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JP7532277B2 - バルーンカテーテル及びカテーテルシステム - Google Patents
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JP7532277B2 - バルーンカテーテル及びカテーテルシステム - Google Patents

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Description

本発明は、バルーンカテーテル及びカテーテルシステムに関する。
例えば、特許文献1には、卵管の病変部(狭窄部又は閉塞部)を治療するためのバルーンカテーテルと、卵管鏡(内視鏡)とを備えたカテーテルシステムが開示されている。バルーンカテーテルは、可撓性を有する外管と、外管に対して軸線方向に移動可能なように外管の内腔に配設された内管と、外管の先端部と内管の先端部とを互いに繋ぐとともに外管の径方向内方に膨らむ管状のバルーンとを備える。
バルーンの外周面と外管の内周面との間には、バルーンを径方向内方に膨らませるためのバルーン拡張流体が流通する外側空間が形成されている。卵管鏡下卵管形成術において、バルーンは、膨らんだ状態のバルーンを卵管鏡の線状の挿入部で支持した状態で、先端方向への押込み力が内管からバルーンへと伝達されることでバルーンの先端部が捲り返されながら外管の先端開口から突出して卵管口に挿入される。
特許第3921108号公報
ところで、上述した卵管鏡下卵管形成術において、卵管の病変部が完全に閉塞しているような症例では、病変部をバルーンによって押し広げる際に比較的大きな押込み力を要することがある。押込み力が過度である場合、バルーンに大きな軸線方向の圧縮力が作用するため、バルーンとともに挿入部が外管内(外側空間内)で座屈変形するおそれがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、外管内での挿入部の座屈変形を抑えることができるバルーンカテーテル及びカテーテルシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、可撓性を有する外管と、前記外管に対して軸線方向に移動可能なように前記外管の内腔に配設された内管と、前記外管の先端部と前記内管の先端部とを互いに繋ぐとともに前記外管の径方向内方に膨らむ管状のバルーンと、を有するバルーンカテーテルであって、前記バルーンの外周面と前記外管の内周面との間には、前記バルーンを膨らませるためのバルーン拡張流体が流通する外側空間が形成され、前記バルーンは、前記バルーン拡張流体によって膨らんだ状態の当該バルーンを医療機器の線状の挿入部で支持した状態で、先端方向への押込み力が前記内管から前記バルーンへと伝達されることで前記バルーンの先端部が捲り返されながら前記外管の先端開口から前記先端方向に突出し、前記外側空間には、前記バルーンの周方向に当該バルーンを周回するように延在した撓み抑制部材が設けられている、バルーンカテーテルである。
本発明の他の態様は、上述したバルーンカテーテルと、前記医療機器と、を備える、カテーテルシステムである。
本発明によれば、バルーンをその周方向に周回するように延在した撓み抑制部材を外側空間に設けているため、バルーンに比較的大きな軸線方向の圧縮力が作用した場合に、バルーン及び挿入部が軸線方向と交差する方向に大きく変形する前にバルーンの外周面を撓み抑制部材に接触させることができる。これにより、挿入部が座屈変形することを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係るバルーンカテーテルを備えたカテーテルシステムの概略構成図である。 図1のカテーテルシステムの一部省略縦断面図である。 図3Aは、図2のIIIA-IIIA線に沿った横断面図であり、図3Bは、図2のIIIB-IIIB線に沿った横断面図である。 図1のカテーテルシステムを用いた卵管鏡下卵管形成術の第1説明図である。 前記卵管鏡下卵管形成術の第2説明図である。 前記卵管鏡下卵管形成術の第3説明図である。 前記卵管鏡下卵管形成術の第4説明図である。 前記卵管鏡下卵管形成術の第5説明図である。 前記卵管鏡下卵管形成術の第6説明図である。 変形例に係るバルーンカテーテルの断面説明図である。 図10のXI-XI線に沿った横断面図である。
以下、本発明に係るバルーンカテーテル及びカテーテルシステムについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るカテーテルシステム10は、バルーンカテーテル12と、医療機器である内視鏡14(卵管鏡)とを備える。図4~図9に示すように、カテーテルシステム10は、例えば、卵管202の病変部204(狭窄部又は閉塞部等)を治療する卵管鏡下卵管形成術に用いられる。ただし、カテーテルシステム10は、卵管202以外のもの、例えば、血管、胆管、気管、食道、尿道、大腸、その他の臓器等の生体管内の病変部を治療するためのものでもよい。
カテーテルシステム10に関する以下の説明では、図1中の左側(矢印X1方向)を「先端」、図1中の右側(矢印X2方向)を「基端」という。
図1及び図2に示すように、バルーンカテーテル12は、外側カテーテル16と、外側カテーテル16に設けられたスライダ18と、外側カテーテル16内に挿入された内側カテーテル20と、バルーン22と、回転規制部23と、撓み抑制部材25とを備える。
外側カテーテル16は、可撓性を有する長尺な外管24と、外管24の基端部に設けられた外管ハブ26(外管操作部)と、外管ハブ26に設けられた固定ねじ28とを有する。外管24の全長は、100mm以上1500mm以下に設定するのが好ましく、200mm以上1000mm以下に設定するのがより好ましい。
図2において、外管24は、外管本体30と、外管本体30の先端部に設けられた先端部材32(先端チップ)とを含む。外管本体30及び先端部材32のそれぞれの構成材料としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)、エラストマー樹脂(例えば、ポリオレフィンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂エラストマー、ポリウレタンエラストマー等)、可撓性を有する高分子材料(ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、エチレン-酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等)、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド等が挙げられる。
外管本体30には、先端から基端まで貫通した第1内腔34が形成されている。外管本体30の先端部は、軸線方向に円弧状に湾曲するように形状付けられている。外管本体30は、全長に亘って概ね一定の外径を有する。
図3A及び図3Bにおいて、外管本体30の内周面36は、横断面の形状が円弧である湾曲面46と、湾曲面46に連なる平坦面48とを有する。湾曲面46は、外管本体30の周方向に180°以上延在している。
図2において、先端部材32の外側面は、バルーンカテーテル12や生体組織の損傷を防止するために湾曲している。先端部材32には、バルーン22を先端部材32よりも先端方向(矢印X1方向)に導出させるためのバルーン導出孔52が形成されている。バルーン導出孔52は、外管24の先端開口54に連通している。
図1及び図2に示すように、外管ハブ26は、硬質樹脂又は金属(ステンレス鋼、チタン、チタン合金等)によって構成されている。硬質樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン、スチレン系樹脂、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
図2において、外管ハブ26は、人手によって操作し易い大きさに中空状に形成されている。外管ハブ26には、外管24の第1内腔34に連通する第1空間53と、第1空間53の基端側に位置して内側カテーテル20が挿通する第1挿通孔55と、第1空間53にバルーン拡張流体を導入するための第1導入ポート部56とが設けられている。バルーン拡張流体は、図2に示すバルーン22を外管24の径方向内方に膨らませるためのものである。バルーン拡張流体は、例えば、生理食塩水である。外管ハブ26には、第1空間53内のバルーン拡張流体が第1挿通孔55を介して外部に漏出することを防止する第1シール部材57が設けられている。
固定ねじ28は、外管ハブ26に対して内側カテーテル20を固定するためのものである。固定ねじ28の構成材料は、外管ハブ26と同様のものが挙げられる。
スライダ18は、外管本体30の外周面に対して外管24の軸線方向に移動可能(スライド可能)な状態で設けられている。スライダ18の全長は、外管24の全長よりも短い。スライダ18は、長尺な管状のスライダ本体58と、スライダ本体58の基端部に設けられたスライダハブ60(スライダ操作部)とを有する。スライダ本体58及びスライダハブ60のそれぞれは、上述した外管ハブ26と同様の材料によって構成される。スライダハブ60は、人手によって操作し易い大きさに環状に形成されている。
スライダ18を外管本体30に対して最も基端側(矢印X2方向)に移動させた状態(スライダ18の基端を外管ハブ26の先端に位置させた状態)で、外管本体30の先端側は、スライダ18よりも先端側に露出するとともに円弧状に湾曲する。スライダ18を外管本体30に対して最も先端側(矢印X1方向)に移動させた状態で、外管本体30の先端側は、スライダ本体58の形状に沿って直線状に延在する。
図1及び図2に示すように、内側カテーテル20は、長尺な内管62と、内管62の基端部に設けられた内管ハブ64(内管操作部)とを備える。内管62の全長は、100mm以上1500mm以下に設定するのが好ましく、200mm以上1000mm以下に設定するのがより好ましい。
図2において、内管62の構成材料としては、比較的硬質な樹脂(例えば、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド、PEEK樹脂等)又は金属(例えば、ステンレス鋼、チタン、チタン合金等)が挙げられる。内管62には、先端から基端まで貫通した第2内腔66が形成されている。
内管62は、外管ハブ26を挿通するとともに外管本体30の第1内腔34に配設されている。内管62の先端は、外管本体30の先端よりも基端方向(矢印X2方向)に位置している。内管62の外周面と外管本体30の内周面36との間には、バルーン拡張流体が流通する外側ルーメンSa(拡張用ルーメン)が設けられている。
内管62の第2内腔66には、バルーン支持デバイスとしても機能する内視鏡14の長尺な線状の挿入部90が挿入される。内管62の第2内腔66に挿入部90が挿入された状態で、内管62と挿入部90との間には、灌流液が流通する内側ルーメンSb(灌流用ルーメン)が形成される。灌流液は、例えば、生理食塩水である。
内管ハブ64は、外管ハブ26と同様の材料によって構成される。内管ハブ64は、中空状に形成されている。内管ハブ64には、内管62の第2内腔66に連通する第2空間68と、第2空間68の基端側に位置して挿入部90が挿通する第2挿通孔70と、第2空間68に灌流液を導入するための第2導入ポート部72が設けられている。内管ハブ64には、第2空間68内の灌流液が第2挿通孔70を介して外部に漏出することを防止する第2シール部材73が設けられている。
バルーン22は、外管24の先端部と内管62の先端部とを互いに繋ぐ管状部材である。バルーン22は、バルーン拡張流体によって外管24の径方向内方に膨らむ。換言すれば、バルーン22は、径方向に弾性変形可能に形成されている。
バルーン22の構成材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、エラストマー樹脂(ポリオレフィンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、フッ素樹脂エラストマー、ポリウレタンエラストマー等)、可撓性を有する高分子材料(天然ゴム、エチレン-プロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、エチレン-酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム等)、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイソプレン、ポリエステル等で構成するのが好ましい。
バルーン22の一端部は、外管24の先端部(先端部材32の基端部)に接着又は融着されている。換言すれば、バルーン22の一端部は、外管24のうちバルーン導出孔52の基端側の近傍に接着又は融着されている。具体的に、バルーン22の一端部は、外管本体30の先端と先端部材32との間に挟持されている。バルーン22の他端部は、内管62の外周面の先端部に接着又は融着されている。
また、バルーン22の他端部は、バルーン固定部材74(押圧部)によって内管62の先端部に固定されている。なお、バルーン22の他端部は、内管62の内周面の先端部に接着又は融着されてもよい。バルーン22は、内視鏡14の挿入部90が挿入可能な内腔76を有する。バルーン22の外周面と外管本体30の内周面36との間には、先端が閉じた袋状の外側空間Scが形成されている。バルーン固定部材74は、円環状に形成されている。バルーン固定部材74の外径は、膨らんでいないバルーン22の外径よりも大きい。バルーン固定部材74は、撓み抑制部材25を先端方向に押圧するための押圧部として機能する。
図5及び図6に示すように、バルーン22は、内管62からバルーン22へと押込み力(先端方向の押込み力)が伝達されることで、バルーン22の先端部22aが捲り返されながら外管24の先端開口54から先端方向に突出する。この際、バルーン22は、外管24の先端開口54よりも矢印X1方向に突出した突出部分22bにおいて、径方向に二重に折り重なった部分が形成される。
図3Bに示すように、回転規制部23は、内管62の先端部に設けられて外管24に対する内管62の周方向の回転を規制する。回転規制部23は、バルーン固定部材74の基端側において内管62の外周面に固着されている(図2参照)。回転規制部23は、円環部80と、円環部80の外周面から径方向外方に突出した2つの凸部82a、82bとを有する。
円環部80の内周面は、内管62の外周面に固着(接着又は融着)されている。すなわち、内管62は、円環部80の内腔を挿通している。円環部80の外周面は、湾曲面46及び平坦面48に接触している。2つの凸部82a、82bは、円環部80の中心よりも平坦面48側にオフセットして配置されている。凸部82aは、平坦面48に直交するとともに円環部80の中心を通る線分Laの一方側(図3Bにおいて線分Laの右側)に位置する。凸部82bは、線分Laの他方側(図3Bにおいて線分Laの左側)に位置する。2つの凸部82a、82bは、平坦面48に近接している。各凸部82a、82bは、矢印X方向に沿って円環部80の全長に亘って延在している。各凸部82a、82bは、横断面が円弧状の外周面を有する。
このような回転規制部23は、例えば、外管24に対して内管62が図3Bの矢印R1方向に回転すると凸部82aが平坦面48に接触することによりバルーン22の矢印R1方向の捻じれを抑制する。また、回転規制部23は、例えば、外管24に対して内管62が図3Bの矢印R2方向に回転すると凸部82bが平坦面48に接触することによりバルーン22の矢印R2方向の捻じれを抑制する。
図2に示すように、撓み抑制部材25は、外側空間Scに設けられている。撓み抑制部材25は、バルーン22の周方向にバルーン22を周回するように延在している。撓み抑制部材25は、バルーン22の外周側に線材84が螺旋状に巻回されてなる巻回部86を複数有するコイル部材88である。コイル部材88の内腔には、バルーン22が挿入されている。
コイル部材88の先端部は、外管24の先端部(外管本体30の内周面36の先端部)に対して固着されている。コイル部材88の基端部は、バルーン固定部材74に接触している。コイル部材88の基端部は、バルーン固定部材74に固着されても固着されていなくもよい。コイル部材88は、押込み力が内管62からバルーン22へと伝達された際にバルーン固定部材74によって先端方向(矢印X1方向)に押圧されることによりコイル部材88の基端が外管24に対して先端方向に変位するように変形する。換言すれば、コイル部材88は、その延在方向に圧縮変形可能に形成されている。つまり、コイル部材88は、その延在方向に弾性変形する。互いに隣接する巻回部86の間には、コイル部材88が圧縮変形する前の状態(図2の状態)で、バルーン拡張流体が流通可能な空間89が形成されている。
コイル部材88の線材84の横断面形状は、四角形状に形成されている。ただし、線材84の横断面形状は、特に限定されず、円形状であってもよいし、多角形状(四角形状以外)であってもよい。コイル部材88の外径D1(図3A)は、バルーン固定部材74の外径と略同一であってもよいし、バルーン固定部材74の外径よりも小さくてもよい。コイル部材88の外径D1がバルーン固定部材74の外径よりも小さいと、押込み力がバルーン固定部材74からコイル部材88に伝達され易くなる。
また、コイル部材88の外周面と外管本体30の内周面36との隙間は、挿入部90の撓みを抑制する効果を高めるために極力狭くするのが好ましい。図3Aに示すように、コイル部材88の外周面は、外管本体30の内周面36に対して一部接触している。すなわち、コイル部材88の外径D1は、外管本体30の最短内径と略同一である。ここで、外管本体30の最短内径とは、外管本体30の内径のうち図3Bの線分Laを通る内径(外管本体30の第1内腔34の短軸)である。換言すれば、外管本体30の最短内径とは、平坦面48に直交するとともに円弧状の湾曲面46の中心(湾曲面46を通る円の中心)を通り、且つ両端が外管本体30の内周面36に位置する線分の長さである。ただし、コイル部材88の外径D1は、外管本体30の最短内径よりも短くてもよい。つまり、コイル部材88の外周面は、外管本体30の湾曲面46(又は平坦面48)に対して近接してもよい。
図3Aにおいて、コイル部材88の内径D2は、膨らんでいない状態のバルーン22の外径と略同一である。すなわち、コイル部材88の内周面は、膨らんでいない状態のバルーン22の外周面に接触又は近接していてもよい。また、コイル部材88の内径D2は、バルーン22を外管24の径方向内方に膨らませた状態で、バルーン22のうち挿入部90の外周面に密着する部分の外径D3(図5参照)の3倍未満に設定されている。
コイル部材88の構成材料としては、樹脂材料又は金属材料等が挙げられる。具体的に、コイル部材88は、PEEK樹脂、銅、銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金等で構成するのが好ましい。コイル部材88をPEEK樹脂で構成した場合、コイル部材88を圧縮変形させた際の弾発力(コイル部材88からバルーン固定部材74に作用する反力)を比較的小さくすることができる。これにより、内管62がコイル部材88の弾発力によって外管24に対して後退する(矢印X2方向に移動する)ことを抑えることができる。
このようなコイル部材88は、例えば、レーザ加工によって形成される。ただし、コイル部材88の製造方法は、レーザ加工に限定されず、線材84を螺旋状に成形する方法等であってもよい。
コイル部材88は、バルーン22の略全長に亘って延在している。コイル部材88の自由長さL1(負荷をかけていない状態のコイル部材88の全長)は、180mm程度が好ましい。また、コイル部材88のピッチP1は、内視鏡14の挿入部90の先端径よりも小さい幅となるように設定されているとよく、例えば、0.2mmが好ましい。これにより、内視鏡14を操作する際に、挿入部90の先端がコイル部材88のピッチP1に挟まる等の不具合の発生が低減できる。コイル部材88の密着長さ(コイル部材88の最大圧縮変形時の長さ)は、50mm程度が好ましい。コイル部材88の外径D1は、1.4mm程度に形成するのが好ましい。コイル部材88の内径D2は、1.3mm程度に形成するのが好ましい。ただし、コイル部材88の自由長さL1、ピッチP1、密着長さ、外径D1及び内径D2は、適宜設定可能である。
内視鏡14は、卵管202を観察するための卵管鏡である。内視鏡14は、バルーンカテーテル12の内管62の第2内腔66とバルーン22の内腔76とに挿入された可撓性を有する挿入部90を備える。挿入部90は、例えば、樹脂材料によって形成される。詳細な図示は省略するが、挿入部90は、光を発する発光ユニットと、卵管202(図4参照)を撮像するための撮像ユニットと、被覆部材とを有する。発光ユニットは、長尺なライトガイド(光ファイバ)を含む。撮像ユニットは、レンズユニットと、レンズユニットによって結像された画像を伝送するための電装ユニット(例えば、光ファイバ等)とを含む。
次に、このように構成されるカテーテルシステム10を用いた卵管鏡下卵管形成術について説明する。
卵管鏡下卵管形成術では、準備工程において、上述したカテーテルシステム10を準備する。そして、ユーザは、内管62を基端側(矢印X2方向)に完全に引いた状態で固定ねじ28によって固定しておく。さらに、スライダ18を外管24に対して外管24の先端方向にスライドさせることにより外管本体30の先端側を真直ぐにする。この際、コイル部材88は、バルーン固定部材74によって先端方向に押圧されていない。
続いて、挿入工程において、ユーザは、バルーンカテーテル12を経頸管的に子宮底200(図4参照)まで挿入する。そして、スライド工程において、スライダ18を外管24に対して外管24の基端方向に引き戻す。これにより、図4に示すように、外管本体30の先端側は、スライダ18から露出して湾曲形状になる。この際、ユーザは、内視鏡14の挿入部90の先端部を外管24の先端開口54に位置させ、内視鏡14の撮影画像により卵管口202aを確認する。
そして、ユーザは、内視鏡14の挿入部90を初期位置(図4に示す位置)に戻した後で、バルーン導出工程を行う。具体的に、バルーン導出工程では、図5に示すように、第1導入ポート部56にバルーン拡張流体を供給する(加圧工程)。そうすると、バルーン拡張流体は、第1導入ポート部56から外側ルーメンSaを介してバルーン22の外側空間Scに供給される。外側空間Scに供給されたバルーン拡張流体は、コイル部材88における互いに隣接する巻回部86の間の空間89を介してバルーン22の外周面に導かれる。そのため、バルーン22は、外側空間Scに供給されたバルーン拡張流体によって径方向内方に押圧されて弾性変形する。つまり、バルーン22のうち挿入部90の外周側に位置する部位は、挿入部90の外周面に密着する。バルーン22のうち挿入部90の先端よりも先端側に位置する部位は、内面同士が互いに接触する。
その後、ユーザは、固定ねじ28を緩めた状態で内管ハブ64を操作して内管62を外管24に対して前進させる(前進工程)。そうすると、図6に示すように、内管62によって先端方向に押されたバルーン22は、挿入部90とともに外管24に対して前進する。つまり、バルーン22は、押込み力が内管62からバルーン22に伝達されることにより、挿入部90とともに外管24の先端開口54から先端方向(矢印X1方向)に突出する。
前進工程では、バルーン22の一端部が外管24の先端部に固定されているため、バルーン22は、その先端部22a(突出端部)が捲り返されながら前進する。すなわち、バルーン22は、その先端部22a(突出端部)で内面が外側を向くように捲り返される。そのため、バルーン22は、挿入部90の前進距離の半分の距離相当前進する。
また、前進工程では、コイル部材88がバルーン固定部材74によって先端方向に押圧される。そのため、コイル部材88がその延在方向に圧縮変形する。これにより、内管62を外管24に対して先端方向にスムーズにスライドさせることができる。この際、コイル部材88における互いに隣接する巻回部86の間の空間89は、徐々に狭くなる。
続いて、ユーザは、内視鏡14の撮影画像に基づいてバルーン22が病変部204に到達したか否かを判断する。バルーン22が病変部204の手前に位置していた場合には、バルーン拡張流体を減圧するとともに第2導入ポート部72に灌流液(灌流用流体)を供給する(減圧工程)。これにより、内側ルーメンSbを介してバルーン22と内視鏡14の挿入部90との間に灌流液が流通する。次いで、ユーザは、図7に示すように、内視鏡14を所定距離だけ後退させる(後退工程)。その後、上述した加圧工程及び前進工程を再度行う。
そして、図8に示すように、前進工程において、バルーン22の先端部22aが病変部204に接触すると、ユーザが内管62を先端方向に押し込んだ際に、バルーン22に比較的大きな軸線方向の圧縮力が作用する。このような圧縮力は、病変部204が完全に閉塞している場合に大きくなり易い。バルーン22に比較的大きな圧縮力が作用すると、バルーン22及び挿入部90は、軸線方向と交差する方向に変形し、座屈変形し易くなる。
しかしながら、バルーン22の外周面と外管本体30の内周面36との間の外側空間Scにコイル部材88を設けているため、バルーン22及び挿入部90が軸線方向と交差する方向に大きく変形する前にバルーン22の外周面がコイル部材88の内周面に接触する。そのため、挿入部90が座屈変形することが抑えられる。
その後、図9に示すように、バルーン22が病変部204を完全に通過すると、バルーン22によって病変部204が押し広げられる。すなわち、卵管202の狭窄又は閉塞が改善される。
病変部204を広げた後、ユーザは、バルーン拡張流体を減圧してからバルーンカテーテル12及び内視鏡14を抜去する(抜去工程)。なお、バルーンカテーテル12の抜去前に、第2導入ポート部72を介して灌流液を注入しつつ内管62を引いてバルーン22を後退させ、同時に内視鏡14をバルーン22の先端部に位置するよう操作することで、抜去工程の際に卵管202内を観察しながらバルーンカテーテル12を抜去してもよい。これにより、卵管鏡下卵管形成術が終了する。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
バルーンカテーテル12によれば、バルーン22をその周方向に周回するように延在した撓み抑制部材25を外側空間Scに設けているため、バルーン22に比較的大きな軸線方向の圧縮力が作用した場合に、バルーン22及び挿入部90が軸線方向と交差する方向に大きく変形する前にバルーン22の外周面を撓み抑制部材25に接触させることができる。これにより、挿入部90が座屈変形することを抑えることができる。
内管62の先端部には、撓み抑制部材25を先端方向に押圧するためのバルーン固定部材74(押圧部)が設けられている。撓み抑制部材25の基端は、押込み力が内管62からバルーン22へと伝達された際にバルーン固定部材74によって先端方向に押圧されることにより外管24に対して先端方向に変位する。
このような構成によれば、内管62を外管24に対して先端方向にスムーズに移動させることができる。
撓み抑制部材25(コイル部材88)の外径D1は、外管本体30の最短内径と略同一である。
このような構成によれば、挿入部90が座屈変形することを撓み抑制部材25によって効果的に抑えることができる。
撓み抑制部材25の内径D2は、膨らんでいない状態のバルーン22の外径と略同一である。
このような構成によれば、挿入部90が座屈変形することを撓み抑制部材25によって効果的に抑えることができる。
撓み抑制部材25の先端部は、外管24の先端部に対して固定され、撓み抑制部材25は、バルーン固定部材74によって先端方向に押圧されることによって圧縮変形する。
このような構成によれば、外管24の先端部において挿入部90が座屈変形することを効果的に抑えることができる。また、撓み抑制部材25を圧縮変形させることにより内管62を外管24に対して先端方向にスムーズに移動させることができる。
撓み抑制部材25は、バルーン22の外周側に線材84が螺旋状に巻回されてなる巻回部86を複数有するコイル部材88である。互いに隣接する巻回部86の間には、コイル部材88が圧縮変形する前の状態で、バルーン拡張流体が流通可能な空間89が形成されている。
このような構成によれば、互いに隣接する巻回部86の間の空間89を介してバルーン拡張流体をバルーン22の外周面に導くことができる。
内管62には、バルーン22の外周面よりも径方向外方に突出するように形成され、且つ外管24の内周面36に接触することにより外管24に対する内管62の周方向の回転を規制する回転規制部23が設けられている。
このような構成によれば、内管62に設けられた回転規制部23によって外管24に対する内管62の回転が規制されるため、バルーン22の捻じれを抑制することができる。
次に、変形例に係るバルーンカテーテル12Aについて図10及び図11を参照しながら説明する。なお、本変形例に係るバルーンカテーテル12Aにおいて、上述したバルーンカテーテル12と同一の構成については同一の参照符号を付し、その説明については省略する。
図10及び図11に示すように、バルーンカテーテル12Aは、外側カテーテル16と、スライダ18と、内側カテーテル20と、バルーン22と、回転規制部23と、撓み抑制部材25aとを備える。
撓み抑制部材25aは、バルーン22が挿入された内腔を有する管状部材100である。管状部材100は、円管状に形成されている。管状部材100の先端部は、外管24の先端部(外管本体30の先端部の内周面36)に固着されている。管状部材100の基端部は、バルーン固定部材74に接触している。管状部材100の基端部は、バルーン固定部材74に固着されていても固着されていなくてもよい。管状部材100は、押込み力が内管62からバルーン22へと伝達された際にバルーン固定部材74によって先端方向(矢印X1方向)に押圧されることにより管状部材100の基端が外管24に対して先端方向に変位するように変形する。換言すれば、管状部材100は、その延在方向に圧縮変形可能に形成されている。つまり、管状部材100は、その延在方向に弾性変形する。
管状部材100は、メッシュ状又はスポンジ状に形成されている。つまり、管状部材100には、外側空間Scに供給されたバルーン拡張流体をバルーン22の外周面に導くための孔102が形成されている。管状部材100の圧縮変形前の長さは、コイル部材88の自由長さL1と同様に設定される。管状部材100の最大圧縮変形時の長さは、コイル部材88の密着長さと同様に設定される。管状部材100の外径及び内径は、コイル部材88の外径D1及び内径D2と同様に設定される。
本変形例において、撓み抑制部材25aは、バルーン22が挿入された内腔を有する管状部材100である。
このような構成によれば、挿入部90の座屈変形を管状部材100によって抑えることができる。
管状部材100には、外側空間Scに供給されたバルーン拡張流体をバルーン22の外周面に導くための孔102が形成されている。
このような構成によれば、バルーン22をバルーン拡張流体によって効率的に膨らませることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
撓み抑制部材は、蛇腹状に形成された管状部材であってもよい。
以上の実施形態をまとめると、以下のようになる。
上記実施形態は、可撓性を有する外管(24)と、前記外管に対して軸線方向に移動可能なように前記外管の内腔(34)に配設された内管(62)と、前記外管の先端部と前記内管の先端部とを互いに繋ぐとともに前記外管の径方向内方に膨らむ管状のバルーン(22)と、を有するバルーンカテーテル(12、12A)であって、前記バルーンの外周面と前記外管の内周面(36)との間には、前記バルーンを膨らませるためのバルーン拡張流体が流通する外側空間(Sc)が形成され、前記バルーンは、前記バルーン拡張流体によって膨らんだ状態の当該バルーンを医療機器(14)の線状の挿入部(90)で支持した状態で、先端方向への押込み力が前記内管から前記バルーンへと伝達されることで前記バルーンの先端部が捲り返されながら前記外管の先端開口(54)から前記先端方向に突出し、前記外側空間には、前記バルーンの周方向に当該バルーンを周回するように延在した撓み抑制部材(25、25a)が設けられている、バルーンカテーテルを開示している。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記内管の前記先端部には、前記撓み抑制部材を前記先端方向に押圧するための押圧部(74)が設けられ、前記撓み抑制部材の基端は、前記押込み力が前記内管から前記バルーンへと伝達された際に前記押圧部によって前記先端方向に押圧されることにより前記外管に対して前記先端方向に変位してもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記撓み抑制部材の外径(D1)は、外管本体30の最短内径と略同一であってもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記撓み抑制部材の内径(D2)は、膨らんでいない状態の前記バルーンの外径と略同一であってもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記撓み抑制部材の先端部は、前記外管の前記先端部に対して固定され、前記撓み抑制部材は、前記押圧部によって前記先端方向に押圧されることによって圧縮変形してもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記撓み抑制部材は、前記バルーンの外周側に線材(84)が螺旋状に巻回されてなる巻回部(86)を複数有するコイル部材(88)であり、互いに隣接する前記巻回部の間には、前記コイル部材が前記圧縮変形する前の状態で、前記バルーン拡張流体が流通可能な空間(89)が形成されてもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記撓み抑制部材は、前記バルーンが挿入された内腔を有する管状部材(100)であってもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記管状部材は、前記外側空間に供給された前記バルーン拡張流体を前記バルーンの外周面に導くための孔(102)が形成されてもよい。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記内管には、前記バルーンの外周面よりも径方向外方に突出するように形成され、且つ前記外管の内周面に接触することにより前記外管に対する前記内管の周方向の回転を規制する回転規制部(23)が設けられてもよい。
上記実施形態は、上述したバルーンカテーテルと、前記医療機器と、を備える、カテーテルシステム(10)を開示している。
上記のカテーテルシステムにおいて、前記医療機器は、内視鏡であってもよい。
10…カテーテルシステム 12、12A…バルーンカテーテル
14…内視鏡(医療機器) 22…バルーン
23…回転規制部 24…外管
25、25a…撓み抑制部材 30…外管本体
34…第1内腔 54…先端開口
62…内管 74…バルーン固定部材(押圧部)
84…線材 86…巻回部
88…コイル部材 89…空間
90…挿入部 100…管状部材
102…孔 Sc…外側空間

Claims (11)

  1. 可撓性を有する外管と、前記外管に対して軸線方向に移動可能なように前記外管の内腔に配設された内管と、前記外管の先端部と前記内管の先端部とを互いに繋ぐとともに前記外管の径方向内方に膨らむ管状のバルーンと、を有するバルーンカテーテルであって、
    前記バルーンの外周面と前記外管の内周面との間には、前記バルーンを膨らませるためのバルーン拡張流体が流通する外側空間が形成され、
    前記バルーンは、前記バルーン拡張流体によって膨らんだ状態の当該バルーンを医療機器の線状の挿入部で支持した状態で、先端方向への押込み力が前記内管から前記バルーンへと伝達されることで前記バルーンの先端部が捲り返されながら前記外管の先端開口から前記先端方向に突出し、
    前記外側空間には、前記バルーンの周方向に当該バルーンを周回するように延在した撓み抑制部材が設けられている、バルーンカテーテル。
  2. 請求項1記載のバルーンカテーテルであって、
    前記内管の前記先端部には、前記撓み抑制部材を前記先端方向に押圧するための押圧部が設けられ、
    前記撓み抑制部材の基端は、前記押込み力が前記内管から前記バルーンへと伝達された際に前記押圧部によって前記先端方向に押圧されることにより前記外管に対して前記先端方向に変位する、バルーンカテーテル。
  3. 請求項1又は2に記載のバルーンカテーテルであって、
    前記撓み抑制部材の外径は、前記外管の最短内径と略同一である、バルーンカテーテル。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルであって、
    前記撓み抑制部材の内径は、膨らんでいない状態の前記バルーンの外径と略同一である、バルーンカテーテル。
  5. 請求項2記載のバルーンカテーテルであって、
    前記撓み抑制部材の先端部は、前記外管の前記先端部に対して固定され、
    前記撓み抑制部材は、前記押圧部によって前記先端方向に押圧されることによって圧縮変形する、バルーンカテーテル。
  6. 請求項5記載のバルーンカテーテルであって、
    前記撓み抑制部材は、前記バルーンの外周側に線材が螺旋状に巻回されてなる巻回部を複数有するコイル部材であり、
    互いに隣接する前記巻回部の間には、前記コイル部材が前記圧縮変形する前の状態で、前記バルーン拡張流体が流通可能な空間が形成されている、バルーンカテーテル。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルであって、
    前記撓み抑制部材は、前記バルーンが挿入された内腔を有する管状部材である、バルーンカテーテル。
  8. 請求項7記載のバルーンカテーテルであって、
    前記管状部材は、前記外側空間に供給された前記バルーン拡張流体を前記バルーンの外周面に導くための孔が形成されている、バルーンカテーテル。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルであって、
    前記内管には、前記バルーンの外周面よりも径方向外方に突出するように形成され、且つ前記外管の内周面に接触することにより前記外管に対する前記内管の周方向の回転を規制する回転規制部が設けられている、バルーンカテーテル。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルと、
    前記医療機器と、を備える、カテーテルシステム。
  11. 請求項10記載のカテーテルシステムであって、
    前記医療機器は、内視鏡である、カテーテルシステム。
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