JP7812973B2 - ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板 - Google Patents
ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板Info
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Description
ここで、本件発明者らが着目した「白化距離」とは、ガラスクロスとマトリックス樹脂との間の界面剥離の程度を表した指標の一つである。絶縁信頼性に優れたガラスクロスほど、白化距離が小さい樹脂基板を与え易い。
また、本開示は、上記ガラスクロスを用いて実現される、プリプレグ、及びプリント配線板を提供すること、また、上記ガラスクロスの製造方法を提供すること、等を目的とする。
すなわち、本件発明者らは、本開示の態様の一例により、誘電特性に優れたガラスクロスでありながら、しかも得られる樹脂基板の白化距離が小さいという、絶縁信頼性にも優れたガラスクロスを提供できることを初めて見出した。
本開示の態様の一例は、以下のとおりである。
ガラス糸を製織して成るガラスクロスであって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されており、
前記ガラスクロスの総炭素量と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式A:
式A=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量
の値が10以上であり、
白色スポットが10個/m2以下である、ガラスクロス。
[2]
ガラス糸を製織して成るガラスクロスであって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理をされており、
前記ガラスクロスの強熱減量値と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式B:
式B=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値
の値が11以上であり、
白色スポットが10個/m2以下である、ガラスクロス。
[3]
前記ガラス糸におけるケイ素(Si)含有量が、二酸化ケイ素(SiO2)換算で95.0~100質量%である、項目1又は2に記載のガラスクロス。
[4]
10GHzにおける誘電正接が0.002以下である、項目1~3のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[5]
前記ガラス糸を構成するガラスの、10GHzにおけるバルク誘電正接が0.002以下である、項目1~4のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[6]
前記表面処理剤がシランカップリング剤を含む、項目1~5のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[7]
前記表面処理剤が、下記式(1):
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含む、項目1~6のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[8]
前記不飽和炭素二重結合が、アクリロイル基、及びメタクリロイル基の少なくとも一方に由来される結合である、項目7に記載のガラスクロス。
[9]
前記ガラスクロスの強熱減量値が、0.01~0.5質量%の範囲である、項目1~8のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[10]
前記ガラスクロスの経糸、及び緯糸のそれぞれ糸幅から算出される平均開繊度が40%超である、項目1~9のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[11]
前記ガラスクロスの総炭素量が、0.01~0.8質量%の範囲である、項目1~10のいずれか1項に記載のガラスクロス。
[12]
項目1~11のいずれか1項に記載のガラスクロスと、マトリックス樹脂と、を含有する、プリプレグ。
[13]
項目12に記載のプリプレグを含む、プリント配線板。
[14]
項目13に記載のプリント配線板を含む、集積回路。
[15]
項目13に記載のプリント配線板を含む、電子機器。
[16]
ガラス糸を製織して成るガラスクロスの製造方法であって、
分子量が200以上である表面処理剤を含む表面処理液を用いて前記ガラス糸を処理する、表面処理工程を有し、
前記表面処理工程は、
前記表面処理剤に溶媒を添加して前記表面処理液を調合する工程;
前記表面処理液の温度を制御する工程;
前記表面処理液のpHを制御する工程;及び
前記表面処理液を濾過する工程;
の少なくとも一つの工程を含む、ガラスクロスの製造方法。
[17]
前記表面処理工程は、
脱油処理したガラス糸を、表面処理剤で表面処理する工程を含み、
前記表面処理剤は、下記式(1):
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含む、項目15に記載のガラスクロスの製造方法。
[18]
前記表面処理工程は、
前記表面処理液の温度、及びpHを制御する工程と、
前記表面処理液を濾過する工程と、を含む、項目16又は17に記載のガラスクロスの製造方法。
[19]
前記表面処理工程の後、ガラス糸を開繊処理する工程を更に含む、項目16~18のいずれか1項に記載のガラスクロスの製造方法。
[20]
前記ガラスクロスの白色スポットを検査する工程を更に含む、項目16~19のいずれか1項に記載のガラスクロスの製造方法。
[21]
前記ガラスクロスにおけるカルボニル基由来のピーク高さを、フーリエ変換赤外分光法を用いて測定する工程を含む、項目16~20のいずれか1項に記載のガラスクロスの製造方法。
[22]
ガラス糸を製織して成るガラスクロスを対象とした、試験方法であって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されたものであり、
前記試験方法は、
前記ガラスクロスにおけるカルボニル基由来のピーク高さと、前記ガラスクロスの総炭素量又は前記ガラスクロスの強熱減量値と、に基づき、前記ガラスクロスの白色スポットを検査する工程を含む、試験方法。
また、本開示によれば、上記ガラスクロスを用いて実現される、プリプレグ、プリント配線板、集積回路、及び電子機器を提供すること、また、上記ガラスクロスの製造方法を提供すること、等ができる。
本実施形態のガラスクロスは、ガラス糸を製織して成るガラスクロスであり、例えば、複数本のガラスフィラメントから成るガラス糸を、経糸、及び緯糸として製織して成るガラスクロスである。
ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されており、
ガラスクロスの総炭素量と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式A:
式A=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量
の値が10以上であり、
白色スポットが10個/m2以下(例えば、10.0個/m2以下)である。
ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理が成されており、
ガラスクロスの強熱減量値と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式B:
式B=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値
の値が11以上であり、
白色スポットが10個/m2(例えば、10.0個/m2以下)以下である。
本実施形態のガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されている。
表面処理されたガラスクロスは、その表面に表面処理剤が付着している。逆に言えば、ガラスクロスの表面に表面処理剤が付着している場合、本開示の「表面処理剤で表面処理されている」に該当する。ここで、「ガラスクロスの表面」には、「ガラスクロスを構成するガラス糸の表面」が含まれる。
表面処理剤の検出方法、表面処理剤の種類、及び表面処理の手法等、表面処理についての具体的態様の一例については、後述する。
ラジカル反応性に優れた表面処理剤は、アクリロイル基、及びメタクリロイル基等に代表される、カルボニル基を有する成分を含んでいる。フーリエ変換赤外分光法では、カルボニル基に由来して、特有の位置に明確なピークが検出されることから、フーリエ変換赤外分光法は、ガラスクロスにどの程度、アクリロイル基、及びメタクリロイル基等が導入されているか、の評価として用いることができる。
ガラスクロスの総炭素量は、ガラスクロスを熱分解させたときに発生する二酸化炭素量を測定する手法、具体的には、実施例に記載の手法により測定される。ガラスクロスへの表面処理剤の付着量が多いほど、総炭素量も多くなる傾向があることから、本開示の測定手法によれば、ガラスクロスへの表面処理剤の付着量を簡便に評価し易い。
本実施形態のガラスクロスは、
ガラスクロスの総炭素量と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式A:
式A=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量
の値が10以上である。
ここで、本件発明者らによる着想の一つは、上記「カルボニル基由来のピーク高さ」と、上記「ガラスクロスの総炭素量」と、に着目し、そして両者を比(カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量)として構成することである。そして、本件発明者らによる着想の一つに基づくことで、式Aの値が10以上という高い値を有しているガラスクロスが特定される。
本実施形態によれば、式Aの値が高い値を有するため、白化距離が小さい樹脂基板を与えることができるガラスクロスを提供すること、かつ、優れた誘電特性、及び絶縁信頼性を示すガラスクロスを提供すること、ができる。
ガラスクロスの強熱減量値は、該ガラスクロス(表面処理後のガラスクロス)について加熱脱油する手法、具体的には、実施例に記載の手法により測定される。ガラスクロスへの表面処理剤の付着量が多いほど、強熱減量値も多くなる傾向があることから、本開示の測定手法によれば、ガラスクロスへの表面処理剤の付着量を簡便に評価し易い。
本実施形態のガラスクロスは、
ガラスクロスの強熱減量値と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式B:
式B=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値
の値が11以上である。
ここで、本件発明者らによる着想の一つは、上記「カルボニル基由来のピーク高さ」と、上記「ガラスクロスの強熱減量値」と、に着目し、そして両者を比(カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値)として構成することである。そして、本件発明者らによる着想の一つに基づくことで、式Bの値が11以上という高い値を有しているガラスクロスが特定される。
本実施形態によれば、式Bの値が高い値を有するため、白化距離が小さい樹脂基板を与えることができるガラスクロスを提供すること、かつ、優れた誘電特性、及び絶縁信頼性を示すガラスクロスを提供すること、ができる。
(ガラスクロスの誘電正接)
本実施形態のガラスクロスは、10GHzにおける誘電正接が0.002以下であることが好ましい。このようなガラスクロスであれば、誘電特性の向上を図ることができる、プリプレグ、及びプリント配線板を提供することができる。誘電特性の向上を図る観点から、10GHzにおけるガラスクロスの誘電正接は、0.0015以下、0.0010以下、0.0007以下、0.0006以下、0.0005以下、0.0004以下、0.0003以下又は0.0002以下であることが好ましい。ガラスクロスの誘電正接は、0超えでよい。
本実施形態のガラスクロスについて、10GHzにおける誘電正接は、スプリットシリンダー共振器を用いる手法(共振法を用いる手法)、具体的には、実施例に記載の手法により測定される。
かかる手法によれば、測定サンプルとしての基板を作製して誘電特性を評価する、という従来の測定方法に比べて、簡便かつ精度よく測定し易い。この理由としては、理論に限定されないが、共振法が、高周波数領域で評価すること、特に、低損失材料を評価すること、に適しているためである。
共振法以外の、誘電特性を評価する手法としては、例えば、集中定数法、及び反射伝送法が知られている。しかしながら、集中定数法では、測定サンプルを2枚の電極で挟んでコンデンサを形成する必要があるため、オペレーションが煩雑になり易いという問題点があった。また、反射伝送法では、低損失材料を評価する場合、ポートのマッチング特性の影響が強く表れるため、測定サンプルの誘電正接を高精度に評価することが難しい、という問題点があった。
以上のことから、共振法を用いる手法、具体的には、実施例に記載の手法に基づくことで、ガラスクロスの誘電正接を簡便かつ精度よく測定し易い。
本実施形態のガラスクロスにおいて、そのガラスクロスを構成するガラス原料についての、10GHzにおけるバルク誘電正接は、スプリットシリンダー共振器を用いる手法(共振法を用いる手法)、具体的には、実施例に記載の手法により測定される。ここで、ガラス原料としては、例えば、ガラス糸、ガラスフィラメント、及びガラス種、等でよい。
ガラスクロスの誘電正接、及びバルク誘電正接は、例えば、
ガラス表面に存在する劣化物、及び残留物等を除去する工程、
に基づいて制御することができる。
ここで、該劣化物、及び該残留物等の一態様は、例えば、下記(i)~(ii):
(i)ガラス表面に物理付着したサイジング剤が熱酸化した劣化物
(ii)ガラス表面と化学結合を形成せずに該表面に物理付着し、そして水洗浄を経ても該表面に残留している表面処理剤の残留物、又はその変性物
である。
ガラス糸は、複数本のガラスフィラメントから成ることができる。ガラス糸を、経糸、及び緯糸として製織することで、ガラスクロスが作製されることができる。
ガラスフィラメントの平均フィラメント径は、好ましくは2.5~9.0μm、より好ましくは2.5~7.5μm、更に好ましくは3.5~7.0μm、より更に好ましくは3.5~6.0μm、特に好ましくは3.5~5.0μmである。
ガラスクロスを構成するガラス糸(経糸、及び緯糸)の打ち込み密度は、好ましくは10~120本/inch(=10~120本/25.4mm)であり、より好ましくは40~100本/inchであり、更に好ましくは40~100本/inchである。
ガラスクロスの目付は、好ましくは8~250g/m2であり、より好ましくは8~100g/m2であり、更に好ましくは8~80g/m2であり、特に好ましくは8~50g/m2である。
従来、プリプレグ(積層板)に使用されるガラスクロスには、通常Eガラス(無アルカリガラス)と呼ばれるガラス原料が使用される。他方、本実施形態のガラスクロスには、例えば、Lガラス、NEガラス、Dガラス、L2ガラス、Tガラス、シリカガラス、及び石英ガラス、等のガラス原料が使用されてよい。誘電特性に優れる観点から、Lガラス、L2ガラス、シリカガラス、及び石英ガラス等のガラス原料が好ましく使用され、なかでも、シリカガラス、及び石英ガラスが特に好ましい。また、ガラスクロスを含む積層板の寸法安定性を高める観点からで、Sガラス、Tガラス、シリカガラス、及び石英ガラス等のガラス原料が好ましく使用され、なかでも、シリカガラス、及び石英ガラスが特に好ましい。
これに対して、本実施形態によれば、Si含有量が上記の範囲内であるガラスクロスを用いるにも関わらず、白化距離が小さい樹脂基板を与えることができる。
ガラスクロスの織り構造としては、例えば、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り、等の織り構造が挙げられ、なかでも、平織り構造がより好ましい。
表面処理液は、表面処理剤を含むことができる。本実施形態において、表面処理は、例えば、表面処理液を用いる手法により行われる。
表面処理液は、表面処理剤と、母液(例えば、酢酸水溶液)と、を含むことができる。表面処理液における表面処理剤(例えば、シランカップリング剤)の濃度は、0.1~2.0質量%が好ましく、0.2~1.0質量%がより好ましい。表面処理剤の濃度が上記範囲内であることで、ガラス表面を好適に表面処理することができる。
本実施形態において、表面処理剤がシランカップリング剤を含むことが好ましい。
すなわち、ガラスクロスを構成するガラス糸(ガラスフィラメントを含む)は、好ましくは、シランカップリング剤により表面処理される。
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含むことが好ましい。
2-Propenoic acid, 2-methyl-, (dimethoxysilylene)bis(oxy-2,1-ethanediyl) ester、
2-Propenoic acid, 2-methyl-, 1-[(trimethoxysilyl)methyl]-1,2-ethanediyl ester、
2-Propenoic acid, 2-methyl-, 2-[(trimethoxysilyl)methyl]-1,3-propanediyl ester、
1,1′-[2-[3-(Trimethoxysilyl)propoxy]-1,3-propanediyl] bis(2-methyl-2-propenoate)、
1,1′-[2-[[(2-Methyl-1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]methyl]-2-[[3-(triethoxysilyl)propoxy]methyl]-1,3-propanediyl] bis(2-methyl-2-propenoate)、
1-[2-[(2-Methyl-1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]-1-[[(2-methyl-1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]methyl]ethyl] 2-[3-(triethoxysilyl)propyl]butanedioate、
9,9-Diethoxy-2-[[2-[(2-methyl-1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]ethoxy]methyl]-4-oxo-3,10-dioxa-5-aza-9-siladodec-1-yl 2-methyl-2-propenoate、
1,1′-[2-[[(2-Methyl-1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]methyl]-2-[6-(trimethoxysilyl)hexyl]-1,3-propanediyl] bis(2-methyl-2-propenoate)、
Acrylic acid, [[2-[(trimethoxysilyl)methoxy]ethyl]imino]diethylene ester、
2-Propenoic acid, 1,1′-[2-(8,8-dimethoxy-3-oxo-2,9-dioxa-6-thia-8-siladec-1-yl)-2-[[(1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]methyl]-1,3-propanediyl] ester、
1,1′-[2-Methyl-2-[[[[3-(trimethoxysilyl)propyl]amino]carbonyl]amino]-1,3-propanediyl] di-2-propenoate、
1,1′-[2-[[2-(9,9-Dimethoxy-4-oxo-3,10-dioxa-5-aza-9-silaundec-1-yl)-11,11-dimethoxy-1,6-dioxo-5,12-dioxa-2,7-diaza-11-silatridec-1-yl]amino]-2-methyl-1,3-propanediyl] di-2-propenoate、
等が挙げられる。
他方、上記式(1)に示されるシランカップリング剤であって、分子量が異なる2種類以上のシランカップリング剤を用いることが好ましい。分子量が異なる2種類以上のシランカップリング剤を用いることで、ガラス表面での処理剤密度が高くなり易く、その結果、マトリックス樹脂との反応性が更に向上する傾向にある。
表面処理剤の分子量、例えば、シランカップリング剤の分子量は、好ましくは200~900であり、より好ましくは230~800であり、更に好ましくは260~700であり、特に好ましくは300~600である。分子量が900以下であれば、水への分散性が良好になり易く、そのため、ガラスクロスにおける白色スポットの発生を抑制し易い。
なお、2種以上の表面処理剤(例えば、シランカップリング剤)が用いられる場合、各表面処理剤の質量を重みとした分子量の加重平均値が上記範囲内であることが好ましく、複数用いられる表面処理剤の全ての分子量が上記範囲内であることがより好ましい。
例えば、分子量が300と500のシランカップリング剤を0.5質量%、及び1.0質量%となるように表面処理剤を調合するとき、その加重平均値は下記式:
加重平均値={(300×0.5)/(0.5+1.0)}+{(500×1.0)/(0.5+1.0)}=433
のとおりに算出される(説明の便宜上、小数点以下を省略して表記している)。
ガラスクロスの平均開繊度は、例えば35%以上が挙げられ、なかでも、40%超が好ましく、43%超がより好ましく、46%超、50%超、53%超、56%超又は60%超が更に好ましく、65%超が特に好ましい。ガラスクロスの平均開繊度が35%又は40%超であると、樹脂基板を作製したとき、ガラス糸の束中にボイドと呼ばれる気泡が残存することを抑制し易く、これにより、はんだ耐熱性、及び絶縁信頼性等に悪影響が生じ難い。
なお、上記式(1)に示されるシランカップリング剤は、分子間力が比較的強く働き易いことから、ガラスクロスにおけるマトリックス樹脂の含浸性が、上記式(1)に示される以外のシランカップリング剤よりも不利になり易い。そのため、上記式(1)に示されるシランカップリング剤で表面処理されたガラスクロスについて、その絶縁信頼性を向上させる効果を十分に得る観点から、平均開繊度が35%以上であること又は40%を超えることが好ましい。
表面処理したガラスクロスには、その外観に、白色の汚れ(白色スポット)が観察される場合がある。この白色スポットは、プリプレグ作製時に用いられるマトリックス樹脂をはじき易く、このため、得られるプリプレグの外観不良、ひいては、得られる樹脂基板における、はんだ耐熱性、及び絶縁信頼性の不良を引き起こす可能性がある。
このような白色スポットについて、その発生原因は不明である、という従来認識があった。
特に、本件発明者らは、上記式(1)に示されるシランカップリング剤はその分子量が比較的大きいことから、疎水性が比較的強く、そのため、凝集物が発生しやすい傾向にあること、また、表面処理液における溶媒が水を含む場合、表面処理後のガラスクロスに白色スポットの発生頻度が大きくなり易い(例えば、10.0個/m2以上)こと、を明らかにした。
表面処理液を所定の手法により調合すること、
表面処理液の温度管理、及びpH管理を行うこと、及び
表面処理液を濾過することで、該表面処理液中の凝集物を除去すること、
等による手法が好適である。
本実施形態の一態様は、本実施形態の上記ガラスクロスを製造するための製造方法である。
本実施形態の製造方法は、
分子量が200以上である表面処理剤を含む表面処理液を用いて該ガラス糸を処理する、表面処理工程を有し、
表面処理工程は、
表面処理剤に溶媒を添加して表面処理液を調合する工程;
表面処理液の温度を調整する工程;
表面処理液のpHを調整する工程;及び
表面処理液を濾過する工程;
の少なくとも一つの工程を含む。
ガラス糸を加熱することで、該ガラス糸に付着している繊維集束剤を低減する工程(加熱脱油工程)、
ガラス糸を水洗する工程(洗浄工程)、及び/又は
ガラス糸を開繊する工程(開繊工程)。
本工程では、ガラス糸を加熱することで、該ガラス糸に任意に付着している繊維集束剤(サイジング剤)、及びその残留物、並びにそれらの変性物等を低減することができ、好ましくは、それらを除去することができる。加熱脱油工程を行うことで、誘電正接を上昇させ得る有機物を低減した上でガラス糸(ガラスフィラメント)の表面に表面処理層を形成することが可能になるため、誘電特性に優れたガラスクロスを作製し易い。
加熱脱油する手段としては、既知の手段(加熱手段、加熱媒体、加熱機構、加熱装置、及び加熱部品等)を用いることができる。
ガラスクロスを600~1600℃の温度で加熱する方法、
等が知られている。
加熱脱油工程の更なる一態様として、例えば、
真空又は露点15℃以下の気体中、100℃以上の加熱温度(℃)×加熱時間(h)で表される加熱量が450(℃・h)以上となる条件(ただし、最高加熱温度が100~600℃)で加熱する方法、
等も知られている。
加熱手段としては、例えば、加熱炉、電気式ヒーター、バーナー等が考えられ、なかでも、ガス式シングルラジアントチューブバーナー又は電気式ヒーターが好ましい。異なる加熱手段が複数組み合わされてよい。
ガラスクロスに上記を適用するための手段(蒸気適用手段)は、噴霧、シャワー拡散、ジェットノズル等でよい。代替的には、加熱炉から排出したガスを高温蒸気として再利用することができる。
表面処理工程では、分子量が200以上である表面処理剤を含む表面処理液を用いて、ガラス糸を処理する。
ガラス糸を表面処理液で処理する方法(例えば、ガラス糸に表面処理液を塗布する方法)としては、
(ア)バスに溜めた表面処理液を、ガラスクロスを浸漬させながら該ガラスクロスを搬送する方法(以下、「浸漬法」という。)、
(イ)ロールコーター、ダイコーター又はグラビアコーター等で表面処理液をガラスクロスに直接塗布する方法、
等が挙げられる。浸漬法を採用する場合、ガラスクロスの表面処理液への浸漬時間は、0.5秒以上1分以下に選定されることが好ましい。
ここで、表面処理液における溶媒が水を含む場合、表面処理剤の凝集物が発生しやすい傾向にあること、また、表面処理液における溶媒が水を含む場合、表面処理後のガラスクロスに白色スポットの発生頻度が大きくなり易いこと、を本件発明者らが明らかにしたことは、上記のとおりである。
(A)表面処理剤に対して、溶媒(例えば、母液である弱酸性水溶液)を微量ずつ添加すること、
(B)表面処理の間、表面処理液の温度、及び/又はpHを制御すること、
(C)表面処理の間、表面処理液を濾過すること。
一般的なシランカップリング剤は、水との相溶性、及び水への分散性に優れていることから、pH=3~5程度の弱酸性の水を攪拌しながら、シランカップリング剤を少量ずつ添加することで調合される。
他方、本実施形態の方法では、少量のメタノールで表面処理剤を希釈することで得られる希釈溶液に、界面活性剤、及び溶媒(例えば、濃度60%の酢酸水溶液である)を少量添加することで、表面処理剤のプレ溶液を得ることができる。なお、プレ溶液に添加する溶媒は、シランカップリング剤のアルコキシド基を加水分解するために加え、その溶媒の添加量は、加水分解量に応じて調整することが好ましい。そして、pH=3~4に調整した水溶液(本開示において、「母液」とも称される。)を、攪拌させながら少量ずつプレ溶液に添加することで、水溶液中に表面処理剤を均一に分散させることができる。この場合、表面処理液における凝集物を抑制し易い。
表面処理液における凝集物を抑制する観点から、表面処理加工を実施している間、その表面処理液の温度を、10~30℃で制御することが好ましく、13~27℃で制御することがより好ましく、15~25℃で制御することが更に好ましく、17~23℃で制御することが特に好ましい。
また、「表面処理液のpH制御」は、表面処理液のpHを上昇、及び/又は低下させる操作のみならず、表面処理液のpHを所定値で保持する操作、また、表面処理液のpHが所定範囲内にあるか否かを確かめるべく該pHを検出する操作、のいずれも含む概念である。
表面処理液における凝集物を確実に捕集する観点から、表面処理工を実施している間、表面処理液を濾過することが好ましい。このとき、表面処理液を循環しながら、表面処理液に発生し得る凝集物を濾過により捕集することが好ましい。
表面処理工程は、
ガラス糸に表面処理液を塗布した後、表面処理液に含まれる溶媒を乾燥させる工程(乾燥工程)、
を更に含んでよい。
乾燥工程によれば、表面処理剤をガラス糸の表面(ガラスフィラメントの表面)に固着させ易く、特に、表面処理剤をガラス糸1本1本の表面(ガラスフィラメント1本1本の表面)に固着させ易い。溶媒を乾燥させる方法としては、例えば加熱により乾燥させる方法、具体的には、熱風、及び電磁波等により加熱して乾燥させる方法といった、既知の方法が挙げられる。
本実施形態の製造方法は、表面処理工程の後、開繊工程を有することが好ましい。
開繊工程における開繊方法としては、例えば、ガラスクロスを、スプレー水(高圧水開繊)、バイブロウォッシャー、超音波水、及びマングル等で開繊加工する方法が挙げられる。この開繊加工時に、ガラスクロスに掛ける張力を下げることにより、ガラス糸の糸幅を広げ易く、また、ガラス表面と化学的に結合しなかった表面処理剤をある程度除去し易い。開繊加工によるガラスクロスの引張強度の低下を抑えるため、ガラス糸を製織するときの接触部材の低摩擦化、集束剤の最適化と高付着量化、等の対策を施すことが好ましい。
洗浄工程(仕上げ洗浄工程)としては、ガラスフィラメントの表面と化学結合を形成していない表面処理剤の残留物、及び変性物等を低減できる方法がよく、例えば、有機溶媒でガラス糸を洗浄する方法、等が挙げられる。洗浄工程を行なうことで、例えば、石英ガラス等のケイ素(Si)含有量が高いガラス原料を使用するとしても、得られるガラスクロスについて、その誘電正接とバルク誘電正接との差を所定範囲内に調整し易くなる。
洗浄方法としては、例えば、浸漬法、シャワー噴霧等の既知の方法が挙げられ、必要に応じて、加温又は冷却しながら洗浄してよい。溶解したガラスクロス付着物が再付着しないよう、洗浄後のガラスクロスについて、絞りローラー等により、仕上げ乾燥前に余剰な溶媒を低減することが好ましい。適した有機溶媒、例えば、疎水性の高い有機溶媒としては、
n-ペンタン、i-ペンタン、n-ヘキサン、i-ヘキサン、n-ヘプタン、i-ヘプタン、n-オクタン、i-オクタン、2,2,4-トリメチルペンタン(イソオクタン)、n-ノナン、i-ノナン、n-デカン、i-デカン、2,2,4,6,6-ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)等の飽和鎖状脂肪族炭化水素;
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の飽和環状脂肪族炭化水素;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン等の芳香族炭化水素;
クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の含ハロゲン溶媒;
等が挙げられる。
メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;
メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類;
N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;
ジメチルスルホキシド;
等が挙げられる。
本実施形態の製造方法は、上記工程以外に、その他の工程を任意に有してよい。
その他の工程としては、例えば、ガラスクロスをスリット上に加工する工程(スリット加工工程)が挙げられる。
また、その他の工程としては、
ガラスクロスの白色スポットを検査する工程;及び
ガラスクロスにおけるカルボニル基由来のピーク高さを、フーリエ変換赤外分光法を用いて測定する工程;
の少なくともいずれか一方の工程が挙げられる。
本実施形態の製造方法は、かかる工程を含むことで、本実施形態のガラスクロスを実現し易い。
本実施形態の更なる一態様は、ガラス糸を製織して成るガラスクロスを対象とした、試験方法である。
試験対象とされるガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されたものであり、
上記試験方法は、
ガラスクロスにおけるカルボニル基由来のピーク高さと、ガラスクロスの総炭素量又はガラスクロスの強熱減量値と、に基づき、ガラスクロスの白色スポットを検査する工程を含む。
本実施形態のプリプレグは、ガラスクロスと、マトリックス樹脂と、無機充填剤と、を含有する。本実施形態のプリプレグは、ガラスクロスとして、本実施形態の上記ガラスクロスが用いられて成ることができる。これにより、各種特性に優れたプリプレグ(例えば、ボイドが少ないプリプレグ)が提供される。
a)エポキシ基を有する化合物と、該エポキシ基と反応するアミノ基、フェノール基、酸無水物基、ヒドラジド基、イソシアネート基、シアネート基、及び水酸基等の少なくとも1つを有する化合物と、を、無触媒で反応させ、又は、イミダゾール化合物、3級アミン化合物、尿素化合物、リン化合物等の反応触媒能を持つ触媒を添加して反応させ、そして硬化させて成るエポキシ樹脂;
b)アリル基、メタクリル基、及びアクリル基の少なくとも一つを有する化合物を、熱分解型触媒又は光分解型触媒を反応開始剤として用い、そして硬化させて成るラジカル重合型硬化樹脂;
c)シアネート基を有する化合物と、マレイミド基を有する化合物と、を反応させて硬化させて成るマレイミドトリアジン樹脂;
d)マレイミド化合物と、アミン化合物と、を反応させて硬化させて成る熱硬化性ポリイミド樹脂;
e)ベンゾオキサジン環を有する化合物を加熱重合により架橋硬化させて成るベンゾオキサジン樹脂;
等が例示される。
本実施形態のプリント配線板は、プリプレグを含む。特に、本実施形態のプリント配線板は、プリプレグとして、本実施形態の上記プリプレグを含む。が用いられて成ることができる。これにより、各種特性に優れたプリント配線板(例えば、絶縁信頼性に優れたプリント配線板)が提供される。
本実施形態の集積回路は、本実施形態の上記プリント配線板を含む。また、本実施形態の電子機器は、本実施形態の上記プリント配線板を含む。これらにより、各種特性に優れた集積回路、及び電子機器が提供される。
JIS R 3420の7.10に準じて、マイクロメータを用いて、スピンドルを静かに回転させて測定面に平行に軽く接触させ、ラチェットが3回音をたてた後の目盛を読み取った。なお、JIS R 3420には、ガラス長繊維、及びガラス長繊維を用いたガラスクロスなどの製品の一般試験方法が規定されている。
ガラスクロスを所定の大きさでカットしてサンプルを得た。サンプルの質量を該サンプル面積で除することで、目付を求めた。ここでは、ガラスクロスを10cm×10cmのサイズにカットしてサンプルを得て、その質量を測定することで目付(g/m2)を求めた。
ガラスクロスは空気とガラスから成る不連続の面状体であるため、各ガラスクロスの目付をガラスの密度で除することで、共振法で測定するときに必要な換算厚みを算出した。算出式は、下記式:
換算厚み(μm)=目付(g/m2)/ガラスの密度(g/cm3)
のとおりである。
IEC 62562に準拠して、各ガラスクロスの誘電正接を測定した。具体的には、各スプリットシリンダー共振器での測定に必要なサイズにサンプリングしたガラスクロスサンプルを、23℃,50%RHの恒温恒湿オーブンに8時間保管して調湿した。その後、スプリットシリンダー共振器(EMラボ社製)、及びインピーダンスアナライザー(Agilent Technologies社製)を用いて、10GHzにおける誘電特性を測定した。測定は、各サンプルで5回実施し、その平均値を求めた。また、各サンプルの厚みとしては、上記換算厚みを用いた。なお、IEC 62562には、主にマイクロ波回路に用いる誘電体基板用ファインセラミックス材料の、マイクロ波帯における誘電特性の測定方法が規定されている。
JIS R3420に準拠して、ガラスロスの強熱減量値を求めた。具体的にはガラスクロスを温度110℃±5℃、時間60分間の条件で乾燥した。次いで、デシケーターに移し、室温で20分間放冷した後、試験片の質量を0.1mgの単位まで測った(A mg)。乾燥した試験片を温度625℃±20℃、時間20分間の条件で加熱処理した。次いで、デシケーターに移し、20分間放冷した後、試験片の質量を0.1mgの単位まで測った(B mg)。下式により、強熱減量値を求め、小数第四位を四捨五入し、小数第三位で表した。
強熱減量値(%)=[{A(mg)-B(mg)}/A(mg)]×100
ガラスクロスの経糸の開繊度を、下記式:
経糸の開繊度(%)=[経糸幅(μm)/{経糸のフィラメント本数×経糸のフィラメント径(μm)}]×100
により算出した。
また、ガラスクロスの緯糸の開繊度を、下記式:
緯糸の開繊度(%)=[緯糸幅(μm)/{緯糸のフィラメント本数×緯糸のフィラメント径(μm)}]×100
により算出した。
平均開繊度(%)={経糸の開繊度(%)+緯糸の開繊度(%)}/2
により、平均開繊度を算出した。
平均開繊度の算出に当たり、経糸、及び緯糸の各フィラメント数は、ガラス糸の断面画像の観察により求めた。具体的には、経糸(又は緯糸)としてのガラス糸の断面画像を取得し、その断面画像において該経糸(又は該緯糸)フィラメント数、及びフィラメント径を測定した。
同様に、ガラス糸の画像取得、及びフィラメント数の測定を繰り返し、得られた5回の測定値の平均値を、経糸(又は緯糸)のフィラメント数、及びフィラメント径として扱った。
平均開繊度の算出に当たり、経糸幅、及び緯糸幅を、下記手法により求めた。
まず、ガラスクロスから、経糸方向70mm、及び緯糸方向70mmのサイズのガラスクロス試験片を5枚切り出した。
切り出した試験片を、それぞれ、マクロスコープを用いて100倍の倍率で垂直方向から観察した。試験片1枚につき、250本の経糸(又は緯糸)の糸幅を無作為に測定し、得られた250本の経糸(又は緯糸)の糸幅の平均値を求めた。求めた該平均値を、経糸幅(又は緯糸幅)として扱った。
ガラスクロスを、80mg程度の質量となる大きさで方形状に切り出した。切り出したガラスクロスを約800℃で1分間加熱し、そして発生した気体中の二酸化炭素量をガスクロマトグラフィーで測定することで、発生した気体中の二酸化炭素量を求めた。また、所定の質量W(mg)を有するアセトアニリド(C8H9NO)についても、約800℃で1分間加熱したときに発生した二酸化炭素量を求めた。
二酸化炭素量の測定には、SUMIGRAPH NC-TR22(住化分析センター社製)を用いた。また、アセトアニリドの分子量、及び炭素割合として、下記値:
アセトアニリドの分子量=135.17
アセトアニリドの炭素割合=71.09%
を用いた。
総炭素量(質量%)=
[{アセトアニリドの質量W(mg)×(アセトアニリドの炭素割合/100)}/アセトアニリドから発生した二酸化炭素由来のピーク面積]×[{ガラスクロスから発生した二酸化炭素のピーク面積/ガラスクロスの質量(mg)}×100]
に基づいて算出した。
下記操作1~3:
操作1:ガラスクロスを、615℃で1時間、加熱脱油した。
操作2:操作1後のガラスクロスの強熱減量値を測定した。
操作3:操作2で得られた強熱減量値が0.01質量%を超える場合、操作1を再度行った(操作2で得られた強熱減量値が0.01質量%以下となるまで、操作1、及び2を繰り返した)。
を行うことで、表面処理剤が除去されたヒートクロスを得た。
ガラスクロスと、上記の方法で得られたヒートクロスと、を用いて、ガラスクロスに付着している表面処理剤に含まれるカルボニル基由来のピーク高さを、フーリエ変換赤外分光法により求めた。測定装置、及び測定方法は、以下のとおりである。
型式:アジレント・テクノロジー株式会社製 variant 670-IR
測定方法:透過法
積算回数:64回
波数分解能:4cm―1
測定波数:400cm-1~4000cm-1
(1) variant 670-IRの校正操作を行い、透過法での測定を行うための準備を行った。
(2) ヒートクロスを4枚重ねてこれをサンプルとし、該サンプルをホルダーに固定した。そして、装置内の試料台にセッティングし、ヒートクロスについて透過法による赤外スペクトルを測定した。
(3) ガラスクロスを4枚重ねてこれをサンプルとし、上記(2)と同様の操作により、ガラスクロスについて透過法による赤外スペクトルを測定した。
(4) 上記(2)、及び(3)の結果から、赤外スペクトルの差スペクトルを求めた。
相対値化後の「ガラスクロスの1枚当たりのピーク高さ」=(相対値化前の「ガラスクロスの1枚当たりのピーク高さ」×1.00)/標本サンプルのピーク高さ(総炭素量又は強熱減量値が0.1質量%である場合)
に従って、相対値化を行った。これにより、相対値化後の「ガラスクロスの1枚当たりのピーク高さ」を求めた。
なお、式中、相対値化前の「ガラスクロスの1枚当たりのピーク高さ」は、上記(5)で得られた「ガラスクロスの1枚当たりのピーク高さ」である。
値A=ガラスクロス1枚当たりのピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量(質量%)
値B=ガラスクロス1枚当たりのピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値(質量%)
によりそれぞれ算出した。
そして、差スペクトルの形状に最も乱れがない該差スペクトルを与えたガラスクロス枚数を特定し、かかるガラスクロス枚数において得られた値A、及び値Bを、評価値として採用した。
経糸、及び緯糸として、SiO2組成量が99.9質量%超のガラス糸(平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数100本、撚り数1.0Z)を用いた。そして、エアジェットルームを用い、経糸66本/25mm、及び緯糸68本/25mmの織密度を有するガラスクロスを得た。得られたガラスクロスを、1000℃で20秒間、加熱脱油した。続いて、酢酸によりpH=3に調整した純水と、シランカップリング剤{5-ヘキセニルトリメトキシシラン;Z6161(ダウ・東レ社製)、及び3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;Z6030(ダウ・東レ社製)}と、を混合した表面処理液に、ガラスクロスを浸漬させた。浸漬後、ガラスクロスを取り出し、110℃で1分加熱乾燥することで、シランカップリング剤による表面処理を行った。
これにより、標本ガラスクロスサンプルを作成した。
SiO2組成量が99.9質量%超えのガラス糸から構成される、経糸、及び緯糸を用いた。具体的に、経糸、及び緯糸として、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数100本、及び撚り数1.0Zのガラス糸をそれぞれ用いた。そして、エアジェットルームを用い、経糸66本/25mm、及び緯糸68本/25mmの織密度、並びにクロス幅が1300mmである、平織構造を有するガラスクロスを2000m製織した。なお、用いたガラス糸を構成するガラスの、10GHzにおけるバルク誘電正接は0.00020であった。
SiO2組成量が99.9質量%超えのガラス糸から構成される、経糸、及び緯糸を用いた。具体的に、経糸、及び緯糸として、平均フィラメント径5.0μm、フィラメント数200本、及び撚り数1.0Zのガラス糸をそれぞれ用いた。そして、エアジェットルームを用い、経糸54本/25mm、及び緯糸54本/25mmの織密度、並びにクロス幅が1300mmである、平織構造を有するガラスクロスを2000m製織した。なお、用いたガラス糸を構成するガラスの、10GHzにおけるバルク誘電正接は0.00020であった。
SiO2組成量が99.9質量%超えのガラス糸から構成される、経糸、及び緯糸を用いた。具体的に、経糸、及び緯糸として、平均フィラメント径4.0μm、フィラメント数50本、及び撚り数1.0Zのガラス糸をそれぞれ用いた。そして、エアジェットルームを用い、経糸95本/25mm、及び緯糸95本/25mmの織密度、並びにクロス幅が1300mmである、平織構造を有するガラスクロスを2000m製織した。なお、用いたガラス糸を構成するガラスの、10GHzにおけるバルク誘電正接は0.00020であった。
表面処理液を、下記方法1)~5)調合した。
1) シランカップリング剤を秤量した。
2) 上記1)で秤量した量と同量のメタノールを、上記1)で秤量したシランカップリング剤と混合することで、シランカップリング剤溶液を作製した。
3) シランカップリング剤溶液と、該シランカップリング剤に対して0.8質量%のポリオキシエチレンアルキルエーテルと、を混合し、そして攪拌した。1分攪拌した後、シランカップリング剤に対して20質量%の酢酸水溶液(濃度60質量%)を、シランカップリング剤溶液に加えた。これにより、シランカップリング剤を加水分解した。
4) 酢酸水溶液の母液(pH=3~4)を用意した。また、上記3)で得られたシランカップリング剤溶液(プレ溶液)を、20~25℃の室温下、15分攪拌した。その後、攪拌しているシランカップリング剤溶液に対して上記母液を滴下させ、これにより、シランカップリング剤を分散させた。母液の滴下量(滴下速度)は、10分で母液全量の滴下が完了する条件に設定した。
5) 上記4)後、20~25℃の室温下、シランカップリング剤溶液を2時間攪拌することで、表面処理液を得た。
と定義される。
(実施例1)
ガラスクロスPをイオン交換水で洗浄し、その後、乾燥させた。これにより、ガラスクロス表面に付着しているアルカリ金属イオン等を除去した。その後、1000℃で15秒間、ガラスクロスPを加熱することで、加熱脱油した(加熱脱油工程)。
シランカップリング剤として、Acrylic acid, [[2-[(trimethoxysilyl)methoxy]ethyl]imino]diethylene ester(CAS NO:3390-52-1、シランカップリング剤B)を用いた点と、シランカップリング剤Bの濃度を0.8質量%とした点と、以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤として、2-Propenoic acid, 1,1′-[2-(8,8-dimethoxy-3-oxo-2,9-dioxa-6-thia-8-siladec-1-yl)-2-[[(1-oxo-2-propen-1-yl)oxy]methyl]-1,3-propanediyl] ester(CAS NO:1801441-80-4、シランカップリング剤C)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤として、1,1′-[2-Methyl-2-[[[[3-(trimethoxysilyl)propyl]amino]carbonyl]amino]-1,3-propanediyl] di-2-propenoate(CAS NO:1239892-42-2、シランカップリング剤D)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤として、2-Propenoic acid, 2-methyl-, 1-[(trimethoxysilyl)methyl]-1,2-ethanediyl ester(CAS NO:143414-45-3、シランカップリング剤E)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤として、1,1′-[2-[[2-(9,9-Dimethoxy-4-oxo-3,10-dioxa-5-aza-9-silaundec-1-yl)-11,11-dimethoxy-1,6-dioxo-5,12-dioxa-2,7-diaza-11-silatridec-1-yl]amino]-2-methyl-1,3-propanediyl] di-2-propenoate(CAS NO:1558048-41-1、シランカップリング剤F)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
ガラスクロスQを用いた点と、シランカップリング剤A、及びBの濃度が0.4質量%ずつの合計0.8質量%のシランカップリング剤を用いた点以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
ガラスクロスRを用いた点と、シランカップリング剤Aの濃度を0.8質量%とした点以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
表面処理を行った後、スプレーノズルによる高圧開繊を行わなかった点以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
表面処理を行った後に、スプレーノズルで2.5kg/cm2の圧力で高圧開繊した点以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤A、及び3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(CAS NO:2530-85-0、シランカップリング剤G)の濃度が0.4質量%ずつの合計0.8質量%のシランカップリング剤を用いた点以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤Gを用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
攪拌している酢酸水溶液の母液に、シランカップリング剤溶液を滴下して、表面処理液を調合した点と、表面処理液の濾過を行わずに、ガラスクロスの表面処理を行った点と、表面処理液の温度が23℃を超えても、表面処理液の冷却を行わなかった点と、pHが4.0を超えても二酸化炭素のバブリングを行わなかった点と、以外は、実施例1と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
シランカップリング剤として、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(CAS NO:4369-14-6、シランカップリング剤H)を用いた点以外は、実施例2と同様の方法で、表面処理したガラスクロスを2000m得た。
ガラスクロス表面の白色スポットの発生頻度はA4サイズ(210mm×297mm)以上のガラスクロスに関してハロゲンランプを照射することで、評価を行った。シート状のガラスクロスの観察の場合、ガラスクロス直上にハロゲンランプを設置し、ガラスクロスを観察する方向を変えながら、白色スポットの個数と下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの面積(m2)}
に従って、白色スポットの発生頻度を求めた。
また、ガラスクロスロールの観察の場合、Roll-to-Rollの検査台において、ガラスクロスに対して張力100N/1300mmをかけるとともにハロゲンランプを照射しながら、ガラスクロスにおける白色スポットの発生個数を、長手2000mにわたってカウントした。そして、検査面積と、検査で見つかった白色スポットの個数と、から、下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの幅(m)×ガラスクロスを検査した長さ(m)}
に従って、白色スポットの発生頻度を求めた。
本実施例における、UVライトの照射によって白色の輪郭線が観察され、かつ、その輪郭線で閉じられている面積(輪郭線を含む面積である)が0.8cm2以上の欠点が、「白色スポット」として定義される。ここで、輪郭は、例えば、円形状である。
なお、輪郭線で閉じられている面積は、既知の画像解析ソフトによって算出した。
ポリフェニレンエーテル(SABIC社製、Noryl SA9000)45質量部、トリアリルイソシアヌレート10質量部、トルエン45質量部、1,3-ジ(tert-ブチルイソプロピルベンゼン)0.6質量部を、ステンレス製の容器に加えて、1時間室温で撹拌させた。これにより、ワニスを作製した。
作製したワニスに、実施例、及び比較例で得たガラスクロスを含浸させてから、115℃で1分間乾燥後、プリプレグを得た。
得られたプリプレグを20cm×20cmのサイズにサンプリングした。得られたサンプルを8枚重ね、更にその最上段、及び最下段に、厚さ12μmの銅箔を重ねた。そして、200℃、40kg/cm2で120分間加熱、及び加圧することで、樹脂基板を作製した。
樹脂基板から最上段、及び最下段の銅箔を除去することで、積層板を得た。得られた積層板を5cm×5cmのサイズに合計10枚切り出した。その後、プレッシャークッカー容器で133℃72時間加熱、及び吸水させた。更に、吸水後の積層板を、288℃のハンダ浴に20秒浸漬し、これにより、10枚の積層板サンプルについてそれぞれ、ガラスクロス/樹脂界面での剥離に起因する膨れの有無を目視確認した。
積層板を7cm×4cmサイズで切り出し、そして、ダイヤモンドカッターを用いて縦、及び横にそれぞれ長さ2cmのスリットを2本ずつ入れ、これにより、テストピースを作製した。なお、テストピースの作製は、特開2020-158364号に記載の方法に準じた。
Claims (20)
- ガラス糸を製織して成るガラスクロスであって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されており、
前記ガラスクロスの総炭素量と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式A:
式A=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの総炭素量
の値が10以上であり、
前記表面処理剤が、下記式(1):
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含む、ガラスクロス。 - ガラス糸を製織して成るガラスクロスであって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理をされており、
前記ガラスクロスの強熱減量値と、フーリエ変換赤外分光法によって測定される、カルボニル基由来のピーク高さと、から求められる下記式B:
式B=カルボニル基由来のピーク高さ/ガラスクロスの強熱減量値
の値が11以上であり、
前記表面処理剤が、下記式(1):
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含む、ガラスクロス。 - 前記ガラス糸におけるケイ素(Si)含有量が、二酸化ケイ素(SiO2)換算で95.0~100質量%である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 10GHzにおける誘電正接が0.002以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記ガラス糸を構成するガラスの、10GHzにおけるバルク誘電正接が0.002以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記表面処理剤がシランカップリング剤を含む、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記不飽和炭素二重結合が、アクリロイル基、及びメタクリロイル基の少なくとも一方に由来される結合である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記ガラスクロスの強熱減量値が、0.01~0.5質量%の範囲である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記ガラスクロスの経糸、及び緯糸のそれぞれ糸幅から算出される平均開繊度が40%超である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 前記ガラスクロスの総炭素量が、0.01~0.8質量%の範囲である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
- 請求項1又は2に記載のガラスクロスと、マトリックス樹脂と、を含有する、プリプレグ。
- 請求項11に記載のプリプレグを含む、プリント配線板。
- 請求項12に記載のプリント配線板を含む、集積回路。
- 請求項12に記載のプリント配線板を含む、電子機器。
- ガラス糸を製織して成るガラスクロスの製造方法であって、
分子量が200以上である表面処理剤を含む表面処理液を用いて前記ガラス糸を処理する、表面処理工程を有し、
前記表面処理工程は、
前記表面処理剤に溶媒を添加して前記表面処理液を調合する工程;
前記表面処理液の温度を制御する工程;
前記表面処理液のpHを制御する工程;及び
前記表面処理液を濾過する工程;
の少なくとも一つの工程を含み、
前記表面処理工程は、
脱油処理したガラス糸を、表面処理剤で表面処理する工程を含み、
前記表面処理剤は、下記式(1):
X3-nSiYn ・・・(1)
(式中、Xは、各々独立しており、異なる有機官能基を含んでよく、X中にカルボニル基及び不飽和炭素二重結合をそれぞれ合計で2つ以上ずつを有する官能基で構成されており、Yは、各々独立して、アルコキシ基であり、nは、1以上3以下の整数である。)
で示されるシランカップリング剤を含む、ガラスクロスの製造方法。 - 前記表面処理工程は、
前記表面処理液の温度、及びpHを制御する工程と、
前記表面処理液を濾過する工程と、を含む、請求項15に記載のガラスクロスの製造方法。 - 前記表面処理工程の後、ガラス糸を開繊処理する工程を更に含む、請求項15又は16に記載のガラスクロスの製造方法。
- 前記ガラスクロスの白色スポットの発生頻度を検査する工程を更に含む、請求項15又は16に記載のガラスクロスの製造方法。
前記白色スポットの発生頻度は、A4サイズ(210mm×297mm)以上のガラスクロスに関してハロゲンランプを照射することで、評価を行う。
シート状のガラスクロスの観察の場合、前記ガラスクロス直上にハロゲンランプを設置し、前記ガラスクロスを観察する方向を変えながら、白色スポットの個数と下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの面積(m2)}
に従って、前記白色スポットの発生頻度を求める。
ガラスクロスロールの観察の場合、Roll-to-Rollの検査台において、前記ガラスクロスに対して張力100N/1300mmをかけるとともにハロゲンランプを照射しながら、前記ガラスクロスにおける白色スポットの発生個数を、長手2000mにわたってカウントする。そして、検査面積と、検査で見つかった白色スポットの個数と、から、下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの幅(m)×ガラスクロスを検査した長さ(m)}
に従って、前記白色スポットの発生頻度を求める。
ただし、前記白色スポットは、UVライトの照射によって白色の輪郭線が観察され、かつ、その輪郭線で閉じられている面積(輪郭線を含む面積である)が0.8cm2以上の欠点として定義されるものを前記白色スポットとしてカウントする。 - 前記ガラスクロスにおけるカルボニル基由来のピーク高さを、フーリエ変換赤外分光法を用いて測定する工程を含む、請求項15又は16に記載のガラスクロスの製造方法。
- ガラス糸を製織して成るガラスクロスを対象とした、試験方法であって、
前記ガラスクロスは、表面処理剤で表面処理されたものであり、
前記試験方法は、
前記ガラスクロスの白色スポットの発生頻度を検査する工程を含む、試験方法。
前記白色スポットの発生頻度は、A4サイズ(210mm×297mm)以上のガラスクロスに関してハロゲンランプを照射することで、評価を行う。
シート状のガラスクロスの観察の場合、前記ガラスクロス直上にハロゲンランプを設置し、前記ガラスクロスを観察する方向を変えながら、白色スポットの個数と下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの面積(m2)}
に従って、前記白色スポットの発生頻度を求める。
ガラスクロスロールの観察の場合、Roll-to-Rollの検査台において、前記ガラスクロスに対して張力100N/1300mmをかけるとともにハロゲンランプを照射しながら、前記ガラスクロスにおける白色スポットの発生個数を、長手2000mにわたってカウントする。そして、検査面積と、検査で見つかった白色スポットの個数と、から、下記式:
白色スポットの発生頻度(個/m2)=白色スポットの個数/{ガラスクロスの幅(m)×ガラスクロスを検査した長さ(m)}
に従って、前記白色スポットの発生頻度を求める。
ただし、前記白色スポットは、UVライトの照射によって白色の輪郭線が観察され、かつ、その輪郭線で閉じられている面積(輪郭線を含む面積である)が0.8cm2以上の欠点として定義されるものを前記白色スポットとしてカウントする。
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