JP7785019B2 - ブラシ成形体および歯ブラシ - Google Patents
ブラシ成形体および歯ブラシInfo
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Description
本願は、2020年12月24日に、日本に出願された特願2020-214798号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
特許文献4には、別に成形したハンドル部を配置した金型を用いて、異なる複数種の樹脂組成物からなるフィラメントをインサート成形する技術が開示されている。
図3は、ブラシ成形体20の正面図である。図4は、図3におけるA-A断面図である。図3および図4に示すように、ブラシ成形体20は、正面視形状が略矩形状のヘッド基台部21と、ヘッド基台部21の正面に設けられた複数のフィラメント23とを備えている。
ポリウレタンは、スチレン系やポリステル系などの他のエラストマーに比べて、引張強度が高い傾向にあるため、軟質樹脂にポリウレタンを用いることで、薄肉にしても機械的な強度が確保でき、ハンドル体10と嵌合孔22との嵌合時および歯ブラシ1の使用時の破損を抑制することができる。
ポリウレタンの硬度がショア90Aよりも軟らかい場合、薄肉で形成されたときに変形しやすくなることから、嵌合が弱くなって歯ブラシ1の使用時にブラシ成形体20が脱落しやすくなってしまう。ポリウレタンの硬度がショア70Dよりも硬い場合、ヘッド基台部21の背面が傾斜した場合に先端が口腔組織に当たった時に痛みが生じる可能性がある。ポリウレタンの硬度をショア90A以上、70D以下とすることにより、歯ブラシ1の使用時にブラシ成形体20が脱落したり、ヘッド基台部21の先端が当たった時に痛みが生じることを抑制できる。
図5に示すように、複数のフィラメント23は、幅方向の中央に位置するフィラメント群(第1フィラメント群)F1と、フィラメント群F1の幅方向両側に位置するフィラメント群F2とを有する。一例として、フィラメント群F1は、フィラメント群F2よりも高い。
フィラメント23の最大長さとしては、7mm以上であることが好ましく、9mm以上であることがより好ましい。
フィラメント23の最大長さとしては、15mm以下であることが好ましく、13mm以下であることがより好ましい。
また、フィラメント23の最大長さとしては、7mm以上、15mm以下であることが好ましく、9mm以上、13mm以下であることがより好ましい。
フィラメント23の最大長さが7mm未満の場合、口腔内の清掃性が低下する可能性がある。フィラメント23の最大長さが15mmを超えた場合、ブラシ成形体20を射出成形により成形する際の離型性が低下してしまう。フィラメント23の最大長さを7mm以上、15mm以下とすることにより、口腔内の清掃性および成形時の離型性を確保することができる。
第1樹脂組成物および第2樹脂組成物としては、歯ブラシ1の使用感や外観性(意匠性)を考慮して、上述した軟質樹脂を適宜選択可能である。例えば、歯ブラシ1の使用感を考慮してマッサージ性と刷掃感を両立する場合は、硬度が異なる上記軟質樹脂を用いることができる。また、外観性を考慮した場合、上述した軟質樹脂を基材として、マスターバッチ等の着色剤を添加し、フィラメント群F1とフィラメント群F2とを異なる色とすることも可能である。
支持台部30は、フィラメント群F1の基端を下側から支持する。図3に示すように、支持台部30は、フィラメント群F1を含む大きさで正面視矩形状の直方体状である。図4に示すように、支持台部30の上面は、支持面21aと面一である。すなわち、支持台部30の上面は、支持面21aの一部を構成する。以下では、支持台部30の上面についても適宜、支持面21aと称する。
S1/Sで表される値は、0.6以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.4以下であることがさらに好ましい。
S1/Sで表される値は、0.1以上、0.6以下であることが好ましく、0.1以上、0.5以下であることがより好ましく、0.1以上、0.4以下であることがさらに好ましい。
図7は、ハンドル体10の正面図である。
ハンドル体10は、図7に示すように、棒状のハンドル部11と、ハンドル部の11の先端に設けられた、ハンドル部11の長さ方向先端側に突出する嵌合突部12とを備えている。嵌合突部12は、ブラシ成形体20の嵌合孔22に着脱自在に嵌合する。歯ブラシ1では、ハンドル体10の嵌合突部12を上述したブラシ成形体20内の嵌合孔22に差し込むことで、嵌合突部12にブラシ成形体20を被せて取り付けるようになっている。
ハンドル部11の寸法は、特に限定されず、適宜設定できる。例えば、ハンドル部11の長さは、100~200mmとすることができる。
図8に示すように、嵌合突部12は、ハンドル部11の先端側に設けられた基部13と、基部13の先端に設けられた先端部14とを有している。図9に示すように、基部13と先端部14とは、正面側および背面側の両側でハンドル部11に対して段差を有しハンドル部11よりも薄い同一厚さで形成されている。
硬質樹脂としては、一例として、曲げ弾性率(JIS K7171)が1500MPa以上、3000MPa以下である樹脂を例示できる。具体的には、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリエステル樹脂(PCTA)、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、高密度ポリエチレン(HDPE)を例示できる。これらの中でも、コスト面を考慮すると汎用樹脂であるPPが好ましい。
嵌合孔22の正面視形状は、嵌合突部12の正面視形状と略同一である。第1部分33の幅L33は、嵌合突部12における基部13が差し込み可能な長さであり、基部13の最大幅L13と略同一である。第2部分34の幅L34は、嵌合突部12における先端部14が差し込み可能な長さであり、先端部14の最大幅L14と略同一である。突起35同士の最短距離L35は、嵌合突部12における先端部14および窪み15が差し込み可能な長さであり、窪み15同士の最短距離L15と略同一である。
次に、ブラシ成形体20の第2実施形態について、図13を参照して説明する。これらの図において、図1乃至図12に示す第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
上記第1実施形態では、予成形体40が1種類の樹脂組成物で成形される構成を例示したが、第2実施形態では、複数種類の樹脂組成物で成形される構成について説明する。
図13に示すように、本実施形態の予成形体40は、幅方向の中央に配置されたフィラメント群(第2フィラメント群)F3と、フィラメント群F3の幅方向両側にそれぞれ配置されたフィラメント群F1と、フィラメント群F3の基部を支持する第2支持台部31と、フィラメント群F1の基部を支持する支持台部30とを有している。フィラメント群F3は、第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物とは異なる第3の樹脂組成物で成形されている。フィラメント群F1、F3は、ヘッド基台部21の長さ方向に配列された複数のフィラメント23で形成されている。第3の樹脂組成物は、上述した軟質樹脂から適宜選択される。
次に、ブラシ成形体20の第3実施形態について、図14および図15を参照して説明する。これらの図において、図13に示す第2実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
なお、本実施形態においては、フィラメント群を当該フィラメント群が配置された領域として簡略的に示している。
図14に示すように、本実施形態では、フィラメント群F1は、フィラメント群F3の幅方向両側と、長さ方向の両側とにそれぞれ設けられている。フィラメント群F1は、フィラメント群F3の周囲を囲む0字状に配置されている。
他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
続いて、ブラシ成形体20の第4実施形態について、図18を参照して説明する。この図において、図1乃至図12に示す第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態の予成形体40におけるフィラメント群F1は、複数のフィラメント23の全てを有している。
他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
[表1]に示す項目の少なくとも一つが異なる歯ブラシを実施例1~8、比較例1のサンプルとした。各サンプルを構成する樹脂は、ポリウレタンとした。
実施例1~8、比較例1の各サンプルについては、フィラメントの成形性、口腔内全体の磨きやすさ、一次成形側の予成形体の接着性のそれぞれで評価した。
同条件により成形した5個のブラシ成形体を以下の基準で評価した。
5点:外観の不良が全く認められない。
4点:フィラメント先端が離型時に変形する(圧力が十分負荷されなかったために離型時の外力で曲がってしまう)。
3点:フィラメント先端の太さが設計値より細い。
2点:フィラメントの長さが設計値より短い(全てのフィラメントが全長の半分以上)。
1点:フィラメントの長さが設計値より短い(全長の半分未満のフィラメントが存在)。
そして、5個の評価点の平均値を求め、以下の4段階による評価を行った。
◎(double circle mark):4.5以上、5.0点以下。
○(circle mark):3.5以上、4.5点未満。
△(triangle mark):2.5以上、3.5点未満。
×(cross mark):2.5点未満。
10人の専門パネラーによる官能評価を行い、刷掃時の口腔内全体の磨きやすさ(特に、奥歯の磨きやすさを重視)を以下の基準で評価した。
5点:非常に磨きやすい。
4点:やや磨きやすい。
3点:どちらでもない。
2点:やや磨きにくい。
1点:非常に磨きにくい。
そして、10人の専門パネラーによる評価点の平均値を求め、以下の4段階による評価を行った。
◎:4.5以上、5.0点以下。
○:3.5以上、4.5点未満。
△:2.5以上、3.5点未満。
×:2.5点未満。
同条件により成形した5個のブラシ成形体を以下の基準で評価した。
5点:外観の不良が全く認められない。
4点:離型時の離型抵抗により、一次側基台部が変形する(ブラシ面がツラでなくなった状態)。
3点:外観で剥離は認められないが、外力を加えると樹脂境界で剥離が確認される。
2点:離型時に一次側基台部が一部で剥離し、一部で繋がっている。
1点:一次側全体が剥離し、ブラシ成形体から分離している(一次側が金型に残った状態)。
そして、5個の評価点の平均値を求め、以下の4段階による評価を行った。
◎:4.5以上、5.0点以下。
○:3.5以上、4.5点未満。
△:2.5以上、3.5点未満。
×:2.5点未満。
Claims (16)
- 軟質樹脂で形成されたヘッド基台部と、前記ヘッド基台部の厚さ方向の正面側に位置する支持面から突出する複数のフィラメントとを有し、
前記ヘッド基台部は、前記厚さ方向と直交する長さ方向に延び当該長さ方向の一方側に開口する嵌合孔を有し、
前記複数のフィラメントの少なくとも一部を含むフィラメント群と、前記フィラメント群の基部を支持するとともに、前記嵌合孔よりも前記正面側に位置し前記ヘッド基台部の一部を形成する支持台部とを有し、少なくとも一部が第1の樹脂組成物の軟質樹脂で成形された予成形体と、
前記ヘッド基台部と前記複数のフィラメントのうち、前記予成形体以外の箇所を有し、前記第1の樹脂組成物とは異なる第2の樹脂組成物で成形された基台本体成形体と、
を備え、
前記予成形体と前記基台本体成形体とは、一体的に成形された成形体であることを特徴とする歯ブラシ用途のブラシ成形体。 - 前記複数のフィラメントの一部は、前記第1の樹脂組成物で成形された前記フィラメント群を構成し、
前記複数のフィラメントのうち、前記フィラメント群以外の前記フィラメントは、前記第2の樹脂組成物で前記ヘッド基台部と一体的に成形された前記基台本体成形体を構成する、
請求項1に記載のブラシ成形体。 - 前記ヘッド基台部の前記長さ方向と直交する断面において、
前記支持台部の断面積をS1とし、
前記嵌合孔の内部における前記正面側の面と前記支持面との間に位置する領域の断面積をSとすると、
S1/Sで表される値は、前記嵌合孔が設けられる全ての領域で0.6以下である、
請求項1または2に記載のブラシ成形体。 - 前記長さ方向と直交する断面において、
前記嵌合孔の断面積をSVとし、
前記嵌合孔の断面積を含む前記ヘッド基台部の断面積をSWとすると、
SV/(SW-S1)で表される値は、前記嵌合孔が設けられる全ての領域で0.5以下である、
請求項3に記載のブラシ成形体。 - 前記厚さ方向の正面側から見た前記ヘッド基台部の面積をPとし、
前記厚さ方向の正面側から見た前記支持台部の面積をP1とすると、
P1/Pで表される値は、0.1以上、0.5以下である、
請求項1から4のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記フィラメントの基端から、前記厚さ方向で正面側と逆側の前記ヘッド基台部の背面までの最大距離は、2.0mm以上、4.5mm以下である、
請求項1から5のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記フィラメントの基端から前記ヘッド基台部の背面までの最大距離をTとし、
前記支持台部の前記厚さ方向の厚さをt1とすると、
t1/Tで表される値は、0.5以下である、
請求項6に記載のブラシ成形体。 - 前記支持台部の前記背面側の面と前記嵌合孔の内部における前記正面側の面との距離をt2とすると、
t1/(t1+t2)で表される値は、0.2以上、0.8以下である、
請求項7に記載のブラシ成形体。 - 前記フィラメント群における前記フィラメントの本数をFMとし、
前記支持台部が前記基台本体成形体と接着する面積をQ1(mm2)とすると、
FM/Q1で表される値は、1.0(本/mm2)以下である、
請求項1から8のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記支持台部と前記基台本体成形体との接着界面に凹凸構造が設けられている、
請求項1から9のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記長さ方向の前記ヘッド基台部の最大長さをL1とし、
前記長さ方向の前記嵌合孔の最大長さをL2とすると、
L2/L1で表される値は、0.30以上、0.70以下である、
請求項1から10のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記予成形体は、前記複数のフィラメントの全てを有する、
請求項1から11のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記予成形体は、
前記第1の樹脂組成物で成形された前記フィラメント群および前記支持台部と、
前記第1の樹脂組成物および前記第2の樹脂組成物とは異なる第3の樹脂組成物で成形された、第2フィラメント群および前記第2フィラメント群の基部を支持する第2支持台部と、を有する、
請求項1から11のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 前記軟質樹脂は、ポリウレタンである、
請求項1から13のいずれか一項に記載のブラシ成形体。 - 請求項1から14のいずれか一項に記載のブラシ成形体と、
硬質樹脂で形成され、前記ブラシ成形体の前記嵌合孔に着脱自在な嵌合突部を有するハンドル体とを備えることを特徴とする歯ブラシ。 - 請求項1から14のいずれか一項に記載のブラシ成形体と、
前記ブラシ成形体の前記嵌合孔に嵌合する嵌合突部を有するハンドル体とを備え、
前記ブラシ成形体と前記ハンドル体とは、一体的に成形された成形体であることを特徴とする歯ブラシ。
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