JP7814996B2 - ダイシングダイボンディングシート及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
ダイシングダイボンディングシート及び半導体装置の製造方法Info
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Description
ダイシング終了後、裏面に切断後のフィルム状接着剤を備えた半導体チップ(フィルム状接着剤付き半導体チップ)は、支持シートから引き離されてピックアップされる。
[1]支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接接触して積層された熱硬化性のフィルム状接着剤と、を備えるダイシングダイボンディングシートであって、
前記フィルム状接着剤は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有するダイシングダイボンディングシート。
[2]前記フィルム状接着剤は、前記フィルム状接着剤100質量%に対して、前記アクリル樹脂(a)の含有量が10~30質量%である、[1]に記載のダイシングダイボンディングシート。
[3]前記フィルム状接着剤は、前記アクリル樹脂(a)100質量%に対して、カルボキシ基を有する構成単位の含有量が、1質量%以上である、[1]又は[2]に記載のダイシングダイボンディングシート。
[4]前記フィルム状接着剤が、熱硬化性成分(b)を含有する、[1]~[3]のいずれかに記載のダイシングダイボンディングシート。
[5]前記支持フィルムの構成材料がポリオレフィンである、[1]~[4]のいずれかに記載のダイシングダイボンディングシート。
[6]前記フィルム状接着剤が、無機充填材(d)を実質的に含有しない、[1]~[5]のいずれかに記載のダイシングダイボンディングシート。
前記半導体ウエハを分割することにより半導体チップを作製し、前記半導体ウエハの分割箇所に沿って前記フィルム状接着剤を切断してフィルム状接着剤付き半導体チップを作製する工程と、
前記支持フィルムから、前記フィルム状接着剤付き半導体チップを引き離して、ピックアップする工程と、
ピックアップされた前記フィルム状接着剤付き半導体チップを、前記フィルム状接着剤付き半導体チップ中のフィルム状接着剤によって、基板の回路形成面にダイボンディングする工程を含む、半導体装置の製造方法。
本発明の一実施形態に係るダイシングダイボンディングシートは、支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接接触して積層された熱硬化性のフィルム状接着剤と、を備える。
前記フィルム状接着剤は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有する。実施形態に係るダイシングダイボンディングシートは、前記フィルム状接着剤が、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有するので、半導体装置の製造において、支持フィルムからフィルム状接着剤付き半導体チップを引き離して、ピックアップする際に、支持フィルムにおけるフィルム状接着剤の残存を抑制できる。カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有するフィルム状接着剤は、極性が比較的大きくなる。支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接積層された熱硬化性のフィルム状接着剤との密着性は、フィルム状接着剤の極性が大きいことで、低く抑えられる。結果、支持フィルムにおけるフィルム状接着剤の残存が抑制できると考えられる。
また、本明細書においては、基板の回路が形成されている面も「回路形成面」と称する。
本実施形態のダイシングダイボンディングシートは、そのフィルム状接着剤によって、基板の回路形成面へ良好な状態でダイボンディングできる。
したがって、前記フィルム状接着剤の熱硬化物は、その接着対象物に対して、十分な接着力を有することが求められる。
なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
第1試験片99は、フィルム状接着剤の熱硬化物90と、前記熱硬化物90の一方の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)90bの全面に設けられた銅板91と、前記熱硬化物90の他方の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)90aの全面に設けられたシリコンチップ92と、を備えて構成されている。
前記熱硬化物90の大きさ(前記第1面90a及び第2面90bの大きさ)は2mm×2mmであり、前記熱硬化物90の厚さは20μmである。
シリコンチップ92の、前記熱硬化物90との接触面の大きさは、前記熱硬化物90の第1面90aの大きさに対して、同等以上であればよく、同じであることが好ましい。
シリコンチップ92の、前記熱硬化物90との接触面の平面形状は、矩形であることが好ましく、例えば正方形であってもよく、前記熱硬化物90の第1面90aの平面形状と同じであることが好ましい。
実施例で後述するように、フィルム状接着剤(図示略)の切断及び硬化によって前記熱硬化物90を形成し、シリコンウエハ(図示略)の分割によってシリコンチップ92を形成するときに、これら切断及び分割を連続的に行うプロセスを採用可能であり、その場合には、シリコンチップ92の前記熱硬化物90との接触面と、前記熱硬化物90の第1面90aとを、互いに同じ大きさで、かつ同じ形状とすることが可能であり、しかも、前記熱硬化物90の側面90cと、シリコンチップ92の側面92cと、の位置合わせも容易である。
銅板91の、前記熱硬化物90との接触面の平面形状は、銅板91が前記熱硬化物90の第2面90bの全面を覆うことが可能であれば、特に限定されず、例えば、矩形であってもよい。
前記接着力をより高精度に測定できる点から、押圧手段8の力を加える部位は平面であることが好ましく、押圧手段8はプレート状であることがより好ましい。
押圧手段8の構成材料としては、例えば、金属等が挙げられる。
ここで、「フィルム状接着剤の厚さ」とは、フィルム状接着剤全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるフィルム状接着剤の厚さとは、フィルム状接着剤を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
接着剤組成物中の、常温で気化しない成分同士の含有量の比率は、通常、フィルム状接着剤の前記成分同士の含有量の比率と同じとなる。なお、本明細書において、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15~25℃の温度等が挙げられる。
以下、フィルム状接着剤及び接着剤組成物の含有成分について、詳細に説明する。
アクリル樹脂(a)は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂であれば限定されない。前記アクリル樹脂(a)を含有するフィルム状接着剤を備えるダイシングダイボンディングシートを用いることにより、支持フィルムからフィルム状接着剤付き半導体チップを引き離して、ピックアップする際に、転写不良を防ぐことができる。
カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有するフィルム状接着剤を用いることにより、従来のフィルム状接着剤に比べて、フィルム状接着剤の極性を高めることができ、それにより、非極性の基材フィルムとの過度な密着性を抑制できると考えられる。また、アクリル樹脂(a)の組成を調整することにより、容易に、フィルム状接着剤を熱硬化させた熱硬化物の基板への接着性を優れるものとすることができる。
熱硬化性成分(b)は、熱硬化性を有し、フィルム状接着剤を熱硬化させるための成分である。
接着剤組成物及びフィルム状接着剤が含有する熱硬化性成分(b)は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
熱硬化性成分(b)は、これらの中でも、エポキシ樹脂(b1)及び熱硬化剤(b2)からなるエポキシ系熱硬化性樹脂であることが好ましい。
接着剤組成物及びフィルム状接着剤が含有するエポキシ系熱硬化性樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
エポキシ樹脂(b1)としては、公知のものが挙げられ、例えば、多官能系エポキシ樹脂、ビフェニル化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル及びその水添物、o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂等、2官能以上のエポキシ化合物が挙げられる。本明細書において、エポキシ樹脂(b1)とは、硬化性を有する、すなわち、未硬化のエポキシ樹脂を云う。
熱硬化剤(b2)は、エポキシ樹脂(b1)に対する硬化剤である。エポキシ樹脂(b1)及び熱硬化剤(b2)の組み合わせは、エポキシ系熱硬化性樹脂(本明細書においては、「エポキシ系熱硬化性樹脂(b)」と称することがある)として機能する。
接着剤組成物及びフィルム状接着剤が含有するエポキシ系熱硬化性樹脂(b)は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
熱硬化剤(b2)のうち、アミノ基を有するアミン系硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミド(DICY)等が挙げられる。
不飽和炭化水素基を有する熱硬化剤(b2)としては、例えば、フェノール樹脂の水酸基の一部が、不飽和炭化水素基を有する基で置換されてなる化合物、フェノール樹脂の芳香環に、不飽和炭化水素基を有する基が直接結合してなる化合物等が挙げられる。
熱硬化剤(b2)における前記不飽和炭化水素基は、上述の不飽和炭化水素基を有するエポキシ樹脂における不飽和炭化水素基と同様である。
熱硬化剤(b2)のうち、例えば、ビフェノール、ジシアンジアミド等の非樹脂成分の分子量は、特に限定されないが、例えば、60~500であることが好ましい。
熱硬化剤(b2)は、下記一般式(1)で表される、より具体的には、o-クレゾール型ノボラック樹脂であることが好ましい。
nの上限値は、本発明の効果を損なわない範囲で、特に限定されない。例えば、nが10以下であるo-クレゾール型ノボラック樹脂は、その製造又は入手がより容易である。
一般式(1)で表される熱硬化剤(b2)を用いたフィルム状接着剤は、このように保存安定性が高く、室温下での保存が可能であり、同様の理由で、接着剤組成物も保存安定性が高く、室温下での保存が可能である。
前記フィルム状接着剤が含有する他の成分としては、例えば、硬化促進剤(c)、無機充填材(d)、カップリング剤(e)、エネルギー線硬化性樹脂(g)、光重合開始剤(h)、汎用添加剤(i)等が挙げられる。これらの中でも、好ましい前記他の成分としては、硬化促進剤(c)、カップリング剤(e)が挙げられる。
紫外線は、例えば、紫外線源として高圧水銀ランプ、ヒュージョンランプ、キセノンランプ、ブラックライト又はLEDランプ等を用いることで照射できる。電子線は、電子線加速器等によって発生させたものを照射できる。
本明細書において、「エネルギー線硬化性」とは、エネルギー線を照射することにより硬化する性質を意味し、「非エネルギー線硬化性」とは、エネルギー線を照射しても硬化しない性質を意味する。
硬化促進剤(c)は、接着剤組成物及びフィルム状接着剤の硬化速度を調節するための成分である。
好ましい硬化促進剤(c)としては、例えば、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第3級アミン;2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類(1個以上の水素原子が水素原子以外の基で置換されたイミダゾール);トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類(1個以上の水素原子が有機基で置換されたホスフィン);テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩等が挙げられる。
フィルム状接着剤は、無機充填材(d)を含有することにより、その熱膨張係数の調整が容易となり、この熱膨張係数をフィルム状接着剤の貼付対象物に対して最適化することで、フィルム状接着剤を用いて得られる半導体パッケージの信頼性がより向上する。また、フィルム状接着剤が無機充填材(d)を含有することにより、フィルム状接着剤の熱硬化物の吸湿率を低減したり、放熱性を向上させたりすることもできる。
これらの中でも、無機充填材(d)は、シリカ、アルミナ又はこれらの表面改質品であることが好ましい。
なお、本明細書において「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、レーザー回折散乱法によって求められた粒度分布曲線における、積算値50%での粒子径(D50)の値を意味する。
フィルム状接着剤は、カップリング剤(e)を含有することにより、被着体に対する接着性及び密着性が向上する。また、フィルム状接着剤がカップリング剤(e)を含有することにより、その熱硬化物は耐熱性を損なうことなく、耐水性が向上する。カップリング剤(e)は、無機化合物又は有機化合物と反応可能な官能基を有する。
好ましい前記シランカップリング剤としては、例えば、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルメチルジエトキシシラン、3-(フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3-アニリノプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシラン、オリゴマー型又はポリマー型オルガノシロキサン等が挙げられる。
上述のアクリル樹脂(a)等の、他の化合物と結合可能なビニル基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、水酸基、カルボキシ基、イソシアネート基等の官能基を有するものを用いる場合、接着剤組成物及びフィルム状接着剤は、前記官能基を他の化合物と結合させて架橋するための架橋剤(f)を含有していてもよい。架橋剤(f)を用いて架橋することにより、フィルム状接着剤の初期接着力及び凝集力を調節できる。
接着剤組成物及びフィルム状接着剤は、エネルギー線硬化性樹脂(g)を含有していてもよい。フィルム状接着剤は、エネルギー線硬化性樹脂(g)を含有していることにより、エネルギー線の照射によって特性を変化させることができる。
汎用添加剤(i)は、公知のものでよく、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。好ましい汎用添加剤(i)としては、例えば、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、着色剤(染料、顔料)、ゲッタリング剤等が挙げられる。
接着剤組成物及びフィルム状接着剤の汎用添加剤(i)の含有量は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択すればよい。
接着剤組成物は、さらに溶媒を含有することが好ましい。溶媒を含有する接着剤組成物は、取り扱い性が良好となる。
前記溶媒は特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素;メタノール、エタノール、2-プロパノール、イソブチルアルコール(2-メチルプロパン-1-オール)、1-ブタノール等のアルコール;酢酸エチル等のエステル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;テトラヒドロフラン等のエーテル;ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等のアミド(アミド結合を有する化合物)等が挙げられる。
接着剤組成物が含有する溶媒は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
接着剤組成物は、これを構成するための各成分を配合することで得られる。
各成分の配合時における添加順序は特に限定されず、2種以上の成分を同時に添加してもよい。
溶媒を用いる場合には、溶媒を溶媒以外のいずれかの配合成分と混合してこの配合成分を予め希釈しておくことで用いてもよいし、溶媒以外のいずれかの配合成分を予め希釈しておくことなく、溶媒をこれら配合成分と混合することで用いてもよい。
各成分の添加及び混合時の温度並びに時間は、各配合成分が劣化しない限り特に限定されず、適宜調節すればよいが、温度は15~30℃であることが好ましい。
前記支持フィルムは、ダイシングダイボンディングシートにおいて、ダイシング時に半導体ウエハを固定するとともに、フィルム状接着剤を支持する働きを有し、ダイシング時にはフィルム状接着剤を介して半導体ウエハを固定する。前記支持フィルムは、フィルム状接着剤と直接接触させる側に粘着剤層を備えない。
前記支持フィルムは、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。支持フィルムが複数層からなる場合、これら複数層の構成材料及び厚さは、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。前記支持フィルムは1層からなるものが好ましい。
前記樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ノルボルネン樹脂等のポリオレフィン;エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-ノルボルネン共重合体等のエチレン系共重合体(モノマーとしてエチレンを用いて得られた共重合体);ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂(モノマーとして塩化ビニルを用いて得られた樹脂);ポリスチレン;ポリシクロオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート、すべての構成単位が芳香族環式基を有する全芳香族ポリエステル等のポリエステル;2種以上の前記ポリエステルの共重合体;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;ポリウレタン;ポリウレタンアクリレート;ポリイミド;ポリアミド;ポリカーボネート;フッ素樹脂;ポリアセタール;変性ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリスルホン;ポリエーテルケトン等が挙げられる。
また、前記樹脂としては、例えば、前記ポリエステルとそれ以外の樹脂との混合物等のポリマーアロイも挙げられる。前記ポリエステルとそれ以外の樹脂とのポリマーアロイは、ポリエステル以外の樹脂の量が比較的少量であるものが好ましい。
また、前記樹脂としては、例えば、ここまでに例示した前記樹脂の1種又は2種以上が架橋した架橋樹脂;ここまでに例示した前記樹脂の1種又は2種以上を用いたアイオノマー等の変性樹脂も挙げられる。
ここで、「支持フィルムの厚さ」とは、支持フィルム全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる支持フィルムの厚さとは、支持フィルムを構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
また、支持フィルムは、表面がプライマー処理を施されたものであってもよい。
また、支持フィルムは、帯電防止コート層;ダイシングダイボンディングシートを重ね合わせて保存する際に、支持フィルムが他のシートに接着することや、支持フィルムが吸着テーブルに接着することを防止する層等を有するものであってもよい。
通常、フィルム状接着剤と支持フィルムとの間の剥離力は、フィルム状接着剤の材質とそれと接する支持フィルムの材質により変化するものである。
フィルム状接着剤と支持フィルムとの間の剥離力は、次の様に測定することができる。
ダイシングダイボンディングシートを25mm×250mmの矩形状に切断したものを準備する。ポリスチレン板からなる硬質支持体の表面に両面テープが貼付されたものを用い、この両面テープに、25mm×250mmのダイシングダイボンディングシートのフィルム状接着剤を重ね合せ、23℃、相対湿度50%の環境下において2kgのゴムローラを、この重ね合せたものの上で一往復させることで、両面テープを介してダイシングダイボンディングシートを硬質支持体に貼付する。次いで、この貼付したものを23℃、相対湿度50%の同じ環境下で30分放置した後、測定装置として株式会社島津製作所製の万能引張試験機AG-ISを用い、ダイシングダイボンディングシートの支持フィルムをフィルム状接着剤から300mm/分の速度で180°の角度で剥離させたときの剥離力(N/25mm)を測定する。
なお、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示すダイシングダイボンディングシート102は、治具用接着剤層16を備えていない点以外は、図1に示すダイシングダイボンディングシート101と同じである。すなわち、ダイシングダイボンディングシート102においては、支持フィルム11の第1面11aにフィルム状接着剤13が積層され、フィルム状接着剤13の第1面13aの全面に、剥離フィルム15が積層されている。
換言すると、ダイシングダイボンディングシート102は、支持フィルム11、フィルム状接着剤13及び剥離フィルム15がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。
ここに示すダイシングダイボンディングシート103は、支持フィルム11を備え、支持フィルム11上にフィルム状接着剤23及び治具用接着剤層16を備えている。ダイシングダイボンディングシート103は、支持フィルム11の第1面11a上にフィルム状接着剤23が積層された構成を有する。
また、ダイシングダイボンディングシートにおいては、各層の大きさや形状は、目的に応じて任意に調節できる。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、上述の実施形態のダイシングダイボンディングシートの前記フィルム状接着剤の露出面に半導体ウエハの裏面を貼付する工程と、
前記半導体ウエハを分割することにより半導体チップを作製し、前記半導体ウエハの分割箇所に沿って前記フィルム状接着剤を切断してフィルム状接着剤付き半導体チップを作製する工程と、
前記支持フィルムから、前記フィルム状接着剤付き半導体チップを引き離して、ピックアップする工程と、
ピックアップされた前記フィルム状接着剤付き半導体チップを、前記フィルム状接着剤付き半導体チップ中のフィルム状接着剤によって、基板の回路形成面にダイボンディングする工程を含む。
フィルム状接着剤の露出面に半導体ウエハの裏面を貼付する工程においては、例えば、前記ダイシングダイボンディングシート中の前記フィルム状接着剤のうち、前記支持フィルム側とは反対側の面(すなわち第1面)を、半導体ウエハの裏面に貼付することにより、半導体ウエハを備え、前記半導体ウエハの裏面に、前記ダイシングダイボンディングシート中の前記フィルム状接着剤によって、前記ダイシングダイボンディングシートが貼付されて構成された積層体を作製する。
本工程は、従来のダイシングダイボンディングシートに代えて、上述の本発明の一実施形態に係るダイシングダイボンディングシートを用いる点を除けば、ダイシングダイボンディングシートを半導体ウエハの裏面に貼付する従来の方法と同じ方法で、行うことができる。
フィルム状接着剤付き半導体チップを作製する工程においては、前記積層体中の半導体ウエハの分割(半導体チップの作製)と、前記積層体中のフィルム状接着剤の切断と、を行う順番は、特に限定されず、半導体ウエハの分割及びフィルム状接着剤の切断の順で行ってもよいし、フィルム状接着剤の切断及び半導体ウエハの分割の順で行ってもよいし、半導体ウエハの分割及びフィルム状接着剤の切断を同時に行ってもよい。また、半導体ウエハの分割及びフィルム状接着剤の切断を同時に行わない場合には、半導体ウエハの分割及びフィルム状接着剤の切断を、連続的に行って行ってもよいし、段階的に行ってもよい。
例えば、ブレードダイシング、レーザー照射によるレーザーダイシング、又は研磨剤を含む水の吹き付けによるウォーターダイシング等の各ダイシングによって、半導体ウエハの分割及びフィルム状接着剤の切断を連続的に行うことができる。ただし、これは、半導体ウエハの分割方法、及びフィルム状接着剤の切断方法の一例である。
ピックアップする工程においては、公知の方法で、フィルム状接着剤付き半導体チップ集合体中のフィルム状接着剤付き半導体チップを、支持フィルムから引き離して、ピックアップできる。
本工程においては、上述の本発明の一実施形態に係るダイシングダイボンディングシートを用いることにより、支持フィルムがフィルム状接着剤と直接接触させるための粘着剤層を備えていなくても、フィルム状接着剤付き半導体チップのピックアップ時に、支持フィルムにおけるフィルム状接着剤の残存を抑制できる。
ダイボンディングする工程においては、公知の方法で、ピックアップ後のフィルム状接着剤付き半導体チップを、その中のフィルム状接着剤によって、基板の回路形成面にダイボンディングできる。
図4Bは、フィルム状接着剤付き半導体チップを作製する工程で得られるフィルム状接着剤付き半導体チップ集合体119Bを示している。フィルム状接着剤付き半導体チップ集合体119Bは、半導体チップ9’と、半導体チップ9’の裏面9b’に設けられた、切断後のフィルム状接着剤130と、を備えた複数個のフィルム状接着剤付き半導体チップ139’が、支持フィルム11上で保持されて、構成されている。
図4Cは、ピックアップする工程において、引き離し手段7を用いて、矢印I方向に、フィルム状接着剤付き半導体チップ139’を支持フィルム11から引き離して、ピックアップしている状態を示している。引き離し手段7としては、真空コレット等が挙げられる。なお、ここでは、引き離し手段7は、断面表示していない。支持フィルム11の第1面11aにおいては、フィルム状接着剤130の残存が抑制される。
図4Dは、ダイボンディングする工程において、半導体チップ9’をフィルム状接着剤130によって、基板5の回路形成面5aにダイボンディングした状態を示している。
本実施例および比較例において、略記しているモノマーの正式名称を、以下に示す。
MA:アクリル酸メチル
BA:アクリル酸n-ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
AA :アクリル酸
HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル
GMA:メタクリル酸グリシジル
本実施例及び比較例において、接着剤組成物の製造に用いた原料を以下に示す。
(a)-1:BA(84質量部)、MMA(8質量部)、AA(3質量部)及びHEA(5質量部)を共重合して得られたアクリル樹脂(重量平均分子量800000、ガラス転移温度-42℃)。
(a)-2:BA(86質量部)、MMA(8質量部)、AA(1質量部)及びHEA(5質量部)を共重合して得られたアクリル樹脂(重量平均分子量800000、ガラス転移温度-44℃)。
(a)-3:BA(85質量部)及びHEA(15質量部)を共重合して得られたアクリル樹脂(重量平均分子量800000、ガラス転移温度-49℃)。
(a)-4:BA(55質量部)、MA(10質量部)、GMA(20質量部)及びHEA(15質量部)を共重合して得られたアクリル樹脂(重量平均分子量800000、ガラス転移温度-28℃)。
(b1)-1:o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製「EOCN-102S、エポキシ当量205~217g/eq、軟化点55~77℃)
(b1)-2:トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬社製「EPPN-502H」、エポキシ当量167g/eq、軟化点54℃、分子量1200)
(b1)-3:液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「YL983U、エポキシ当量165~175g/eq)
(b1)-4:液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱ケミカル社製「jER828、エポキシ当量184~194g/eq)
[熱硬化剤(b2)]
(b2)-1:o-クレゾール型ノボラック樹脂(DIC社製「フェノライト(登録商標)KA-1160」、水酸基当量117g/eq、軟化点80℃、一般式(1)中のn:6~7)
[硬化促進剤(c)]
(c)-1:2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業社製「キュアゾール(登録商標)2PHZ-PW」、融点137~147℃)
(d)-1:エポキシ基で修飾された球状シリカ(アドマテックス社製「アドマナノ(登録商標)YA050C-MKK」、平均粒子径50nm)
[カップリング剤(e)]
(e)-1:エポキシ基、メチル基及びメトキシ基を有するオリゴマー型シランカップリング剤(信越シリコーン社製「X-41-1056」、エポキシ当量280g/eq)
[架橋剤(f)]
(f)-1:トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート三量体付加物(トーヨーケム社製「BHS8515」)
<<フィルム状接着剤の製造>>
<接着剤組成物の製造>
アクリル樹脂(a)-1(18質量部)、エポキシ樹脂(b1)-1(40質量部)、エポキシ樹脂(b1)-2(10質量部)、エポキシ樹脂(b1)-3(6質量部)、熱硬化剤(b2)-1(24質量部)、硬化促進剤(c)-1(0.3質量部)、カップリング剤(e)-1(1.0質量部)及び架橋剤(f)-1(0.7質量部)をメチルエチルケトンに溶解又は分散させて、23℃で撹拌することにより、上述のすべての成分の合計濃度が50質量%である接着剤組成物を得た。なお、ここに示すメチルエチルケトン以外の成分の配合量はすべて、溶媒成分を含まない目的物の量である。
ポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルムの片面がシリコーン処理により剥離処理されている剥離フィルム(リンテック社製「SP-PET381031」、厚さ38μm)を準備した。剥離フィルムの剥離処理面に、前記で得られた接着剤組成物を塗工し、100℃で1分加熱乾燥させることにより、厚さ20μmのフィルム状接着剤を形成し、剥離フィルム及びフィルム状接着剤が積層されたフィルム状接着剤シートを得た。
前記フィルム状接着剤シートの、フィルム状接着剤の露出面に、ポリオレフィン製フィルム(グンゼ社製、ファンクレア(登録商標)LLD♯80、厚さ80μm)を貼り合せた。これにより、ポリオレフィン製フィルム(支持フィルム)、フィルム状接着剤及び剥離フィルムがこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、ダイシングダイボンディングシートを得た。
(剥がしテープ)
基材上にUV硬化性の粘着剤層が積層されて構成されているダイシングテープ(リンテック株式会社製、Adwill(登録商標)、D-841)を剥がしテープとして準備した。
剥がしテープの粘着剤層の露出面と、ダイシングダイボンディングシートのフィルム状接着剤の露出面とを貼り合わせた。得られた積層体を、幅25mm×長さ25cmに裁断し、ダイシングダイボンディングシートの支持フィルムを剥離し、フィルム状接着剤の表面を露出させて、剥離力測定の試験片とした。シリコンウエハ(♯2000、厚さ:350μm)の研磨面に、前記試験片のフィルム状接着剤の露出面を貼付し、剥がしテープの基材側からにUV照射した(照度:230mW/cm2、光量:190mJ/cm2)。
万能引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフAG-IS)を用いて、シリコンウエハから、UV照射後の剥がしテープを剥離角度180°、剥離速度0.3m/minで剥離し、JIS Z0237:2009に準じて、6インチシリコンウエハに対するフィルム状接着剤の剥離力[N/25mm]を測定した。
なお、このとき、シリコンウエハに対するフィルム状接着剤の剥離力は、本来、フィルム状接着剤の基材と接する側の面の剥離力を測定したが、この剥離力は、フィルム状接着剤のシリコンウエハと接する側の面の剥離力と同じである。
上記と同じく、ダイシングテープ(リンテック株式会社製、Adwill(登録商標)、D-841)を剥がしテープとして準備した。
ラミネーター(株式会社エム・シー・ケー製、MCL-650)を用いて6インチシリコンウエハ(♯2000、厚さ:350μm)の研磨面に、ダイシングダイボンディングシートのフィルム状接着剤の面を60℃、速度0.3m/minで貼付した。ダイシングダイボンディングシートの支持フィルムを剥離し、剥き出しのフィルム状接着剤に、剥がしテープの粘着剤層をスキージで貼付した。これにより、剥がしテープの基材、粘着剤層、並びに、フィルム状接着剤及びシリコンウエハがこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層体を得た。この積層体に対して、剥がしテープの基材側からにUV照射した(照度:230mW/cm2、光量:190mJ/cm2)。
UV照射後の積層体をテープマウンタ(リンテック株式会社製RAD-2500)の吸着テーブル上に静置し、吸着固定した上で、UV照射後の剥がしテープを剥離角度180°、剥離速度0.3m/minで剥離して、リワーク性を以下の3段階の基準で評価した。
A:シリコンウエハからフィルム状接着剤を剥離することができ、シリコンウエハにフィルム状接着剤が全く残らなかった。
B:シリコンウエハの一部分に、フィルム状接着剤が残った。
C:シリコンウエハの全体に、フィルム状接着剤が残った。
[フィルム状接着剤付きシリコンチップの製造]
前記で得られた製造直後のダイシングダイボンディングシートの剥離フィルムを取り除いた。裏面が#2000研磨面となっているシリコンウエハ(直径200mm、厚さ350μm)の裏面(研磨面)に、60℃に加熱しながら、テープ貼合装置(リンテック社製「Adwill(登録商標)RAD2500」)を用いて、前記ダイシングダイボンディングシートを、そのフィルム状接着剤によって貼付した。この際、同時にシリコンウエハの外周部にダイシング用の治具であるリングフレームを、前記リングフレームのサイズに抜き加工した治具用接着剤層を介して貼付した。以上により、支持フィルム、フィルム状接着剤及びシリコンウエハがこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層体を得た。
以上により、ダイシングダイボンディングシートを用いて、シリコンチップと、前記シリコンチップの裏面に設けられたフィルム状接着剤と、を備えて構成された、複数個のフィルム状接着剤付きシリコンチップが、前記フィルム状接着剤によって、支持フィルム上に整列した状態で固定されている、フィルム状接着剤付きシリコンチップ群を製造した。
ピックアップ・ダイボンディング装置(キャノンマシナリー社製「BESTEM D-510」)を用いて、上記で得られたフィルム状接着剤付きシリコンチップ群中の100個のフィルム状接着剤付きシリコンチップを、下記のピックアップ条件で支持フィルムから引き離してピックアップした。このピックアップは、100個のフィルム状接着剤付きシリコンチップに対して行い、1個のフィルム状接着剤付きシリコンチップを、そのフィルム状接着剤側から1本のピンによって突き上げる方式で行った。
突き上げ高さ:200μm
突き上げ速度:20mm/s
エキスパンド量:4mm
ピックアップ荷重:1N
(評価基準)
A:フィルム状接着剤の残存箇所が5箇所以下であり、残存抑制効果が優れていた。
B:フィルム状接着剤の残存箇所が6~30箇所であり、良好であった。
C:フィルム状接着剤の残存箇所が31箇所以上であり、不良であった。
[第1試験片の作製]
上述の、フィルム状接着剤付きシリコンチップ群中のフィルム状接着剤付きシリコンチップを、支持フィルムから引き離してピックアップした。そして、マニュアルダイボンダー(CAMMAX Precima社製「EDB65」)を用いて、このフィルム状接着剤付きシリコンチップ中のフィルム状接着剤の露出面(シリコンチップ側とは反対側の面)全面を、銅板(厚さ500μm)の表面に圧着することにより、フィルム状接着剤付きシリコンチップを前記銅板上にダイボンディングした。このときのダイボンディングは、125℃に加熱したフィルム状接着剤付きシリコンチップに対して、その前記銅板への接触面に対して直交する方向に、2.45N(250gf)の力を3秒加えることで行った。
次いで、ダイボンディング後の銅板を、160℃で1時間加熱することにより、この銅板上のフィルム状接着剤を熱硬化させた。
以上により、銅板と、フィルム状接着剤の熱硬化物と、シリコンチップと、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された第1試験片99を作製した。
ボンドテスター(Dage社製「Series 4000」)を用いて、前記で得られた第1試験片99中の、フィルム状接着剤の熱硬化物の側面とシリコンチップの側面の位置合わせされた部位に対して、同時に、前記熱硬化物の一方の面に対して平行な方向に、200μm/sの速度で力を加えた。このとき、力を加えるための押圧手段としては、ステンレス鋼製のプレート状であるものを用い、押圧手段の銅板側の先端の位置を、銅板の、シリコンチップを搭載している側の表面から7μmの高さとなるように調節することにより、押圧手段を銅板に接触させないようにした。そして、前記熱硬化物が破壊されるか、又は、前記熱硬化物が銅板から剥離する、までに加えられた力の最大値を測定し、その測定値を前記熱硬化物の接着力(N/2mm□)として採用した。また、下記基準に従って、フィルム状接着剤の熱硬化物の接着力を評価した。結果を表1に示す。
(評価基準)
A:熱硬化物の接着力が101N/2mm□以上であり、優れていた。
B:熱硬化物の接着力が51~100N/2mm□以上であり、良好であった。
C:熱硬化物の接着力が50N/2mm□以下であり、不良であった。
[実施例2~4、比較例1~2]
接着剤組成物の含有成分の種類及び含有量が、表1及び表2に示すとおりとなるように、接着剤組成物の製造時における、配合成分の種類及び配合量を変更した点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、フィルム状接着剤及びダイシングダイボンディングシートを製造し、実施例1の場合と同じ方法で、フィルム状接着剤を評価した。結果を表1及び表2に示す。
また、実施例1~4のダイシングダイボンディングシートにおけるフィルム状接着剤は、シリコンウエハに対するフィルム状接着剤の剥離力が1.4N/25mm未満であり、リワーク性が優れていた。
さらに、実施例1~4においては、フィルム状接着剤の熱硬化物の接着力が51N/2mm□以上であり、十分な接着力を有していた。特に、実施例1~2、4においては、実施例1~2、4においては、フィルム状接着剤の熱硬化物の接着力が111N/2mm□以上であり、優れた接着力を有していた。
比較例1~2のダイシングダイボンディングシートは、フィルム状接着剤付きシリコンチップのピックアップ時に、支持フィルムにおけるフィルム状接着剤の残存を抑制できなかった。
比較例2においては、フィルム状接着剤の熱硬化物の接着力が34N/2mm□であり、接着力が不十分であった。
Claims (7)
- 支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接接触して積層された熱硬化性のフィルム状接着剤と、を備えるダイシングダイボンディングシートであって、
前記フィルム状接着剤は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有し、
前記フィルム状接着剤は、前記フィルム状接着剤100質量%に対して、前記アクリル樹脂(a)の含有量が10~30質量%である、ダイシングダイボンディングシート。 - 前記フィルム状接着剤は、前記アクリル樹脂(a)100質量%に対して、カルボキシ基を有する構成単位の含有量が、1質量%以上である、請求項1に記載のダイシングダイボンディングシート。
- 前記フィルム状接着剤が、熱硬化性成分(b)を含有する、請求項1又は2に記載のダイシングダイボンディングシート。
- 前記支持フィルムの構成材料がポリオレフィンである、請求項1~3のいずれかに記載のダイシングダイボンディングシート。
- 前記フィルム状接着剤が、無機充填材(d)を実質的に含有しない、請求項1~4のいずれかに記載のダイシングダイボンディングシート。
- 支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接接触して積層された熱硬化性のフィルム状接着剤と、を備えるダイシングダイボンディングシートであって、
前記フィルム状接着剤は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有し、
大きさが2mm×2mmで厚さが20μmである前記フィルム状接着剤の熱硬化物と、前記熱硬化物の一方の面の全面に設けられた、厚さが500μmである銅板と、前記熱硬化物の他方の面の全面に設けられた、厚さが350μmであるシリコンチップと、を備えており、前記熱硬化物の側面と前記シリコンチップの側面が位置合わせされて構成された第1試験片を作製し、前記銅板を固定した状態で、前記第1試験片中の前記熱硬化物の側面と前記シリコンチップの側面の位置合わせされた部位に対して、同時に、前記熱硬化物の一方の面に対して平行な方向に、200μm/sの速度で力を加えたとき、前記熱硬化物が破壊されるか、前記熱硬化物が前記銅板から剥離するか、又は、前記熱硬化物が前記シリコンチップから剥離する、までに加えられた前記力の最大値が、60N/2mm□以上である、ダイシングダイボンディングシート。 - 支持フィルムと、前記支持フィルムの一方の面上に直接接触して積層された熱硬化性のフィルム状接着剤と、を備えるダイシングダイボンディングシートの前記フィルム状接着剤の露出面に半導体ウエハの裏面を貼付する工程と、
前記半導体ウエハを分割することにより半導体チップを作製し、前記半導体ウエハの分割箇所に沿って前記フィルム状接着剤を切断してフィルム状接着剤付き半導体チップを作製する工程と、
前記支持フィルムから、前記フィルム状接着剤付き半導体チップを引き離して、ピックアップする工程と、
ピックアップされた前記フィルム状接着剤付き半導体チップを、前記フィルム状接着剤付き半導体チップ中のフィルム状接着剤によって、基板の回路形成面にダイボンディングする工程を含み、
前記フィルム状接着剤は、カルボキシ基を有するアクリル樹脂(a)を含有する、半導体装置の製造方法。
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