記と同様の手順で、層1を成膜して、応力測定装置を用いて以下の手順で評価した。
成膜前後の基材の反り量(曲率半径)変化を上記測定装置にて測定し、Stonyの式(下記式)から層1の応力を算出した。
σA=Ests 2/6(1-νS)R(Stonyの式)
Stoneyの式中、σAは層1の膜応力、Esは基板20のヤング率、tsは基板20の厚さ、νSは基板20のポアソン比、Rは基板20の曲率半径である。
なお、上記の手順で得られる膜応力σAが負の値の場合は圧縮応力であり、正の値の場合は引張応力である。
層1の膜応力は、4インチシリコンウエハ上に上記と同様の手順で、層1を成膜して、応力測定装置を用いて以下の手順で評価した。
成膜前後の基材の反り量(曲率半径)変化を上記測定装置にて測定し、Stonyの式(下記式)から層1の応力を算出した。
σA=Ests 2/6(1-νS)R(Stonyの式)
Stoneyの式中、σAは層1の膜応力、Esは基板20のヤング率、tsは基板20の厚さ、νSは基板20のポアソン比、Rは基板20の曲率半径である。
なお、上記の手順で得られる膜応力σAが負の値の場合は圧縮応力であり、正の値の場合は引張応力である。
(2)EUVマスクブランクの反り量
EUVマスクブランクの反り量を、平坦度測定機を用いて測定した。反り量が負の値の場合、EUVブランクの主面側に凸状の反りが生じている。反り量が正の値の場合、EUVマスクブランクの主面側に凹状の反りが生じている。
EUVマスクブランクの反り量を、平坦度測定機を用いて測定した。反り量が負の値の場合、EUVブランクの主面側に凸状の反りが生じている。反り量が正の値の場合、EUVマスクブランクの主面側に凹状の反りが生じている。
(3)層1由来の結晶ピーク
層1に対し、out of plane XRD法による測定を実施した。層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMと回折角2θを測定した。
層1に対し、out of plane XRD法による測定を実施した。層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMと回折角2θを測定した。
(4)層1の表面粗さ
層1表面の表面粗さ(rms)を原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)を用いて測定した。
層1表面の表面粗さ(rms)を原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)を用いて測定した。
(5)EUV波長領域の位相差および相対反射率の計算
多層反射膜12からのEUV光の反射光と、位相シフト膜14からのEUV光の反射光との位相差、および、位相シフト膜14表面のEUV光線反射率と、多層反射膜12表面のEUV光線反射率との相対反射率を光学シミュレーションにより求めた。シミュレーションに必要な多層反射膜12の光学定数はCenter for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値を使用した。位相シフト膜14の光学定数はCenter for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値や13.5nm領域の反射率の「角度依存性」を測定することにより評価したものを使用した。
多層反射膜12からのEUV光の反射光と、位相シフト膜14からのEUV光の反射光との位相差、および、位相シフト膜14表面のEUV光線反射率と、多層反射膜12表面のEUV光線反射率との相対反射率を光学シミュレーションにより求めた。シミュレーションに必要な多層反射膜12の光学定数はCenter for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値を使用した。位相シフト膜14の光学定数はCenter for X-Ray Optics,Lawrence Berkeley National Laboratoryのデータベースの値や13.5nm領域の反射率の「角度依存性」を測定することにより評価したものを使用した。
具体的には、EUV反射率とEUV光の入射角度、および光学定数は、以下の式で表される。
R=|(sinθ-((n+ik)2-cos2θ)1/2)/(sinθ+((n+ik)2-cos2θ)1/2)|
ここで、θはEUV光の入射角度、Rは入射角度θにおけるEUV反射率、nは位相シフト膜14の屈折率、kは位相シフト膜14の消衰係数である。各EUV入射角度における反射率測定値を、前式を用いてフィッティングすることにより、EUV光学定数((屈折率(n)、消衰係数(k)))を見積もることができる。
位相シフト膜14の層1の屈折率(n)は0.884、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は225度であり、相対反射率は22.9%であった。
R=|(sinθ-((n+ik)2-cos2θ)1/2)/(sinθ+((n+ik)2-cos2θ)1/2)|
ここで、θはEUV光の入射角度、Rは入射角度θにおけるEUV反射率、nは位相シフト膜14の屈折率、kは位相シフト膜14の消衰係数である。各EUV入射角度における反射率測定値を、前式を用いてフィッティングすることにより、EUV光学定数((屈折率(n)、消衰係数(k)))を見積もることができる。
位相シフト膜14の層1の屈折率(n)は0.884、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は225度であり、相対反射率は22.9%であった。
(6)SIMSで測定した層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比の算出には、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometory:SIMS)を用いた。窒素(N)はイオン化率が極めて低くSIMSにおいて高感度分析が難しい元素であるが、そのような窒素(N)の高感度分析法として、二次イオンとして主成分イオンと窒素(N)が結合した分子イオンを測定する方法が知られている(参考文献1:日本国特許第3114380号)。以下の手順に従って、SIMSによる層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比の測定を行った。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比の算出には、二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometory:SIMS)を用いた。窒素(N)はイオン化率が極めて低くSIMSにおいて高感度分析が難しい元素であるが、そのような窒素(N)の高感度分析法として、二次イオンとして主成分イオンと窒素(N)が結合した分子イオンを測定する方法が知られている(参考文献1:日本国特許第3114380号)。以下の手順に従って、SIMSによる層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比の測定を行った。
(ア)はじめに、シリコンウエハにルテニウム(Ru)を成膜した試料を作製した。そのとき、窒素(N)を導入しないでルテニウム(Ru)を成膜した試料のほかに、成膜時の窒素(N2)の体積比が10%で成膜した試料と、成膜時の窒素(N2)の体積比が40%で成膜した試料の計3つの試料を作製した。
(イ)つぎに、測定対象の試料と(ア)で作製した試料を同時にSIMS装置内に搬送し、順番に測定を行い、一次イオンとして酸素イオンを用い、二次イオンとして102Ru+、102Ru+に窒素(N)が結合した分子イオン(102Ru++14N+)の二次イオン強度の深さ方向プロファイルを取得した。このとき、層1の上層や下層の主成分や基板の主成分となる二次イオンの深さ方向プロファイルも同時に取得した。
SIMSの測定には、ADEPT1010(アルバック・ファイ社製)を用いる。SIMSの測定条件は、一次イオン種として酸素イオンを用い、加速電圧:3kV、電流値:50nA、入射角:試料面の法線に対して45°、一次イオンのラスターサイズ:400μm×400μmで一次イオン照射を行った。
二次イオンの検出については、検出領域を80μm×80μm(一次イオンのラスターサイズの4%)、検出器のField Apertureを3、測定した二次イオンのField Axis Potensitalは、いずれも0に設定し、極性がプラスの二次イオンを検出した。この際、中和銃を使用した。なお、測定精度を確保するために、装置内を極力高真空にしておくことが好ましい。
今回のSIMSの測定中のメインチャンバーの真空度はおよそ4.5×10―9Torrであった。
今回のSIMSの測定中のメインチャンバーの真空度はおよそ4.5×10―9Torrであった。
(ウ)その後、(102Ru++14N+)のプロファイルから102Ru+を除して、(102Ru++14N+)/102Ru+強度比の深さ方向プロファイルを得た。次いで、ルテニウム(Ru)の二次イオン強度が横ばいに安定している領域の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比を算出した。
この時、(ア)で作製した窒素(N)を導入しないでルテニウム(Ru)を成膜した試料の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比と、窒素(N2)の体積比が10%で成膜した試料の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比、窒素(N2)の体積比が40%で成膜した試料の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比の大小関係が、成膜時の窒素(N)流量に応じた関係となることを確認した。
(エ)ルテニウム(Ru)に上層が存在する場合は、その主成分の二次イオン強度が下降を開始しており、かつ、ルテニウム(Ru)の二次イオン強度が横ばいに安定している領域を、ルテニウム(Ru)に下層が存在する場合は、その主成分の二次イオン強度が上昇を開始しており、かつ、ルテニウム(Ru)の二次イオン強度が横ばいに安定している領域を、平均強度比の算出領域とした。
このようにして、各試料について層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比を3回測定し、これらの平均値を層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比とした。
例1の位相シフト膜14の層1の(102Ru++14N+)/102Ru+強度比の深さ方向プロファイルを図8に示す。
図8より、例1の位相シフト膜14の層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は、二次イオン強度が横ばいに安定している48秒から225秒の領域を平均強度比の算出領域とした。
その結果、例1の位相シフト膜14の層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0041であった。
なお例1の位相シフト膜14の層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
その結果、例1の位相シフト膜14の層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0041であった。
なお例1の位相シフト膜14の層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例2>
例2は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:58.9vol%、Kr:31.1vol%、N2:10.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.057nm/sec
膜厚:35nm
例2は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:58.9vol%、Kr:31.1vol%、N2:10.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.057nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.887、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は218度であり、相対反射率は23.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+強度比は0.0035であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は218度であり、相対反射率は23.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+強度比は0.0035であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
Krを含む不活性ガス雰囲気下で成膜することにより、層1の応力緩和ができ好ましい。層1中にKrが含有されていてもよい。層1中のKrはラザフォード後方散乱分析法(RBS:Rutherford Back-Scattering Spectroscopy)や電子プローブマイクロアナライザー(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)などで測定できる。
<例3>
例3は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:35nm
例3は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例4>
例4は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:17.8vol%、Kr:42.7vol%、N2:39.5vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.047nm/sec
膜厚:35nm
例4は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:17.8vol%、Kr:42.7vol%、N2:39.5vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.047nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.889、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は214度であり、相対反射率は24.4%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0089であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は214度であり、相対反射率は24.4%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0089であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例5>
例5は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Arガス(Ar:100vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.058nm/sec
膜厚:35nm
例5は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Arガス(Ar:100vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.058nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.886、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は221度であり、相対反射率は23.3%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0025でバックグラウンドレベルあった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は221度であり、相対反射率は23.3%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0025でバックグラウンドレベルあった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例6>
例6は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:80.0vol%、N2:20.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.055nm/sec
膜厚:35nm
例6は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:80.0vol%、N2:20.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.055nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.885、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は223度であり、相対反射率は23.1%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0060であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は223度であり、相対反射率は23.1%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0060であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例7>
例7は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:60.0vol%、N2:40.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.046nm/sec
膜厚:35nm
例7は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:60.0vol%、N2:40.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.046nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.888、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は216度であり、相対反射率は24.2%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0100であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は216度であり、相対反射率は24.2%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0100であった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
<例8>
例7は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Krガス(Kr:100.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.059nm/sec
膜厚:35nm
例7は、位相シフト膜14の層1の成膜条件を下記条件とする以外、例1と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Krガス(Kr:100.0vol%、ガス圧:2.4×10-1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.059nm/sec
膜厚:35nm
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.9%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0025でバックグラウンドレベルであった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.9%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0025でバックグラウンドレベルであった。
層1をXPSでNを測定すると、検出下限以下(1at%以下)であった。
層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下の例1~4は、EUVマスクブランクの反りが抑制されており、反り量が300nm以下であった。
層1の膜応力の絶対値が1000MPa超の例5~8は、EUVマスクブランクの反りが大きく、反り量が300nm超であった。
例1~4は、out of plane XRD法で観測される層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上であり、回折角2θが42°以下であり、層1の結晶化が抑制されている。これにより、位相シフト膜14表面の平滑性が高く、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.50nm以下であった。
層1の膜応力の絶対値が1000MPa超の例5~8は、EUVマスクブランクの反りが大きく、反り量が300nm超であった。
例1~4は、out of plane XRD法で観測される層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上であり、回折角2θが42°以下であり、層1の結晶化が抑制されている。これにより、位相シフト膜14表面の平滑性が高く、位相シフト膜14表面の表面粗さ(rms)が、0.50nm以下であった。
例2~4は、Kr雰囲気下で層1を形成することによって層1の応力を緩和できる。層1は、Krを少量含有していると推定される。
<例9>
例9は、Ru、Nを含む層1と、Ta、O、Nを含む層2とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成した以外、例3と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
例9は、Ru、Nを含む層1と、Ta、O、Nを含む層2とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成した以外、例3と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
層1の膜応力は+3MPaであった。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
(層2の成膜条件)
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとO2とN2の混合ガス(Ar:50vol%、O2:40vol%、N2:10vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:7.40W/cm2
成膜速度:0.028nm/sec
膜厚:15nm
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとO2とN2の混合ガス(Ar:50vol%、O2:40vol%、N2:10vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:7.40W/cm2
成膜速度:0.028nm/sec
膜厚:15nm
層2の膜応力は-375MPaであった。
層2の膜厚と、層2の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、5625MPa・nmであった。
層2の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
EUVマスクブランクの反りは-51nmであった。
層1と層2の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例9は5715MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
層2の膜厚と、層2の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、5625MPa・nmであった。
層2の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
EUVマスクブランクの反りは-51nmであった。
層1と層2の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例9は5715MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
<例10>
例10は、Ru、Nを含む層1と、層2として、Ta、Nを含む層(TaN層)と、Ta、O、Nを含む層(TaON層)とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成する以外、例3と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
例10は、Ru、Nを含む層1と、層2として、Ta、Nを含む層(TaN層)と、Ta、O、Nを含む層(TaON層)とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成する以外、例3と同様の手順で実施した。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
層1の膜応力は+3MPaであった。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
(層2(TaN層)の成膜条件)
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:72vol%、N2:28vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:8.3W/cm2
成膜速度:0.04nm/sec
膜厚:10nm
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:72vol%、N2:28vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:8.3W/cm2
成膜速度:0.04nm/sec
膜厚:10nm
層2のうち、TaN層の膜応力は-2000MPaであった。
層2のうち、TaN層の屈折率(n)は0.948、消衰係数(k)は0.033であった。
層2のうち、TaN層の膜厚と、層2のうち、TaN層の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、20000MPa・nmであった。
層2のうち、TaN層の屈折率(n)は0.948、消衰係数(k)は0.033であった。
層2のうち、TaN層の膜厚と、層2のうち、TaN層の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、20000MPa・nmであった。
(層2(TaON層)の成膜条件)
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとO2とN2の混合ガス(Ar:50vol%、O2:40vol%、
N2:10vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:7.40W/cm2
成膜速度:0.028nm/sec
膜厚:5nm
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとO2とN2の混合ガス(Ar:50vol%、O2:40vol%、
N2:10vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:7.40W/cm2
成膜速度:0.028nm/sec
膜厚:5nm
層2のうち、TaON層の膜応力は-375MPaであった。
層2のうち、TaON層の膜厚と、層2のうち、TaON層の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、1875MPa・nmであった。
層2のうち、TaON層の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は218度であり、相対反射率は17.4%であった。
EUVマスクブランクの反りは-293nmであった。
層1および層2(TaN層、TaON層)の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例10は21965MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
層2のうち、TaON層の膜厚と、層2のうち、TaON層の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、1875MPa・nmであった。
層2のうち、TaON層の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は218度であり、相対反射率は17.4%であった。
EUVマスクブランクの反りは-293nmであった。
層1および層2(TaN層、TaON層)の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例10は21965MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
<例11>
例11は、Cr、Nを含む層2と、Ru、Nを含む層1とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成した以外、例3と同様の手順で実施した。
(層2の成膜条件)
ターゲット:Crターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:80vol%、N2:20vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:9.9W/cm2
成膜速度:0.09nm/sec
膜厚:10nm
例11は、Cr、Nを含む層2と、Ru、Nを含む層1とをこの順に積層した位相シフト膜14を反応性スパッタリング法を用いて形成した以外、例3と同様の手順で実施した。
(層2の成膜条件)
ターゲット:Crターゲット
スパッタガス:ArとN2の混合ガス(Ar:80vol%、N2:20vol%、ガス圧:2.0×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:9.9W/cm2
成膜速度:0.09nm/sec
膜厚:10nm
層2の膜応力は-300MPaであった。
層2の膜厚と、層2の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、3000MPa・nmであった。
層2の屈折率(n)は0.922、消衰係数(k)は0.039であった。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
層2の膜厚と、層2の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、3000MPa・nmであった。
層2の屈折率(n)は0.922、消衰係数(k)は0.039であった。
(層1の成膜条件)
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとKrとN2の混合ガス(Ar:38.7vol%、Kr:41.6vol%、N2:19.7vol%、ガス圧:2.4×10―1Pa)
ターゲット面積当たりの投入電力密度:6.91W/cm2
成膜速度:0.053nm/sec
膜厚:30nm
層1の膜応力は+3MPaであった。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は230度であり、相対反射率は17.6%であった。
EUVマスクブランクの反りは-24nmであった。
層1と層2の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例11は3090MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
層1の膜厚と、層1の膜応力の積の絶対値である全応力(MPa・nm)は、90MPa・nmであった。
層1の屈折率(n)は0.890、消衰係数(k)は0.017であった。
EUV波長領域の位相差は212度であり、相対反射率は24.7%であった。
層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比は0.0053であった。
位相シフト膜14のEUV波長領域の位相差は230度であり、相対反射率は17.6%であった。
EUVマスクブランクの反りは-24nmであった。
層1と層2の全応力の和は35000MPa・nm以下が好ましく、例11は3090MPa・nmであり、EUVマスクブランクの反りを抑制できた。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2021年2月16日出願の日本特許出願(特願2021-022583)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
1a、1b:EUVマスクブランク
2:EUVマスク
11:基板
12:多層反射膜
13:保護膜
14:位相シフト膜
15:エッチングマスク膜
30:レジスト膜
140:位相シフト膜パターン
150:エッチングマスク膜パターン
300:レジストパターン
2:EUVマスク
11:基板
12:多層反射膜
13:保護膜
14:位相シフト膜
15:エッチングマスク膜
30:レジスト膜
140:位相シフト膜パターン
150:エッチングマスク膜パターン
300:レジストパターン
Claims (18)
- 基板上に、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成されたEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクであって、
前記位相シフト膜が、ルテニウム(Ru)と、窒素(N)とを含む層1を有し、
前記層1の膜応力の絶対値が1000MPa以下であり、
前記位相シフト膜が、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有し、
前記位相シフト膜の表面粗さが(rms)が、0.50nm以下である、EUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。 - out of plane XRD法で、前記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの半値幅FWHMが0.5°以上である、請求項1に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- out of plane XRD法で、前記層1由来の回折ピーク中、Ruhcp(002)面に帰属される回折ピークの回折角2θが42°以下である、請求項1に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 二次イオン質量分析法により測定した前記層1の(102Ru++14N+)/102Ru+平均強度比が0.0030以上、0.020以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記層2が、さらに、酸素(O)、N、ホウ素(B)および炭素(C)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記層1と前記層2との厚みの相対比((層1の厚み):(層2の厚み))が1:1~30:1の範囲内である、請求項1~5のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記層2が、さらに、Ruと、OおよびNのうち少なくとも一方とを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記位相シフト膜の膜厚が20nm~60nmである、請求項1~7のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記多層反射膜からのEUV光の反射光と、前記位相シフト膜からのEUV光の反射光との位相差が150度~250度であり、前記位相シフト膜表面のEUV光線反射率と、前記多層反射膜表面のEUV光線反射率との相対反射率((位相シフト膜表面のEUV光線反射率/多層反射膜表面のEUV光線反射率)×100)が2%~37%である、請求項1~8のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に、前記多層反射膜の保護膜が形成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記保護膜が、Ru、パラジウム(Pd)、Ir、ロジウム(Rh)、Pt、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、Ta、Tiおよびケイ素(Si)からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項10に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記保護膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項11に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記位相シフト膜の上に、エッチングマスク膜を有しており、前記エッチングマスク膜が、Nb、Ti、Mo、TaおよびSiからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 前記エッチングマスク膜が、さらに、O、N、およびBからなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む、請求項13に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの前記位相シフト膜に、パターンが形成されているEUVリソグラフィ用反射型マスク。
- 基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
前記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
前記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
前記位相シフト膜が、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有し、
前記層1が、アルゴン(Ar)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。 - 基板上にEUV光を反射する多層反射膜を形成する工程と、
前記多層反射膜上にEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜を形成する工程と、
を含み、
前記位相シフト膜が、Ruと、Nとを含む層1を有し、
前記位相シフト膜が、さらに、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、レニウム(Re)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、マンガン(Mn)、白金(Pt)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)およびバナジウム(V)からなる群から選択される少なくとも1つの元素(X)を含む層2を有し、
前記層1が、Arと、クリプトン(Kr)と、N2と、を含み、N2の体積比が1vol%~40vol%の不活性ガス雰囲気中で、Ruを含むターゲットを用いて反応性スパッタリング法を行うことにより形成されることを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法。 - 請求項16または17に記載のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの製造方法によって、製造したEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクにおける位相シフト膜をパターニングして、パターンを形成することを特徴とするEUVリソグラフィ用反射型マスクの製造方法。
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