はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
一実施形態に係るサーバ装置100は、取得部101と、管理部102と、を備える(図1参照)。取得部101は、災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得する。管理部102は、避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する。
自治体の防災担当者は、災害が発生する前の平時に、避難所として開設される予定の各施設について当該施設を避難所として開設するための条件をサーバ装置100に入力する。例えば、防災担当者は、所定の警戒レベルを伴った警報が発令された場合に避難所として開設するといった避難所開設条件をサーバ装置100に入力する。当該避難所開設条件は、住民に提供され、住民は、当該避難所開設条件を確認しながら避難を開始する条件や避難先を「避難行動計画」としてサーバ装置100に入力する。住民の避難行動計画がシステムに登録されることで、サーバ装置100は、実際の災害発生時に、事前設定された避難行動計画を滞りなく各住民に通知できる。
通知を受けた住民は、予め定めた避難先に円滑に避難をすることができる。即ち、住民は、避難所開設条件を確認しながら避難先を決定することができるので、当該住民が避難を開始しようと考えたタイミング(例えば、警戒レベルを伴った警報が発令されたタイミング)に避難所が開設されていないといった事態が避けられる。より具体的には、警戒レベル2が発令されたタイミングで避難をしようと考えている住民は、警戒レベル2が発令された段階で開設されている避難所を避難先として選択できる。換言すれば、当該住民は、警戒レベル2が発令された段階では開設される予定のない避難所を避難先として選択することはできない。また、避難行動計画を設定してから実際に災害が発生するまでに長期間経過しても、サーバ装置100は、住民が定めた避難開始条件に合致する災害が発生すれば、その旨を住民に対して伝えることができる。その結果、住民の避難が遅れることもない。このように、サーバ装置100を含む防災システムは、災害の発生に備え十分な準備をすることで、災害が発生した場合には事前に設定された避難行動計画に従い住民は安全に避難できる(余裕を持って避難先に避難できる)。
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
[システムの構成]
図2は、第1の実施形態に係る防災システムの概略構成の一例を示す図である。図2に示すように、防災システムには、サーバ装置10が含まれる。
サーバ装置10は、地域住民の防災に関する管理、避難所の運営、避難者の支援等を担うサーバである。サーバ装置10は、市役所等の自治体により管理、運営される。サーバ装置10は、市役所等の建物に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。
自治体の防災担当者(以下、単に「担当者」と表記することもある)は、防災端末20を使って地域の防災に関する業務を遂行する。例えば、担当者は、災害発生時に開設する避難所の管理等を行う。なお、地域の学校、公民館等の施設が避難所に該当する。学校、公民館等の施設は、災害発生時に「避難所」として活用される。
地域の各住民は、住民端末30-1~30-3を所持している。各住民は、住民端末30-1~30-3を使用して、サーバ装置10に情報を入力したりサーバ装置10から情報を取得したりする。
以降の説明において、住民端末30-1~30-3を区別する特段の理由がない場合には単に「住民端末30」と表記する。
図2に示す各装置は相互に接続されている。具体的には、サーバ装置10と防災端末20は、有線又は無線の通信手段により接続され、相互に通信が可能となるように構成されている。
図2に示す防災システムの構成は例示であって、その構成を限定する趣旨ではない。例えば、複数のサーバ装置10が防災システムに含まれていてもよい。また、地域の住民の数を「3」に限定する趣旨ではないことは勿論である。
[動作概略]
続いて、第1の実施形態に係る防災システムの動作概略について説明する。
<住民登録>
はじめに、地域の住民は、自身の情報を防災システムに事前登録する。住民は、地域の防災を担うサーバ装置10に住民登録を行う。以降の説明において、住民がサーバ装置10に登録する情報を「住民情報」と記載する。
住民は、任意の手段を用いて住民情報をサーバ装置10に登録する。例えば、住民は、所持する住民端末30を操作して住民登録を行う。例えば、住民は、住民端末30にインストールされた防災アプリケーション(以下、単に防災アプリとも表記する)を用いて住民登録を行う。
防災アプリが起動されると、住民端末30は、図3に示すようなメニュー画面を表示する。住民は、「住民登録」を選択することで、住民情報をサーバ装置10に登録する。
なお、幼児や高齢者等、自ら情報の登録を行うことが困難な住民に関しては、親や子供が代理で幼児、高齢者等に関する住民情報をサーバ装置10に登録してもよい。
住民情報には、個人情報が含まれる。個人情報には、所謂、基本4情報(氏名、性別、住所、生年月日)に加え、連絡先(電話番号、メールアドレス等)等が含まれる。
あるいは、住民情報には、住民の住居に関する情報(住居情報)、家族に関する情報(家族情報)等が含まれてもよい。住居情報として、自宅の種類(一軒家、マンション)、構造(平屋、2階建て)、寝室の場所(1階、2階)、駐車場の有無等が例示される。家族情報として、同居している家族の氏名等が例示される。
住民端末30は、GUI(Graphical User Interface)等によって住民情報を取得すると、当該取得した住民情報を含む「住民情報登録要求」をサーバ装置10に送信する(図4参照)。
サーバ装置10は、住民端末30から住民情報(個人情報、住居情報等)を取得すると、当該住民を識別するための住民IDを生成する。サーバ装置10は、生成した住民ID及び個人情報等を対応付けて住民情報データベースに記憶する。住民情報データベースの詳細は後述する。
サーバ装置10は、生成した住民IDを住民に払い出す。サーバ装置10は、生成した住民IDを住民端末30に送信する。住民端末30は、住民IDを記憶する。
<自治体による事前準備>
防災担当者は、災害の発生に備え、事前に準備を行う。具体的には、担当者は、防災端末20を操作して、サーバ装置10にアクセスする。サーバ装置10は、防災管理のためのメニュー画面を防災端末20に表示する。
例えば、サーバ装置10は、図5に示すような防災管理メニューに関する画面を表示する。担当者は、サーバ装置10から提供されるメニュー画面に表示された項目を選択し、防災に関する業務を行う。
担当者は、「基礎データ登録」を選択し、地域(防災業務の対象地域)に関する基礎的なデータをサーバ装置10に登録する。例えば、担当者は、対象地域を特定する情報(例えば、大字小字等の地域名)、人口、当該地域の防災業務に携わる職員数、当該地域のハザードマップ、避難所候補に関する情報等をサーバ装置10に入力する。
避難所候補とは、災害発生時に避難所として活用される施設(小学校、中学校、公民館等)を示す。担当者は、避難所候補の基本的な情報、例えば、施設名、所在地、定員等の情報を「避難所データ」としてサーバ装置10に登録する。
担当者は、「避難所開設条件登録」を選択し、災害発生時に避難所を開設するための条件をサーバ装置10に登録する。例えば、担当者は、災害の種類ごとに各避難所候補について、当該避難所候補(小学校等の施設)を避難所として活用するための条件を登録する。例えば、担当者は、各避難所候補について、「台風接近時;警戒レベル3以上発令」や「地震発生時;震度4以上」のような条件を設定する。
以降の説明において、避難所候補を避難所として活用(開設)するための条件を「避難所開設条件」と表記する。避難所開設条件には、避難所候補を避難所として開設する契機となる災害の危険度を示す避難所開設危険度が含まれる。例えば、各災害(地震、津波、台風、大雨、洪水、竜巻、火山爆発等)に関し、警戒レベル、震度、マグニチュード、降水量等の指標が避難所開設危険度として例示される。
サーバ装置10は、各避難所候補の避難所データ(施設名、所在地、定員等)と避難所開設条件(災害ごとの避難所開設危険度)を対応付けて避難所情報データベースに記憶する。避難所情報データベースの詳細は後述する。
<住民による事前準備>
地域住民は、災害発生前に、災害が発生した際の行動に関する計画(避難行動計画)をサーバ装置10に登録する。例えば、住民は、住民端末30にインストールされた防災アプリを用いて避難行動計画をサーバ装置10に登録する。
具体的には、住民は、防災アプリケーションを起動し、図3に示される「避難行動計画の登録」を選択する。
当該選択に応じて、住民端末30は、サーバ装置10に対して住民IDを含む「避難所情報提供要求」を送信する(図6参照)。
当該要求に応じて、サーバ装置10は、「避難所情報」を住民端末30に送信する。避難所情報とは、災害発生時に開設される予定の避難所(避難所候補)に関する情報である。より具体的には、サーバ装置10の避難所情報データベースに記憶された避難所データと避難所開設条件が「避難所情報」に該当する。
即ち、住民端末30からの要求に応じて、サーバ装置10は、避難所候補の施設名、所在地、定員、当該避難所候補が避難所として活用される条件(避難所開設条件)等を住民端末30に送信する。
住民端末30は、サーバ装置10から取得した避難所情報を使用し、住民が避難行動計画を入力するためのGUI(Graphical User Interface)等を住民に提供する。住民は、住民端末30を操作して、避難行動計画を入力する。避難行動計画は、避難所情報に含まれる避難所開設条件等に基づき、地域の各住民により設定される。
避難行動計画には、発生が想定される各災害に関し、災害が発生した際の避難先(例えば、避難所又は親類、知人の住宅等)と、各住民が災害時に避難を開始する契機となる災害の危険度を示す避難開始危険度と、が含まれる。例えば、「台風接近時;警戒レベル3;避難所Aに避難」、「地震発生時;震度4;親類宅に避難」といった内容が避難行動計画に含まれる。
このように、避難行動計画には、災害種類、避難開始危険度及び避難先が含まれる。これら3つの情報のうち、災害種類と避難開始危険度が「避難開始条件」を構成する。即ち、避難行動計画には、少なくとも1以上の避難開始条件と避難先が含まれる。
住民端末30は、取得した避難行動計画をサーバ装置10に送信する。具体的には、住民端末30は、住民IDと避難行動計画を含む「避難行動計画登録要求」をサーバ装置10に送信する。
サーバ装置10は、取得した避難行動計画を住民情報データベースに記憶する。
<避難情報の送信>
災害が発生すると、又は、災害の発生が予想されると、防災担当者は、災害情報をサーバ装置10に入力する(図7参照)。
災害情報には、災害の種類と、災害の危険度を示す災害危険度情報と、が含まれる。例えば、災害危険度情報として、避難所開設危険度や避難開始危険度と同様に、警戒レベル、震度、マグニチュード、浸水深さ等の指標が例示される。
例えば、台風や大雨等により警戒レベルを伴った警報が発令されると、担当者は、災害の種類と共に上記警戒レベルを災害情報としてサーバ装置10に入力する。あるいは、地震が発生した場合には、担当者は、対象地域の震度をサーバ装置10に入力する。
災害情報を取得すると、サーバ装置10は、各住民の避難行動計画の避難開始条件が満たされているか否か判定する。サーバ装置10は、避難開始条件が満たされていると判定された住民に関しては、当該住民の住民端末30に「避難情報」を送信する。対して、サーバ装置10は、避難開始条件が満たされていないと判定された住民に関しては、「避難情報」を送信しない。
例えば、図7において、住民端末30-1を所持する住民の避難開始条件を「台風接近時;警戒レベル3」、住民端末30-2を所持する住民の避難開始条件を「台風接近時;警戒レベル4」とする。さらに、災害情報を「台風接近;警戒レベル3」とする。
この場合、住民端末30-1の住民に関する避難開始条件は満たされているので、サーバ装置10は、住民端末30-1に対して避難情報を送信する。対して、住民端末30-2の住民に関する避難開始条件は満たされていないので、サーバ装置10は、住民端末30-2に対して避難情報を送信しない。
ここで、避難情報には、住民が避難行動計画で登録した避難先の情報が含まれる。例えば、サーバ装置10は、避難行動計画に含まれる避難所の名称、所在地等を含む避難情報を住民端末30に送信する。住民端末30は、取得した避難情報を住民に通知する。避難情報に接した住民は、予め登録した避難先に避難する。
このように、サーバ装置10は、各住民が入力した避難行動計画に基づき、避難情報の送信要否を判定し、避難情報の送信が必要であれば、事前に登録した避難先に関する情報等を住民端末30に送信する。このようなサーバ装置10の対応により、住民が開設されていない避難所に避難することもないし、避難に遅れることもない。
続いて、第1の実施形態に係る防災システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
[サーバ装置]
図8は、第1の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図8を参照すると、サーバ装置10は、通信制御部201と、住民登録部202と、基礎データ取得部203と、開設条件取得部204と、行動計画管理部205と、避難情報制御部206と、記憶部207と、を備える。
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、防災端末20からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、防災端末20に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部201は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
住民登録部202は、上述の住民登録を実現する手段である。住民登録部202は、将来的に避難者となり得る複数の住民それぞれの住民情報を取得する手段である。より具体的には、住民登録部202は、個人情報、住居情報等を含む住民情報を任意の手段により取得する。
例えば、住民登録部202は、住民が操作する住民端末30から住民情報を取得してもよい。あるいは、住民は、住民情報が記載された書類や住民情報が記憶された外部記憶装置を防災センターに送付し、当該センターの職員等が住民情報をサーバ装置10に入力してもよい。
第1の実施形態では、住民登録部202は、住民端末30の防災アプリケーションから住民情報を取得する場合について説明する。住民登録部202は、住民端末30から「住民情報登録要求」を受信する。
当該要求から住民情報を取得すると、住民登録部202は、住民を識別するための住民IDを生成する。住民IDは、住民登録された住民を一意に識別できる情報であればどのような情報であってもよい。例えば、住民登録部202は、住民登録のたびに一意な値を採番し住民IDとしてもよい。
住民登録部202は、上記生成された住民ID、個人情報、住居情報等を対応付けて住民情報データベースに記憶する(図9参照)。図9に示すように、住人情報データベースは、個人情報フィールド、避難行動計画フィールド、住居情報フィールド、家族情報フィールド等を含む。
図9に示す住民情報データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。例えば、住民の生体情報として、顔画像や当該顔画像から生成された特徴量が住民情報データベースに登録されていてもよい。なお、図9に示す住居情報、家族情報には、住宅の特徴、同居する家族の氏名等の具体的な内容が記載される。
住民登録部202は、生成した住民IDを住民(住民端末30)に払い出す。住民登録部202は、住民情報登録要求を正常に処理すると、住民IDを含む肯定応答を住民端末30に送信する。住民登録部202は、住民情報の登録に失敗すると、その旨を示す否定応答を住民端末30に送信する。
基礎データ取得部203は、防災管理の対象地域に関する基礎データを取得する手段である。基礎データ取得部203は、図5に示す管理メニューにおいて防災担当者が「基礎データ登録」を選択すると、対象地域の基礎データを取得する。例えば、基礎データ取得部203は、図10に示すようなGUI(Graphical User Interface)を防災端末20に表示する。
基礎データ取得部203は、GUIにより、対象地域を特定する情報(例えば、大字小字等の地域名)、人口、当該地域の防災業務に携わる職員数、当該地域のハザードマップ等を取得する。基礎データ取得部203は、取得した基礎データを記憶部207に記憶する。
さらに、基礎データ取得部203は、対象地域の避難所候補に関するデータを取得する。具体的には、基礎データ取得部203は、図10に示す「避難所データ入力」ボタンが押下されると、各避難所候補の避難所データを取得するためのGUIを防災端末20に表示する。
例えば、基礎データ取得部203は、図11に示すようなGUIを表示する。基礎データ取得部203は、各避難所(将来的に避難所として活用される施設;避難所候補)の施設名、所在地、定員(収容可能人数)等の情報を避難所データとして取得する。あるいは、基礎データ取得部203は、避難所候補の連絡先や設備(例えば、要介護者を受け入れ可能な設備)に関する情報を取得してもよい。
なお、基礎データ取得部203は、防災担当者が避難所データを入力した避難所(避難所候補)に避難所IDを割り当てる。例えば、基礎データ取得部203は、担当者が避難所データを入力した順に避難所IDを各避難所に割り当てる。
基礎データ取得部203は、取得した避難所データを避難所情報データベースに記憶する(図12参照)。図12に示すように、避難所情報データベースは、避難所IDを記憶する避難所IDフィールド、避難所データフィールドと避難所開設条件フィールドを含む。
図12に示す避難所情報データベースは例示であって、記憶する項目等を限定する趣旨ではない。例えば、避難所候補の特徴(例えば、避難所候補の周辺環境に関する情報;河川の近く、高台に建設されている等)が避難所情報データベースに記憶されていてもよい。
開設条件取得部204は、災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得する手段である。開設条件取得部204は、避難所候補として設定された各施設を「避難所」として開設するための避難所開設条件を取得する。開設条件取得部204は、図5に示す管理メニューにおいて防災担当者が「避難所開設条件登録」を選択すると、各避難所候補について避難所開設条件を取得する。
開設条件取得部204は、避難所情報データベースに記載された各避難所(避難所候補)の避難所データを読み出し、各避難所候補それぞれについて避難所開設条件を設定するためのGUIを防災端末20に表示する。例えば、開設条件取得部204は、図13に示すようなGUIを防災端末20に表示する。
開設条件取得部204は、災害ごとに各避難所候補を避難所として開設するための条件(避難所開設条件)を取得する。開設条件取得部204は、取得した避難所開設条件を避難所情報データベースに記憶する。なお、災害の種類や避難所の特徴によっては、避難所として開設されない避難所候補も存在する。例えば、台風接近時に河川等の近くに存在する避難所候補には避難所開設条件は設定されない。
行動計画管理部205は、住民による避難行動計画の登録に関する制御、管理を行う手段である。より具体的には、行動計画管理部205は、防災担当者により設定された避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する。
行動計画管理部205は、住民端末30から受信する「避難所情報提供要求」や「避難行動計画登録要求」を処理する。
行動計画管理部205は、避難所情報提供要求を受信すると、避難所情報データベースに記憶された少なくとも1以上のエントリを読み出し、当該読み出したエントリを含む避難所情報(避難所データ、避難所開設条件)を住民端末30に送信する。
なお、行動計画管理部205は、避難所情報データベースに登録されている全ての避難所(全てのエントリ)の情報を避難所情報として住民端末30に送信してもよい。あるいは、行動計画管理部205は、当該データベースに登録されている避難所のうち一部の避難所に関する情報を避難所情報として住民端末30に送信してもよい。即ち、行動計画管理部205は、避難所情報データベースに登録された複数の避難所(避難所候補)の中から住民に情報を提供する避難所を絞り込んでもよい。
例えば、行動計画管理部205は、住民の住所に基づいて、当該住民に情報提供する避難所(避難所候補)を抽出してもよい。具体的には、行動計画管理部205は、避難所情報提供要求に含まれる住民IDをキーとして住民情報データベースを検索し、避難行動計画を入力しようとしている住民を特定する。行動計画管理部205は、当該特定された住民の自宅(住所)を中心として所定の範囲内に存在する避難所に関する避難所情報を住民端末30に送信してもよい。
なお、行動計画管理部205は、住民の住所及び各避難所の所在地を緯度、経度に変換し、当該変換された緯度、経度を用いて住民の自宅から所定範囲に存在する避難所(小学校、公民館等の施設)を抽出すればよい。
行動計画管理部205は、避難所情報を送信する際、避難所データや避難所開設条件が記載されたテキストファイル等を住民端末30に送信してもよいし、避難所データが反映された地図データ等を含む避難所情報を住民端末30に送信してもよい。
行動計画管理部205は、住民端末30から「避難行動計画登録要求」を受信する。行動計画管理部205は、当該要求に含まれる住民IDをキーとして住民情報データベースを検索し、対応する住民(エントリ)を特定する。行動計画管理部205は、特定した住民の避難行動計画フィールドに避難行動計画要求に含まれる避難行動計画を記憶する。
避難情報制御部206は、地域の住民に送信する避難情報に関する制御を行う手段である。避難情報制御部206は、災害の発生時又は災害の発生が見込まれる場合に、防災担当者から災害の危険度を示す災害危険度を取得する。避難情報制御部206は、当該災害危険度に基づき複数の住民のなかから避難開始条件が満たされた住民を抽出する。避難情報制御部206は、抽出された住民が所持する住民端末30に避難先に関する情報を含む避難情報を送信する。
このように、避難情報制御部206は、防災担当者から「災害情報」を取得し、当該災害情報に応じて住民を選択し、当該選択した住民(住民端末30)に対して「避難情報」を送信する。
図14を参照しつつ、避難情報制御部206の動作を説明する。図14は、第1の実施形態に係る避難情報制御部206の動作の一例を示す図である。
避難情報制御部206は、防災担当者から災害情報を取得する(ステップS101)。具体的には、災害が発生すると、又は、災害の発生が見込まれると、防災担当者は、防災端末20を操作して災害情報をサーバ装置10に入力する。例えば、担当者は、図5に示す「災害情報入力」を選択する。
当該選択に応じて、避難情報制御部206は、災害情報を取得するためのGUIを防災端末20に表示する。例えば、避難情報制御部206は、図15に示すようなGUIを表示する。
図15に示すように、避難情報制御部206は、避難情報を送信する地域、災害の種類、災害危険度(例えば、警戒レベルや震度)等を取得する。
災害情報を取得すると、避難情報制御部206は、住民情報データベースにアクセスし、防災担当者により対象地域にとして指定された地域住民の避難行動計画を取得する(ステップS102)。具体的には、避難情報制御部206は、指定地域に住む住民の避難行動計画を読み出す。
避難情報制御部206は、当該読み出した避難行動計画(避難開始条件、避難先)と災害情報を用いて、避難情報の送信先となる住民を抽出する(避難情報の送信先抽出;ステップS103)。避難情報制御部206は、災害情報を用いて避難開始条件が満たされている住民を抽出する。より具体的には、避難情報制御部206は、複数の住民のなかから、防災担当者が災害危険度と共に入力した災害の種類に一致する災害について、避難開始危険度が災害危険度以下の避難開始条件を設定した住民を抽出する。即ち、避難情報制御部206は、災害情報の災害種類に一致し、且つ、避難開始危険度による災害の危険度、規模、強さ等が危険度等以下の避難開始条件が設定された住民を抽出する。
例えば、図9の例では、防災担当者が災害情報として「台風;警戒レベル3」といった災害情報を入力すると、住民IDが「ID01」の住民が抽出される。対して、住民IDが「ID02」の住民は、台風接近時の避難開始危険度が「警戒レベル4(警戒レベル4以上)」であるので、当該住民は抽出されない。
避難情報制御部206は、抽出された住民に対して送信する避難情報を生成する(ステップS104)。具体的には、避難情報制御部206は、各住民の避難行動計画に含まれる避難先を特定する。その後、避難情報制御部206は、特定した避難先に関する情報(例えば、避難先の名称、避難先の所在地等)を含む避難情報を生成する。
避難情報制御部206は、生成した避難情報を住民の連絡先(例えば、住民端末30で受信可能なメールアドレス)に送信する(ステップS105)。
避難情報制御部206は、種々の情報を避難情報に含めて住民端末30に送信できる。例えば、避難情報制御部206は、住民の自宅から避難先(避難所)までの道順や移動手段(バス、電車等に関する情報)を含む避難情報を住民端末30に送信してもよい。即ち、避難情報制御部206は、抽出された住民の住宅と避難先の場所が反映された地図情報等を含む避難情報を、住民端末30に送信してもよい。
あるいは、避難情報制御部206は、自宅や避難所の位置が示された地図情報や、自宅から避難所までの経路が反映された地図情報を含む避難情報を住民端末30に送信してもよい。
記憶部207は、サーバ装置10の動作に必要な情報を記憶する手段である。記憶部207には、住民情報データベース、避難所情報データベース等が構築される。
[住民端末]
住民端末30には、スマートフォン、携帯電話機、ゲーム機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。住民端末30は、住民の操作を受け付け、サーバ装置10等と通信可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。
図16は、住民端末30の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図16を参照すると、住民端末30は、通信制御部301と、住民登録要求部302と、行動計画制御部303と、避難情報処理部304と、記憶部305と、を備える。
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、サーバ装置10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、サーバ装置10に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。通信制御部301は、他の装置からデータを受信する受信部としての機能と、他の装置に向けてデータを送信する送信部としての機能と、を備える。
住民登録要求部302は、上述の住民登録を実現する手段である。住民登録要求部302は、例えば、住民が図3に示す「住民登録」を選択すると起動する。例えば、住民登録要求部302は、図17に示すようなGUIを表示する。
住民は、住民端末30を操作して、図17に示される情報を入力する。なお、住民が住居情報や家族情報の登録を希望した場合には、住民登録要求部302は、これらの情報を入力するための図17に類似したGUIを表示すればよい。
住民登録要求部302は、取得した住民情報(個人情報、住居情報、家族情報等)を含む住民情報登録要求をサーバ装置10に送信する。
住民登録要求部302は、住民情報登録要求に対するサーバ装置10の応答(肯定応答、否定応答)を受信する。否定応答を受信した場合、住民登録要求部302は、住民登録に失敗した旨を住民に通知する。
肯定応答を受信した場合、住民登録要求部302は、住民登録に成功した旨を住民に通知すると共に、サーバ装置10から取得した住民IDを記憶部305に記憶する。なお、住民登録要求部302は、住民から取得した個人情報(氏名、住所等)も住民IDと併せて記憶部305に記憶する。
行動計画制御部303は、住民の避難行動計画に関する制御を行う手段である。行動計画制御部303は、例えば、住民が図3に示す「避難行動計画の登録」を選択すると起動する。ただし、避難行動計画の登録には住民登録が完了していることが必要になるので、住民登録が完了していなければ(住民IDが払い出されていなければ)、上記「避難行動計画の登録」は非選択であってもよい。
はじめに、行動計画制御部303は、住民IDを含む避難所情報提供要求をサーバ装置10に送信する。当該要求の送信に応じて、行動計画制御部303は、避難所IDと避難所情報(避難所データ、避難所開設条件)を取得する。
避難所情報を取得すると、行動計画制御部303は、住民から避難行動計画を取得する。はじめに、行動計画制御部303は、避難所データを用いて、住民の自宅を中心として所定範囲に含まれる避難所候補(避難所)を抽出する。
行動計画制御部303は、住民の自宅を中心として、上記抽出された避難所候補の所在地が反映された地図情報を生成する。例えば、行動計画制御部303は、図18に示すような地図情報を生成する。図18に示す地図情報には、住民の自宅と5つの避難所候補S1~S5が記載されている。
行動計画制御部303は、住民が避難行動計画を入力するためのGUIを表示する。例えば、行動計画制御部303は、図19A及び図19Bに示すようなGUIを表示する。行動計画制御部303は、GUIを用いて災害の種類と、当該災害の発生時に避難を開始するタイミングを規定する避難開始危険度と、を取得する。
行動計画制御部303は、住民の選択(災害種類、避難開始危険度;避難開始条件の入力)に応じて、上記生成した地図情報に含まれる避難所候補の表示、非表示(選択、非選択)を決定する。具体的には、行動計画制御部303は、住民が入力した避難開始条件に相当する危険度(規模)の災害が発生した際、避難所として開設される避難所候補を地図上に表示する。対して、行動計画制御部303は、住民が入力した避難開始条件に相当する危険度の災害が発生しても、避難所として開設されない避難所候補を非表示にする。例えば、図19Aでは、住民の自宅近くに存在する5つの避難所候補S1~S5のうち避難所S1、S3が表示(避難先として選択可能)されている。
行動計画制御部303は、住民が災害種類や避難開始危険度を変更すると、当該変更後の避難開始条件に応じた避難所候補を表示する。例えば、図19Bに示すように、住民が避難のタイミングを引き上げると(避難を遅くすると)、行動計画制御部303は、避難所候補S2及びS5を新たに表示する。
このように、行動計画制御部303は、住民が選択した避難開始条件と、サーバ装置10から取得した避難所情報に含まれる各避難所候補の避難所開設条件に基づいて、上記避難所候補の表示、非表示を決定する。具体的には、各避難所候補に関し、住民が選択した災害に対応する災害危険度が、住民の選択した避難開始危険度より大きい場合に、当該災害危険度が設定された避難所候補は表示されない。対して、住民が選択した災害に対応する災害危険度が、住民の選択した避難開始危険度以下の場合には、当該災害危険度が設定された避難所候補は表示される。
図19A及び図19Bに示すGUIにおいて、住民が避難所候補(避難所候補のアイコン)に触れると、行動計画制御部303は、当該避難所候補の詳細な情報(例えば、施設名、所在地、定員等)を表示する(図20参照)。さらに、行動計画制御部303は、避難所候補が選択された状態(詳細情報を表示している状態)で当該避難所候補に触れると、当該避難所候補を住民の避難先として扱う。図20を含む図面では、「レ点」により選択された避難所(避難所候補)が表示されている。
住民は、避難所以外を避難先として選択することがある。この場合、住民は、図19A及び図19B、図20に示された「避難所以外を選択」ボタンを押下する。当該ボタンの押下に応じて、行動計画制御部303は、住民が避難所以外の避難先を選択可能とするGUIを表示する。
例えば、行動計画制御部303は、図21に示すようなGUIを表示する。住民が避難所以外へ避難することを希望した場合、行動計画制御部303は、図21に示すような避難先リストを住民に提供し、避難所以外の避難先を選択可能とする。
なお、行動計画制御部303は、住民が避難先リストに従って選択した避難先のより詳細な情報を取得してもよい。例えば、行動計画制御部303は、住民が「家族の家」を選択した場合には、当該選択された家族の住所、家族の名前、続柄等を取得してもよい。あるいは、行動計画制御部303は、自治体により避難所として管理されていない公民館等が選択された場合には、当該公民館の所在地等を取得してもよい。
図20や図21等に示すようなGUIにより避難行動計画(避難開始条件、避難先)を取得すると、行動計画制御部303は、住民IDと避難行動計画を含む「避難行動計画登録要求」をサーバ装置10に送信する。
避難情報処理部304は、サーバ装置10から受信する「避難情報」を処理する手段である。上述のように、避難情報には、住民が避難行動計画で登録した避難先の情報が含まれる。例えば、避難先として避難所が登録されていれば、当該避難所の名称、所在地等を含む避難情報が住民端末30に送信される。
避難情報処理部304は、避難情報を受信すると、住民に対して避難を促すような表示、通知(音声等による通知)を行う。例えば、避難情報処理部304は、図22に示すような表示を行う。図22に示すような表示に接した住民は、避難の必要性を認識し、事前に登録した避難先へ避難を開始する。
なお、避難情報に、住民の自宅や避難先の位置が反映された地図情報が含まれる場合には、避難情報処理部304は、当該地図情報を併せて表示してもよい(図23参照)。
避難情報処理部304は、図22や図23に示す避難情報を住民に提供する際、避難所生活に必要な物のリストや注意事項等に関する情報を併せて表示してもよい。例えば、避難情報処理部304は、常用薬の持ち忘れ等を注意喚起してもよい。
記憶部305は、住民端末30の動作に必要な情報を記憶する手段である。
[防災端末]
防災端末20には、スマートフォン、携帯電話機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。防災端末20は、防災担当者の操作を受け付け、サーバ装置10等と通信可能であれば任意の機器、デバイスとすることができる。防災端末20の処理構成等は当業者にとって明らかなため、その処理構成等に関する詳細な説明を省略する。
[システムの動作]
続いて、第1の実施形態に係る防災システムの動作について説明する。なお、住民登録に関する動作や基礎データ及び避難所開設条件の登録に関する動作の説明は省略する。図24は、第1の実施形態に係る防災システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図24を参照して、住民が避難行動計画をシステム登録する場合の防災システムの動作について説明する。
避難行動計画の登録を希望する住民の住民端末30は、サーバ装置10に対して「避難所情報提供要求」を送信する(ステップS01)。
サーバ装置10は、避難所情報データベースに登録された避難所情報(避難所データ、避難所開設条件)を住民端末30に送信する(ステップS02)。
住民端末30は、防災担当者が入力した避難所情報を使って、住民が避難行動計画を作成するためのGUIを表示する。住民端末30は、住民から避難行動計画を取得する(ステップS03)。
住民端末30は、取得した避難行動計画を含む「避難行動計画登録要求」をサーバ装置10に送信する(ステップS04)。
サーバ装置10は、取得した避難行動計画を住民情報データベースに記憶する(ステップS05)。
図25は、第1の実施形態に係る防災システムの動作の一例を示す図である。図25を参照して、災害が発生した場合に避難情報を送信する防災システムの動作について説明する。
災害が発生すると、又は、災害の発生が見込まれると、サーバ装置10は、防災担当者から災害情報を取得する(ステップS11)。サーバ装置10は、防災端末20を介して災害情報(災害の種類、災害規模情報)を取得する。
サーバ装置10は、取得した災害情報と住民の避難行動計画に基づいて、避難情報を送信する住民を抽出する(避難情報の送信先を抽出;ステップS12)。
サーバ装置10は、抽出した住民に送信する避難情報を生成し、当該生成された避難情報を住民端末30に送信する(ステップS13)。
住民端末30は、受信した避難情報を住民に通知する(ステップS14)。住民端末30は、取得した避難情報に基づく表示(例えば、図22、図23のような表示)を行い、事前に登録した避難所等の情報を住民に提供する。
以上のように、第1の実施形態に係る防災システムにおいて、防災担当者は、災害が発生した場合を想定し、地域に点在する各施設を避難所として開設するための避難所開設条件をサーバ装置10に登録する。防災担当者がシステムに登録した当該避難所開設条件は、避難行動計画を策定する住民に提供される。住民は、当該避難所開設条件を参考にしながら避難を開始するタイミングや避難先を決定できる。例えば、住民は、台風が接近してきた場合には、近くの避難所に避難する、地震が発生した場合には、親類の家に避難すると、といった避難行動計画をシステムに登録できる。さらに、住民は、避難先に避難するタイミングをシステムに登録できる。例えば、住民は、台風接近時には「警戒レベル4発令時」、地震発生時には「震度5以上の地震」のような情報をサーバ装置10に入力する。さらにまた、実際に災害が発生すると、サーバ装置10は、地域住民に対して有益な情報提供を行う。具体的には、サーバ装置10は、避難行動計画が満たされた住民(事前に定めた避難開始タイミングが到来した住民)に対し、予め定めた避難先の情報を含む避難情報を送信する。その結果、住民は、避難に遅れることなく(避難の機会を失することなく)、安全に避難先に避難できる。即ち、サーバ装置10を含む防災システムは、災害の発生に備え十分な準備をすると共に、災害が発生した場合には住民に役立つ情報をタイムリーに提供できる。
このように、本願開示の防災システムでは、自治体が作成した避難所を開設するタイミングが住民と共有されることで、住民は避難所の開設タイミングを考慮した避難先の選択が可能となる。例えば、自治体の管理する避難所の開設タイミングが警戒レベル3相当の情報が発表された場合であった場合において、警戒レベル2相当の情報が発表されたときに避難したい住民は、自治体の管理する避難所とは別の避難先を選択する判断が可能となる。
災害の種類や状況によって開設される避難所や避難所が開設されるタイミングが異なるが、本願開示では、自治体が避難所開設条件をサーバ10に入力し、住民は避難所開設条件を参照して避難行動計画を立案する、という構成を採用する。即ち、住民は、災害の種類や状況にあわせた避難行動計画を立てることができる。さらに、実際に災害が発生した場合には、災害の種類や状況にあわせた避難行動計画が円滑に住民に通知され、住民は避難行動計画に従って避難できる。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第2の実施形態では、防災担当者が、地域住民の避難行動計画に関する登録状況を確認し、地域の防災に役立てる場合について説明する。
以下、第1の実施形態と第2の実施形態の相違点を中心に説明する。
サーバ装置10は、住民の避難行動計画の登録状況を防災担当者に対してダッシュボード(避難行動計画に関する各種データを表やグラフにより提示する方式)を用いて提供する。例えば、図5に示すメニュー画面において、「災害対策情報確認」が選択されると、サーバ装置10は、上記ダッシュボードによる情報提供を行う。
災害対策情報確認が選択されると、サーバ装置10は、住民が登録した避難行動計画を用いた統計処理等を実行することで、災害対策に有益な情報(災害対策情報;各種データ、指標等)を算出する。サーバ装置10は、算出したデータや指標をグラフやチャートのような形式で防災担当者に提供する。
図26は、第2の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図26を参照すると、第1の実施形態に係るサーバ装置10の構成に災害対策情報生成部208が追加されている。
災害対策情報生成部208は、複数の住民それぞれが設定した避難行動計画に基づいて、災害対策に有効な災害対策情報を生成する手段である。
例えば、災害対策情報生成部208は、避難行動計画の登録率を算出する。災害対策情報生成部208は、住民登録を済ませた住民に対する避難行動計画を入力した住民の割合を避難行動計画登録率として算出する。この場合、災害対策情報生成部208は、住民情報データベースを参照し、当該データベースのエントリ数(住民数)と避難行動計画を設定している住民数(避難行動計画フィールドに設定がある住民数)を取得する。災害対策情報生成部208は、取得したエントリ数と避難行動計画が設定済の住民数を使って避難行動計画登録率を計算する。
災害対策情報生成部208は、住民の属性ごとに避難行動計画に関する登録率を算出してもよい。具体的には、災害対策情報生成部208は、住民の住所ごと、性別ごと、年代ごとの避難行動計画登録率を算出してもよい。なお、住所ごとに避難行動計画登録率を算出する場合には、災害対策情報生成部208は、所定エリアの単位(例えば、市町村単位又は区域、番地単位)の住所に含まれる住民を対象に当該登録率を算出する。
災害対策情報生成部208は、災害ごとの避難行動計画登録率を算出してもよい。例えば、災害対策情報生成部208は、台風に関する登録率、地震に関する登録率等を算出してもよい。その際、災害対策情報生成部208は、住民の属性及び災害ごとの避難行動計画登録率を算出してもよい。
災害対策情報生成部208は、避難所を避難先として設定している住民数(避難所設定者数)を算出してもよい。あるいは、災害対策情報生成部208は、各避難所に関する災害ごとの避難所設定者数を算出してもよいし、避難開始危険度(例えば、警戒レベル)ごとの避難先設定者数を算出してもよい。前者の例では、例えば、災害対策情報生成部208は、台風接近時に避難所S1を避難先として設定している住民数、地震発生時に避難所S1を避難先として設定している住民数を算出する。後者の例では、例えば、災害対策情報生成部208は、警戒レベル1で避難所S1に避難を開始する住民数、警戒レベル2で避難所S1に避難を開始する住民数を算出する。
災害対策情報生成部208は、上記避難所設定者数を用いて、災害ごとの避難所活用率を算出してもよい。災害対策情報生成部208は、災害及び避難所ごとについて、避難行動計画を設定している住民数に対する上記計算された避難所設定者数の割合を計算することで、避難所活用率を計算する。避難所活用率を参照することで、担当者は、台風接近時に避難しようと決めている住民の多くが、避難所に避難しようとしているのか、避難所以外に避難しようとしているのか、知ることができる。
あるいは、災害対策情報生成部208は、各住民の住居情報や家族情報を用いて避難行動計画登録率や避難所活用率を算出してもよい。例えば、災害対策情報生成部208は、一軒家に住む住民の避難行動計画登録率やマンションに住む住民の避難行動計画登録率を算出してもよい。あるいは、災害対策情報生成部208は、単身世帯の避難行動計画登録率等を算出してもよい。
災害対策情報生成部208は、生成した災害対策情報(各種データ、指標)の全部又は一部をダッシュボード形式等により防災担当者に提供する。災害対策情報生成部208は、各種データや指標に関する一覧を表示し、担当者が選択した情報をグラフやチャートの形式で表示してもよい。
例えば、災害対策情報生成部208は、図27に示すような情報提供を行う。図27では、対象地域全体の避難行動計画登録率が円グラフの形式で表示されている。また、図27に表示された災害の種類が選択されると、災害ごとの避難行動計画登録率が表示される。当該災害ごとの避難行動計画登録率も、円グラフのような形式で表示されてもよい。
あるいは、災害対策情報生成部208は、図28に示すように、住所ごと(エリアごと;図28では「丁」ごと)の避難行動計画登録率が反映された地図情報を表示してもよい。
サーバ装置10(災害対策情報生成部208)により提供される災害対策情報に接した担当者は、より一層、住民の安全を確保するための対策等を考える。例えば、担当者は、避難行動計画登録率が想定よりも低ければ、当該登録率が低い原因を追及する。例えば、担当者は、住民に対して聞き取り調査を行い登録率が低い原因を追及する。あるいは、担当者は、避難行動計画登録率を向上させるための公報活動等を強化する。
あるいは、担当者は、災害対策情報から避難所の開設計画を見直してもよい。例えば、担当者は、避難行動計画登録率が低い原因が避難所の数が少ないことにあると判断した場合には、当該避難所の少ないエリアに新たな避難所をサーバ装置10に登録する。具体的には、担当者は、避難所候補を定め、当該避難所候補の避難所データと避難所開設条件をサーバ装置10に入力する。
あるいは、担当者は、既存の避難所候補について、その避難所開設危険度を変更することで実質的に避難所を増やしてもよい。例えば、担当者は、台風接近時に避難所開設危険度として設定されている警戒レベルを下げることで、早期に開設される避難所を増やす。
例えば、図28を参照すると、3丁目の避難行動計画登録率が低い原因が避難所の数や開設タイミングにあると判断された場合には、当該エリアに新たな避難所候補が設定されたり既存の避難所候補の避難所開設危険度が引き下げられたりする。
なお、新たな避難所候補を追加する場合には、サーバ装置10は、図11、図13に類似するインターフェイスを担当者に提供すればよい。同様に、既存の避難所候補に関する避難所開設危険度を変更する場合には、サーバ装置10は、既存の避難所候補の一覧を表示し、担当者が選択した避難所候補の設定値を可変とするインターフェイスを提供すればよい。
サーバ装置10は、住民(住民端末30)から避難所情報の提供要求を受けた場合に、防災担当者が新たに避難所候補等を追加した避難所情報データベースのエントリを当該住民に送信する。このような対応により、住民は、より改善された避難所情報に基づいて避難行動計画を登録することができる。
あるいは、サーバ装置10は、避難所情報(避難所データ、避難所開設条件)が変更された場合、その旨を住民端末30に通知(プッシュ通知)してもよい。例えば、サーバ装置10は、住民端末30に対して「避難所情報更新通知」を送信する。より具体的には、サーバ装置10は、住民の住民ID、更新された避難所情報、各住民の既存の避難行動計画を含む避難所情報更新通知を住民端末30に送信する。
当該通知を受信したことに応じて、住民は、避難行動計画を見直し、新たな避難行動計画を登録してもよい。例えば、住民端末30は、避難所情報更新通知を受信すると、既に住民が設定している避難行動計画が反映された図19Aや図19Bに示すGUIを表示し、避難行動計画の再入力を促す。
サーバ装置10は、追加された避難所情報を明示して避難所情報更新通知を住民端末30に送信してもよい。この場合、住民端末30(行動計画制御部303)は、追加された避難情報を明示して避難行動計画の設定画面を表示してもよい。
例えば、住民の既存の避難行動計画が図20に示す内容であった場合に、新たなに避難所S6が追加されると、住民端末30は、図29Aに示すような設定画面を表示する。また、既存の避難所候補の避難所開設危険度が変更(例えば、避難所S5の警戒レベルが3から2に変更)されると、住民端末30は、図29Bに示すような設定画面を表示する。
図29Aや図29Bに示すような設定画面に接した住民は、新たに追加された避難所候補も考慮しつつ、避難行動計画を決定することができる。
以上のように、第2の実施形態に係るサーバ装置10は、地域住民が入力した避難行動計画に基づき災害対策に有益な災害対策情報を生成する。サーバ装置10は、生成した災害対策情報をダッシュボードに表示し、防災担当者の業務を手助けする。また、防災担当者は、サーバ装置10から提供された災害対策情報に基づき、避難所開設条件を見直し、サーバ装置10に登録する。見直された避難所開設条件は、住民に提供され、当該住民も自身で設定した避難行動計画を見直すことができる。このように、災害発生前の平時において、災害対策情報に基づいて見直された避難所開設条件が住民に配布され、各住民も避難行動計画を見直し、その結果を自治体にフィードバックすることができる。このようなフィードバック(避難行動計画の入力、災害対策情報の生成、避難所開設条件の見直し、避難行動計画の見直し、災害対策情報の生成)により、より妥当な避難行動計画が策定される。
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第3の実施形態では、サーバ装置10が、住民に対してアドバイス(有益な情報提供)をする場合について説明する。
以下、第1の実施形態乃至第3の実施形態の相違点を中心に説明する。
サーバ装置10は、住民端末30から「避難行動計画登録要求」を受信すると、当該要求に含まれる避難行動計画についてアドバイス(助言)を行う。具体的には、サーバ装置10は、避難行動計画登録要求の受信に応じて、「助言情報」を住民端末30に送信する(図30参照)。
図31は、第3の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図31を参照すると、第2の実施形態に係るサーバ装置10の構成に助言情報制御部209が追加されている。
助言情報制御部209は、住民端末30に送信する助言情報に関する制御を行う手段である。具体的には、助言情報制御部209は、住民が避難行動計画を設定したことに応じて、当該設定された避難行動計画に対する助言情報を生成し、避難行動計画を設定した住民の住民端末30に生成された助言情報を送信する。
助言情報制御部209は、住民端末30から受信した避難行動計画において、避難開始危険度(例えば、警戒レベルや震度)が適切でなければ、その旨を住民に通知する。例えば、助言情報制御部209は、避難を開始するタイミングが遅い(設定された警戒レベルが高い)場合に、その旨を助言情報として住民端末30に送信する。
あるいは、助言情報制御部209は、住民の住居情報に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、助言情報制御部209は、避難行動計画登録要求に含まれる住民IDをキーとして住民情報データベースを検索し、対応する住民を特定する。助言情報制御部209は、特定した住民の住居情報に応じた助言情報を生成する。
例えば、助言情報制御部209は、住民が平屋に住んでいる場合と高層マンションに住んでいる場合で、生成する助言情報を変える。例えば、地震発生時において、助言情報制御部209は、高層マンションに住む住民に関しては平屋に住む住民よりも早めに避難するようにアドバイスする。具体的には、助言情報制御部209は、同じ避難開始危険度であっても、高層マンションの住民に対しては避難開始危険度を見直し、より早く避難する(より小さい避難開始危険度を設定する)ことを促す内容の助言情報を送信する。
あるいは、助言情報制御部209は、住民の属性に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、助言情報制御部209は、住民の年齢や性別に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、助言情報制御部209は、高齢者の避難行動計画に対しては、住民が設定したタイミングよりも早く避難するように促す内容の助言情報を生成してもよい。
助言情報制御部209は、住民の住所に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、助言情報制御部209は、住民が住むエリアのハザードマップを参照し、台風接近時等に当該住民の居住エリアが浸水する可能性があるか否か判定する。浸水する可能性があると判定された場合に、助言情報制御部209は、当該事実とより早く避難を開始することを促す内容の助言情報を生成する。
あるいは、助言情報制御部209は、住民の住所と住居情報に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、助言情報制御部209は、同じエリアに住む住民(台風接近時等に浸水の可能性のあるエリアに住む住民)であっても、平屋に住む住民に対してはより早く避難を開始するように助言する。換言すれば、助言情報制御部209は、高層マンションに住む住民(とりわけ、高層階に住む住民)に対しては、避難せず自宅で待機することを助言したり避難の開始タイミングを遅くするように助言したりしてもよい。
なお、助言情報制御部209は、住民の避難行動計画について、何もアドバイスすることがない場合には、助言情報を送信しなくてもよいし、アドバイスがないことを住民端末30に通知してもよい。
助言情報を受信した住民端末30は、当該情報を住民に提示する。例えば、住民端末30は、図32に示すような画面を表示する。助言に従い、避難行動計画の修正を希望する住民は、「計画を修正」ボタンを押下する。住民端末30は、図20に示すような設定画面(GUI)を表示し、新たな避難行動計画を取得する。
住民端末30は、取得した避難行動計画を含む避難行動計画登録要求をサーバ装置10に送信する。
サーバ装置10は、2回目以降の避難行動計画要求に対しても、助言情報を生成し、住民端末30に送信してもよいし、2回目以降の避難行動計画要求に対しては何らの対応をしなくてもよい。
以上のように、第3の実施形態に係るサーバ装置10は、住民が設定した避難行動計画に対してアドバイスを与える。より具体的には、サーバ装置10は、住民が避難を開始するタイミングが適当でないと判断すれば、その旨を住民に通知する。その結果、住民は、より安全なタイミングで避難を開始することができる。また、住民は、避難行動計画の妥当性を確認して貰っているという安心感を得ることができる。
[第4の実施形態]
続いて、第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第4の実施形態では、実際に災害が発生している局面において、新たな避難所が追加される場合について説明する。
以下、第1の実施形態乃至第4の実施形態の相違点を中心に説明する。
災害が発生すると、サーバ装置10は、定期的又は所定のタイミングで、既に開設されている避難所の状況を検証する。より具体的には、防災担当者から災害情報を受け付けると、サーバ装置10は、災害が発生したと判断し、上記避難所の状況に関する検証を開始する。
図33は、第4の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図33を参照すると、第3の実施形態に係るサーバ装置10の構成に避難所追加制御部210が追加されている。
避難所追加制御部210は、避難所の追加開設に関する制御を行う手段である。例えば、避難所追加制御部210は、避難所開設条件に従い開設された避難所の収容率を推定し、推定された収容率に基づき新たな避難所の開設が必要か否か判定する。
はじめに、避難所追加制御部210は、各避難所の収容人数(避難所に避難した住民数)を推定する。例えば、サーバ装置10は、各避難所を避難先として避難行動計画に登録した住民数から上記収容人数を推定する。
例えば、避難所追加制御部210は、特定の避難所に関し、当該避難所を避難先として登録している住民数に所定の係数を乗算することで当該避難所に避難している避難者数(収容人数)を推定する。例えば、避難所追加制御部210は、30人の住民が上記避難所を避難先として登録していれば、当該避難所にはその10倍の避難者が収容されていると推定する。
なお、当該推定に用いる係数は、対象地域の過去の実績(避難所に避難した住民の実数)や避難所の特徴(避難所の立地)等に基づいて予め決定され、サーバ装置10に入力される。より具体的には、防災担当者が、当該係数を決定し、サーバ装置10に入力すればよい。
次に、避難所追加制御部210は、避難所の定員と当該避難所の収容人数(当該避難所に避難している避難者数)を用いて収容率を計算する。このように、避難所追加制御部210は、開設された避難所を避難先として避難行動計画に登録した住民数から、当該避難所の収容人数を推定する。次に、避難所追加制御部210は、開設された避難所の定員と推定された収容人数に基づき、当該開設された避難所の収容率を推定する。
避難所追加制御部210は、推定した収容率に基づいて避難所の追加開設が必要か否か判定する。避難所追加制御部210は、当該推定された収容率が所定の閾値を超えている場合に、避難所の追加開設が必要と判定する。
避難所の追加開設が必要と判断すると、避難所追加制御部210は、未開設の避難所のなかから追加で開設する避難所を選択する。より具体的には、避難所追加制御部210は、上記収容率が所定の閾値を超えている避難所に近い避難所候補であって未開設な避難所候補を選択する。避難所追加制御部210は、当該選択された避難所候補(追加開設避難所)に関する情報を防災端末20に表示する(図34のステップS21参照)。
防災端末20は、避難所開設提案を受信した旨を防災担当者に通知すると共に、防災担当者の避難所の追加開設に関する考え(意思)を取得する。防災端末20は、防災担当者が避難所の追加開設を承諾するか否かを取得する。
担当者が避難所の追加開設を承諾すると(ステップS22)、避難所追加制御部210は、避難所開設のための期間経過後に、地域の住民に避難所が開設された事を通知する。具体的には、避難所追加制御部210は、追加開設される避難所の情報(名称、場所等)を含む「追加避難所情報」を住民端末30に送信する(ステップS23)。
このように、避難所追加制御部210は、防災担当者が新たな避難所の開設を承諾すると、複数の住民それぞれが所持する住民端末30に当該新たな避難所に関する情報を含む避難所追加情報を送信する。
住民端末30は、取得した追加避難所情報を住民に提供する。追加避難所情報に接した住民は、新たに避難所が開設されたことを認識し、必要に応じて当該避難所に避難する。
以上のように、第4の実施形態に係るサーバ装置10は、実際に災害が発生した場面において、避難所の状況を推定し、開設されている避難所が不足していると判断すれば、その旨を防災担当者に通知する。サーバ装置10は、防災担当者が避難所の追加開設に同意すれば、新たに追加される避難所の情報を住民に通知する。住民は、当該通知に従い予め定めた避難所に避難するのか、新たに開設された避難所に避難するのか決定できる。
続いて、防災システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図35は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
サーバ装置10は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図35に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置10は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信可能に構成されている。
但し、図35に示す構成は、サーバ装置10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置10は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置10に含まれるプロセッサ311等の数も図35の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置10に含まれていてもよい。
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
サーバ装置10の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
なお、防災端末20、住民端末30もサーバ装置10と同様に情報処理装置により構成可能であり、その基本的なハードウェア構成はサーバ装置10と相違する点はないので説明を省略する。
情報処理装置であるサーバ装置10は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置10の機能が実現できる。また、サーバ装置10は、当該プログラムによりサーバ装置10の制御方法を実行する。
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した防災システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、サーバ装置10は、ハザードマップを使って住民にアドバスすることを説明した。しかし、ハザードマップは他の用途にも活用できる。例えば、サーバ装置10は、避難所開設条件が入力される際、ハザードマップを用いて不適切な避難所開設と判断した場合には、その旨を防災担当者に通知してもよい。例えば、サーバ装置10は、浸水が予想される地区に避難所を開設するといった避難所開設条件を排除してもよい。
あるいは、サーバ装置10は、防災担当者による避難所の開設検討時に、過去の災害に関する情報を参考にした制御を行ってもよい。例えば、サーバ装置10は、台風による災害の発生の場合には、接近している台風に似た台風の被害状況を参考にして、避難所開設に関する情報を防災担当者に提供してもよい。例えば、サーバ装置10は、現に発生している台風と同規模の台風が発生した際に開設された避難所数等に基づき担当者が登録した避難所の数が適切か否か判定する。避難所の数が不足していると判定した場合には、サーバ装置10は、その旨を担当者に通知する。
上記実施形態では、住民登録の際に、個人情報に加え、住居情報や家族情報がサーバ装置10に登録されることを説明した。これらの情報に加え、住民は、健康情報をサーバ装置10に登録してもよい。例えば、持病や介護レベル等の情報がサーバ装置10に登録されてもよい。さらに、サーバ装置10は、住民の健康情報に基づいて、助言情報を生成してもよい。例えば、介護が必要な住民の避難行動計画を受け取った場合、サーバ装置10は、介護に関する設備等が整った避難所を避難先として勧める等の対応をしてもよい。
第2の実施形態では、自治体(防災担当者)は、サーバ装置10が生成した災害対策情報に基づいて避難所開設条件を見直す場合について説明した。しかし、防災担当者は、災害対策情報に基づいて、各避難所に割り当てる職員数等を見直してもよい。例えば、防災担当者は、避難行動計画登録率が高い避難所には多数の職員を割り当て、当該登録率が低い避難所には少数の職員を割り当ててもよい。このように、災害対策情報に基づき、混雑が予想される避難所の職員対応計画が見直されてもよい。
第3の実施形態では、サーバ装置10は、避難行動計画に対してアドバイスをする場合について説明した。しかし、サーバ装置10は、当該避難行動計画を設定した住民に対してより広い観点からのアドバイスをしてもよい。例えば、サーバ装置10は、住民の家族情報に基づき、当該住民の家族構成を把握する。サーバ装置10は、当該家族構成に基づき、備蓄品等に関するアドバイスをしてもよい。例えば、サーバ装置10は、家族構成に基づいて備蓄品リストを作成し、備蓄する飲料水の本数等と共に住民に情報提供してもよい。
第3の実施形態において、サーバ装置10は、住民が設定した避難行動計画に対してアドバスを行う場合について説明した。しかし、サーバ装置10は、避難所情報提供要求に含まれる住民IDに基づき避難行動計画を設定する住民を特定する。サーバ装置10は、当該特定した住民に適した避難行動計画を決定し、当該決定した避難行動計画を推奨値(初期値)として住民に提示してもよい。例えば、サーバ装置10は、高齢者の避難タイミングは若者の避難タイミングよりも早くするような避難行動計画を初期値として住民に提示してもよい。このように、サーバ装置10は、住民の属性に基づき、避難行動計画の初期値(推奨値)を決定し、住民の利便性を向上させてもよい。あるいは、サーバ装置10は、避難行動計画の初期値は各住民に共通としつつ、各住民の属性に基づいて決められた避難行動計画等の参考情報をポップアップ等により表示してもよい。
第3の実施形態において、サーバ装置10に代えて自治体(防災担当者)が、住民にアドバイスを行ってもよい。この場合、サーバ装置10は、住民から取得した避難行動計画を防災端末20に送信する。防災端末20は、自治体からの住民に対するアドバイスを取得し、対応する住民の住民端末30に送信する。
第4の実施形態において、予め設定された避難行動計画に基づいて各避難所の収容人数を推定し、当該推定した収容人数を用いて収容率(混雑率)を算出する場合について説明した。しかし、第4の実施形態に係るサーバ装置10は、各避難所に避難している住民の実数を用いて収容率を算出してもよい。例えば、サーバ装置10は、各避難所に配置された職員から避難所に避難した住民数を取得する。あるいは、サーバ装置10は、住民登録の際、各住民の生体情報を取得し、当該生体情報を用いた生体認証により避難所に避難した住民数を把握してもよい。この場合、サーバ装置10は、避難所に設置された端末から被認証者の生体情報を取得すればよい。
第4の実施形態において、サーバ装置10は、新たに開設する避難所の提案をする際、複数の避難所を提案してもよい。
サーバ装置10は、河川の水位情報を用いた情報提供等を行ってもよい。ここで、住民の避難に関する重要な情報として近隣河川の水位情報がある。警戒レベルを伴った警報は一定区域に対して発表されるため、河川の越水に間に合わない地域があることも想定される。そのため、河川沿いから一定距離のエリアに住む住民に対して、サーバ装置10は、河川の水位情報を避難タイミングとして用いて避難情報を当該住民に送信してもよい。この場合、住民は、大雨や台風等の災害時に、水位情報を避難開始危険度に設定する。サーバ装置10は、当該住民の近隣を流れる河川の水位が避難開始危険度に到達すると、当該危険度を設定した住民に対して避難情報を送信し、避難を促す。
あるいは、サーバ装置10は、実際に河川の水位が指定値を超えた場合に、当該河川の周辺に住む住民に避難を促す通知を行ってもよい。なお、避難を促す通知をする対象には、指定値を超えた河川場所から一定範囲に居住する住民や、避難開始危険度に水位情報を選択した住民といった河川の越水により影響を受ける住民が選択される。このように、サーバ装置10は、災害発生時、河川の水位が危険水位に達すると、周囲の住民に危険が迫っている旨を通知し、避難を促す。
住民が入力した避難行動計画は、同居の家族、遠方の家族、知人・友人と共有(同期)されてもよい。例えば、サーバ装置10は、子供が入力した避難行動計画を、当該子供が家族情報により登録した同居の親の避難行動計画として扱ってもよい。このように、サーバ装置10は、子供が高齢の親に代わって避難行動計画を立案することを可能とする。あるいは、サーバ装置10は、家族情報として入力された家族に対し、避難行動計画を通知してもよい。例えば、サーバ装置10は、子供が入力した避難行動計画を、親が所有する住民端末30に送信してもよい。このような対応により、家族(例えば、子供)の避難行動計画を親が確認したいというニーズが満たされる。このように、避難行動計画の共有は、子供が親の避難行動計画を入力するものでもよいし、親が子供の避難行動計画を確認するものでもよい。
サーバ装置10は、複数の住民の避難行動計画から、自治体が把握していない避難所を把握してもよい。自主防災組織等が管理し、自治体が把握していない避難所が存在することがある。このような避難所が存在することで、自治体はどの避難所にどの程度の避難者が収容されているか把握できない。しかしながら、物資提供の観点から避難者数の把握は重要である。そこで、サーバ装置10は、複数の住民が、同一の場所を避難先に登録していた場合、自治会等で決められた避難所(自治体の把握外の避難所)と推定し、当該避難所を避難先の1つとして登録する。このとき、サーバ装置10は、同一家族内の住民の登録であれば知人宅等の私的な避難先の場合も考えられるため、登録数が一定人数以上の場合や氏名等の基本情報が異なる住民が登録した場合等の条件を付与して、避難所登録の有無を判断してもよい。このように、住民が登録した避難先を自治体が共有することで、自治体が把握していない避難所が把握される。
上記実施形態では、自治体の管理対象地域に住む住民を対象として避難情報を送信する場合について説明した。しかし、避難情報は、当該地域の非居住者に向けて送信されてもよい。例えば、対象地域への観光客に向けて避難情報が送信されてもよい。例えば、防災対象地域(観光地)に訪れた観光客にパンフレットが渡される。当該パンフレットには、サーバ装置10にアクセスするための情報が埋め込まれた2次元コードが記載されている。観光客は、当該2次元コードを用いてサーバ装置10にアクセスし、例えば、メールアドレス等の連絡先を登録する。災害が発生すると、サーバ装置10は、当該取得した連絡先に、避難所の情報が含まれる避難情報を送信する。その際、サーバ装置10は、ビジネスホテル等を避難先として観光客に通知することができる。あるいは、サーバ装置10は、観光地に設置されたデジタルサイネージに避難情報を送信してもよい。当該デジタルサイネージは、避難所の位置等を表示する。
サーバ装置10は、災害対策情報による防災担当者の支援だけではなく、防災担当者が入力した基礎データや避難所開設条件を用いてより積極的な支援を行ってもよい。例えば、サーバ装置10は、各避難所に割り当てる職員を自動的に決定し、防災担当者に提示してもよい。ここで、避難所に避難した住民の数が少ない場合と多い場合では、当該避難所を運営するために必要な職員数は異なる。一方で、自治体の職員数には上限が存在するため、一律で余裕を持った配置計画を立てることは困難である。そこで、サーバ装置10は、想定される避難者数を元に避難所に割り当てる職員数を算出し、自治体(防災担当者)に提示してもよい。例えば、サーバ装置10は、各避難所における避難行動計画の登録者数に基づいて避難者数を推定してもよいし、避難所の広さや近隣の被害状況等、複数の指標に基づいて総合的に避難者数を算出しても良い。また、避難所で必要となる物資に関しても、サーバ装置10は、避難所の避難者数を推定し、必要な物資量を計算し、自治体(防災担当者)に提示してもよい。このように、サーバ装置10は、災害発生前の平時において、各避難所の推定した避難者数に基づき、避難所に割り当てる職員や物資の見積りを行ってもよい。
サーバ装置10は、災害発生時に、地域住民の安否確認を行ってもよい。具体的には、サーバ装置10は、住民登録をした各住民の住民端末30に「安否確認通知」を送信する。当該通知を受信した住民端末30は、住民の状況(例えば、避難先に避難済、自宅待機)をサーバ装置10に通知する。サーバ装置10は、住民端末30から得られる回答結果から地域の避難率を計算し、防災担当者に提示してもよい。あるいは、サーバ装置10は、計算した避難率を、未だ避難をしていない住民に通知して当該住民(避難を開始していない住民)の避難行動を促してもよい。即ち、サーバ装置10は、避難をしていない住民に「周りはみんな避難している」と認識して貰い、当該住民の避難行動を促す。
あるいは、サーバ装置10は、避難情報の提供と安否確認を連動させてもよい。サーバ装置10は、住民情報データベースを用いて避難情報を受信した住民を管理する。サーバ装置10は、当該避難情報の提供を受けた住民が所定期間経過しても避難していないとき(安否確認通知による回答がないとき)、当該避難していない住民の情報(氏名、住所等)を自治体に通知してもよい。
住民は、避難行動計画に従って避難所に避難(避難所に到着)した場合、サーバ装置10にその旨を通知してもよい。具体的には、住民端末30は、住民が避難所に到着した場合、「避難完了通知」をサーバ装置10に送信してもよい。サーバ装置10は、当該通知に基づいて各避難所の収容人数を算出してもよい。
上記実施形態では、図15を参照しつつ、防災担当者が災害情報をサーバ装置10に入力する場合について説明した。しかし、サーバ装置10は、当該災害情報を外部サーバ(例えば、気象庁等が運営するサーバ)から取得してもよい。即ち、サーバ装置10は、警戒レベルや震度等の災害危険度を外部サーバ(外部機関)から自動的に取得してもよい。
サーバ装置10は、避難行動計画から算出された災害対策情報をダッシュボード形式で防災担当者に提供するだけでなく、他の情報をダッシュボード形式で担当者に提供してもよい。例えば、サーバ装置10は、各避難所に設定された設定値(災害と避難所開設危険度の組み合わせ)の一覧等を表示してもよい。あるいは、サーバ装置10は、所定値以上の避難所開設危険度が設定された避難所の一覧等を表示してもよい。
住民端末30は、住民が自身で設定した避難行動計画を確認するようなインターフェイスを提供してもよい。例えば、住民端末30は、図20において、「決定」ボタンが押下されると、既に設定されている避難開始条件の一覧を表示してもよい。住民端末30は、当該一覧を表示しつつ、避難行動計画の設定に誤りや漏れがないか確認するようなメッセージを出力してもよい。
上記実施形態では、サーバ装置10の内部に住民情報データベースや避難所情報データベースが構成される場合について説明したが、これらのデータベースは外部のデータベースサーバ等に構築されてもよい。即ち、サーバ装置10の一部の機能は別のサーバに実装されていてもよい。より具体的には、上記説明した「行動計画管理部(行動計画管理手段)」、「避難情報制御部(避難情報制御手段)」等がシステムに含まれるいずれかの装置に実装されていればよい。
サーバ装置10は、住民登録の際、住民の身元を確認してもよい。具体的には、サーバ装置10は、住民登録の際、住民の生体情報(例えば、顔画像)と、生体情報が記載された身元確認書類(例えば、パスポート、免許証等)を取得する。サーバ装置10は、身元確認書類の生体情報と住民から取得した生体情報を用いた1対1照合を実行する。サーバ装置10は、当該照合に成功した場合に、住民登録を行ってもよい。
各装置(サーバ装置10、防災端末20、住民端末30)間のデータ送受信の形態は特に限定されないが、これら装置間で送受信されるデータは暗号化されていてもよい。これらの装置間では、住民の個人情報等が送受信され、これらの情報を適切に保護するためには、暗号化されたデータが送受信されることが望ましい。
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、住民の避難を支援する防災システムなどに好適に適用可能である。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得する、取得部と、
前記避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する、管理部と、
を備えた、サーバ装置。
[付記2]
災害の発生時又は災害の発生が見込まれる場合に、防災担当者から災害の危険度を示す災害危険度を取得し、前記災害危険度に基づき前記複数の住民のなかから前記避難開始条件が満たされた住民を抽出し、前記抽出された住民が所持する住民端末に前記避難先に関する情報を含む避難情報を送信する、避難情報制御部をさらに備える、付記1に記載のサーバ装置。
[付記3]
前記避難所開設条件は、前記避難所候補を避難所として開設する契機となる災害の危険度を示す避難所開設危険度を含む、付記2に記載のサーバ装置。
[付記4]
前記避難開始条件は、各住民が災害時に避難を開始する契機となる災害の危険度を示す避難開始危険度を含む、付記3に記載のサーバ装置。
[付記5]
前記避難情報制御部は、前記複数の住民のなかから、前記防災担当者が前記災害危険度と共に入力した災害の種類に一致する災害について、前記避難開始危険度が前記災害危険度以下の前記避難開始条件を設定した住民を抽出する、付記4に記載のサーバ装置。
[付記6]
前記避難情報制御部は、前記抽出された住民の住宅と前記避難先の場所が反映された地図情報を含む前記避難情報を、前記住民端末に送信する、付記2乃至4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記7]
前記複数の住民それぞれが設定した前記避難行動計画に基づいて、災害対策に有効な災害対策情報を生成する、災害対策情報生成部をさらに含む付記2乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記8]
前記災害対策情報生成部は、住民の属性ごとに前記避難行動計画に関する登録率を前記災害対策情報として算出する、付記7に記載のサーバ装置。
[付記9]
住民が前記避難行動計画を設定したことに応じて、前記設定された避難行動計画に対する助言情報を生成し、前記避難行動計画を設定した住民の前記住民端末に前記生成された助言情報を送信する、助言情報制御部をさらに備える、付記2乃至8のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記10]
前記助言情報制御部は、住民の住居情報に基づいて前記助言情報を生成する、付記9に記載のサーバ装置。
[付記11]
前記避難所開設条件に従い開設された避難所の収容率を推定し、前記推定された収容率に基づき新たな避難所の開設が必要か否か判定する、避難所追加制御部をさらに備え、
前記避難所追加制御部は、前記防災担当者が前記新たな避難所の開設を承諾すると、前記複数の住民それぞれが所持する前記住民端末に前記新たな避難所に関する情報を含む避難所追加情報を送信する、付記2乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
[付記12]
前記避難所追加制御部は、前記開設された避難所を避難先として前記避難行動計画に登録した住民数から、前記開設された避難所の収容人数を推定し、前記開設された避難所の定員と前記推定された収容人数に基づき、前記開設された避難所の収容率を推定する、付記11に記載のサーバ装置。
[付記13]
住民端末と、
サーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得する、取得部と、
前記避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する、管理部と、
災害の発生時又は災害の発生が見込まれる場合に、防災担当者から災害の危険度を示す災害危険度を取得し、前記災害危険度に基づき前記複数の住民のなかから前記避難開始条件が満たされた住民を抽出し、前記抽出された住民が所持する前記住民端末に前記避難先に関する情報を含む避難情報を送信する、避難情報制御部と、
を備える、システム。
[付記14]
サーバ装置において、
災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得し、
前記避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する、サーバ装置の制御方法。
[付記15]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
災害ごとに、避難所候補を避難所として開設する条件を定めた避難所開設条件を取得する処理と、
前記避難所開設条件に基づき、複数の住民それぞれについて設定された、災害ごとに避難を開始する条件を定めた避難開始条件と避難先を含む避難行動計画を管理する処理と、
を実行させるためのプログラム。
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。