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JP7608288B2 - メス型端子、コネクタ、端子付き電線、コネクタ付き電線及びワイヤーハーネス - Google Patents
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JP7608288B2 - メス型端子、コネクタ、端子付き電線、コネクタ付き電線及びワイヤーハーネス - Google Patents

メス型端子、コネクタ、端子付き電線、コネクタ付き電線及びワイヤーハーネス Download PDF

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Description

この発明は、大電流が流れる電気回路のメス型端子、コネクタ、端子付き電線、コネクタ付き電線及びワイヤーハーネスに関する。
従来より、電気機器は、電動装置や電源装置をワイヤーハーネスによって接続することで電気回路を構成している。ワイヤーハーネスと電動装置ならびにワイヤーハーネスと電源装置は、それぞれに装着されたコネクタを介して互いに接続されている。
例えば、特許文献1に示すコネクタは、コネクタハウジングにメス型端子を収容したものである。かかるメス型端子は、基台部とバネ部材によって端子本体が構成されており、基台部を構成する一対の側壁に対してバネ部材の沿設板が沿設されている。
特開2009-245701号公報
ところで、自動車における駆動系等の電気回路においては、大電流が流れることから、良好な導電性を確保すべく側壁と沿設板とを溶接することが考えられる。しかし、一対の側壁の狭小な隙間において、側壁の内側面に沿設板を溶接することは、非常に困難を伴うものであり、生産性が悪化するという問題があった。
この発明は、生産性を向上させたメス型端子、コネクタ、端子付き電線、コネクタ付き電線及びワイヤーハーネスを提供することを目的としている。
この発明は、電線に接続される基台部と、前記基台部に取り付けられるバネ部材とで端子本体が設けられ、前記基台部は、オス型端子が挿入可能な所定間隔を隔てて配置された一対の側壁を有し、前記バネ部材は、一方側の前記側壁の内側面に沿設された沿設板と他方側の前記側壁に向かって延出された一方側アームバネとを有し、一方側の前記側壁の内側面と前記沿設板との溶接部が設けられており、他方側の前記側壁には、前記溶接部に相対する位置に作業用開放部が設けられ、前記バネ部材は、他方側の前記側壁の外側面に沿設された沿設板と一方側の前記側壁に向かって延出された他方側アームバネとを有し、他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部が設けられたメス型端子である。
なお、本発明における溶接部に相対する位置とは、溶接部に対して完全に向かい合わせとなる位置だけでなく、ややズレた位置をも含む概念である。すなわち、一方側の側壁の内側面と沿設板との溶接を他方側の側壁に設けられた作業用開放部を通じて行うことができる位置である。
またこの発明には、前述のメス型端子と、前記メス型端子を収容するコネクタハウジングとが備えられたコネクタ、ならびに前記コネクタハウジングに係止爪が設けられており、前記作業用開放部は、前記コネクタハウジングの内側に前述のメス型端子を収容した状態で前記係止爪が引っ掛かる係止孔であるコネクタ、ならびに前述のメス型端子と、前記メス型端子の前記基台部に接続される前記電線とが備えられた端子付き電線が含まれるものとする。
さらにこの発明には、前述の端子付き電線と、前記端子付き電線を収容するコネクタハウジングとが備えられたコネクタ付き電線、ならびに前記コネクタハウジングに係止爪が設けられており、前記作業用開放部は、前記コネクタハウジングの内側に前述の端子付き電線を収容した状態で前記係止爪が引っ掛かる係止孔であるコネクタ付き電線、ならびに前述の端子付き電線及び前述のコネクタ付き電線のうち少なくとも一方が備えられたワイヤーハーネスが含まれるものとする。
この発明により、メス型端子及びメス型端子を備えたコネクタ等の生産性を向上させることができる。
詳述すると、本願発明に係るメス型端子においては、一方側の側壁の内側面と沿設板との溶接部が設けられており、他方側の側壁には、溶接部に相対する位置に作業用開放部が設けられている。このような構成により、一方側の側壁の内側面と沿設板との溶接を他方側の側壁に設けられた作業用開放部を通じて行うことができる。したがって、側壁の内側面に沿設板を溶接することが容易となる。ひいては生産性を向上させることができる。
また、前記バネ部材は、他方側の前記側壁の外側面に沿設された沿設板と一方側の前記側壁に向かって延出された他方側アームバネとを有し、他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部が設けられている。
前記構成によれば、一方側の側壁の内側面と沿設板との溶接を行う前後において、他方側の側壁の外側面と沿設板との溶接を同じ方向から行うことができる。したがって、メス型端子を反転させたり溶接機(詳細にはトーチ)を反転させたりする必要がなくなる。ひいては生産性を向上させることができる。
この発明の態様として、他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部を外側溶接部とし、前記外側溶接部は、一方側の前記側壁に向かって延出された複数の前記他方側アームバネが並ぶ方向に対して平行に設けられてもよい。
この発明により、外側溶接部に関しては一切の遮蔽物が存在しないために溶接機(詳細にはトーチ)を適宜に移動できる。したがって、例えば一度の溶接パス(トーチが移動すること)によって直線状の実線等の態様にて溶接を完了することができ、かかる溶接工程の所要時間を短縮することができる。ひいては生産性を向上させることができる。
さらに、直線状の実線あるいは各他方側アームバネに対応する点線等の外側溶接部を有するメス型端子においては、それぞれの他方側アームバネから外側溶接部までの距離が等しくなるため、他方側アームバネごとの電気抵抗にバラつきが生じない。かかる構造は、大電流が流れる電気回路に特に適した構造といえる。
加えて、内側溶接部と外側溶接部とが直線状の実線や点線等であって、互いが近接し、かつ互いに対して平行となる場合においては、溶接に要する溶接機(詳細にはトーチ)の移動量が短くなり、溶接工程の所要時間がより短縮されるので、さらに生産性を向上させることができる。
この発明の態様として、一方側の前記側壁の内側面と前記沿設板との溶接部を内側溶接部とし、前記内側溶接部及び前記作業用開放部は、他方側の前記側壁に向かって延出された複数の前記一方側アームバネが並ぶ方向に対して平行に設けられてもよい。
この発明により、側壁に対して垂直となる方向から視ると、直線状の内側溶接部に対して直線状の作業用開放部が重なる。したがって、例えば一度の溶接パス(トーチが移動すること)によって直線状の実線等の態様にて溶接を完了することができ、かかる溶接工程の所要時間を短縮することができる。ひいては生産性を向上させることができる。
さらに、直線状の実線あるいは各一方側アームバネに対応する点線等の内側溶接部を有するメス型端子においては、それぞれの一方側アームバネから内側溶接部までの距離が等しくなるため、一方側アームバネごとの電気抵抗にバラつきが生じない。かかる構造は、大電流が流れる電気回路に特に適した構造といえる。
またこの発明の態様として、前記バネ部材は、他方側の前記側壁の外側面に沿設された沿設板と一方側の前記側壁に向かって延出された他方側アームバネとを有し、他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部が設けられてもよい。
この発明により、一方側の側壁の内側面と沿設板との溶接を行う前後において、他方側の側壁の外側面と沿設板との溶接を同じ方向から行うことができる。したがって、メス型端子を反転させたり溶接機(詳細にはトーチ)を反転させたりする必要がなくなる。ひいては生産性を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記作業用開放部は、一方側の前記側壁における端縁部分と他方側の前記側壁における端縁部分との位置の相違によって形成されてもよい。
なお、本発明における位置の相違とは、それぞれの側壁における端縁部分のオス型端子の挿入方向へのズレを意味している。
この発明により、側壁における中途部分に作業用開放部を設けたものに比べ、導電性を有する板材から切り出され、かつ折り曲げられることによって形成される基台部の形状が単純化される。ひいては生産性を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記作業用開放部は、他方側の前記側壁における中途部分に形成された切欠部であってもよい。
なお、本発明における切欠部とは、オス型端子の挿入方向に対して垂直に形成されたスリットを意味している。
この発明により、側壁における端縁部分に作業用開放部を設けたものに比べ、一対の側壁の間に収まる沿設板等の露出が抑えられるので、生産工程等における接触防止の工夫が不要となる。ひいては生産性を向上させることができる。
コネクタを示す全体斜視図。 メス型端子の分解斜視図。 メス型端子の斜視図。 メス型端子の正面図。 メス型端子の平面図。 メス型端子の側面図。 図5におけるA-A矢視断面図。 図6におけるB-B矢視断面図及びC-C矢視断面図。 メス型端子の内側にオス型端子を挿入した状態の拡大断面図。 メス型端子の組立説明図。 他の実施形態に係るメス型端子の斜視図及び平面図。 他の実施形態に係るメス型端子の斜視図及び平面図。 他の実施形態に係るメス型端子の斜視図及び断面図。 他の実施形態に係るメス型端子をコネクタハウジングに収容する状況の説明図。
この発明の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1はコネクタ1を示す全体斜視図である。図1においては、メス型端子10を収容するコネクタハウジング4を破線にて表している。
図2はメス型端子10の分解斜視図である。図3はメス型端子10の斜視図である。図4はメス型端子10の正面図であり、図5はメス型端子10の平面図であり、図6はメス型端子10の側面図である。また、図7は図5におけるA-A矢視断面図であり、図8は図6におけるB-B矢視断面図及びC-C矢視断面図である。さらに、図9はメス型端子10の内側にオス型端子5を挿入した状態の拡大断面図であり、図10はメス型端子10の組立説明図である。
図1に示すように、コネクタ1は、ワイヤーハーネス2を構成する電線3の先端部分に取り付けられている。コネクタ1は、コネクタハウジング4に二つのメス型端子10を平行に収容したものである。
ワイヤーハーネス2は、複数の電線3を束ねることで構成されている。電線3は、電導体である芯線3aを絶縁被覆3bで覆ったものであり、その先端部分にて露出した芯線3aがメス型端子10の基台部20に接続されている。
コネクタハウジング4は、電線3が挿通される電線挿通部41と、メス型端子10を収容する端子収容部42とを有している。メス型端子10が収容される収容空間4Sは、略四角形状に開口されており、この開口にオス型端子を収容するコネクタハウジングの突出部分が嵌合される。その際、メス型端子10の内側にオス型端子5(図9参照)が挿入され、端子同士が電気的に接続されることとなる。
図2から図9に示すように、メス型端子10は、電線接続部11と端子接続部12とで構成されている。電線接続部11と端子接続部12は、電線3の延長線上に直列に設けられている。本願においては、かかる方向を長手方向Lとして説明する。また、長手方向Lに対して直行するオス型端子5(図9参照)の側面に沿う方向を高さ方向Hとし、長手方向L及び高さ方向Hに対して直行する方向を幅方向Wとして説明する。
電線接続部11には、幅方向Wに対して垂直となる接続板111が設けられている。接続板111は、電線3の先端部分にて露出した芯線3aが接続される部位である。芯線3aの接続は、いわゆる超音波接合技術によって行われるが、これに限定するものではない。
端子接続部12には、オス型端子5と電気的に接続される端子本体13が設けられている。本実施形態に係るメス型端子10において、端子本体13は、電線接続部11を含んで一体的に形成された基台部20と、基台部20に取り付けられるバネ部材30とで構成されている。以下に、基台部20とバネ部材30について詳しく説明するものとする。
基台部20は、オス型端子5が挿入可能な所定間隔を隔てて配置された一対の側壁21を有している。より詳しく説明すると、基台部20は、それぞれが幅方向Wに対して垂直となる所定間隔を隔てた一対の側壁21を有している。また、基台部20は、それぞれの側壁21における下方側端部をつなぐ底壁22を有している。そのため、基台部20は、長手方向Lから視て略U字状となっている(図6参照)。
また、基台部20における一方側の側壁21は、接続板111を長手方向Lに延出することによって形成されている。他方側の側壁21は、一方側の側壁21から所定間隔を隔て、かつ一方側の側壁21に対して平行となるように板材(基台部20の基材)を折り曲げることで形成されている。なお、一方側の側壁21における先端縁部分と他方側の側壁21における先端縁部分は、所定間隔dの偏差(ズレ)を有している(図9参照)。
このように、基台部20は、銅合金やアルミ合金等の導電性を有する板材(基台部20の基材)から切り出され、かつ折り曲げられることによって形成されている。基台部20は、その表面にメッキ処理を施したものではないが、これに限定するものではない。そのため、その表面に導電性を向上させる銀メッキ又は錫メッキ等のメッキ処理を施したものであってもよい。あるいは部分的にメッキ処理を施したものであってもよい。部分的にメッキ処理を施したものとは、例えば、電線接続部11や端子接続部12の一面にメッキ処理を施したものが考えられる。あるいは電線接続部11にのみメッキ処理を施したものや端子接続部12にのみメッキ処理を施したものが考えられる。
バネ部材30は、それぞれの側壁21に嵌め合わされる二つ一組の部品である。一方側のバネ部材30は、側壁21の内側面21aに沿う内板31と、側壁21の外側面21bに沿う外板32とを有している。また、内板31と外板32のそれぞれの先端縁部分をつなぐ鍔板33を有している。他方側のバネ部材30も、側壁21の内側面21aに沿う内板31と、側壁21の外側面21bに沿う外板32とを有している。また、内板31と外板32のそれぞれの先端縁部分をつなぐ鍔板33を有している。なお、バネ部材30は、互いの内板31が底板によってつながっていてもよい。
また、一方側のバネ部材30における内板31は、側壁21の内側面21aに沿って高さ方向Hに延びており、この内板31から対向する側壁21に向かって六つのアームバネ35が延出されている(図6参照)。これらアームバネ35は、全て同じ形状とされており、具体的には、高さ方向Hから視て対向する側壁21に近づくように斜めに延び、かつその先端部を含む一部が折り返された形状となっている(図7及び図8参照)。なお、それぞれのアームバネ35において、内板31との境界部分が基点部Pbとされ、メス型端子10の内側に挿入されたオス型端子5との当接部分が接点部Pcとされる(図9参照)。
加えて、かかるバネ部材30は、一方側の側壁21に嵌め合わされた状態において、側壁21の内側面21aに対して内板31が面接触した状態となっている。そして、この面接触している領域に高さ方向Hに沿って溶接が行われている。そのため、側壁21の内側面21aと、この内側面21aに沿設された内板31には、高さ方向Hに沿って直線状の内側溶接部Waが形成されている(図3及び図4参照)。内側溶接部Waは、側壁21や内板31の一部が溶融して再び冷え固まった部分を指している。内側溶接部Waの周囲には、熱影響領域(溶接熱によって母材組織に変化が生じた部分)が形成される。なお、内側溶接部Waは、直線状の実線であるが、点線等の態様とすることも可能である。
さらに、他方側のバネ部材30における内板31も、側壁21の内側面21aに沿って高さ方向Hに延びており、この内板31から対向する側壁21に向かって六つのアームバネ35が延出されている(図6参照)。これらアームバネ35は、全て同じ形状とされており、具体的には、高さ方向Hから視て対向する側壁21に近づくように斜めに延び、かつその先端部を含む一部が折り返された形状となっている(図7及び図8参照)。なお、それぞれのアームバネ35において、内板31との境界部分が基点部Pbとされ、メス型端子10の内側に挿入されたオス型端子5との当接部分が接点部Pcとされる(図9参照)。
加えて、かかるバネ部材30は、他方側の側壁21に嵌め合わされた状態において、側壁21の外側面21bに対して外板32が面接触した状態となっている。そして、この面接触している領域に高さ方向Hに沿って溶接が行われている。そのため、側壁21の外側面21bと、この外側面21bに沿設された外板32には、高さ方向Hに沿って直線状の外側溶接部Wbが形成されている(図3及び図4参照)。外側溶接部Wbも、側壁21や外板32の一部が溶融して再び冷え固まった部分を指している。外側溶接部Wbの周囲にも、熱影響領域(溶接熱によって母材組織に変化が生じた部分)が形成される。なお、外側溶接部Wbも、直線状の実線であるが、点線等の態様とすることも可能である。
なお、このようなメス型端子10においては、内側溶接部Waと外側溶接部Wbが電流が流れる際の主な経路となる。すなわち、オス型端子5からメス型端子10に電流が流れる場合にあっては、オス型端子5に当接している接点部Pcから基点部Pbを経由し、内側溶接部Wa又は外側溶接部Wbを通って電流が流れることとなる(図9における矢印A参照)。反対に、メス型端子10からオス型端子5に電流が流れる場合にあっては、内側溶接部Wa又は外側溶接部Wbから基点部Pbを経由し、接点部Pcを通ってオス型端子5に電流が流れることとなる(図9における矢印A参照)。
ところで、図10に示すように、本実施形態に係るメス型端子10は、以下のように組み立てられる。すなわち、基台部20におけるそれぞれの側壁21にバネ部材30を嵌め合わせ(図10(a)参照)、一方側の側壁21の内側面21aとこの内側面21aに面接触した内板31とを溶接し(図10(b)参照)、他方側の側壁21の外側面21bとこの外側面21bに面接触した外板32とを溶接して組み立てられる(図10(c)参照)。
このとき、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接は、一方側の側壁21における先端縁部分と他方側の側壁21における先端縁部分との位置の相違によって形成された作業用開放部210を通じて行われる(図10(b)参照)。そして、他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接も、溶接機(詳細にはトーチT)を平行に移動させるだけで、同じ方向から行われる(図10(c)参照)。このため、内側溶接部Waと外側溶接部Wbは、共に幅方向Wの一方側に設けられることとなる。
また、本実施形態に係るメス型端子10においては、他方側の側壁21に向かって延出された六つのアームバネ35が高さ方向Hに沿って並べられていることから、それぞれのアームバネ35の基点部Pbから内側溶接部Waまでの距離が等しくなる。同様に、一方側の側壁21に向かって延出された六つのアームバネ35も高さ方向Hに沿って並べられていることから、それぞれのアームバネ35の基点部Pbから外側溶接部Wbまでの距離が等しくなる。この点、アームバネ35の基点部Pbから内側溶接部Waまでの距離と同じく外側溶接部Wbまでの距離も等しく構成されることが好ましい。
さらに、本実施形態に係るメス型端子10においては、内側溶接部Waと外側溶接部Wbが互いに対して平行にズレた位置に設けられているところ、往路として一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を行った後に、復路として他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接を行うことが可能である。もちろん、往路として他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接を行った後に、復路として一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を行うことも可能である。このようにすれば、溶接に要する溶接機(詳細にはトーチT)の移動量が短くなり、溶接工程の所要時間がより短縮されるので、さらに生産性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るメス型端子10は、電線3に接続される基台部20と、基台部20に取り付けられるバネ部材30とで端子本体13が設けられている。基台部20は、オス型端子5が挿入可能な所定間隔を隔てて配置された一対の側壁21を有し、バネ部材30は、一方側の側壁21の内側面21aに沿設された内板31と他方側の側壁21に向かって延出されたアームバネ35とを有している。そして、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との内側溶接部Waが設けられており、他方側の側壁21には、内側溶接部Waに相対する位置に作業用開放部210が設けられている。
このようなメス型端子10によれば、生産性を向上させることができる。
詳述すると、本願発明に係るメス型端子10においては、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との内側溶接部Waが設けられており、他方側の側壁21には、内側溶接部Waに相対する位置に作業用開放部210が設けられている。このような構成により、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を他方側の側壁21に設けられた作業用開放部210を通じて行うことができる。したがって、側壁21の内側面21aに内板31を溶接することが容易となる。ひいては生産性を向上させることができる。
また、かかるメス型端子10において、内側溶接部Wa及び作業用開放部210は、他方側の側壁21に向かって延出された六つのアームバネ35が並ぶ方向(高さ方向H)に対して平行に設けられている。内側溶接部Waは、直線状の実線であるが、これに限定するものではない。
このようなメス型端子10によれば、側壁21に対して垂直となる方向から視ると(幅方向Wから視ると)、直線状の内側溶接部Waに対して直線状の作業用開放部210が重なる。したがって、例えば一度の溶接パス(トーチTが移動すること)によって直線状の実線等の態様にて溶接を完了することができ、かかる溶接工程の所要時間を短縮することができる。ひいては生産性を向上させることができる。
さらに、直線状の実線あるいは各アームバネ35に対応する点線等の内側溶接部Waを有するメス型端子10においては、それぞれのアームバネ35から内側溶接部Waまでの距離が等しくなるため、アームバネ35ごとの電気抵抗にバラつきが生じない。かかる構造は、大電流が流れる電気回路に特に適した構造といえる。
また、かかるメス型端子10において、バネ部材30は、他方側の側壁21の外側面21bに沿設された外板32と一方側の側壁21に向かって延出されたアームバネ35とを有し、他方側の側壁21の外側面21bと外板32との外側溶接部Wbが設けられている。
このようなメス型端子10によれば、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を行う前後において、他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接を同じ方向から行うことができる。したがって、メス型端子10を反転させたり溶接機(詳細にはトーチT)を反転させたりする必要がなくなる。ひいては生産性を向上させることができる。
また、かかるメス型端子10において、外側溶接部Wbは、一方側の側壁21に向かって延出された六つのアームバネ35が並ぶ方向(高さ方向H)に対して平行に設けられている。外側溶接部Wbは、直線状の実線であるが、これに限定するものではない。
このようなメス型端子10によれば、外側溶接部に関しては一切の遮蔽物が存在しないために溶接機(詳細にはトーチ)を適宜に移動できる。したがって、例えば一度の溶接パス(トーチTが移動すること)によって直線状の実線等の態様にて溶接を完了することができ、かかる溶接工程の所要時間を短縮することができる。ひいては生産性を向上させることができる。
さらに、直線状の実線あるいは各アームバネ35に対応する点線等の外側溶接部Wbを有するメス型端子10においては、それぞれのアームバネ35から外側溶接部Wbまでの距離が等しくなるため、アームバネ35ごとの電気抵抗にバラつきが生じない。かかる構造は、大電流が流れる電気回路に特に適した構造といえる。
加えて、内側溶接部Waと外側溶接部Wbとが直線状の実線や点線等であって、互いが近接し、かつ互いに対して平行となる場合においては、溶接に要する溶接機(詳細にはトーチT)の移動量が短くなり、溶接工程の所要時間がより短縮されるので、さらに生産性を向上させることができる。
また、かかるメス型端子10において、作業用開放部210は、一方側の側壁21における先端縁部分と他方側の側壁21における先端縁部分との位置の相違によって形成されている。つまりは、それぞれの側壁21における先端縁部分のオス型端子5の挿入方向へのズレによって形成されている。
このようなメス型端子10によれば、側壁21における中途部分に作業用開放部210を設けたものに比べ、導電性を有する板材(基台部20の基材)から切り出され、かつ折り曲げられることによって形成される基台部20の形状が単純化される。ひいては生産性を向上させることができる。
なお、本実施形態に係るメス型端子10においては、ファイバーレーザー溶接機を用いて一方側の側壁21の内側面21aと一方側のバネ部材30の内板31ならびに他方側の側壁21の外側面21bと他方側のバネ部材30の外板32との溶接を行うものとしているが、アーク溶接機等を用いて溶接を行うとしてもよい。また、超音波溶接や抵抗溶接、摩擦溶接、その他の溶接を可能とする溶接機を用いて溶接を行うとしてもよい。さらに、ろう付けやはんだ付け等のろう接も溶接の概念に含むものとする。
この発明の構成と前述の実施形態との対応において、この発明のコネクタはコネクタ1に対応し、
以下同様に、
ワイヤーハーネスはワイヤーハーネス2に対応し、
電線は電線3に対応し、
コネクタハウジングはコネクタハウジング4に対応し、
オス型端子はオス型端子5に対応し、
メス型端子はメス型端子10に対応し、
端子本体は端子本体13に対応し、
基台部は基台部20に対応し、
側壁は側壁21に対応し、
内側面は内側面21aに対応し、
外側面は外側面21bに対応し、
バネ部材はバネ部材30に対応し、
沿接板は内板31及び外板32及び鍔板33に対応し、
一方側アームバネはアームバネ35に対応し、
他方側アームバネはアームバネ35に対応し、
作業用開放部は作業用開放部210に対応し、
内側溶接部は内側溶接部Waに対応し、
外側溶接部は外側溶接部Wbに対応するも、この発明は、前述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
例えば、前述の第一実施形態に係るメス型端子10は、一方側の側壁21における先端縁部分と他方側の側壁21における先端縁部分との位置の相違によって作業用開放部210が形成されている。しかし、図11に示すように、一方側の側壁21における基端縁部分と他方側の側壁21における基端縁部分との位置の相違によって作業用開放部210が形成されてもよい。
このようなメス型端子10においても、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を他方側の側壁21における作業用開放部210を通じて行うことができる。したがって、側壁21の内側面21aに内板31を溶接することが容易となる。また、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を行う前後において、他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接を同じ方向から行うことができる。したがって、メス型端子10を反転させたり溶接機(詳細にはトーチT)を反転させたりする必要がなくなる。その他にも、前述の発明を適用することが可能である。
また、前述の第一実施形態に係るメス型端子10は、一方側の側壁21における先端縁部分と他方側の側壁21における先端縁部分との位置の相違によって作業用開放部210が形成されている。しかし、図12に示すように、他方側の側壁21における中途部分に切欠部21nが設けられてもよい。つまり、他方側の側壁21における中途部分に切欠部21nを設けることにより、この切欠部21nによる間隙が作業用開放部210であるとしてもよい。
このようなメス型端子10においても、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を他方側の側壁21における作業用開放部210を通じて行うことができる。したがって、側壁21の内側面21aに内板31を溶接することが容易となる。また、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を行う前後において、他方側の側壁21の外側面21bと外板32との溶接を同じ方向から行うことができる。したがって、メス型端子10を反転させたり溶接機(詳細にはトーチT)を反転させたりする必要がなくなる。その他にも、前述の発明を適用することが可能である。
加えて、このようなメス型端子10においては、側壁21における端縁部分(先端縁部分又は基端縁部分)に作業用開放部210を設けたものに比べ、一対の側壁21の間に収まる内板31等の露出が抑えられるので、生産工程等における接触防止の工夫が不要となる。ひいては生産性を向上させることができる。
また、前述の第一実施形態に係るメス型端子10は、一方側の側壁21から下方側に向かって延出された部分(基台部20の基材の一部)を上方側に折り曲げることによって他方側の側壁21を形成している。しかし、図13に示すように、一方側の側壁21から下方側に向かって延出された板材(基台部20の基材の一部)を上方側に折り曲げ、一方側の側壁21から上方側に向かって延出された部分(基台部20の基材の一部)を下方側に折り曲げることによって他方側の側壁21を形成してもよい。
このようなメス型端子10においても、一方側の側壁21における端縁部分(先端縁部分又は基端縁部分)と他方側の側壁21における端縁部分(先端縁部分又は基端縁部分)との位置の相違によって作業用開放部210を形成することが可能である。あるいは、他方側の側壁21を構成している上方側の側壁部211と下方側の側壁部212における中途部分に切欠部21nを設けることによって作業用開放部210を形成することも可能である。
このようなメス型端子10においても、一方側の側壁21の内側面21aと内板31との溶接を他方側の側壁21における作業用開放部210を通じて行うことができる。したがって、側壁21の内側面21aに内板31を溶接することが容易となる。また、かかる実施形態においては、他方側の側壁21を構成している上方側の側壁部211と下方側の側壁部212との突き合わせ部分に間隙部21gが形成されている。そのため、かかる間隙部21gを通じて長手方向Lに沿って溶接を行うことも可能である。その他にも、前述の発明を適用することが可能である。
加えて、側壁21における端縁部分(先端縁部分又は基端縁部分)に作業用開放部210を設けたものにあっては、導電性を有する板材(基台部20の基材)から切り出され、かつ折り曲げられることによって形成される基台部20の形状が単純化される。ひいては生産性を向上させることができる。他方、側壁における中途部分に作業用開放部210を設けたものにあっては、一対の側壁21の間に収まる内板31等の露出が抑えられるので、生産工程等における接触防止の工夫が不要となる。ひいては生産性を向上させることができる。
さらには、切欠部21nによる作業用開放部210は、コネクタハウジング4に設けられた係止爪43が引っ掛かる係止孔40でもある。そのため、図14に示すように、コネクタハウジング4の内側にメス型端子10を収容すると、コネクタハウジング4に設けられた係止爪43が他方側の側壁21を乗り越えて係止孔40に係止される。
このような構成とすることにより、係止爪43が引っ掛かる係止孔40を別途に設ける必要がなくなるので、被固定部材であるコネクタハウジング4との係止構造が単純化される。ひいては生産性を向上させることができる。
最後に、本願の発明に、前述のメス型端子10と、メス型端子10を収容するコネクタハウジング4とが備えられたコネクタ1(図1参照)、ならびに前述のメス型端子10と、メス型端子10の基台部20に接続される電線3とが備えられた端子付き電線6(図1参照)を含めるものとする。
さらには、本願の発明に、前述の端子付き電線6と、端子付き電線6を収容するコネクタハウジング4とが備えられたコネクタ付き電線7(図1参照)、ならびに前述の端子付き電線6及び前述のコネクタ付き電線7のうち少なくとも一方が備えられたワイヤーハーネス2(図1参照)を含めるものとする。
これらにおいても、本願発明に係るメス型端子10と同様の効果を奏する。すなわち、生産性を向上させることができる。その他にも、メス型端子10の実施形態に応じた効果を得ることができる。
1…コネクタ
2…ワイヤーハーネス
3…電線
4…コネクタハウジング
5…オス型端子
6…端子付き電線
7…コネクタ付き電線
10…メス型端子
13…端子本体
20…基台部
21…側壁
21a…内側面
21b…外側面
30…バネ部材
31…内板
32…外板
33…鍔板
35…アームバネ
210…作業用開放部
Wa…内側溶接部
Wb…外側溶接部

Claims (11)

  1. 電線に接続される基台部と、
    前記基台部に取り付けられるバネ部材とで端子本体が設けられ、
    前記基台部は、オス型端子が挿入可能な所定間隔を隔てて配置された一対の側壁を有し、
    前記バネ部材は、一方側の前記側壁の内側面に沿設された沿設板と他方側の前記側壁に向かって延出された一方側アームバネとを有し、
    一方側の前記側壁の内側面と前記沿設板との溶接部が設けられており、
    他方側の前記側壁には、前記溶接部に相対する位置に作業用開放部が設けられ
    前記バネ部材は、他方側の前記側壁の外側面に沿設された沿設板と一方側の前記側壁に向かって延出された他方側アームバネとを有し、
    他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部が設けられた
    メス型端子。
  2. 他方側の前記側壁の外側面と前記沿設板との溶接部を外側溶接部とし、
    前記外側溶接部は、一方側の前記側壁に向かって延出された複数の前記他方側アームバネが並ぶ方向に対して平行に設けられた
    請求項1に記載のメス型端子。
  3. 一方側の前記側壁の内側面と前記沿設板との溶接部を内側溶接部とし、
    前記内側溶接部及び前記作業用開放部は、他方側の前記側壁に向かって延出された複数の前記一方側アームバネが並ぶ方向に対して平行に設けられた
    請求項1又は請求項2に記載のメス型端子。
  4. 前記作業用開放部は、一方側の前記側壁における端縁部分と他方側の前記側壁における端縁部分との位置の相違によって形成された
    請求項1乃至請求項のいずれかに記載のメス型端子。
  5. 前記作業用開放部は、他方側の前記側壁における中途部分に形成された切欠部である
    請求項1乃至請求項のいずれかに記載のメス型端子。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のメス型端子と、
    前記メス型端子を収容するコネクタハウジングとが備えられた
    コネクタ。
  7. 前記コネクタハウジングに係止爪が設けられており、
    前記作業用開放部は、前記コネクタハウジングの内側に前記メス型端子を収容した状態で前記係止爪が引っ掛かる係止孔である
    請求項に記載のコネクタ。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載のメス型端子と、
    前記メス型端子の前記基台部に接続される前記電線とが備えられた
    端子付き電線。
  9. 請求項に記載の端子付き電線と、
    前記端子付き電線を収容するコネクタハウジングとが備えられた
    コネクタ付き電線。
  10. 前記コネクタハウジングに係止爪が設けられており、
    前記作業用開放部は、前記コネクタハウジングの内側に前記端子付き電線を収容した状態で前記係止爪が引っ掛かる係止孔である
    請求項に記載のコネクタ付き電線。
  11. 請求項に記載の端子付き電線及び請求項又は請求項10に記載のコネクタ付き電線のうち少なくとも一方が備えられた
    ワイヤーハーネス。
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