JP7792981B2 - 判定装置、判定方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、判定装置、判定方法、およびプログラムに関する。
近年、交通参加者の中でも脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて自動運転技術に関する研究開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。これに関連して、従来では、車両の進行方向における区画線を撮像または計測する第1センサ部と、先行車両の動きを検出する第2センサ部と、第1センサ部により得られた区画線の位置情報と、位置情報に対する信頼度とに基づいて、走行用アクチュエータを制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、従来の自動運転技術においては、認識した区画線や他車両の走行軌跡を用いて区画線が正しいか否かの正否を判定する場合に、複数の他車両のうち一部の他車両が車線変更を行っている場合には、区画線の正否判定が適切に行えない可能性があるという課題があった。
本願は上記課題の解決のため、自車両の周辺の区画線と他車両の状況に応じて、より適切に区画線の正否を判定することができる判定装置、判定方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。そして、延いては持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
この発明に係る判定装置、判定方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る判定装置は、自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識する第1認識部と、前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識する第2認識部と、前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行う判定部と、を備え、前記判定部は、前記第1認識部により認識される複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、判定装置である。
(1):この発明の一態様に係る判定装置は、自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識する第1認識部と、前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識する第2認識部と、前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行う判定部と、を備え、前記判定部は、前記第1認識部により認識される複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、判定装置である。
(2):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記第1他車両が横移動した先または横移動する前に存在した横位置と同位置に存在し、且つ前記第1他車両よりも前方に前記第2他車両が存在する場合は、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わないものである。
(3):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記第1区画線および前記第2区画線のうち、前記第2他車両の走行軌跡に沿った区画線を正しい区画線であると判定するものである。
(4):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記第1区画線および前記第2区画線のうち、前記第2他車両の進行方向に対する乖離角度が閾値以下の区画線を、正しい区画線であると判定するものである。
(5):上記(2)の態様において、前記判定部は、前記第2他車両よりも後方に、横移動した先または横移動する前に存在した横位置が、前記第2他車両の横位置と異なる第3他車両が存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡および前記第3他車両の走行軌跡とに基づく前記正否判定を行わないものである。
(6):上記(5)の態様において、前記第3他車両は、横移動した先または横移動する前に存在した横位置が、前記第1他車両が横移動する前の横位置に存在する車両である。
(7):上記(5)の態様において、前記第3他車両は、前記第1他車両と同一方向に横移動する車両である。
(8):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記第2他車両が存在する位置に基づき、車幅方向に所定幅分の領域にておいて前記正否判定を行うものである。
(9):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記第2他車両の走行軌跡が、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両の横移動が完了した地点よりも遠方の走行軌跡しか取得していない場合に、前記第1他車両の走行軌跡と前記第2他車両の走行軌跡とに基づく前記正否判定を行うものである。
(10):この発明の一態様に係る判定方法は、コンピュータが、自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識し、前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識し、前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行い、認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、判定方法である。
(11):この発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識させ、前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識させ、前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行わせ、認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わせない、プログラムである。
上記(1)~(11)の態様によれば、自車両の周辺の区画線と他車両の状況に応じて、より適切に区画線の正否を判定することができる。
以下、図面を参照し、本発明の判定装置、判定方法、およびプログラムの実施形態について説明する。以下では、一例として、車両が走行する車線を区画する道路区画線(または車線)が正しい区画線(または車線)であるか否かの正否判定を行う判定装置を含む車両制御装置が自動運転車両に適用された実施形態について説明する。自動運転とは、例えば自動的に車両の操舵または速度のうち、一方または双方を制御して運転制御を実行することである。上述した運転制御には、例えば、ACC(Adaptive Cruise Control System)やTJP(Traffic Jam Pilot)、LKAS(Lane Keeping Assistance System)、ALC(Automated Lane Change)、CMBS(Collision Mitigation Brake System)等が含まれてもよい。また、自動運転車両は、車両の利用者(例えば、乗員)の手動操作による運転制御(いわゆる手動運転)が実行されてもよい。また、以下では、左側通行の法規が適用される場合について説明するが、右側通行の法規が適用される場合、左右を逆に読み替えればよい。
[全体構成]
図1は、実施形態に係る車両制御装置を含む車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池等のバッテリ(蓄電池)の放電電力を使用して動作する。
図1は、実施形態に係る車両制御装置を含む車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池等のバッテリ(蓄電池)の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、LIDAR(Light Detection and Ranging)14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。カメラ10と、レーダ装置12と、LIDAR14と、物体認識装置16とを組み合わせたものが「検知デバイスDD」の一例である。HMI30は、「出力装置」の一例である。自動運転制御装置100は、「車両制御装置」の一例である。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面、車体の前頭部等に取り付けられる。後方を撮像する場合、カメラ10は、リアウインドシールド上部やバックドア等に取り付けられる。側方を撮像する場合、カメラ10は、ドアミラー等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波等の電波を放射すると共に、周辺の物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
LIDAR14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。LIDAR14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。LIDAR14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度等を認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。また、物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。その場合、車両システム1(検知デバイスDD)の構成から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等のネットワークを利用して、例えば、自車両Mの周辺に存在する他車両、自車両Mを利用する利用者の端末装置、或いは各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を出力すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30には、例えば、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キー、マイク等が含まれる。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、ヨーレート(例えば、自車両Mの重心点を通る鉛直軸回りの回転角速度)を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。また、車両センサ40は、車両の位置を検出する位置センサが設けられていてもよい。位置センサは、「位置計測部」の一例である。位置センサは、例えば、GPS(Global Positioning System)装置から位置情報(経度・緯度情報)を取得するセンサである。また、位置センサは、ナビゲーション装置50のGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51を用いて位置情報を取得するセンサであってもよい。車両センサ40は、位置センサにおける所定時間における位置情報の差分(すなわち距離)から自車両Mの速度を導出してもよい。車両センサ40により検出した結果は、自動運転制御装置100に出力される。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キー等を含む。GNSS受信機51は、車両センサ40に設けられてもよい。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、POI(Point Of Interest)情報等を含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。ナビゲーション装置50は、決定した地図上経路を、MPU60に出力する。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線数、道路区画線(以下、区画線と称する)の種類や形状、車線の中央の情報あるいは道路境界の情報等を含んでいる。第2地図情報62には、道路境界が、車両が通過(横断、接触も含む)不可能な構造物を含む境界か否かの情報を含んでいてもよい。構造物とは、例えば、ガードレール、縁石、中央分離帯、フェンス等である。通過不可能とは、通常起こり得ないような車両の振動を許容するのであれば通過できる程度の低い段差が存在することを含んでもよい。また、第2地図情報62には、道路形状情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、駐車場情報、電話番号情報等が含まれてよい。道路形状情報とは、例えば、道路の曲率(曲率半径に読み替えてもよい。以下も同様)、幅員、勾配等である。第2地図情報62は、通信装置20が外部装置と通信することにより、随時、アップデート(更新)されてよい。第1地図情報54および第2地図情報62は、地図情報として一体に設けられていてもよい。また、地図情報は、記憶部190に記憶されていてもよい。
運転操作子80は、例えば、ステアリングホイールと、アクセルペダルと、ブレーキペダルとを備える。また、運転操作子80は、シフトレバー、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含んでもよい。運転操作子80の各操作子には、例えば、乗員による操作子の操作量あるいは操作の有無を検出する操作検出部が取り付けられている。操作検出部は、例えば、ステアリングホイールの操舵角や操舵トルク、アクセルペダルやブレーキペダルの踏込量等を検出する。そして、操作検出部は、検出結果を自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一方または双方に出力する。
自動運転制御装置100は、自車両Mに対して自動運転に属する各種運転制御を実行する。自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160と、HMI制御部180と、記憶部190とを備える。第1制御部120と、第2制御部160と、HMI制御部180とは、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)、SOC(System On Chip)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。上述のプログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM、メモリカード等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置やカードスロット等に装着されることで自動運転制御装置100の記憶装置にインストールされてもよい。
記憶部190は、上記の各種記憶装置、或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現されてもよい。記憶部190には、例えば、実施形態における各種情報、プログラム等が格納される。また、記憶部190には、地図情報(例えば、第1地図情報54および第2地図情報62)が格納されていてもよい。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示等がある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。また、第1制御部120は、例えば、MPU60やHMI制御部180等からの指示に基づいて自車両Mの自動運転に関する制御を実行する。
認識部130は、検知デバイスDDの認識結果(カメラ10、レーダ装置12、およびLIDAR14から物体認識装置16を介して入力された情報)に基づいて、自車両Mの周辺状況を認識する。例えば、認識部130は、自車両Mの周辺(所定距離以内)に存在する物体の位置、速度、加速度等の状態を認識する。物体には、例えば、他車両(周辺車両)や道路を通行する交通参加者(歩行者、自転車等)や、道路構造物、その他の周辺に存在する障害物等の物体等が含まれる。道路構造物には、例えば、道路標識や交通信号機、踏切、縁石、中央分離帯、ガードレール、フェンス等が含まれる。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心等)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、例えば、物体が他車両等の移動体である場合に、移動体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば、他車両が車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、認識部130は、例えば、第1認識部132と、第2認識部134とを備える。これらの機能の詳細については、後述する。
行動計画生成部140は、認識部130の認識結果等に基づいて自動運転により自車両Mを走行させる行動計画を生成する。例えば、行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行し、更に認識部130による認識結果や地図情報から取得された自車両Mの現在位置に基づく周辺の道路形状等に基づいて、自車両Mの周辺状況に対応できるように、自車両Mが自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、自車両Mの到達すべき地点(軌道点)を順に並べたものとして表現される。軌道点は、道なり距離で所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点であり、それとは別に、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度が、目標軌道の一部として生成される。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度の情報は軌道点の間隔で表現される。
行動計画生成部140は、目標軌道を生成するにあたり、自動運転のイベントを設定してよい。イベントには、例えば、自車両Mを一定の速度で同じ車線を走行させる定速走行イベント、自車両Mの前方の所定距離以内(例えば100[m]以内)に存在し、自車両Mに最も近い他車両に自車両Mを追従させる追従走行イベント、自車両Mを自車線から隣接車線へと車線変更させる車線変更イベント、道路の分岐地点で自車両Mを目的地側の車線に分岐させる分岐イベント、合流地点で自車両Mを本線に合流させる合流イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるためのテイクオーバーイベント等が含まれる。また、イベントには、例えば、自車両Mを一旦隣接車線に車線変更させて先行車両を隣接車線において追い越してから再び元の車線へと車線変更させる追い越しイベント、自車両Mの前方に存在する障害物を回避するために自車両Mに制動および操舵の少なくとも一方を行わせる回避イベント等が含まれてよい。
また、行動計画生成部140は、例えば、自車両Mの走行時に認識された自車両Mの周辺状況に応じて、現在の区間に対して既に決定したイベントを他のイベントに変更したり、現在の区間に対して新たなイベントを設定したりしてよい。また、行動計画生成部140は、HMI30への乗員の操作に応じて、現在の区間に対して既に設定したイベントを他のイベントに変更したり、現在の区間に対して新たなイベントを設定したりしてよい。行動計画生成部140は、設定したイベントに応じた目標軌道を生成する。
また、行動計画生成部140は、例えば、判定部142と、実行制御部144とを備える。これらの機能の詳細については、後述する。例えば、認識部130および判定部142は、「判定装置」の一例である。実行制御部144および第2制御部160は、「運転制御部」の一例である。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
第2制御部160は、例えば、目標軌道取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。目標軌道取得部162は、行動計画生成部140により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリ(不図示)に記憶させる。速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に付随する速度要素に基づいて、走行駆動力出力装置200またはブレーキ装置210を制御する。操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道の曲がり具合に応じて、ステアリング装置220を制御する。速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両Mの前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
図1に戻り、HMI制御部180は、HMI30により、乗員に所定の情報を通知する。所定の情報には、例えば、自車両Mの状態に関する情報や運転制御に関する情報等の自車両Mの走行に関連のある情報が含まれる。自車両Mの状態に関する情報には、例えば、自車両Mの速度、エンジン回転数、シフト位置等が含まれる。また、運転制御に関する情報には、例えば、自動運転による運転制御の実行の有無や、自動運転を開始するか否かを問い合わせる情報、自動運転による運転制御状況に関する情報、自動化レベルに関する情報、自動運転から手動運転に切り替わる場合に乗員に運転を促す情報等が含まれる。また、所定の情報には、テレビ番組、DVD等の記憶媒体に記憶されたコンテンツ(例えば、映画)等の自車両Mの走行に関連しない情報が含まれてもよい。また、所定の情報には、例えば、自動運転における現在位置や目的地、自車両Mの燃料の残量に関する情報が含まれてよい。HMI制御部180は、HMI30により受け付けられた情報を通信装置20、ナビゲーション装置50、第1制御部120等に出力してもよい。
また、HMI制御部180は、乗員への問い合わせ情報や、第1制御部120、第2制御部160による処理結果等をHMI30に出力させてもよい。また、HMI制御部180は、HMI30に出力させる各種情報を、通信装置20を介して自車両Mの利用者が利用する端末装置に送信してもよい。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機等の組み合わせと、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)とを備える。ECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80のアクセルペダルから入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80のブレーキペダルから入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、ブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80のステアリングホイールから入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[認識部および行動計画生成部]
次に、認識部130(第1認識部132、第2認識部134)、および行動計画生成部140(判定部142、実行制御部144)の機能の詳細について説明する。なお、以下では、主に実施形態における判定処理および判定結果に基づく運転制御(走行制御)の内容について説明し、判定処理については幾つかの場面に分けて説明する。
次に、認識部130(第1認識部132、第2認識部134)、および行動計画生成部140(判定部142、実行制御部144)の機能の詳細について説明する。なお、以下では、主に実施形態における判定処理および判定結果に基づく運転制御(走行制御)の内容について説明し、判定処理については幾つかの場面に分けて説明する。
[第1の場面]
図3は、第1の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図3の例では、検知デバイスDDにより認識された区画線CL1~CL4と、自車両Mの位置情報に基づいて地図情報(例えば、第2地図情報62)から得られる区画線ML1~ML4とが示されている。地図情報において、車線L1は区画線ML1とML2とで区画され、車線L2は区画線ML2とML3とで区画され、車線L3は区画線ML3とML4とで区画される。車線L1~L3は、同一方向(図中X軸方向)に進行可能な車線である。図3の例において、区画線CL1~CL4は「第1区画線」の一例であり、区画線ML1~ML4は「第2区画線」の一例である。また、図3において、自車両Mは速度VMで車線L2上を走行し、自車両Mの前方に存在する他車両m1(前走車両)は速度Vm1で走行し、他車両m1よりも前走に存在する他車両m2(前々走車両)は速度Vm2で車線L1上を走行しているものとする。また、図3に示す地点P1は、天候等の理由により、認識精度が閾値より低くなったり、カメラ区画線CL1~CL4が認識できなくなった地点(言い換えると、カメラ区画線の認識可能範囲)である。図3に示す他車両m1は「第1他車両」の一例であり、他車両m2は「第2他車両」の一例である。
図3は、第1の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図3の例では、検知デバイスDDにより認識された区画線CL1~CL4と、自車両Mの位置情報に基づいて地図情報(例えば、第2地図情報62)から得られる区画線ML1~ML4とが示されている。地図情報において、車線L1は区画線ML1とML2とで区画され、車線L2は区画線ML2とML3とで区画され、車線L3は区画線ML3とML4とで区画される。車線L1~L3は、同一方向(図中X軸方向)に進行可能な車線である。図3の例において、区画線CL1~CL4は「第1区画線」の一例であり、区画線ML1~ML4は「第2区画線」の一例である。また、図3において、自車両Mは速度VMで車線L2上を走行し、自車両Mの前方に存在する他車両m1(前走車両)は速度Vm1で走行し、他車両m1よりも前走に存在する他車両m2(前々走車両)は速度Vm2で車線L1上を走行しているものとする。また、図3に示す地点P1は、天候等の理由により、認識精度が閾値より低くなったり、カメラ区画線CL1~CL4が認識できなくなった地点(言い換えると、カメラ区画線の認識可能範囲)である。図3に示す他車両m1は「第1他車両」の一例であり、他車両m2は「第2他車両」の一例である。
第1認識部132は、自車両の周辺状況を検知した検知デバイスDDの出力に基づいて、自車両Mの周辺状況を認識する。例えば、第1認識部132は、カメラ10により撮像された画像(以下、カメラ画像)に基づいて、自車両Mの走行車線(車線L2)を区画する左右の区画線CL2、CL3を認識する。また、第1認識部132は、走行車線に隣接する隣接車線L1を区画する区画線CL1、CL2と、隣接車線L3を区画する区画線CL3、CL4を認識する。以下、区画線CL1~CL4を「カメラ区画線CL1~CL4」と称する場合がある。例えば、第1認識部132は、カメラ画像を解析し、画像において隣接画素との輝度差が大きいエッジ点を抽出し、エッジ点を連ねて画像平面におけるカメラ区画線CL1~CL4のそれぞれを認識する。また、第1認識部132は、自車両Mの代表点の位置を基準とした、カメラ区画線CL1~CL4の位置を車両座標系(例えば、図3のXY平面座標)に変換する。また、第1認識部132は、例えば、カメラ区画線CL1~CL4の曲率を認識してもよい。また、第1認識部132は、カメラ区画線CL1~CL4のそれぞれの曲率または曲率変化量を認識してもよい。曲率変化量とは、例えば、カメラ10によって認識されるカメラ区画線CL1~CL4の自車両Mから見て前方x[m]における曲率の時間変化率である。また、第1認識部132は、カメラ区画線CL1~CL4のそれぞれの曲率または曲率変化量を平均して、カメラ区画線CL1~CL4により区画される車線の曲率または曲率変化量を認識してもよい。カメラ区画線CL1~CL4は、カメラ10以外の検知デバイスの出力に基づいて認識または補正されてよい。
また、第1認識部132は、自車両Mの周辺(所定距離以内)に存在する他車両を認識する。図3の例において、第1認識部132は、自車両Mの周辺状況を検知した検知デバイスDDの出力に基づいて、自車両Mの前方を走行する他車両m1と、自車両Mからみて他車両m1よりも更に前方を走行する他車両m2とを認識する。また、第1認識部132は、他車両m1、m2のそれぞれの位置(自車両Mとの相対位置)、速度(自車両Mとの相対速度)を認識したり、他車両m1、m2の走行車線を認識する。また、第1認識部132は、他車両m1、m3の走行位置情報を認識してもよい。走行位置情報とは、例えば、所定時間における他車両m1、m3のそれぞれの代表点の走行時の位置を基準にした走行軌跡K1、K2である。
第2認識部134は、例えば、車両センサ40やGNSS受信機51により検出された自車両Mの位置に基づいて地図情報から自車両Mの周辺(所定距離以内)の車線の区画線を認識する。図3の例において、第2認識部134は、自車両Mの位置情報に基づいて地図情報を参照し、自車両Mが進行中または自車両Mが進行可能な方向に存在する区画線ML1~ML4を認識する。以下、区画線ML1~ML4を「地図区画線ML1~ML4」と称する場合がある。
また、第2認識部134は、認識した地図区画線ML1~ML4のうち、自車両Mが走行する車線L2を区画する区画線として地図区画線ML2、ML3を認識してもよい。また、第2認識部134は、第2地図情報62から地図区画線ML1~ML4のそれぞれの曲率または曲率変化量を認識する。また、第2認識部134は、地図区画線ML1~ML4のそれぞれの曲率または曲率変化量を平均して、地図区画線により区画される車線L1~L3ごとの曲率または曲率変化量を認識してもよい。
判定部142は、例えば、カメラ区画線と地図区画線とのうち少なくとも一方と、他車両m1、m2の走行軌跡とに基づいて、カメラ区画線と地図区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行う。実行制御部144は、判定部142による判定結果に基づいて、正しいと判定された区画線に沿って自車両Mが走行するように運転制御を行う目標軌道を生成したり、両方の区画線が正しくないと判定された場合に運転制御を終了する(または開始しない)制御等を行う。
正否判定において、判定部142は、まず第1認識部132で認識されたカメラ区画線CL1~CL4と、第2認識部134で認識された地図区画線ML1~ML4とが乖離するか否かを判定する。例えば、判定部142は、自車両Mから見て左側の最も近い位置に存在する区画線CL2とML2との乖離度合、自車両Mから見て右側の最も近い位置に存在する区画線CL3とML3との乖離度合、並びに隣接車線側の区画線CL1とML1および区画線CL4とML4の乖離度合を導出する。そして、判定部142は、導出した乖離度合が閾値以上である場合に、カメラ区画線と地図区画線とが乖離すると判定し、閾値未満である場合に乖離していないと判定する。上述の乖離判定は、所定のタイミングまたは周期で繰り返し実行させる。
例えば、判定部142は、車両座標系の平面(XY平面)において、自車両Mの代表点の位置を基準に、カメラ区画線CL1~CL4を重畳させると共に、地図区画線ML1~ML4を重畳させる。そして、判定部142は、比較対象の区画線(区画線CL1とML1、区画線CL2とML2、区画線CL3とML3、区画線CL4とML4)の乖離を判定する場合に、それぞれの区画線の乖離度合が閾値以上の場合に区画線が乖離すると判定し、閾値未満の場合に乖離しないと判定する。乖離度合とは、例えば、横位置(例えば、図中Y軸方向)のずれ量の度合である。なお、図3の例では、区画線CL1とML1の横位置のずれ量D1と、区画線CL2とML2の横位置のずれ量D2と、区画線CL3とML3の横位置のずれ量D3と、区画線CL4とML4の横位置のずれ量D4との平均値を用いて乖離判定を行ってもよく、ずれ量D1~D4の最大値または最小値を用いて乖離判定を行ってもよい。
また、乖離度合とは、例えば、上述した横位置のずれ量に代えて(または加えて)、比較対象の2つの区画線によって成す角度の度合(大きさ)であってもよい。図3の例では、区画線CL1とML1とによって成す角度θ1と、区画線CL2とML2とによって成す角度θ2と、区画線CL3とML3とによって成す角度θ3と、区画線CL4とML4とによって成す角度θ4との平均値を用いてもよく、角度θ1~θ4の最大値または最小値を用いてもよい。
また、乖離度合は、上述した横位置のずれ量や区画線によって成す角度に代えて(または加えて)、区画線の曲率変化量の差の度合(大きさ)でもよい。曲率変化量は、主に車線がカーブ路である場合に用いられる。判定部142は、区画線CL1とML1との曲率変化量の差と、区画線CL2とML2との曲率変化量の差と、区画線CL3とML3との曲率変化量の差と、区画線CL4とML4との曲率変化量の差との平均値を用いてもよく、差の最大値または最小値を用いてもよい。また、判定部142は、区画線CL1~CL4の曲率変化量の平均値と、区画線ML1~ML4の曲率変化量の平均値との差を用いてもよい。また、カメラ画像から認識される車線(車線L1~L3)の曲率変化量と地図情報から認識される車線の曲率変化量との差を用いてもよい。
なお、判定部142は、例えば、第1認識部132により認識されたカメラ区画線CL1~CL4の認識精度が閾値より低くなったり、カメラ区画線が認識できなくなった場合に、周辺を走行する他車両の走行軌跡K1、K2と地図区画線ML1~ML4との成す角度を用いて乖離度合を導出してもよい。また、判定部142は、走行軌跡K1に平行な仮想区画線を設定し、設定した仮想区画線と地図区画線との乖離度合を判定してもよい。また、判定部142は、カメラ区画線CL1~CL4の認識結果に関係なく、走行軌跡K1、K2を用いた区画線との乖離判定を行ってもよい。
上述した乖離度合を用いた乖離判定により、カメラ区画線と地図区画線とが乖離しないと判定した場合、判定部142は、正否判定においてカメラ区画線と地図区画線は正しい区画線であると判定する。また、カメラ区画線と地図区画線とが乖離すると判定した場合、判定部142は、カメラ区画線と地図区画線とのうち少なくとも一方が正しくないと判定する。例えば、判定部142は、カメラ区画線と地図区画線とが乖離する場合であって、且つ自車両Mが前方の障害物を回避するための運転制御を行っている場合、カメラ区画線が正しくない(または地図区画線が正しい)と判定する。また、判定部142は、自車両Mの前方を走行する前走車両の走行軌跡(または走行軌跡を用いた仮想区画線)と地図区画線との乖離度合が閾値未満である場合に、地図区画線が正しいと判定してもよい。
また、判定部142は、カメラ区画線と地図区画線とが乖離する場合であって、且つ、認識された複数の他車両の走行軌跡のうち、所定数以上の走行軌跡がカメラ区画線に沿った走行軌跡(所定の許容範囲を含む)である場合に、地図区画線が正しくない(またはカメラ区画線が正しい)と判定する。また、判定部142は、第1認識部132により道路工事中の看板や車線増減の道路標識等の車線変化(例えば、車線の増減)を示す情報が認識されたが、地図情報から取得した道路情報に車線変化を示す情報がなかった場合、古い地図情報(または現在の道路形状に合致しない情報)であるとして、地図区画線が正しくない(またはカメラ区画線が正しい)と判定してもよい。また、判定部142は、例えば、乖離度合が閾値よりも大きい上限値以上である場合、またはカメラ区画線と地図区画線の区画線数が異なっている場合に、カメラ区画線および地図区画線が正しくないと判定してもよい。
ここで、判定部142は、他車両の走行軌跡を用いて区画線の正否判定(または区画線との乖離判定)を行う状況で、第1認識部132により複数の他車両が認識された際に、自車両Mより前方で横移動を行う第1他車両と、第1他車両よりも前方に存在し、横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、第1他車両の走行軌跡に基づく正否判定(乖離判定)を行わないようにする。横移動とは、例えば、地図区画線の道路幅方向への所定距離以上の移動(図3中、Y軸方向への移動)である。また、横移動とは、自車両Mの進行方向に対して直交する方向(言い換えると、自車両Mの車幅方向)への所定距離以上の移動であってもよい。ここでの所定距離とは、例えば、車線変更に相当する1車線分の幅であってもよく、道路形状に応じた可変距離、または固定距離であってもよい。
図3の例において、判定部142は、第1認識部132により認識された他車両m1、m2の走行軌跡K1、K2に基づいて、自車両Mよりも前方に存在する他車両m1は横移動を行っていると判定し、他車両m1よりも前方に存在する他車両m2は、横移動を行っていないと判定する。そして、判定部142は、他車両m1の走行軌跡K1に基づく正否判定を行わないようにする。この場合、判定部142は、例えば、他車両m1以外の他の複数の他車両の走行軌跡を用いて正否判定を行ってもよく、第1他車両を除いた他車両のうち、一部の他車両の走行軌跡に基づき正否判定を行う。図3の例では、他車両m1以外の他車両m2の走行軌跡K2に基づいて正否判定を行う。
例えば、判定部142は、他車両m2の走行軌跡K2に沿った区画線(カメラ区画線CLまたは地図区画線MLの少なくとも一方)が正しい区画線であると判定する。走行軌跡K2に沿った区画線とは、走行軌跡K2との乖離判定により乖離していないと判定される区画線である。また、判定部142は、カメラ区画線CLと地図区画線MLとのうち、他車両m2の進行方向(または他車両m2の車体の長手方向)に対する乖離角度(他車両m2の進行方向と区画線の延伸方向とによりなす角度)が閾値以下の区画線を、正しい区画線であると判定してもよい。これにより、他車両m2の走行軌跡K2に基づいて、他車両を用いた区画線の正否判定(道路形状の判定)の精度を向上させることができる。
図3の例において、判定部142は、例えば、自車両Mの現在位置から、前方に所定距離離れた地点P1(カメラ区画線の認識可能範囲)までは、走行軌跡K2と、カメラ区画線CLおよび地図区画線MLとの乖離判定や乖離判定結果に基づく正否判定を行う。また、判定部142は、自車両Mから見て地点P1より遠方の区間(走行軌跡K2が存在する区間)は、走行軌跡K2と地図区画線MLとの乖離判定や乖離判定結果に基づく正否判定を行う。
また、判定部142は、他車両m2が存在する位置から他車両m2の車幅方向に左右に所定幅分の領域に含まれる区画線に対して乖離判定や正否判定を行ってもよい。図3の例において、判定部142は、他車両m2から左側の車幅方向に所定距離DLだけ離れ、且つ車体の長手方向に延伸させた線AL1と、他車両m2から右側の車幅方向に所定距離DRだけ離れ、且つ車体の長手方向に延伸させた線AL2とを設定する。そして、判定部142は、線AL1とAL2とにより区画される領域に含まれるカメラ区画線CL1、CL2と、地図区画線ML1、ML2とを乖離判定や正否判定の対象にする。所定距離DL、DRは、例えば、それぞれ1車線分(またはDLとDRとを加算して1車線分)等の固定距離でもよく、道路形状や、自車両Mと他車両m2との距離に応じた可変距離でもよい。他車両m2から所定領域内は、少なくとも正しい判定ができると考えられるため、範囲を限定することで他車両を用いた道路形状(区画線)の正否判定の精度を向上させることができる。
例えば、自車両Mから見て横移動を行っている他車両m1よりも先に横移動を行っていない他車両m2が存在する状況においては、自車両Mから見て他車両m2よりも手前に存在する他車両m1の横移動は車線変更である可能性が高い。したがって、他車両m1の走行軌跡K1に基づく正否判定を行わない(または走行軌跡K1が正しいと判定しないようにする)ことで、道路形状に関する判定の精度を向上させることができる。また、他車両m2に基づいて道路形状を高精度に判定することができる。
なお、判定部142は、他車両m1(第1他車両)と他車両m2(第2他車両)との関係において更なる条件を付加してもよい。例えば、判定部142は、他車両m1が横移動した先に存在する横位置と同位置(所定の許容誤差を含む)に他車両m2が存在し、且つ他車両m2が横移動を行わずに他車両m1の前方に存在する場合に、他車両m1の走行軌跡K1に基づいて正否判定を行わないようにする。横移動した他車両m1の横位置と同位置に他車両m2が存在するか否かの判定は、例えば図3に示すように走行軌跡K1とK2との横方向(図中Y軸方向)のずれ量W1を比較し、ずれ量W1が閾値未満の場合に同位置に存在すると判定され、閾値以上の場合に同位置に存在しないと判定される。
[第2の場面]
また、判定部142は、上述した「他車両m1が横移動した先」に代えて、「横移動する前」に存在した横位置と同位置に他車両m2が存在する場合であってもよい。以下に、上記内容を第2の場面として、第1の場面との相違点を中心に説明する。
また、判定部142は、上述した「他車両m1が横移動した先」に代えて、「横移動する前」に存在した横位置と同位置に他車両m2が存在する場合であってもよい。以下に、上記内容を第2の場面として、第1の場面との相違点を中心に説明する。
図4は、第2の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図4の例では、図3に示す第1の場面と比較して、他車両m2が車線L2上を走行している点で相違する。第2の場面において、判定部142は、他車両m1が横移動する前に存在した横位置と同位置に他車両m2が存在し、且つ他車両m2が横移動を行わずに他車両m1(または自車両M)の前方に存在する場合に、他車両m1の走行軌跡K1に基づいて正否判定を行わないようにする。横移動する前に存在した他車両m1の横位置と同位置に他車両m2が存在するか否かの判定は、例えば図4に示すように走行軌跡K1とK2との横方向(図中Y軸方向)のずれ量W2を比較し、ずれ量W2が閾値未満の場合に同位置に存在すると判定され、閾値以上の場合に同位置に存在しないと判定される。
このように、他車両m2が走行した車線に出入りするように車線変更していると推定される他車両m1の走行軌跡による正否判定を行わないことで、他車両を用いた道路形状の判定精度をより向上させることができる。
[第3の場面]
図5は、第3の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図5の例では、図3に示す第1の場面と比較して、他車両m1、他車両m2に加えて、他車両m3が存在する点で相違する。他車両m3は、自車両Mからみて前方を速度Vm3で走行する前走車両である。他車両m3は、「第3他車両」の一例である。第3他車両は、例えば、他車両m2よりも後方に存在し、他車両m1の横方向(他車両m1の横方向であって前後方向の所定距離内)に存在し、且つ、横移動を行う他車両(他車両m1の並走車両)である。
図5は、第3の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図5の例では、図3に示す第1の場面と比較して、他車両m1、他車両m2に加えて、他車両m3が存在する点で相違する。他車両m3は、自車両Mからみて前方を速度Vm3で走行する前走車両である。他車両m3は、「第3他車両」の一例である。第3他車両は、例えば、他車両m2よりも後方に存在し、他車両m1の横方向(他車両m1の横方向であって前後方向の所定距離内)に存在し、且つ、横移動を行う他車両(他車両m1の並走車両)である。
第3の場面において、第1認識部132は、他車両m1、m2に加えて、他車両m3の位置(自車両Mとの相対位置)、速度(自車両Mとの相対速度)、走行車線、走行位置情報(例えば、走行軌跡K3)を認識する。判定部142は、認識結果に基づき、例えば図5に示すように、他車両m2よりも後方に他車両m1以外に他車両m3が存在し、他車両m3が横移動した先の横位置または横移動した後の横位置が、第2他車両m2の横位置と異なる場合に、他車両m1、m3の走行軌跡K1、K3に基づく正否判定を行わないようにする。
また、判定部142は、「他車両m3が横移動した先の横位置または横移動した後の横位置が、他車両m2の横位置と異なる場合」に代えて(または加えて)、「他車両m3が横移動した先の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合」であってもよい。同位置であるか否かの判定は、例えば図5に示すように、他車両m1が横移動する前の走行軌跡K1と他車両m3が横移動した後の走行軌跡K3との横方向(図中Y軸方向)のずれ量W3を比較し、ずれ量W3が閾値未満の場合に同位置に存在すると判定され、閾値以上の場合に同位置に存在しないと判定される。図5の例において、他車両m3が横移動した先の横位置(Y軸上の座標)は、他車両m2の横位置と異なる位置であって、且つ他車両m1が横移動する前の横位置と同位置であると判定される。
[第4の場面]
また、判定部142は、上述した「他車両m3が横移動した先の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合」に代えて、「他車両m3が横移動する前の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合」であってもよい。以下に、上記内容を第4の場面として、第3の場面との相違点を中心に説明する。
また、判定部142は、上述した「他車両m3が横移動した先の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合」に代えて、「他車両m3が横移動する前の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合」であってもよい。以下に、上記内容を第4の場面として、第3の場面との相違点を中心に説明する。
図6は、第4の場面における自車両Mの判定処理について説明するための図である。図6の例では、図5に示す第3の場面と比較して、他車両m3が左側(車線L3から車線L2側)へ横移動するのではなく、右側(車線L2から車線L3側)へ横移動する点で相違する。また、第3の場面では、他車両m1と他車両m3とが同一方向に横移動し、第4の場面では、他車両m1と他車両m3とが逆方向に横移動している。
第4の場面において、判定部142は、他車両m2よりも後方に他車両m1以外に他車両m3が存在し、他車両m3が横移動する前の横位置が他車両m1の横位置と同位置である場合に、他車両m1、m3の走行軌跡K1、K3に基づく正否判定を行わないようにする。同位置であるか否かの判定は、例えば図6に示すように、他車両m1が横移動する前の走行軌跡K1と他車両m3が横移動する前の走行軌跡K3との横方向(図中Y軸方向)のずれ量W4を比較し、ずれ量W4が閾値未満の場合に同位置に存在すると判定され、閾値以上の場合に同位置に存在しないと判定される。図6の例において、他車両m3が横移動する前の横位置(Y軸上の座標)は、他車両m2の横位置と異なる位置であって、且つ、且つ他車両m1が横移動する前の横位置と同位置であると判定される。
また、判定部142は、例えば、第3他車両が第1他車両(他車両m1)と同一方向に横移動する車両であることを条件に含めてもよい。この場合、図5に示す第3の場面では、他車両m1とm3の横移動する方向が同一(左方向)であるため、判定部142は、走行軌跡K1、K3に基づく区画線の正否判定を行わない。他車両m1の走行軌跡K1が判定から除外されるにあたって、同じ方向に横移動した他車両m3についても除外することで、判定精度を向上させることができる。なお、図6に示す第4の場面では他車両m3も正否判定を行わないこととしたが、他車両m1とm3の横移動する方向は逆方向であるため、横移動した先または横移動する前の横位置が何れも他車両m2と同一ではないことから他車両m2を根拠とした除外を行わずに、判定部142は、少なくとも走行軌跡K3に基づく区画線の正否判定を行ってもよい。
このように、横移動を行う複数の他車両が存在する場合であっても、前走車両と前々走車両との走行軌跡や位置関係に基づいて、正否判定(または乖離判定)に用いられる区画線をより適切に選択することができる。したがって、より適切に区画線の正否判定を行うことができ、道路形状の判定精度を向上させることができる。また、他車両m1(第1他車両)と他車両m3(第3他車両)との位置関係(横移動する前または横移動した後の横位置関係)に基づいて、正否判定(または乖離判定)に用いられる区画線をより適切に選択することができ、判定精度をより向上させることができる。
なお、判定部142は、前走車両(第1他車両、第3他車両)が横移動しているか否かに代えて、前走車両の少なくとも一部が地図区画線を跨いで走行したか否かで判定してもよい。この場合、判定部142は、前走車両の少なくとも一部が地図区画線を跨いで走行し、且つ、前々走車両(第2他車両)が地図区画線に沿って走行している場合に、地図区画線が正しいと判定する。
また、上述の第1~第4の場面において、前々走車両(他車両m2)の走行軌跡が、何等かの理由で一部しか取得できなかった場合、判定部142は、他車両m2の走行軌跡と車両m1(第3、第4の場面では他車両m3も含む)の走行軌跡とに基づいて区画線の正否判定を行ってもよい。何等かの理由とは、例えば、前走車両(例えば、他車両m1)または他の障害物の影響によって、自車両Mの位置から前々走車両(他車両m2)が認識できなかった(隠れてしまった)等の理由であるが、この理由に限定されない。また、前々走車両の走行軌跡の一部とは、例えば、自車両Mから見て他車両m1の横移動が完了した地点よりも遠方の走行軌跡であってもよく、処理距離未満の走行軌跡であってもよい。このように、前々走車両の走行軌跡が一部しか取得できなかった場合には、前走車両の走行軌跡も含めて区画線の正否判定を行うことで、状況に応じてより適切な判定処理を行うことができる。
実行制御部144は、判定部142による判定結果に基づいて、自車両Mに対する運転制御を決定し、決定した運転制御を実行する。「運転制御を決定する」には、例えば、運転制御の内容(種類)を決定することや、運転制御を実行するか否か(抑制するか)を決定することが含まれてよい。「運転制御を実行する」には、例えば、運転制御の内容を切り替えて実行することに加え、すでに実行中の運転制御を継続することが含まれてよい。運転制御を抑制するとは、運転制御を実行しない(終了する)ことだけでなく、運転制御の自動化レベルを下げることが含まれてもよい。また、実行制御部144により実行される運転制御には、ACCやTJP、LKAS、ALC、CMBS等が含まれてもよく、その他、周辺車両との接触を回避するための各種運転制御が含まれてよい。実行制御部144は、運転制御を実行するための目標軌道を生成し、生成した目標軌道を第2制御部160に出力する。
ここで、第1の場面において、実行制御部144により実行される運転制御には、少なくとも第1運転制御と、第2運転制御とが含まれる。第1運転制御は、例えば、第1認識部132または第2認識部134で認識された区画線(例えば、カメラ区画線と地図区画線と乖離していない部分の区画線)に基づいて、自車両Mの操舵または速度のうち、少なくとも操舵制御を実行する運転制御である。例えば、第1運転制御は、自車両Mの代表点が区画線によって区画される車線の中央を通過するように自車両Mを走行させる運転制御である。第2運転制御は、例えば、地図区画線や他車両の走行位置情報に基づいて、自車両Mの操舵または速度のうち、少なくとも操舵制御を実行する運転制御である。第2運転制御は、例えば、他車両m1の走行軌跡に沿った軌道上を自車両Mの代表点が走行するように自車両Mを走行させる運転制御である。
更に、運転制御には、地図区画線よりもカメラ区画線を優先して、自車両Mの操舵または速度のうち、少なくとも操舵制御を実行する第3運転制御や、カメラ区画線よりも地図区画線を優先して、自車両Mの操舵または速度のうち、少なくとも操舵制御を実行する第4運転制御が含まれてもよい。地図区画線よりもカメラ区画線を優先するとは、例えば、基本的にはカメラ区画線に基づく処理を行うが、例えばカメラ区画線の認識精度が閾値より低くなったり、認識できなくなった場合に一時的に地図区画線に基づく処理に切り替えることである。また、カメラ区画線よりも地図区画線を優先するとは、基本的には地図区画線に基づく処理を行うが、例えば地図区画線が特定できなかったり、一時的にカメラ区画線に基づく処理に切り替えることである。第3運転制御や第4運転制御は、例えば、カメラ区画線と地図区画線とが乖離している場合の運転制御である。
また、運転制御には、自動化レベル(自動化の度合の一例)を基準とした複数の運転制御が含まれてもよい。自動化レベルは、例えば、第1レベルと、第1レベルよりも運転制御の自動化の度合が低い第2レベルと、第2レベルよりも運転制御の自動化の度合が低い第3レベルとが含まれる。また、自動化レベルには、第3レベルよりも運転制御の自動化の度合が低い第4レベル(第4制御度合の一例)が含まれてもよい。ここで、自動化レベルとは、標準化された情報や法規等で定められたレベルであってもよく、それとは無関係に設定される指標値であってもよい。したがって、自動化レベルの種類や内容、数については、以下の例に限定されない。運転制御の自動化の度合が低いとは、例えば、運転制御における自動化率が小さく、運転者に課されるタスクが大きい(重度である)ことである。また、運転制御の自動化が低いとは、自動運転制御装置100が自車両Mの操舵または加減速を制御する度合が低い(運転者が操舵または加減速の操作に介入する必要度合が高い)ことである。運転者に課されるタスクとは、例えば、自車両Mの周辺監視や、運転操作子の操作等である。運転操作子の操作には、例えば、運転者がステアリングホイールを把持している状態(以下、ハンズオン状態)であることが含まれる。運転者に課されるタスクは、例えば、自車両Mの自動運転の維持に必要な乗員へのタスク(ドライバータスク)である。したがって、課されたタスクを乗員が実行できない場合は、自動化レベルが下がることになる。例えば、第1レベルの運転制御には、例えば、ACC、ALC、LKAS、TJP等の運転制御が含まれてよい。また、第2または第3レベルの運転制御には、例えば、ACC、ALC、LKAS等の運転制御が含まれてよい。第4レベルの運転制御には、手動運転が含まれてよい。また、第4レベルの運転制御には、例えば、ACC等の運転制御が実行されてよい。第1~第4レベルのうち、第1レベルは運転制御の自動化の度合が最も高いものであり、第4レベルは運転制御の自動化の度合が最も低いものである。
また、第1レベルにおいては、乗員に課されるタスクはない(運転者に課されるタスクが最も軽度)。また、第2レベルにおいて乗員に課されるタスクは、例えば、自車両Mの周辺(特に前方)監視である。また、第3レベルにおいて乗員に課されるタスクは、例えば、自車両Mの周辺監視に加えてハンズオン状態であることが含まれる。また、第4レベルにおいて乗員(例えば、運転者)に課されるタスクは、例えば、自車両Mの周辺監視およびハンズオン状態であることに加えて、運転操作子80による自車両Mの操舵および速度を制御するための操作である。つまり、第4レベルの場合は、すぐに乗員に運転交代ができる状態であり、運転者に課されるタスクが最も重度である。各自動化レベルにおける運転制御の内容や乗員に課されるタスクについては、上述した例に限定されない。自動運転制御装置100は、自車両Mの周辺状況や乗員が実行中のタスクに基づいて、第1~第4レベルのうち何れかのレベルの運転制御が実行される。また、第1~第4レベルの少なくとも一部は、例えば上述の第1~第4運転制御に対応付けられていてもよい。
例えば、実行制御部144は、判定部142によりカメラ区画線CLと地図区画線MLの両方が正しい区画線である(例えば、カメラ区画線CLと地図区画線MLとが乖離していない)と判定された場合に、第1運転制御を実行するための目標軌道を生成する。また、カメラ区画線CLと地図区画線MLの一方が正しいと判定された場合に、正しいく区画線に基づき第2~第4のうち何れかの運転制御を実行する目標軌道を生成する。また、実行制御部144は、判定結果に基づいて、自車両Mに対する運転制御を終了して乗員の手動運転に切り替える等の制御を行ってもよい。更に、実行制御部144は、判定結果に基づいて、運転制御に対応する自動化レベルの切り替えを行ってもよい。この場合、例えば、カメラ区画線CLと地図区画線MLが正しいと判定された場合に、第1レベルの運転制御が実行され、正しくないと判定された場合に、状況に応じて第2~第4レベルの運転制御が実行される。
[処理フロー]
以下、実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理について説明する。図7は、実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の一例を示すフローチャートである。以下では、自動運転制御装置100により実行される処理のうち、主にカメラ区画線CLと地図区画線MLとのうち少なくとも一方の正否判定処理を中心として説明する。なお、自動運転制御装置100は、図7に示す判定処理の結果に応じて自車両Mの運転制御を実行する。また、以下に示す処理は、所定タイミングまたは所定周期で繰り返し実行されてよく、自動運転制御装置100による自動運転が実行中の間、繰り返し実行されてよい。
以下、実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理について説明する。図7は、実施形態の自動運転制御装置100により実行される処理の一例を示すフローチャートである。以下では、自動運転制御装置100により実行される処理のうち、主にカメラ区画線CLと地図区画線MLとのうち少なくとも一方の正否判定処理を中心として説明する。なお、自動運転制御装置100は、図7に示す判定処理の結果に応じて自車両Mの運転制御を実行する。また、以下に示す処理は、所定タイミングまたは所定周期で繰り返し実行されてよく、自動運転制御装置100による自動運転が実行中の間、繰り返し実行されてよい。
図7の例において、第1認識部132は、自車両Mの周辺状況を検知した検知デバイスDDの出力に基づいて、自車両Mの周辺に存在する区画線(カメラ区画線CL)を認識する(ステップS100)。次に、第1認識部132は、自車両Mの周辺に存在する他車両を認識する(ステップS110)。ステップS110の処理では、例えば、他車両の位置や速度、走行車線、走行位置情報(走行軌跡)等が認識される。次に、第2認識部134は、自車両Mの位置情報に基づいて地図情報を参照し、地図情報から自車両Mの周辺に存在する区画線(地図区画線ML)を認識する(ステップS120)。
次に、判定部142は、自車両Mの前方で横移動を行う第1他車両が存在するか否かを判定する(ステップS130)。第1他車両が存在すると判定した場合、判定部142は、第1他車両よりも前方に存在し、横移動を行わない第2他車両が存在するか否かを判定する(ステップS140)。第2他車両が存在すると判定した場合、判定部142は、第1他車両の走行軌跡に基づいてカメラ区画線と地図区画線とのうち少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行わない(ステップS150)。この場合、判定部142は、第1認識部132により認識された第1他車両以外の他車両の走行軌跡に基づいて、正否判定を行う(ステップS160)。
また、ステップS130の処理において、自車両Mの前方で横移動を行う第1他車両が存在しないと判定した場合、または、ステップS140の処理において、第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両が存在ないと判定した場合、判定部142は、カメラ区画線と地図区画線とのうち少なくとも一方と、他車両の走行軌跡とに基づく正否判定を行う(ステップS170)。これにより、本フローチャートの処理は、終了する。
上述した実施形態によれば、判定装置(認識部130、判定部142)において、自車両Mの周辺状況を検知した検知デバイスDDの出力に基づいて、自車両Mの走行車線を区画するカメラ区画線(第1区画線)および自車両Mの周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識する第1認識部132と、自車両Mの位置情報に基づいて、地図情報から自車両Mの周辺の車線を区画するカメラ区画線(第2区画線)を認識する第2認識部134と、カメラ区画線と地図区画線とのうち少なくとも一方と、他車両の走行軌跡とに基づいて、カメラ区画線と地図区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行う判定部142と、を備え、判定部142は、第1認識部132により認識される複数の他車両のうち、自車両Mよりも前方で横移動を行う第1他車両と、第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、第1他車両の走行軌跡に基づく正否判定を行わないことにより、自車両の周辺の区画線と他車両の状況に応じて、より適切に区画線の正否を判定することができる。また、判定結果に基づいて、より適切な運転制御を実行することができ、運転制御の継続性をより向上させることができる。そして、延いては持続可能な輸送システムの発展に寄与することができる。
また、実施形態によれば、自車両Mの前方を走行する他車両の走行軌跡に基づき、他車両が横移動している場合に、その他車両が車線変更していると推定して区画線の正否判定に用いないようにすることで、判定精度を向上させることができる。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
コンピュータによって読み込み可能な命令(computer-readable instructions)を格納する記憶媒体(storage medium)と、
前記記憶媒体に接続されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータによって読み込み可能な命令を実行することにより(the processor executing the computer-readable instructions to:)、
自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識し、
前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識し、
前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行い、
認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、
判定装置。
コンピュータによって読み込み可能な命令(computer-readable instructions)を格納する記憶媒体(storage medium)と、
前記記憶媒体に接続されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータによって読み込み可能な命令を実行することにより(the processor executing the computer-readable instructions to:)、
自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識し、
前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識し、
前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行い、
認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、
判定装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…車両システム、10…カメラ、12…レーダ装置、14…LIDAR、16…物体認識装置、20…通信装置、30…HMI、40…車両センサ、50…ナビゲーション装置、60…MPU、80…運転操作子、100…自動運転制御装置、120…第1制御部、130…認識部、132…第1認識部、134…第2認識部、140…行動計画生成部、142…判定部、144…実行制御部、160…第2制御部、162…目標軌道取得部、164…速度制御部、166…操舵制御部、180…HMI制御部、190…記憶部、200…走行駆動力出力装置、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置、M…自車両
Claims (11)
- 自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識する第1認識部と、
前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識する第2認識部と、
前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行う判定部と、を備え、
前記判定部は、前記第1認識部により認識される複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、
判定装置。 - 前記判定部は、前記第1他車両が横移動した先または横移動する前に存在した横位置と同位置に存在し、且つ前記第1他車両よりも前方に前記第2他車両が存在する場合は、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、
請求項1に記載の判定装置。 - 前記判定部は、前記第1区画線および前記第2区画線のうち、前記第2他車両の走行軌跡に沿った区画線を正しい区画線であると判定する、
請求項1に記載の判定装置。 - 前記判定部は、前記第1区画線および前記第2区画線のうち、前記第2他車両の進行方向に対する乖離角度が閾値以下の区画線を、正しい区画線であると判定する、
請求項1に記載の判定装置。 - 前記判定部は、前記第2他車両よりも後方に、横移動した先または横移動する前に存在した横位置が、前記第2他車両の横位置と異なる第3他車両が存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡および前記第3他車両の走行軌跡とに基づく前記正否判定を行わない、
請求項2に記載の判定装置。 - 前記第3他車両は、横移動した先または横移動する前に存在した横位置が、前記第1他車両が横移動する前の横位置に存在する車両である、
請求項5に記載の判定装置。 - 前記第3他車両は、前記第1他車両と同一方向に横移動する車両である、
請求項5に記載の判定装置。 - 前記判定部は、前記第2他車両が存在する位置に基づき、車幅方向に所定幅分の領域にておいて前記正否判定を行う、
請求項1に記載の判定装置。 - 前記判定部は、前記第2他車両の走行軌跡が、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両の横移動が完了した地点よりも遠方の走行軌跡しか取得していない場合に、前記第1他車両の走行軌跡と前記第2他車両の走行軌跡とに基づく前記正否判定を行う、
請求項1に記載の判定装置。 - コンピュータが、
自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識し、
前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識し、
前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行い、
認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わない、
判定方法。 - コンピュータに、
自車両の周辺状況を検知した検知デバイスの出力に基づいて、前記自車両の走行車線を区画する第1区画線および前記自車両の周辺に存在する他車両を含む周辺状況を認識させ、
前記自車両の位置情報に基づいて、地図情報から前記自車両の周辺の車線を区画する第2区画線を認識させ、
前記第1区画線と前記第2区画線とのうち少なくとも一方と、前記他車両の走行軌跡とに基づいて、前記第1区画線と前記第2区画線との少なくとも一方が正しいか否かの正否判定を行わせ、
認識した複数の他車両のうち、前記自車両よりも前方で横移動を行う第1他車両と、前記第1他車両よりも前方で横移動を行わない第2他車両とが存在する場合に、前記第1他車両の走行軌跡に基づく前記正否判定を行わせない、
プログラム。
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