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JP7626677B2 - 車両用ドアトリム - Google Patents
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JP7626677B2 - 車両用ドアトリム - Google Patents

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Description

本発明は、アームレストを備える車両用ドアトリムに関する。
自動車のドアには、肘等を載せることが可能なアームレストが設けられている。アームレストには、ドアを閉める操作を行うためのプルハンドル部が設けられることがある。特許文献1に示されるアームレストには、ドアを開閉する操作を行うためのドアグリップが取り付けられている。
特開2019-31252号公報
高齢者、足の不自由な方、体調の悪い方、等(以下、高齢者等)は、乗車時、プルハンドル部(又はドアグリップ)を持ちながら車両入口に近付くも、プルハンドル部を持ったまま車室に入ることができないことがある。この場合、高齢者等は、プルハンドル部以外に握ることができる箇所を探し、例えば、ピラー、ドアフレーム、ドアヒンジ、シート肩口、ヘッドレスト、等を掴んで乗車する。
高齢者等が降車する時には、ドアが少ししか開かなかったり勢いよく開いたりすることがある。ドアが少ししか開かなかった場合、高齢者等がプルハンドル部を持つとドアが勝手に開く動きをすることがある。ドアが勢いよく開いた場合、高齢者等は、シート肩口を掴んで身体を外側に向け、シートから身体を起こすために無理矢理握ると、ドアが勝手に閉じる動きをすることがある。
本発明は、車両に乗り降りし易くさせることが可能な車両用ドアトリムを開示するものである。
本発明の車両用ドアトリムは、車室の方に向いたトリム表面を有するトリム本体、及び、該トリム本体から前記車室の方に配置されたアームレストを備える車両用ドアトリムであって、
前記アームレストは、前記車室の方に向いたアームレスト表面を有し、該アームレスト表面に開口部を有し、該開口部の上側にグリップ部を備え、
前記グリップ部は、前記トリム表面に沿って該トリム表面から離隔したグリップ本体部、及び、該グリップ本体部の前端から前記トリム表面に繋がった折曲部を備え、
前記開口部は、前記グリップ本体部と前記トリム表面との間の隙間に繋がり、
前記グリップ部は、前記隙間及び前記開口部を通して前記折曲部を握ることが可能な形状を有する、態様を有する。
本発明によれば、車両に乗り降りし易くさせる車両用ドアトリムを提供することができる。
自動車の内装の例を模式的に示す図。 ドアトリムの要部の例を模式的に示す斜視図。 ドアトリムの要部の例を模式的に示す平面図。 ドアトリムの例を模式的に示す分解図。 アームレストベースに手掛け部材を組み付ける例を模式的に示す分解斜視図。 ドアトリムの要部の例を図2のA1-A1の位置において模式的に示す横断面図。 ドアトリムの要部の例を図2のA2-A2の位置において模式的に示す横断面図。 ドアトリムの要部の例を図2のA3-A3の位置において模式的に示す横断面図。 ドアが開いた状態の自動車の要部を模式的に例示する平面図。 隙間に物が入った状態を模式的に示す断面図。 第二の隙間に物が入った状態を模式的に示す断面図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1~11に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
また、本願において、数値範囲「Min~Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
[態様1]
本技術の一態様に係る車両用ドアトリム1は、車室SP1の方に向いたトリム表面15を有するトリム本体10、及び、該トリム本体10から前記車室SP1の方に配置されたアームレスト20を備える。前記アームレスト20は、前記車室SP1の方に向いたアームレスト表面25を有し、該アームレスト表面25に開口部30を有し、該開口部30の上側にグリップ部41を備える。前記グリップ部41は、前記トリム表面15に沿って該トリム表面15から離隔したグリップ本体部50、及び、該グリップ本体部50の前端50aから前記トリム表面15に繋がった折曲部55を備える。前記開口部30は、前記グリップ本体部50と前記トリム表面15との間の隙間CL1に繋がっている。図2,9に例示するように、前記グリップ部41は、前記隙間CL1及び前記開口部30を通して前記折曲部55を握ることが可能な形状を有する。
上記態様1において、高齢者等は、トリム表面15に沿ったグリップ本体部50のみならず、グリップ本体部50の前端50aからトリム表面15に繋がった折曲部55をしっかり握ることができる。例えば、図9に例示するように、車両のドア102が前縁部に沿った回転軸AX1を中心として開く片開き式である場合、開いているドア102において折曲部55がグリップ本体部50よりも車両出入口に近いため、高齢者等は折曲部55を握ることにより車室SP1に出入りすることが可能である。従って、上記態様1は、車両に乗り降りし易くさせる車両用ドアトリムを提供することができる。
[態様2]
図2,3等に例示するように、前記アームレスト20は、前記開口部30の上側にある前記グリップ部41における前記折曲部55とは反対側の端部(例えば後端41b)から前記トリム表面15に沿って延出した手掛け部42を備えていてもよく、該手掛け部42と前記トリム表面15との間に収納用の第二の隙間CL2を有していてもよい。前記グリップ部41と前記手掛け部42とは、連続した手摺り40として機能してもよい。これにより、高齢者等は、グリップ部41から手掛け部42へ離さずに手H1を掛けたり手掛け部42からグリップ部41へ離さずに手H1を掛けたりすることができる。従って、本態様は、さらに車両に乗り降りし易くさせることができる。
[態様3]
図2,6,8等に例示するように、前記手掛け部42は、前記グリップ部41よりも上面の幅が広い手載せ部60を備えていてもよい。これにより、高齢者等は、手載せ部60に手H1を載せて体重を掛けることができる。従って、本態様は、さらに車両に乗り降りし易くさせることができる。
[態様4]
図2,3等に例示するように、前記手掛け部42は、前記グリップ部41と前記手載せ部60との間にプルハンドル部65を備えていてもよい。図7,8に例示するように、前記プルハンドル部65と前記トリム表面15との間の前記第二の隙間CL2の上部CL2fは、前記手載せ部60と前記トリム表面15との間の前記第二の隙間CL2の上部CL2rよりも広くてもよい。これにより、プルハンドル部65に指F1を掛け易くなる。従って、本態様は、車両に乗り降りし易くさせながらプルハンドル部を実現させることができる。
[態様5]
図6~8に例示するように、前記アームレスト20は、前記グリップ本体部50と前記トリム表面15との間の前記隙間CL1に入った物200が載る第一載置面(例えば載置面35)を有していてもよく、前記手掛け部42と前記トリム表面15との間の前記第二の隙間CL2に入った物200が載る第二載置面(例えば載置面36,37)を有していてもよい。前記第一載置面(35)と前記第二載置面(36,37)の少なくとも一方は、前記トリム表面15から離れるにつれて下がる傾斜面(例えば傾斜面35a,36a,37a)を有していてもよい。これにより、グリップ本体部50とトリム表面15との間の隙間CL1、又は、手掛け部42とトリム表面15との間の第二の隙間CL2に入った物200の下部202が傾斜面(35a,36a,37a)に誘導されてトリム表面15から離れ、物200の上部201がトリム表面15に寄りかかり易くなる。その結果、物200の上部201がグリップ本体部50又は手掛け部42から離れ易くなり、グリップ本体部50又は手掛け部42に手H1を掛け易くなる。従って、本態様は、さらに車両に乗り降りし易くさせることができる。
[態様6]
図2,3,6等に例示するように、本車両用ドアトリム1は、前記グリップ本体部50と前記トリム表面15との間の前記隙間CL1と、前記手掛け部42と前記トリム表面15との間の前記第二の隙間CL2と、の間にスイッチ105の操作部70をさらに備えていてもよい。前記操作部70は、前記グリップ本体部50及び前記手掛け部42よりも上面が低くてもよい。本態様は、途中にスイッチ105の操作部70があってもグリップ部41から手掛け部42へ離さずに手H1を掛けたり手掛け部42からグリップ部41へ離さずに手H1を掛けたりすることができるので、さらに車両に乗り降りし易くさせることができる。
(2)車両用ドアトリムの具体例:
図1は、車両用ドアトリム1を含む自動車100(車両の例)の内装の要部を模式的に例示している。図2,3は、ドアトリム1の要部を模式的に例示している。図2に下部には、隙間CL1と開口部30に指F1を通して握ることが可能な折曲部55を含むグリップ部41及びその周辺の拡大図が例示されている。図4は、ドアトリム1を模式的に例示する分解図である。これらの図中、FRONT、REAR、UP、DOWNは、それぞれ、前、後、上、下を示す。左右の位置関係は、自動車100から前を見る方向を基準とする。また、符号D1は自動車100の前後方向を示し、符号D1rは自動車100の後方を示し、符号D2は自動車100の上下方向を示し、符号D3は自動車100の車幅方向を示し、符号D3iは車幅方向D3に沿って車外から車室SP1に向かう内方を示し、符号D3oは車幅方向D3に沿って車室SP1から車外に向かう外方を示している。ドアトリム1の構成要素に付された名称に含まれる「前」はドア102が閉じている場合における「前」を意味し、前述の名称に含まれる「後」はドア102が閉じている場合における「後」を意味する。尚、各部の位置関係の説明は、例示に過ぎない。従って、前後方向を左右方向に変更すること、左右方向を前後方向に変更すること、回転方向を逆方向に変更すること、等も、本技術に含まれる。
図1に示す自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車とされ、例えば、鋼板製といった金属製の車体パネルが車室SP1を囲んで車体を形成している。自動車100は、後部の荷室が車室SP1と繋がっているワゴンタイプでもよいし、セダンタイプ等でもよい。図1に示すドア102の前縁部102aは、車両本体101に対して回転動作可能に取り付けられている。従って、ドア102は、前縁部102aに沿った回転軸AX1を中心として開く片開き式である。図1に示すドア102は、センターピラーの後に設けられた後席用ドアである。ドア102には、車室SP1側においてドアトリム1が設置され、ドアトリム1よりも上側において例えば透明ガラス製のウィンドウ103が昇降可能に配置されている。センターピラーには、車室SP1側においてピラートリム104が設置されている。
図1~4に示すドアトリム1は、車室SP1の方に向いたトリム表面15を有するトリム本体10、及び、トリム本体10から車室SP1の方に配置されたアームレスト20を備えている。トリム本体10は、このトリム本体10の中で最も上にあるトリムアッパ11、このトリムアッパ11よりも下にあるオーナメント12、及び、このオーナメント12よりも下にあるトリムロア17のうち上部19を除くベース18を含んでいる。アームレスト20は、アームレストベース21(図4参照)、グリップ部材22、手掛け部材23、及び、トリムロア17のうち車室SP1側の方へ出た上部19を含んでいる。グリップ部材22は、指F1を通すことが可能な開口部30の上側にあるグリップ部41を含んでいる。手掛け部材23は、開口部30の上側にあるグリップ部41から後方D1rへ延出した手掛け部42を含んでいる。尚、手掛け部42を説明するための「後方D1r」は、ドア102が閉じている場合における自動車100の後方を意味する。手掛け部42とトリム表面15との間には、図2,3に示すように収納用の第二の隙間CL2がある。第二の隙間CL2には、長財布や小型のタブレット等を収納可能である。グリップ部41と手掛け部42とは、略前後方向D1において連続した手摺り40として機能する。手摺り40は、略水平に配置されている。
以下の説明において、トリム本体10としてのオーナメント12において車室SP1の方に向いた面をトリム表面15と呼び、アームレスト20において車室SP1の方に向いた面をアームレスト表面25と呼ぶことにする。アームレスト20においてアームレスト表面25とは反対側の面は、トリム表面15に対向する対向面26である。
グリップ部41は、トリム表面15に沿ってトリム表面15から離隔したグリップ本体部50、及び、グリップ本体部50の前端50aからトリム表面15に繋がった折曲部55を備えている。すなわち、グリップ部41は、トリム表面15に固定された前端41aを有し、グリップ部41の後端41bからグリップ部41の前端41aに向かう途中のグリップ本体部50の前端50aを基点にして車外の方へ曲がっている。アームレスト20は、グリップ本体部50とトリム表面15との間に収納用の隙間CL1を有している。隙間CL1には、指F1を入れることが可能である。
アームレスト表面25には、トリムロア17の上部19の上側、且つ、グリップ部41の下側となる位置に開口部30が配置されている。開口部30は、隙間CL1に繋がっている。開口部30には、指F1を入れることが可能である。開口部30は、グリップ本体部50の下側となる部分31、及び、折曲部55の下側となる部分32を含んでいる。この部分32が隙間CL1に繋がっているので、グリップ部41は、隙間CL1及び開口部30に指F1を通して折曲部55を握ることが可能な形状を有している。
手掛け部42は、グリップ部41の後端41bに固定された前端42a、及び、トリム表面15に固定された後端42bを有している。アームレスト20は、手掛け部42とトリム表面15との間に収納用の第二の隙間CL2を有している。第二の隙間CL2には、指F1を入れることが可能である。
手掛け部42は、グリップ部41の後端41bから後方D1rへ延出したプルハンドル部65、及び、このプルハンドル部65の後端65bから後方D1rへ延出して途中で車外の方へ曲がった手載せ部60を含んでいる。プルハンドル部65の後端65bは、手載せ部60の前端60aでもある。手載せ部60の上面60cの幅は、グリップ部41の上面41cの幅よりも広く、プルハンドル部65の上面65cの幅よりも広い。
図1に示す自動車100は、ウィンドウ103を昇降させる操作を受け付けるスイッチ105を備えている。ドアトリム1は、グリップ本体部50とトリム表面15との間の隙間CL1と、手掛け部42とトリム表面15との間の第二の隙間CL2と、の間にスイッチ105の操作部70を備えている。前後方向D1において手摺り40の途中で操作部70が手摺り40とトリム表面15とを橋渡ししているので、アームレスト20の強度が良好である。詳細は後述するが、操作部70の上面70cは、グリップ本体部50及び手掛け部42の上面よりも低くなっている。
トリムアッパ11、オーナメント12、トリムロア17、アームレストベース21、グリップ部材22、及び、手掛け部材23には、樹脂材料を成形した成形品、樹脂材料を発泡させて成形した発泡成形品、繊維材料を成形した繊維質の成形品、等を用いることができる。樹脂材料の成形は、射出成形やプレス成形等により行うことができる。樹脂材料には、ポリプロピレン(PP)樹脂やポリエチレン(PE)樹脂といったポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、前述のいずれかの樹脂にエラストマーを添加した改質樹脂、前述のいずれかの樹脂に補強用繊維や着色剤といった添加剤を添加した樹脂、前述の樹脂の少なくとも一部の組合せ、等を用いることができる。繊維材料を構成する繊維には、ポリプロピレン(PP)繊維やポリエチレン(PE)繊維といったポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維といったポリエステル繊維、ポリアミド(PA)繊維、アクリル(PMMA)繊維、添加剤を添加した合成樹脂の繊維、ガラス繊維や炭素繊維といった無機繊維、ケナフといった植物繊維を添加した繊維、前述の繊維の少なくとも一部の組合せ、等を用いることができる。繊維材料の成形は、プレス成形等により行うことができる。成形品の表面には、不織布等の表皮材が積層されてもよい。
グリップ部材22や手掛け部材23は、体重が加わったり引っ張り荷重が加わったりする可能性があることから、無機繊維といった補強用繊維が添加された樹脂材料の成形品が好ましい。
ドアトリム1は、例えば、以下のようにして製造することができる。
トリムアッパ11とオーナメント12とは、超音波溶着や熱溶着といった溶着、ねじ止め、等のいずれかにより、互いに固定される。図4には、トリムアッパ11とオーナメント12とが互いに固定された状態が示されている。
トリムロア17の上部19には、アームレストベース21が組み付けられる。トリムロア17の上部19は複数の固定部位19aを備え、アームレストベース21は車室SP1側の面21aに複数の固定部位21bを備えている。アームレストベース21の各固定部位21bは、超音波溶着や熱溶着といった溶着、ねじ止め、等のいずれかにより、トリムロア17の固定部位19aに固定される。これにより、トリムロア17の上部19にアームレストベース21が取り付けられる。
トリムロア17に取り付けられたアームレストベース21には、グリップ部材22が組み合わされ、図5に例示するように手掛け部材23が組み付けられる。図5の下部には、手掛け部材23における上面60c,65cとは反対側の下面が示されている。グリップ部材22は、図4に示すように、ドア102の板金に固定するための板金固定部位22bが先端に設けられた延出部22aを備えている。アームレストベース21は、図2に示す操作部70を通すための開口21c、グリップ部材22の延出部22aを挿入するための凹部21d、及び、複数の係止穴21eを有している。手掛け部材23は、下面において複数の係止爪23aを備えている。手掛け部材23の各係止爪23aは、アームレストベース21の係止穴21eに挿入されてアームレストベース21に係止する。これにより、トリムロア17に取り付けられてグリップ部材22が組み合わされたアームレストベース21に手掛け部材23が取り付けられる。
尚、グリップ部41の表面と手掛け部42の表面とには、両方に跨がった表皮材が設けられてもよい。
トリムアッパ11に固定されたオーナメント12と、トリムロア17に固定されたアームレストベース21とは、超音波溶着や熱溶着といった溶着、ねじ止め、等のいずれかにより、互いに固定される。図4に示すように、オーナメント12は、グリップ部材22の板金固定部位22bを通すための開口12aを有し、複数の固定部位12bを備えている。アームレストベース21は、オーナメント12に固定するための複数の固定部位21fを備えている。アームレストベース21の各固定部位21fは、超音波溶着や熱溶着といった溶着、ねじ止め、等のいずれかにより、オーナメント12の固定部位12bに固定される。これにより、ドアトリム1が形成される。ドアトリム1は、例えば、以下のようにしてドア102に組み付けられる。
グリップ部材22は、上述した板金固定部位22bに加えて、この板金固定部位22bとは反対側の端部に板金固定部位22cを備えている。オーナメント12の開口12aに操作部70が通され、アームレストベース21の開口21cに操作部70が通され、板金固定部位22b,22cが例えばねじによりドア102の板金に固定される。図示していないが、トリムアッパ11とトリムロア17は、ドア102の板金に固定するための複数の板金固定部位を備えている。これらの板金固定部位は、樹脂クリップ、ねじ、等のいずれかにより、ドア102の板金に固定される。
以上により、図1に示すようなドアトリム1がドア102に組み付けられる。
次に、アームレスト20及びその周辺の断面構造の例を説明する。
図6は、ドアトリム1の要部を図2のA1-A1の位置において模式的に例示する横断面図である。図6には、グリップ部41のグリップ本体部50、開口部30におけるグリップ本体部50の下側の部分31、及び、隙間CL1に入った物が載る載置面35が示されている。載置面35は、第一載置面の例である。図7は、ドアトリム1の要部を図2のA2-A2の位置において模式的に例示する横断面図である。図7には、手掛け部42のプルハンドル部65、及び、第二の隙間CL2に入った物が載る載置面36が示されている。図2,3に示すように、プルハンドル部65は、前後方向D1においてグリップ部41と手載せ部60との間に配置されている。図8は、ドアトリム1の要部を図2のA3-A3の位置において模式的に例示する横断面図である。図8には、手掛け部42の手載せ部60、及び、第二の隙間CL2に入った物が載る載置面37が示されている。載置面36,37は、第二載置面の例である。
上述したように、手載せ部60の上面60c(図8参照)の幅は、グリップ部41の上面41c(図6参照)の幅よりも広く、プルハンドル部65の上面65c(図7参照)の幅よりも広い。上面41c,60c,65cは、いずれも上に凸の曲面である。ここで、上面41c,60c,65cは、横断面において最も高い部分を基点として水平面からの傾斜角がθ=45°以下である範囲とする。手載せ部60の上面60cが広いことにより、高齢者等(高齢者、足の不自由な方、体調の悪い方、等)は、自動車100に乗り降りする際に手載せ部60に手を載せて体重を掛けることができる。
図7,8に示すように、プルハンドル部65とトリム表面15との間の第二の隙間CL2の上部CL2fは、手載せ部60とトリム表面15との間の第二の隙間CL2の上部CL2rよりも広い。ここで、第二の隙間CL2の上部CL2f,CL2rは、横断面において手掛け部42の上面65c,60cとトリム表面15との間とする。すなわち、図7に示すように上部CL2fは横断面においてプルハンドル部65の上面65cとトリム表面15との間であり、図8に示すように上部CL2rは横断面において手載せ部60の上面60cとトリム表面15との間である。プルハンドル部65における第二の隙間CL2の上部CL2fが手載せ部60における第二の隙間CL2の上部CL2rよりも広いことにより、高齢者等を含む人はプルハンドル部65に指F1を掛け易い。
図7に示すように、アームレストベース21は、プルハンドル部65と載置面36との間において指F1をかけることができるように第二の隙間CL2の方へ膨らんだ膨出部38を備えている。これにより、高齢者等を含む人は、プルハンドル部65から膨出部38にかけて指F1をかけてドア102を閉めることができる。
図6に示すように、グリップ本体部50とトリム表面15との間の載置面35は、開口部30よりも下側にある。従って、図10に例示するように物200を隙間CL1に収納し易く、大きいスマートフォン等を収納することが可能である。また、載置面35は、トリム表面15から離れるにつれて下がる傾斜面35aを有している。図10に例示するように、隙間CL1に入れられた物200の下部202が傾斜面35aに載ると、物200の下部202は傾斜面35aに誘導されてトリム表面15から離れ、物200から外方D3oにあるトリム表面15に物200の上部201が寄りかかり易くなる。
図7に示すように、プルハンドル部65とトリム表面15との間の載置面36は、トリム表面15から離れるにつれて下がる傾斜面36aを有している。図示していないが、プルハンドル部65とトリム表面15との間の第二の隙間CL2に入れられた物200の下部202が傾斜面36aに載ると、物200の下部202は傾斜面36aに誘導されてトリム表面15から離れ、物200から外方D3oにあるトリム表面15に物200の上部201が寄りかかり易くなる。
図8に示すように、手載せ部60とトリム表面15との間の載置面37は、トリム表面15から離れるにつれて下がる傾斜面37aを有している。載置面37は、プルハンドル部65とトリム表面15との間の載置面36に繋がっている。図11に例示するように、手載せ部60とトリム表面15との間の第二の隙間CL2に入れられた物200の下部202が傾斜面37aに載ると、物200の下部202は傾斜面37aに誘導されてトリム表面15から離れ、物200から外方D3oにあるトリム表面15に物200の上部201が寄りかかり易くなる。
図6には、スイッチ105の操作部70の上面70cがグリップ本体部50の上面41cよりも低いことが示されている。図2に示すように、操作部70の上面70cは、プルハンドル部65の上面65cよりも低く、手載せ部60の上面60cよりも低い。
以上より、途中にスイッチ105の操作部70があってもグリップ本体部50からプルハンドル部65へ離さずに手H1を掛けたりプルハンドル部65からグリップ本体部50へ離さずに手H1を掛けたりすることができる。手摺り40は折曲部55から手載せ部60まで繋がっているので、折曲部55からグリップ本体部50とプルハンドル部65を経て手載せ部60まで離さずに手H1を掛けたり、手載せ部60からプルハンドル部65とグリップ本体部50を経て折曲部55まで離さずに手H1を掛けたりすることができる。従って、高齢者等は、容易に自動車100に乗り降りすることができる。
ここで、図3に示すように、前後方向D1における手摺り40の長さをLaとし、前後方向D1において手摺り40を通る部分におけるトリム本体10の長さをLbとする。長さLaはグリップ部41の前端41aから手掛け部42の後端42bまでの距離でもあり、長さLbはトリム本体10において前端41aと後端42bを通る直線上における前端10aから後端10bまでの距離でもある。トリム本体10の長さLbに対する手摺り40の長さLaの比La/Lbは、0.70~0.99が好ましく、0.80~0.98がさらに好ましい。比La/Lbが大きいことにより、前後方向D1において広範囲にわたって手摺り40を握ることができ、高齢者等は手摺り40の様々な箇所に手H1をかけて自動車100に乗り降りすることができる。
(3)具体例に係る車両用ドアトリムの作用、及び、効果:
図9は、ドア102が開いた状態の自動車100の要部を模式的に例示する平面図である。
図9に示すように、ドア102が大きく開いている場合、グリップ部41において折曲部55がグリップ本体部50よりも車室SP1に近い位置にある。高齢者等は、トリム表面15に沿ったグリップ本体部50のみならず、グリップ本体部50の前端50aからトリム表面15に繋がった折曲部55をしっかり握ることができる。
例えば、高齢者等は、乗車時、手載せ部60に手H1で体重をかけ、手H1を離さずにプルハンドル部65、グリップ本体部50、及び、折曲部55の順に手H1を掛ける位置を変えることにより、車室SP1に近付くことができる。折曲部55の下側には指F1を通すことが可能な隙間CL1の部分32があり、この部分32と隙間CL1に指F1を通すことが可能である。また、ドア102が大きく開いている場合、折曲部55の向きは、グリップ本体部50の向きよりも前後方向D1に近い。従って、高齢者等は、折曲部55をしっかり握りながら車室SP1に入って座席110、例えば、後席に座ることができる。
高齢者等が降車する時には、座席110に座っている高齢者等は、グリップ本体部50よりも近い折曲部55をしっかり握って身体を外方D3oに向けることができる。ここで、グリップ本体部50の向きは回転軸AX1を中心とする径方向に沿っている一方、折曲部55の向きは径方向と直交する方向に近い向きである。これにより、高齢者等が折曲部55を握ってもドア102が勝手に開閉する動きが生じ難い。高齢者等は、折曲部55をしっかり握って身体を起こし、手H1を離さずにグリップ本体部50、プルハンドル部65、及び、手載せ部60の順に手H1を掛ける位置を変えることにより、降車することができる。
以上説明したように、本具体例の車両用ドアトリム1は、高齢者等に車両の乗り降りを容易にさせることができる。
また、図10,11に示すように、グリップ本体部50とトリム表面15との間の隙間CL1を物200の収納に利用することができ、手掛け部42とトリム表面15との間の第二の隙間CL2も物200の収納に利用することができる。ここで、図6~8に示す載置面35,36,37は、トリム表面15から離れるにつれて下がる傾斜面35a,36a,37aを有している。例えば、図10に示すようにグリップ本体部50とトリム表面15との間の隙間CL1に入れられた物200の下部202が傾斜面35aに載ると、この傾斜面35aに物200の下部202が内方D3iへ誘導されてトリム表面15から離れる。その結果、物200の上部201がトリム表面15に寄りかかり易くなり、グリップ本体部50に手H1を掛け易くなる。図示していないが、プルハンドル部65とトリム表面15との間の第二の隙間CL2に入れられた物200の下部202が傾斜面36aに載ると、この傾斜面36aに物200の下部202が内方D3iへ誘導されてトリム表面15から離れる。その結果、物200の上部201がトリム表面15に寄りかかり易くなり、プルハンドル部65に手H1を掛け易くなる。図11に示すように手載せ部60とトリム表面15との間の第二の隙間CL2に入れられた物200の下部202が傾斜面37aに載ると、この傾斜面37aに物200の下部202が内方D3iへ誘導されてトリム表面15から離れる。その結果、物200の上部201がトリム表面15に寄りかかり易くなり、手載せ部60に手H1を掛け易くなる。従って、高齢者等は、容易に車両に乗り降りすることができる。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、手摺り40は、略水平に配置されることに限定されず、後側が高くなるように傾斜して配置されてもよいし、前側が高くなるように傾斜して配置されてもよい。
グリップ部41と手掛け部42とは、別々の部材で形成されることに限定されず、一つの部材で形成されてもよい。
尚、アームレスト20に傾斜面35a,36a,37aの少なくとも一部が無い場合、手掛け部42にプルハンドル部65が無い場合、アームレスト20に手掛け部42が無い場合、等でも、車両に乗り降りし易くさせる基本的効果が得られる。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、車両に乗り降りし易くさせる車両用ドアトリム等の技術を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…ドアトリム、
10…トリム本体、10a…前端、10b…後端、
11…トリムアッパ、12…オーナメント、
15…トリム表面、
17…トリムロア、18…ベース、19…上部、
20…アームレスト、
21…アームレストベース、22…グリップ部材、23…手掛け部材、
25…アームレスト表面、26…対向面、
30…開口部、31,32…部分、
35,36,37…載置面、35a,36a,37a…傾斜面、
38…膨出部、
40…手摺り、
41…グリップ部、41a…前端、41b…後端、41c…上面、
42…手掛け部、42a…前端、42b…後端、
50…グリップ本体部、50a…前端、
55…折曲部、
60…手載せ部、60a…前端、60c…上面、
65…プルハンドル部、65b…後端、65c…上面、
70…操作部、70c…上面、
100…自動車(車両の例)、102…ドア、102a…前縁部、105…スイッチ、
200…物、201…上部、202…下部、
AX1…回転軸、
CL1…隙間、CL2…第二の隙間、CL2f,CL2r…上部、
D1…前後方向、D1r…後方、D2…上下方向、
D3…車幅方向、D3i…内方、D3o…外方、
F1…指、H1…手、SP1…車室。

Claims (6)

  1. 車室の方に向いたトリム表面を有するトリム本体、及び、該トリム本体から前記車室の方に配置されたアームレストを備える車両用ドアトリムであって、
    前記アームレストは、前記車室の方に向いたアームレスト表面を有し、該アームレスト表面に開口部を有し、該開口部の上側にグリップ部を備え、
    前記グリップ部は、前記トリム表面に沿って該トリム表面から離隔したグリップ本体部、及び、該グリップ本体部の前端から前記トリム表面に繋がった折曲部を備え、
    前記開口部は、前記グリップ本体部と前記トリム表面との間の隙間に繋がり、
    前記グリップ部は、前記隙間及び前記開口部を通して前記折曲部を握ることが可能な形状を有する、車両用ドアトリム。
  2. 前記アームレストは、前記開口部の上側にある前記グリップ部における前記折曲部とは反対側の端部から前記トリム表面に沿って延出した手掛け部を備え、該手掛け部と前記トリム表面との間に収納用の第二の隙間を有し、
    前記グリップ部と前記手掛け部とが連続した手摺りとして機能する、請求項1に記載の車両用ドアトリム。
  3. 前記手掛け部は、前記グリップ部よりも上面の幅が広い手載せ部を備える、請求項2に記載の車両用ドアトリム。
  4. 前記手掛け部は、前記グリップ部と前記手載せ部との間にプルハンドル部を備え、
    前記プルハンドル部と前記トリム表面との間の前記第二の隙間の上部は、前記手載せ部と前記トリム表面との間の前記第二の隙間の上部よりも広い、請求項3に記載の車両用ドアトリム。
  5. 前記アームレストは、前記グリップ本体部と前記トリム表面との間の前記隙間に入った物が載る第一載置面、及び、前記手掛け部と前記トリム表面との間の前記第二の隙間に入った物が載る第二載置面を有し、
    前記第一載置面と前記第二載置面の少なくとも一方は、前記トリム表面から離れるにつれて下がる傾斜面を有する、請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の車両用ドアトリム。
  6. 前記グリップ本体部と前記トリム表面との間の前記隙間と、前記手掛け部と前記トリム表面との間の前記第二の隙間と、の間にスイッチの操作部をさらに備え、
    前記操作部は、前記グリップ本体部及び前記手掛け部よりも上面が低い、請求項2~請求項5のいずれか一項に記載の車両用ドアトリム。
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