1.実施形態
本発明の一実施形態に係る火災警報システム100について説明する。ここで説明する火災警報システム100は、複数の火災警報器が連動して火災警報を行う住宅用の火災警報システムである。
1-1.構成
図1は、住宅Hに設置された火災警報システム100を示す図である。同図に示すように、火災警報システム100は、親器である火災警報器1Aと、子器である複数の火災警報器1Bを備えている。以下の説明では、親器である火災警報器1Aを「親器1A」と呼び、子器である火災警報器1Bを「子器1B」と呼ぶ。また、親器1Aと子器1Bを総称して「火災警報器1」と呼ぶ。
火災警報器1は、連動型の火災警報器である。図2は、この火災警報器1のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すように、火災警報器1は、火災感知部11、警報部12、無線通信部13、操作受付部14、電源部15および制御部16を備えている。
このうち、火災感知部11は、火災を感知するための手段である。この火災感知部11は、火災を感知するために、煙または熱を検知するためのセンサを備えている。
警報部12は、利用者に対する警報を発するための手段である。この警報部12は、利用者に対して警報を発するために、スピーカと表示灯を備えている。
無線通信部13は、他の火災警報器1と無線通信するための手段である。この無線通信部13は、他の火災警報器1と無線通信するために、アンテナと無線通信回路を備えている。
操作受付部14は、利用者の操作を受け付けるための手段である。この操作受付部14は、利用者の操作を受け付けるために、スイッチを備えている。
電源部15は、火災警報器1の各部に電力を供給するための手段である。この電源部15は、火災警報器1の各部に電力を供給するために、電池と電源回路を備えている。
制御部16は、火災警報器1の各部を制御するための手段である。この制御部16は、火災警報器1の各部を制御するために、メモリとマイコンを備えている。このうち、メモリは、プログラムを記憶している。一方、マイコンは、メモリに記憶されているプログラムを実行することで、火災警報器1において各種機能を実現する。以下では、親器1Aにおいて実現される機能と子器1Bにおいて実現される機能について順番に説明する。
まず、親器1Aにおいて実現される機能について説明する。親器1Aでは、火災連動処理部161、復旧処理部162および状態監視部163という機能が実現される。
火災連動処理部161は、自器の火災感知部11が火災を感知すると、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。加えて、火災連動処理部161は、火災連動信号を各子器1Bに送信する。
また、火災連動処理部161は、子器1Bから送信された火災連動信号の受信を検知すると、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。加えて、火災連動処理部161は、火災連動信号を各子器1Bに送信する。
復旧処理部162は、子器1Bから送信された復旧通知の受信を検知し、かつ、自器の火災感知部11が火災を感知しない場合に、自器の警報部12の動作を停止させる。加えて、復旧処理部162は、各子器1Bに復旧連動信号を送信する。
状態監視部163は、各子器1Bに対して周期的に質問信号を送信する。ここで送信される質問信号は、子器1Bに対してその状態を問い合わせるための信号である。この質問信号に対しては、子器1Bから、その状態を通知する応答信号が送信される。状態監視部163は、この応答信号の受信を検知すると、その応答信号により通知された子器1Bの状態をテーブルに記録する。ここで記録される状態には、電池切れ状態が含まれる。
子器1Bが電池切れの状態となり、電池残量をさらに消費すると、動作不能の状態となる。子器1Bが動作不能の状態となると、親器1Aに対して応答信号を送信できなくなる。すなわち、親器1Aは子器1Bから応答信号を受信できなくなる。そのため、状態監視部163は、子器1Bから電池切れを示す応答信号を受信し、その後に所定期間以上、応答信号を受信しない場合には、その子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部163は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。
次に、子器1Bにおいて実現される機能について説明する。子器1Bでは、火災連動処理部164、復旧処理部165および状態通知部166という機能が実現される。
火災連動処理部164は、自器の火災感知部11が火災を感知すると、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。加えて、火災連動処理部164は、火災連動信号を親器1Aと他の子器1Bに送信する。
また、火災連動処理部164は、親器1Aまたは他の子器1Bから送信された火災連動信号の受信を検知すると、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。
復旧処理部165は、自器の監視区域において火災が鎮火し、自器の火災感知部11が火災を感知しなくなると、親器1Aに対して復旧通知を送信する。そして、この復旧通知の送信後、親器1Aから送信された復旧連動信号の受信を検知すると、警報部12の動作を停止させる。
状態通知部166は、親器1Aから送信された質問信号の受信を検知すると、自器の状態を通知する応答信号を返信する。ここで返信される応答信号は、親器1Aから周期的に送信される質問信号ごとに返信されるため、親器1Aに対して周期的に送信されることになる。
状態通知部166は、親器1Aから送信された質問信号の受信を検知すると、まず、自器の電池の残量を特定する。そして、特定した電池残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する。例えば、自器の電池が3.0Vの電池である場合には、電池残量が2.8V以下であるか否かを判定する。そして、この判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下である場合には、電池切れであることを示す応答信号を親器1Aに対して送信する。これに対して、上記の判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下でない場合には、電池切れでないことを示す応答信号を親器1Aに対して送信する。
この状態通知部166は、自器の電池残量が所定の閾値以下になる前は、応答信号を第1の周期で送信し、自器の電池残量が所定の閾値以下になった後は、第1の周期よりも短い第2の周期で応答信号を送信することになる。すなわち、自器が電池切れ状態になった後に状態信号の送信周期を短縮することになる。これにより、子器1Bの電池が交換されて電池切れの状態が解消されたときに、その事実を親器1Aに対してより早く通知することができる。
1-2.動作
火災警報システム100の動作について説明する。具体的には、火災連動処理、復旧処理、状態監視処理および状態通知処理について説明する。
1-2-1.火災連動処理
火災連動処理は、住宅Hで火災が発生したときに複数の火災警報器1が連動して火災警報を行う処理である。図3は、この火災連動処理を示すシーケンス図である。
同図に示す火災連動処理では、子器1Bの監視区域において火災が発生すると、この子器1Bの火災感知部11は、この火災を感知する(ステップSa1)。火災の感知後、この子器1Bの火災連動処理部164は、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSa2)。これにより、火災の発生を在室者に知らせる。また、火災連動処理部164は、火災連動信号を親器1Aと他の子器1Bに対して送信する(ステップSa3)。
この火災連動信号を他の子器1Bが受信すると、その子器1Bの火災連動処理部164は、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSa4)。これにより、火災の発生を在室者に知らせる。
上記の火災連動信号を親器1Aが受信すると、親器1Aの火災連動処理部161は、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSa5)。これにより、火災の発生を在室者に知らせる。加えて、火災連動処理部161は、上記の火災連動信号を各子器1Bに転送する(ステップSa6)。これにより、各子器1Bの連動をより確実にする。
この転送処理で送信された火災連動信号を受信した子器1Bは、火元の子器1Bから火災連動信号を受信していない場合には、警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。これにより、火災の発生を在室者に知らせる。
以上が火災連動処理についての説明である。
以上説明した火災連動処理によれば、火災が発生した部屋とは別の部屋にいる人にも火災の発生を通知することができる。
なお、上記の火災連動処理の説明は、子器1Bの監視区域において火災が発生した場合を想定している。この想定と異なり、親器1Aの監視区域において火災が発生した場合には、親器1Aが上記のステップSa1からSa3を実行することになる。
1-2-2.復旧処理
復旧処理は、火災連動処理で開始した火災警報を停止するための処理である。図4は、この復旧処理を示すシーケンス図である。
同図に示す復旧処理では、子器1Bの監視区域において火災が鎮火し、その子器1Bの火災感知部11が火災を感知しなくなると(ステップSb1)、その子器1Bの復旧処理部165は、親器1Aに対して復旧通知を送信する(ステップSb2)。
親器1Aの復旧処理部162は、火災を感知したすべての子器1Bから復旧通知を受信し、かつ、自器の火災感知部11が火災を感知しない場合に(ステップSb3)、復旧を在室者に知らせるために、警報部12を制御して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。その後、自器の警報部12の動作を停止させる(ステップSb4)。加えて、復旧処理部162は、復旧連動信号を各子器1Bに送信する(ステップSb5)。
この復旧連動信号を子器1Bが受信すると、子器1Bの復旧処理部165は、復旧を在室者に知らせるために、警報部12を制御して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる。その後、警報部12の動作を停止させる(ステップSb6)。
以上が復旧処理についての説明である。
以上説明した復旧処理によれば、すべての火災警報器1において火災が感知されないことを条件に、すべての火災警報器1の火災警報が停止する。
1-2-3.状態監視処理および状態通知処理
状態監視処理は、親器1Aが各子器1Bの状態を監視する処理である。図5は、この状態監視処理を示すフロー図である。同図に示す状態監視処理は、親器1Aにより子器1Bごとに実行される。
図5に示す状態監視処理では、親器1Aの状態監視部163は、まず、子器1Bに対して質問信号を送信する日時を特定する(ステップSc1)。その際、状態監視部163は、送信日時テーブルT1を参照して、質問信号の送信日時を特定する。
図6は、送信日時テーブルT1の一例を示す図である。同図に示す送信日時テーブルT1では、子器1Bのアドレスに対して、質問信号の送信日時が対応付けられている。状態監視部163は、この送信日時テーブルT1を参照して、子器1Bに対して質問信号を送信する日時を特定する。
質問信号の送信日時を特定すると、次に、状態監視部163は、送信日時が到来するまで待機する(ステップSc2のNO)。そして、送信日時が到来すると(ステップSc2のYES)、質問信号を子器1Bに対して送信する(ステップSc3)。この質問信号を受信した子器1Bは、状態通知処理を実行する。図7は、この状態通知処理を示すフロー図である。
同図に示す状態通知処理では、子器1Bの状態通知部166は、自器の電池の残量を特定する(ステップSd1)。そして、特定した電池残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップSd2)。例えば、子器1Bの電池が3.0Vの電池である場合には、電池残量が2.8V以下であるか否かを判定する。この判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下である場合には(ステップSd2のYES)、状態通知部166は警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSd3)。これにより、電池切れであることを利用者に通知する。加えて、状態通知部166は、電池切れであることを示す応答信号を親器1Aに対して送信する(ステップSd4)。この応答信号には、子器1Bのアドレスが含まれる。
一方、上記のステップSd2の判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下でない場合には(ステップSd2のNO)、状態通知部166は、電池切れでないことを示す応答信号を親器1Aに対して送信する(ステップSd5)。この応答信号には、子器1Bのアドレスが含まれる。
以上が状態通知処理についての説明である。
この状態監視処理により送信された応答信号は、親器1Aにより受信される。親器1Aの状態監視部163は、この応答信号の受信を検知すると(ステップSc4のYES)、子器1Bが電池切れの状態であるか否かを判定する(ステップSc5)。この判定の結果、子器1Bが電池切れの状態である場合には(ステップSc5のYES)、子器1Bが電池切れの状態であることを状態情報テーブルT2に記録する(ステップSc6)。
図8は、状態情報テーブルT2の一例を示す図である。同図に示す状態情報テーブルT2では、子器1Bのアドレスに対して子器1Bの状態が対応付けられている。状態監視部163は、この状態情報テーブルT2に、子器1Bのアドレスと対応付けて子器1Bの状態(ここでは、電池切れ状態)を記録する。
加えて、状態監視部163は、子器1Bに対して質問信号を送信する周期を短縮する(ステップSc7)。具体的には、例えば、送信日時テーブルT1において、質問信号の送信日時を「0:00」から、「0:00」および「12:00」に変更することで、質問信号の送信周期を短縮する。このように質問信号の送信周期を短縮することで、子器1Bの電池が交換されて電池切れの状態が解消されたときに、状態監視部163は、その事実をより早く認識することができる。状態監視部163は、このステップSc7を実行後、ステップSc1に戻る。
上記のステップSc5の判定の結果、子器1Bが電池切れの状態でない場合には(ステップSc5のNO)、状態監視部163は、子器1Bが電池切れの状態でないことを状態情報テーブルT2に記録する(ステップSc8)。言い換えると、子器1Bが正常な状態であることを状態情報テーブルT2に記録する。加えて、状態監視部163は、質問信号の送信周期が短縮されている場合には、短縮された送信周期を元に戻す(ステップSc9)。具体的には、例えば、質問信号の送信日時を「0:00」および「12:00」から「0:00」に戻す。状態監視部163は、このステップSc9の実行後、ステップSc1に戻る。
上記のステップSc4において、子器1Bから応答信号が受信されないときは(ステップSc4のNO)、状態監視部163は、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップSc10)。ここで言う所定時間とは、例えば1分である。
この判定の結果、所定時間が経過していない場合には(ステップSc10のNO)、状態監視部163はステップSc4に戻る。一方、この判定の結果、所定時間が経過した場合には(ステップSc10のYES)、状態情報テーブルT2を参照して、子器1Bが電池切れの状態であるか否かを判定する(ステップSc11)。この判定の結果、子器1Bが電池切れの状態である場合には(ステップSc11のYES)、子器1Bは電池残量をさらに消費し、動作不能の状態にあると考えられる。もし子器1Bが動作不能の状態にあれば、子器1B自身は、自器が動作不能であることを利用者に通知することができない。そのため、状態監視部163は、子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部163は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSc12)。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。状態監視部163は、このステップSc12を実行後、ステップSc1に戻る。
一方、上記のステップSc11の判定の結果、子器1Bが電池切れの状態でない場合には(ステップSc11のNO)、子器1Bとの間に電波異常が発生していると考えられる。そのため、状態監視部163は、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部163は、警報部12を起動して、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSc13)。これにより、利用者に対して電波異常を通知することができる。状態監視部163は、このステップSc13を実行後、ステップSc1に戻る。
以上が状態監視処理についての説明である。
以上説明した状態監視処理によれば、子器1Bが電池を消耗し、動作不能となってしまった場合に、その子器1Bに代わって親器1Aが、その子器1Bが動作不能であることを利用者に通知することができる。
2.変形例
上記の実施形態は下記のように変形してもよい。また、下記の変形は互いに組み合わせてもよい。
2-1.変形例1
上記の実施形態に係る状態監視処理では、親器1Aが子器1Bに対して質問信号を送信し、子器1Bがこの質問信号に対して状態情報を返信している。このような通信手順に代えて、子器1Bが一方的に親器1Aに対して状態情報を送信するような通信手順を採用してもよい。
このような通信手順を採用する場合、子器1Bは、状態通知部166に代えて、状態通知部201を備える。この状態通知部201は、状態信号を周期的に親器1Aに対して送信する。その際、状態通知部201は、自器の電池の残量を特定し、特定した電池残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する。そして、この判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下である場合には、電池切れであることを示す状態信号を親器1Aに対して送信する。これに対して、上記の判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下でない場合には、電池切れでないことを示す状態信号を親器1Aに対して送信する。
この状態通知部201は、自器の電池残量が所定の閾値以下になる前は、状態信号を第1の周期で送信し、自器の電池残量が所定の閾値以下になった後は、第1の周期よりも短い第2の周期で状態信号を送信する。すなわち、自器が電池切れ状態になった後に状態信号の送信周期を短縮する。これにより、子器1Bの電池が交換されて電池切れの状態が解消されたときに、その事実を親器1Aに対してより早く通知することができる。
一方、親器1Aは、状態監視部163に代えて、状態記録部202と状態監視部203を備える。このうち、状態記録部202は、子器1Bから送信された状態信号の受信を検知すると、受信した状態信号が示す状態をテーブルに記録する。
一方、状態監視部203は、各子器1Bからの状態信号の受信状況を監視する。この状態監視部203は、ある子器1Bから電池切れを示す状態信号を受信し、その後に所定の時間以上、状態信号を受信していないことを検知すると、その子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部203は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。
次に、本変形に係る通信手順について説明する。具体的には、状態通知処理、状態記録処理および状態監視処理について説明する。
まず、状態通知処理について説明する。この状態通知処理は、子器1Bが親器1Aに対して状態信号を周期的に送信する処理である。図9は、この状態通知処理を示すフロー図である。
同図に示す状態通知処理では、子器1Bの状態通知部201は、状態信号の送信日時が到来するまで待機する(ステップSe1のNO)。そして、送信日時が到来すると(ステップSe1のYES)、自器の電池の残量を特定する(ステップSe2)。電池残量を特定後、状態通知部201は、特定した電池残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップSe3)。この判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下である場合には(ステップSe3のYES)、状態通知部201は警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSe4)。これにより、電池切れであることを利用者に通知する。加えて、状態通知部201は、電池切れであることを示す状態信号を親器1Aに対して送信する(ステップSe5)。この応答信号には、子器1Bのアドレスが含まれる。さらに、状態通知部201は、親器1Aに対して状態信号を送信する周期を短縮する(ステップSe6)。具体的には、例えば、状態信号の送信日時を「0:00」から、「0:00」および「12:00」に変更することで、状態信号の送信周期を短縮する。このように状態信号の送信周期を短縮することで、子器1Bの電池が交換されて電池切れの状態が解消されたときに、その事実を親器1Aに対してより早く通知することができる。状態通知部201は、このステップSe6の実行後、ステップSe1に戻る。
上記のステップSe3の判定の結果、電池残量が所定の閾値以下でない場合には(ステップSe3のNO)、状態通知部201は、電池切れでないことを示す状態信号を親器1Aに対して送信する(ステップSe7)。この応答信号には、子器1Bのアドレスが含まれる。加えて、状態通知部201は、状態信号の送信周期が短縮されている場合には、短縮された送信周期を元に戻す(ステップSe8)。具体的には、例えば、状態信号の送信日時を「0:00」および「12:00」から「0:00」に戻す。状態通知部201は、このステップSe8の実行後、ステップSe1に戻る。
以上が状態通知処理についての説明である。
以上説明した状態通知処理によれば、子器1Bは周期的に親器1Aに対して状態信号を送信する。
なお、上記の状態通知処理では状態信号の送信タイミングで電池残量の判定(ステップSe2~Se4)を行っているが、この電池残量の判定は状態信号の送信周期とは異なる周期で行ってもよい。その場合、子器1Bの状態通知部201は、状態信号の送信日時が到来すると、電池残量の最新の判定結果に応じて状態信号を親器1Aに送信するように制御される。
次に、状態記録処理について説明する。この状態記録処理は、親器1Aが各子器1Bの状態を状態情報テーブルT2(図8参照)に記録する処理である。図10は、この状態記録処理を示すフロー図である。同図に示す状態記録処理は、親器1Aが子器1Bから状態信号を受信するごとに実行される。
図10に示す状態記録処理では、親器1Aの状態記録部202は、受信した状態信号の受信日時を受信日時テーブルT3に記録する(ステップSf1)。
図11は、受信日時テーブルT3の一例を示す図である。同図に示す受信日時テーブルT3では、子器1Bのアドレスに対して、状態信号の最新の受信日時が対応付けられている。状態記録部202は、この受信日時テーブルT3に、子器1Bのアドレスと対応付けて状態信号の受信日時を記録する。
受信日時の記録後、状態記録部202は、受信した状態信号を参照して、子器1Bが電池切れの状態であるか否かを判定する(ステップSf2)。この判定の結果、子器1Bが電池切れの状態である場合には(ステップSf2のYES)、子器1Bが電池切れの状態であることを状態情報テーブルT2に記録する(ステップSf3)。一方、この判定の結果、子器1Bが電池切れの状態でない場合には(ステップSf2のNO)、状態記録部202は、子器1Bが電池切れの状態でないことを状態情報テーブルT2に記録する(ステップSf4)。
以上が状態記録処理についての説明である。
以上説明した状態記録処理によれば、親器1Aは各子器1Bの状態を状態情報テーブルT2に記録する。
次に、状態監視処理について説明する。この状態監視処理は、子器1Bの状態が動作不能または電波異常であるか否かを親器1Aが監視する処理である。図12は、この状態監視処理を示すフロー図である。同図に示す状態監視処理は、親器1Aにより子器1Bごとに周期的に実行される。
図12に示す状態監視処理では、親器1Aの状態監視部203は、受信日時テーブルT3(図11参照)を参照して、子器1Bの最新の受信日時を特定する(ステップSg1)。そして、特定した最新の受信日時から所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSg2)。ここで言う所定時間とは、例えば25hである。
この判定の結果、所定時間が経過していない場合には(ステップSg2のNO)、状態監視部203は状態監視処理を終了する。一方、この判定の結果、所定時間が経過している場合には(ステップSg2のYES)、状態監視部203は、状態情報テーブルT2(図8参照)を参照して、子器1Bが電池切れの状態であるか否かを判定する(ステップSg3)。この判定の結果、子器1Bが電池切れの状態である場合には(ステップSg3のYES)、子器1Bは電池残量をさらに消費し、動作不能の状態にあると考えられる。もし子器1Bが動作不能の状態にあれば、子器1B自身は、自器が動作不能であることを利用者に通知することができない。そのため、状態監視部203は、子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部203は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSg4)。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。
一方、上記のステップSg3の判定の結果、子器1Bが電池切れの状態でない場合には(ステップSg3のNO)、子器1Bとの間に電波異常が発生していると考えられる。そのため、状態監視部203は、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部203は、警報部12を起動して、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSg5)。これにより、利用者に対して電波異常を通知することができる。
以上が状態監視処理についての説明である。
以上説明した状態監視処理によれば、子器1Bが電池を消耗し、動作不能となってしまった場合に、その子器1Bに代わって親器1Aが、その子器1Bが動作不能であることを利用者に通知することができる。
2-2.変形例2
上記の変形例1に係る通信手順では、子器1Bは信号の電文を通じて自器の状態を親器1Aに通知している。このような通知方法に代えて、子器1Bが信号の送信周期を変えることで自器の状態を親器1Aに通知するような通知方法を採用してもよい。
このような通知方法を採用する場合、子器1Bは、状態通知部201に代えて、状態通知部301を備える。この状態通知部301は、周期的に定期信号を親器1Aに対して送信する。ここで送信される定期信号は、自器の状態を通知する信号である。また、この状態通知部301は、定期信号の送信と平行して、自器の電池の残量を特定する。そして、特定した電池残量に応じて定期信号の送信周期を変化させる。具体的には、例えば、電池残量が閾値以下になる前は第1の周期で定期信号を送信し、電池残量が閾値以下になった後は第2の周期で定期信号を送信する。このように電池残量に応じて送信周期を変化させることにより、親器1Aに対して自器の電池残量を通知する。その際、子器1Bは、電池残量が所定の閾値以下になった場合には、自器が電池切れであることを親器1Aに通知する。
一方、親器1Aは、状態記録部202と状態監視部203に代えて、状態記録部302と状態監視部303を備える。このうち、状態記録部302は、子器1Bから送信された定期信号の送信周期に基づいて、その子器1Bの電池残量を特定する。具体的には、例えば、定期信号が第1の周期で送信されたことを検知すると、子器1Bが電池切れの状態ではないと判定し、定期信号が第2の周期で送信されたことを検知すると、子器1Bが電池切れの状態であると判定する。
一方、状態監視部303は、各子器1Bからの定期信号の受信状況を監視する。この状態監視部303は、ある子器1Bから電池切れの通知を受け、その後に所定の時間以上、定期信号を受信していないことを検知すると、その子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部303は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。
次に、本変形に係る通信手順について説明する。具体的には、状態通知処理、状態記録処理および状態監視処理について説明する。
まず、状態通知処理について説明する。この状態通知処理は、子器1Bが親器1Aに対して自器の状態を通知する処理である。図13は、この状態通知処理を示すフロー図である。
同図に示す状態通知処理では、子器1Bの状態通知部301は、まず、定期信号を親器1Aに対して送信する(ステップSh1)。この定期信号には、子器1Bのアドレスが含まれる。次に、状態通知部301は、自器の電池の残量を特定する(ステップSh2)。そして、特定した電池残量に基づいて、定期信号の送信周期を特定する(ステップSh3)。
その際、状態通知部301は、送信周期テーブルT4を参照して定期信号の送信周期を特定する。
図14は、送信周期テーブルT4の一例を示す図である。同図に示す送信周期テーブルT4では、電池の電圧値、電圧レベルおよび定期信号の送信周期が対応付けられている。状態通知部301は、この送信周期テーブルT4を参照して、電池残量に対応する送信周期を特定する。そして、特定した送信周期を、新たな送信周期として設定する。
送信周期の設定後、状態通知部301は、ステップSh2で特定した電池残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップSh4)。この判定の結果、特定した電池残量が所定の閾値以下である場合には(ステップSh4のYES)、状態通知部301は警報部12を起動して、警報音を出力し、表示灯を点灯させる(ステップSh5)。これにより、電池切れであることを利用者に通知する。その後、状態通知部301は、ステップSh6に進む。
一方、上記のステップSh4の判定の結果、電池残量が所定の閾値以下でない場合には(ステップSh4のNO)、状態通知部301は、定期信号の送信タイミングまで待機する(ステップSh6のNO)。言い換えると、状態通知部301は、最後に定期信号を送信した時点から、定期信号の送信周期の一周期分の時間(例えば、24時間周期の場合は24時間)が経過するまで待機する。そして、定期信号の送信タイミングが到来すると、ステップSh1に戻って定期信号を親器1Aに対して送信する。
以上が状態通知処理についての説明である。
以上説明した状態通知処理によれば、子器1Bは、自器の電池残量に応じて定期信号の送信周期を変化させる。
次に、状態記録処理について説明する。この状態記録処理は、親器1Aが各子器1Bの状態を、後述する状態情報テーブルT5に記録する処理である。図15は、この状態記録処理を示すフロー図である。同図に示す状態記録処理は、親器1Aが子器1Bから定期信号を受信するごとに実行される。
図15に示す状態記録処理では、親器1Aの状態記録部302は、受信した定期信号の送信元である子器1Bを特定する(ステップSi1)。子器1Bを特定後、状態記録部302は、受信日時テーブルT3(図11参照)を参照して、その子器1Bから前回定期信号を受信した日時を特定する(ステップSi2)。前回の受信日時を特定後、状態記録部302は、今回の受信日時と前回の受信日時の差分を算出することで、定期信号の送信周期を特定する(ステップSi3)。送信周期を特定後、状態記録部302は、特定した送信周期に基づいて、子器1Bの電池の電圧レベルを特定する(ステップSi4)。その際、状態記録部302は、送信周期テーブルT4(図14参照)を参照して、特定した送信周期(または、これに最も近似する送信周期)に対応する電圧レベルを特定する。電圧レベルを特定後、状態記録部302は、特定した電圧レベルを状態情報テーブルT5に記録する(ステップSi5)。
図16は、状態情報テーブルT5の一例を示す図である。同図に示す状態情報テーブルT5では、子器1Bのアドレスに対して子器1Bの電圧レベルが対応付けられている。状態記録部302は、この状態情報テーブルT5に、子器1Bのアドレスと対応付けて子器1Bの電圧レベルを記録する。
電圧レベルを記録後、状態記録部302は、ステップSi2で特定した前回の受信日時を、最新の受信日時に更新する(ステップSi6)。
以上が状態記録処理についての説明である。
以上説明した状態記録処理によれば、親器1Aは、子器1Bから送信される定期信号の送信周期に基づいて、その子器1Bの電池の電圧レベルを特定し、記録する。
次に、状態監視処理について説明する。この状態監視処理は、子器1Bの状態が動作不能または電波異常であるか否かを親器1Aが監視する処理である。図17は、この状態監視処理を示すフロー図である。同図に示す状態監視処理は、親器1Aにより子器1Bごとに周期的に実行される。
図17に示す状態監視処理では、親器1Aの状態監視部303は、受信日時テーブルT3(図11参照)を参照して、子器1Bの最新の受信日時を特定する(ステップSj1)。そして、特定した最新の受信日時から所定時間が経過しているか否かを判定する(ステップSj2)。ここで言う所定時間とは、例えば25hである。
この判定の結果、所定時間が経過していない場合には(ステップSj2のNO)、状態監視部303は状態監視処理を終了する。一方、この判定の結果、所定時間が経過している場合には(ステップSj2のYES)、状態監視部303は、状態情報テーブルT5(図16参照)を参照して、子器1Bの電池の電圧レベルを特定する(ステップSj3)。電圧レベルを特定後、状態監視部303は、特定した電圧レベルが「1」であるか否かを判定する(ステップSh4)。言い換えると、子器1Bが電池切れの状態であるか否かを判定する。この判定の結果、電圧レベルが「1」である場合には(ステップSj4のYES)、子器1Bは電池残量をさらに消費し、動作不能の状態にあると考えられる。もし子器1Bが動作不能の状態にあれば、子器1B自身は、自器が動作不能であることを利用者に通知することができない。そのため、状態監視部303は、子器1Bに代わって、子器1Bが動作不能状態であることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部303は、警報部12を起動して、子器1Bが動作不能であることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSj5)。これにより、利用者に対して、子器1Bが動作不能状態にあることを通知することができる。
一方、上記のステップSj4の判定の結果、電圧レベルが「1」でない場合には(ステップSj4のNO)、子器1Bとの間に電波異常が発生していると考えられる。そのため、状態監視部303は、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを利用者に通知する。具体的には、状態監視部303は、警報部12を起動して、子器1Bとの間に電波異常が発生していることを通知する警報メッセージを出力し、かつ、表示灯を点灯させる(ステップSj6)。これにより、利用者に対して電波異常を通知することができる。
以上が状態監視処理についての説明である。
以上説明した状態監視処理によれば、子器1Bが電池を消耗し、動作不能となってしまった場合に、その子器1Bに代わって親器1Aが、その子器1Bが動作不能であることを利用者に通知することができる。
2-3.変形例3
上記の実施形態では、親器1Aが子器1Bの状態を監視している。これに加えてまたは代えて、子器1Bに親器1Aの状態を監視させてもよい。より具体的には、子器1Bに状態監視処理を実行させ、親器1Aに状態通知処理を実行させてもよい。
同様に、上記の変形例1と変形例2でも、子器1Bに親器1Aの状態を監視させてもよい。より具体的には、子器1Bに状態記録処理と状態監視処理を実行させ、親器1Aに状態通知処理を実行させてもよい。
なお、本変形を適用する際、親器1Aから子器1Bに対して、親器1Aで管理されているすべての子器1Bの状態情報も通知させることで、子器1Bの状態情報をシステム全体で共有してもよい。
2-4.変形例4
上記の火災警報システム100では、火災警報器1の親子が区別されている。しかし、火災警報器1の親子の区別は必須ではない。上記の実施形態、変形例1および変形例2に記載の各処理は、親子の区別のない火災警報システムで実行してもよい。
2-5.変形例5
上記の図14に示す送信周期テーブルT4では、電池電圧が低下するにつれて定期信号の送信周期が短くなっている。しかし、これとは逆に、電池電圧が低下するにつれて定期信号の送信周期が長くなるように送信周期テーブルT4を設定してもよい。
また、図14に示す送信周期テーブルT4では、電圧レベルが5段階に分類されているが、電圧レベルは4段階以下または6段階以上に分類してもよい。
2-6.変形例6
上記の実施形態に係る復旧処理では、親器1Aがシステム全体の復旧可否を判定している。このような復旧方式に代えて、各火災警報器1が個別に復旧可否を判定する方式を採用してもよい。具体的には、各火災警報器1が、火災を感知したすべての他の火災警報器1から復旧通知を受信し、かつ、自器の火災感知部11が火災を感知しない場合に、自器の警報部12の動作を停止させるようにしてもよい。
2-7.変形例7
なお、上記説明では、警報システムに用いられる警報器として、火災警報器を例に挙げて説明したが、火災警報器に限らず、ガス漏れなどその他の監視領域の異常を検出する異常感知部を有する警報器にも本発明を適用することもできる。また、上記の火災警報器およびガス漏れ警報器などのように異常感知部を備えず、これら警報器から送信される異常情報を無線通信によって受信することによって連動警報するような警報器にも本発明を適用できる。さらには、警報器以外にも、電池で駆動されて相互に無線通信を行う無線機器に本発明を適用することができる。