JPS6258772B2 - - Google Patents
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- JPS6258772B2 JPS6258772B2 JP58196122A JP19612283A JPS6258772B2 JP S6258772 B2 JPS6258772 B2 JP S6258772B2 JP 58196122 A JP58196122 A JP 58196122A JP 19612283 A JP19612283 A JP 19612283A JP S6258772 B2 JPS6258772 B2 JP S6258772B2
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Description
本発明は一酸化炭素(以下CO)吸収分離剤の
製造方法に関し、特にCOを選択的に吸収し、か
つ水に対する劣化性が少ない固体状の上記分離剤
の製造方法に関する。 従来、ガス分離用剤として式M〓M〓Xo・芳
香族(M〓:Cu等の第1−B族の金属、M〓:
Al等の第−A族の金属、X:ハロゲン、芳香
族:C6〜12の単環式芳香族炭化水素又はハロゲン
化芳香族炭化水素)の二金属塩錯体の芳香族炭化
水素又はハロゲン化芳香族炭化水素溶液からなる
液体状の吸収剤(特開昭57−21328号公報)、
CuAlX4(X:ハロゲン原子)を有する二金属塩
(特公昭48−35041号)等が提案されているが、こ
れらはいずれもプロピレン等の不飽和炭化水素ガ
スを吸収分離するためのものであり、またガス吸
収有効成分自体が不安定であつて、特に被処理ガ
ス中に水分が存在すると短期間に吸収性能を劣化
してしまうという欠点があつた。 最近になつて、ハロゲン化銅()、ハロゲ
ン化アルミニウム()、芳香族炭化水素よりな
る液体状の吸収剤(特開昭58−24321号公報)、
ハロゲン化銅()、ハロゲン化アルミニウム
()、ポリスチレン類よりなる固体状の吸収剤
(特開昭58−49436号公報)、ハロゲン化銅
()、ハロゲン化アルミニウム()、活性炭又
はグラフアイトよりなる固体状の吸収剤(特開昭
58−124516号公報)を用いて、製鉄所、製油所、
石油化学工場等で副生するCO含有混合ガス中か
ら、合成化学の基礎原料として有用なCOを選択
的に吸収分離する方法が提案された。 しかし、上記の液体状吸収剤は、前述の不飽
和炭化水素吸収剤と同様、水分に対する劣化性が
著るしく、長期間安定してCOを吸収分離するこ
とはできない。上記の固体吸収剤も耐水劣化性
が低く、しかもハロゲン化銅()とハロゲン化
アルミニウム()を担持し得る量が少ないとい
う問題があり、また上記の活性炭等で固体吸収
剤としたものは、水に対する劣化性は少ないもの
の、活性炭はCOに限らず、混合ガス中の他の成
分をも多量に吸着してしまい、COの選択性に欠
けるという難点を有している。 本発明は、これらの欠点を排除し、COの高選
択性吸収分離性能を有すると共に水に対する劣化
性が極めて少ない固体状のCO吸収分離剤を製造
し得る方法を提案するものである。 すなわち本発明は、ハロゲン化銅()および
ハロゲン化アルミニウム()の有機溶媒溶液
を、多孔性無機酸化物(アルミナを除く、以下同
じ)に十分接触させ、次いで遊離有機溶媒を除去
することを特徴とする一酸化炭素吸収分離剤の製
造法に関するものである。 本発明方法におけるハロゲン化銅()のハロ
ゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素、フツ素のい
ずれも有効であるが、コストや入手のし易さ等か
ら通常は塩化第1銅が使用される。 ハロゲン化アルミニウム()のハロゲンとし
ても、塩素、臭素、ヨウ素、フツ素のいずれも有
効であるが、通常は上記と同様の理由で塩化アル
ミニウムが使用される。なお、ハロゲン化アルミ
ニウム()は一般に不純物を含むので、昇華法
等によつて精製して用いられるが、前記した従来
の溶液法のように高度に精製する必要はない。 また、本発明方法における有機溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、二硫化炭素、ジクロルメタン等汎用のものが
使用される。 ただし、上記ハロゲン化銅()およびハロゲ
ン化アルミニウム()を溶解する能力がない溶
媒、あるいはこれら化合物を分解、還元、あるい
は酸化する溶媒は好ましくない。例えば、四塩化
炭素やクロロホルムは上記芳香族化合物に比しハ
ロゲン化アルミニウム()の溶解性が著しく低
く、本発明方法に使用することは不適である。ま
た、一般的に溶媒中に水が含まれる場合はハロゲ
ン化アルミニウム()が部分的に分解され固形
分とハロゲン酸を発生するので、使用溶媒中への
水分の混入は厳に避けるべきである。 更に、本発明方法で得られる吸収分離剤は、
CO吸収後の脱離操作が通常加温ないし減圧にて
行われるため、低沸点溶媒ないし高揮発性溶媒は
好ましくない。何故なら、本発明方法による吸収
分離剤は、後述するような錯塩と担体の無機酸化
物とが一体化したものであるが、その錯塩のハロ
ゲン化アルミニウム側が担体の無機酸化物と有機
溶媒との協同作用により疎水性に保たれていると
推定され、この有機溶媒が上記脱離操作の際に揮
発してしまうと、疎水性が失われ、水に対する劣
化性が大きくなるからである。 従つて、本発明方法においては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族化合物が好ましい有
機溶媒として挙げられる。 本発明方法において、上記のハロゲン化銅
()とハロゲン化アルミニウム()は、有機
溶媒に別々に、あるいは共に溶解させ、これを多
孔性無機酸化物に十分接触させる。接触方法は、
含浸法、浸漬法、噴霧法等が採用され、なかでも
必要以上に有機溶媒を使用せず、担体細孔容積に
ほぼ見合う量の溶液量で十分な含浸法が一般的で
ある。 ところで、本発明方法による吸収分離剤として
の能力は、銅が1価の状態で作用しているとき
に、著しいCO選択性、吸収性を示す。この銅を
1価で保持する働きを持つのがハロゲン化アルミ
ニウム()であり、特に以下に述べる錯塩中に
両者が等モルで〔例えばCuAlX4(X:ハロゲ
ン、以下同じ)等として〕存在しているときに能
力が最大となると考えられる。 そこで本発明方法においては、このような錯塩
を形成するために、上述の有機溶媒溶液を多孔性
無機酸化物に十分接触させた後に、水分がない状
態で、好ましくは不活性ガス中で、40〜60℃、4
〜2時間の加温操作を行う。この加温操作によ
り、Cu()、Al()、有機化合物、Xからな
る錯塩が形成され、また該錯塩は上述したように
担体の無機酸化物とも何らかの結合を形成するも
のと推定される。そして、この加温操作により、
遊離の有機溶媒も一部除去される。 なお、上記の加温操作は、有機溶媒溶液を多孔
性無機酸化物に接触される前であつてもよい。 ハロゲン化銅()とハロゲン化アルミニウム
()の比は、上述したようにモル比で1:1が
好ましく、余剰のハロゲン化アルミニウム()
が存在しないようにすることが望ましい。 有機溶媒溶液の濃度は、ハロゲン化銅()と
ハロゲン化アルミニウム()が溶解し得る濃度
であればよく、必要以上に希釈する必要はない。
一般的には、ハロゲン化銅()、ハロゲン化ア
ルミニウム()が、無機酸化物に対してトータ
ルで5〜50wt%担持される溶液濃度および量で
あればよい。 また、多孔性無機酸化物は、ハロゲン化銅
()とハロゲン化アルミニウム()が十分に
分散し得、かつ有機溶媒の一部とともに固定化し
得る能力を持つものが使用される。ただしCu
()を還元、酸化せず、しかもハロゲン化アル
ミニウム()を分解しないものである必要があ
る。 斯る多孔性無機酸化物としては、遊離水を含ま
ないもので、かつ十分な表面積を持つものが好ま
しい。表面積は余り大き過ぎると、必要以上に銅
ないしアルミニウムを固定不活性化したり、細孔
が小さくなり過ぎて錯塩の分散性を低下させる。
従つて、110〜1200℃、好ましくは450〜1100℃、
より好ましくは500〜900℃で焼成され、BET表
面積で40〜400m2/g、より好ましくは50〜350
m2/gとなつているものが好適であり、更に銅
()および/又はアルミニウム()をイオン
交換的に分散するような無機酸化物が選定され
る。具体的には、シリカ、シリカアルミナ、チタ
ニア、シリカマグネシア、ジルコニア、アルミナ
マグネシア等が使用され、特に優れた分散担持能
を示すシリカが好適である。 本発明方法においては前述の接触、加温操作の
後、遊離有機溶媒を減圧除去する。このとき前述
と同様の加温(すなわち、水分のない状態、好ま
しくは不活性ガス中で40〜60℃の加温)を加える
こともできる。この除去操作は液相状態の有機溶
媒がなくなるまで行うことが重要である。何故な
ら、本発明方法による固体状吸収分離剤が十分な
耐水性を発揮するのはCu()とAl()が多
孔性無機酸化物に完全に固定化している場合であ
り、遊離有機溶媒が液相状態で細孔内に保持され
たままであると、前述の従来の液体状吸収剤にみ
られるように水によつて容易にCOの選択吸収性
能を劣化してしまうからである。 次下、実施例をあげて本発明方法を更に具体的
に説明する。 実施例 1 塩化アルミニウム()は、市販の特級試薬
(ここではキシダ化学工業(株)製のもの)を昇華法
により精製し不純物を取り除いて用い、トルエン
は市販の特級試薬(ここでは和光純薬工業(株)製の
もの)を金属ナトリウムで脱水後、蒸留して使用
した。塩化銅()は市販の特級試薬(ここでは
小島化学薬品(株)製のもの)をそのまま使用した。 乾燥窒素下で、200mlのロータリーエバポレー
ター中に上記の塩化アルミニウム()0.8g
(6mmol)と上記の塩化銅()0.6g(6m
mol)を入れ、トルエン20mlを加えて溶解し、ロ
ータリーエバポレーターを回転し、かきまぜつ
つ、60℃で2時間加熱保温した。なお、上記の窒
素は市販の窒素(ここでは帝国酸素(株)製の純度
99.999%のもの)を使用直前に市販のモレキユラ
ーシーブ3A(ここでは日化精工(株)製のもの)を
充填した塔に通過させて精製したものを使用し
た。 一方、別の200mlロータリーエバポレーター
に、800℃にて焼成されて市販されているシリカ
ゲル(富士ダヴイソン社製商品名ID GEL、BET
表面積248m2/g)を10g入れ、真空ポンプを用
いてナスフラスコ内部を十分に脱気した後、この
中に滴下ロートを用いて、先に調製した塩化アル
ミニウム()および塩化銅()のトルエン溶
液を加えた。10分間かくはんを続けたのち、ロー
タリーエバポレーター内を減圧(6mmHg)にし
て一昼夜放置し、トルエンを十分に除去して吸収
剤を調整した。これにより得られた吸収剤は
11.93gであつた。 この吸収剤の性能を確認するため、200mlのロ
ータリーエバポレーター内に該吸収剤を入れ
1atmの一酸化炭素と窒素の混合ガス(一酸化炭
素分圧0.79atm、窒素分圧0.21atm)1を入れ
た容器と結合し、ロータリーエバポレーターを回
転しかきまぜつつ、26℃で一酸化炭素の吸収操作
を行つた。この吸収操作は一酸化炭素と窒素の混
合ガスをエアーポンプを用いて、1.4/minで
循環して吸収剤の上を通過させることにより行つ
た。なお、該一酸化炭素と窒素の混合ガスは市販
品(ここでは製鉄化学工業(株)製の純度CO:78.82
%、N2:21.18%のもの)を使用直前に市販の脱
酸素塔(日化精工(株)製のもの)を通過させて精製
したものを使用した。 一酸化炭素吸収量は、ガスビユーレツト法によ
り26℃で測定した。一酸化炭素の吸収は迅速で、
10分後の一酸化炭素吸収量は3.0mmolであつた。 次に、吸収剤を1atmで90℃に加熱し、吸収し
た一酸化炭素を放出させた。 一方、窒素ガス(上述の市販品を精製したも
の)1を入れた容器と、蒸留水を入れた洗気び
んを結合し、エアーポンプにて窒素ガスを洗気び
んに通すことにより26℃の飽和水蒸気圧分の水
(20000ppm)を窒素ガス中に混入し、該ガスを
上記の一酸化炭素放出後の吸収剤の上に0.8/
minで10分間循環させた(以下、この操作を水処
理という)。 その後、この吸収剤を26℃で、エバポレーター
を回転させながら1atmの一酸化炭素と窒素の混
合ガス(一酸化炭素分圧0.79atm、窒素分圧
0.21atm)(上述の市販品を精製したもの)1
を入れた容器と結合し、エアーポンプを用いて吸
収剤の上を循環させて再度一酸化炭素の吸収操作
を行つた。 この場合の一酸化炭素の吸収も迅速であり、10
分後には、2.1mmolの一酸化炭素を吸収した。 次に吸収剤を、1atmで90℃に加熱し、吸収し
た一酸化炭素を放出させた。 その後、上述の水処理、吸収、放出を繰返し、
一酸化炭素の吸収量を測定した。この結果を後述
の表−3に示す。 実施例 2〜6 実施例1の800℃にて焼成したシリカゲルの代
わりに表−1の無機酸化物を使用した以外は実施
例1と同様の操作を行つた。一酸化炭素の吸収量
を後述の表−3に合わせて示す。
製造方法に関し、特にCOを選択的に吸収し、か
つ水に対する劣化性が少ない固体状の上記分離剤
の製造方法に関する。 従来、ガス分離用剤として式M〓M〓Xo・芳
香族(M〓:Cu等の第1−B族の金属、M〓:
Al等の第−A族の金属、X:ハロゲン、芳香
族:C6〜12の単環式芳香族炭化水素又はハロゲン
化芳香族炭化水素)の二金属塩錯体の芳香族炭化
水素又はハロゲン化芳香族炭化水素溶液からなる
液体状の吸収剤(特開昭57−21328号公報)、
CuAlX4(X:ハロゲン原子)を有する二金属塩
(特公昭48−35041号)等が提案されているが、こ
れらはいずれもプロピレン等の不飽和炭化水素ガ
スを吸収分離するためのものであり、またガス吸
収有効成分自体が不安定であつて、特に被処理ガ
ス中に水分が存在すると短期間に吸収性能を劣化
してしまうという欠点があつた。 最近になつて、ハロゲン化銅()、ハロゲ
ン化アルミニウム()、芳香族炭化水素よりな
る液体状の吸収剤(特開昭58−24321号公報)、
ハロゲン化銅()、ハロゲン化アルミニウム
()、ポリスチレン類よりなる固体状の吸収剤
(特開昭58−49436号公報)、ハロゲン化銅
()、ハロゲン化アルミニウム()、活性炭又
はグラフアイトよりなる固体状の吸収剤(特開昭
58−124516号公報)を用いて、製鉄所、製油所、
石油化学工場等で副生するCO含有混合ガス中か
ら、合成化学の基礎原料として有用なCOを選択
的に吸収分離する方法が提案された。 しかし、上記の液体状吸収剤は、前述の不飽
和炭化水素吸収剤と同様、水分に対する劣化性が
著るしく、長期間安定してCOを吸収分離するこ
とはできない。上記の固体吸収剤も耐水劣化性
が低く、しかもハロゲン化銅()とハロゲン化
アルミニウム()を担持し得る量が少ないとい
う問題があり、また上記の活性炭等で固体吸収
剤としたものは、水に対する劣化性は少ないもの
の、活性炭はCOに限らず、混合ガス中の他の成
分をも多量に吸着してしまい、COの選択性に欠
けるという難点を有している。 本発明は、これらの欠点を排除し、COの高選
択性吸収分離性能を有すると共に水に対する劣化
性が極めて少ない固体状のCO吸収分離剤を製造
し得る方法を提案するものである。 すなわち本発明は、ハロゲン化銅()および
ハロゲン化アルミニウム()の有機溶媒溶液
を、多孔性無機酸化物(アルミナを除く、以下同
じ)に十分接触させ、次いで遊離有機溶媒を除去
することを特徴とする一酸化炭素吸収分離剤の製
造法に関するものである。 本発明方法におけるハロゲン化銅()のハロ
ゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素、フツ素のい
ずれも有効であるが、コストや入手のし易さ等か
ら通常は塩化第1銅が使用される。 ハロゲン化アルミニウム()のハロゲンとし
ても、塩素、臭素、ヨウ素、フツ素のいずれも有
効であるが、通常は上記と同様の理由で塩化アル
ミニウムが使用される。なお、ハロゲン化アルミ
ニウム()は一般に不純物を含むので、昇華法
等によつて精製して用いられるが、前記した従来
の溶液法のように高度に精製する必要はない。 また、本発明方法における有機溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、二硫化炭素、ジクロルメタン等汎用のものが
使用される。 ただし、上記ハロゲン化銅()およびハロゲ
ン化アルミニウム()を溶解する能力がない溶
媒、あるいはこれら化合物を分解、還元、あるい
は酸化する溶媒は好ましくない。例えば、四塩化
炭素やクロロホルムは上記芳香族化合物に比しハ
ロゲン化アルミニウム()の溶解性が著しく低
く、本発明方法に使用することは不適である。ま
た、一般的に溶媒中に水が含まれる場合はハロゲ
ン化アルミニウム()が部分的に分解され固形
分とハロゲン酸を発生するので、使用溶媒中への
水分の混入は厳に避けるべきである。 更に、本発明方法で得られる吸収分離剤は、
CO吸収後の脱離操作が通常加温ないし減圧にて
行われるため、低沸点溶媒ないし高揮発性溶媒は
好ましくない。何故なら、本発明方法による吸収
分離剤は、後述するような錯塩と担体の無機酸化
物とが一体化したものであるが、その錯塩のハロ
ゲン化アルミニウム側が担体の無機酸化物と有機
溶媒との協同作用により疎水性に保たれていると
推定され、この有機溶媒が上記脱離操作の際に揮
発してしまうと、疎水性が失われ、水に対する劣
化性が大きくなるからである。 従つて、本発明方法においては、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族化合物が好ましい有
機溶媒として挙げられる。 本発明方法において、上記のハロゲン化銅
()とハロゲン化アルミニウム()は、有機
溶媒に別々に、あるいは共に溶解させ、これを多
孔性無機酸化物に十分接触させる。接触方法は、
含浸法、浸漬法、噴霧法等が採用され、なかでも
必要以上に有機溶媒を使用せず、担体細孔容積に
ほぼ見合う量の溶液量で十分な含浸法が一般的で
ある。 ところで、本発明方法による吸収分離剤として
の能力は、銅が1価の状態で作用しているとき
に、著しいCO選択性、吸収性を示す。この銅を
1価で保持する働きを持つのがハロゲン化アルミ
ニウム()であり、特に以下に述べる錯塩中に
両者が等モルで〔例えばCuAlX4(X:ハロゲ
ン、以下同じ)等として〕存在しているときに能
力が最大となると考えられる。 そこで本発明方法においては、このような錯塩
を形成するために、上述の有機溶媒溶液を多孔性
無機酸化物に十分接触させた後に、水分がない状
態で、好ましくは不活性ガス中で、40〜60℃、4
〜2時間の加温操作を行う。この加温操作によ
り、Cu()、Al()、有機化合物、Xからな
る錯塩が形成され、また該錯塩は上述したように
担体の無機酸化物とも何らかの結合を形成するも
のと推定される。そして、この加温操作により、
遊離の有機溶媒も一部除去される。 なお、上記の加温操作は、有機溶媒溶液を多孔
性無機酸化物に接触される前であつてもよい。 ハロゲン化銅()とハロゲン化アルミニウム
()の比は、上述したようにモル比で1:1が
好ましく、余剰のハロゲン化アルミニウム()
が存在しないようにすることが望ましい。 有機溶媒溶液の濃度は、ハロゲン化銅()と
ハロゲン化アルミニウム()が溶解し得る濃度
であればよく、必要以上に希釈する必要はない。
一般的には、ハロゲン化銅()、ハロゲン化ア
ルミニウム()が、無機酸化物に対してトータ
ルで5〜50wt%担持される溶液濃度および量で
あればよい。 また、多孔性無機酸化物は、ハロゲン化銅
()とハロゲン化アルミニウム()が十分に
分散し得、かつ有機溶媒の一部とともに固定化し
得る能力を持つものが使用される。ただしCu
()を還元、酸化せず、しかもハロゲン化アル
ミニウム()を分解しないものである必要があ
る。 斯る多孔性無機酸化物としては、遊離水を含ま
ないもので、かつ十分な表面積を持つものが好ま
しい。表面積は余り大き過ぎると、必要以上に銅
ないしアルミニウムを固定不活性化したり、細孔
が小さくなり過ぎて錯塩の分散性を低下させる。
従つて、110〜1200℃、好ましくは450〜1100℃、
より好ましくは500〜900℃で焼成され、BET表
面積で40〜400m2/g、より好ましくは50〜350
m2/gとなつているものが好適であり、更に銅
()および/又はアルミニウム()をイオン
交換的に分散するような無機酸化物が選定され
る。具体的には、シリカ、シリカアルミナ、チタ
ニア、シリカマグネシア、ジルコニア、アルミナ
マグネシア等が使用され、特に優れた分散担持能
を示すシリカが好適である。 本発明方法においては前述の接触、加温操作の
後、遊離有機溶媒を減圧除去する。このとき前述
と同様の加温(すなわち、水分のない状態、好ま
しくは不活性ガス中で40〜60℃の加温)を加える
こともできる。この除去操作は液相状態の有機溶
媒がなくなるまで行うことが重要である。何故な
ら、本発明方法による固体状吸収分離剤が十分な
耐水性を発揮するのはCu()とAl()が多
孔性無機酸化物に完全に固定化している場合であ
り、遊離有機溶媒が液相状態で細孔内に保持され
たままであると、前述の従来の液体状吸収剤にみ
られるように水によつて容易にCOの選択吸収性
能を劣化してしまうからである。 次下、実施例をあげて本発明方法を更に具体的
に説明する。 実施例 1 塩化アルミニウム()は、市販の特級試薬
(ここではキシダ化学工業(株)製のもの)を昇華法
により精製し不純物を取り除いて用い、トルエン
は市販の特級試薬(ここでは和光純薬工業(株)製の
もの)を金属ナトリウムで脱水後、蒸留して使用
した。塩化銅()は市販の特級試薬(ここでは
小島化学薬品(株)製のもの)をそのまま使用した。 乾燥窒素下で、200mlのロータリーエバポレー
ター中に上記の塩化アルミニウム()0.8g
(6mmol)と上記の塩化銅()0.6g(6m
mol)を入れ、トルエン20mlを加えて溶解し、ロ
ータリーエバポレーターを回転し、かきまぜつ
つ、60℃で2時間加熱保温した。なお、上記の窒
素は市販の窒素(ここでは帝国酸素(株)製の純度
99.999%のもの)を使用直前に市販のモレキユラ
ーシーブ3A(ここでは日化精工(株)製のもの)を
充填した塔に通過させて精製したものを使用し
た。 一方、別の200mlロータリーエバポレーター
に、800℃にて焼成されて市販されているシリカ
ゲル(富士ダヴイソン社製商品名ID GEL、BET
表面積248m2/g)を10g入れ、真空ポンプを用
いてナスフラスコ内部を十分に脱気した後、この
中に滴下ロートを用いて、先に調製した塩化アル
ミニウム()および塩化銅()のトルエン溶
液を加えた。10分間かくはんを続けたのち、ロー
タリーエバポレーター内を減圧(6mmHg)にし
て一昼夜放置し、トルエンを十分に除去して吸収
剤を調整した。これにより得られた吸収剤は
11.93gであつた。 この吸収剤の性能を確認するため、200mlのロ
ータリーエバポレーター内に該吸収剤を入れ
1atmの一酸化炭素と窒素の混合ガス(一酸化炭
素分圧0.79atm、窒素分圧0.21atm)1を入れ
た容器と結合し、ロータリーエバポレーターを回
転しかきまぜつつ、26℃で一酸化炭素の吸収操作
を行つた。この吸収操作は一酸化炭素と窒素の混
合ガスをエアーポンプを用いて、1.4/minで
循環して吸収剤の上を通過させることにより行つ
た。なお、該一酸化炭素と窒素の混合ガスは市販
品(ここでは製鉄化学工業(株)製の純度CO:78.82
%、N2:21.18%のもの)を使用直前に市販の脱
酸素塔(日化精工(株)製のもの)を通過させて精製
したものを使用した。 一酸化炭素吸収量は、ガスビユーレツト法によ
り26℃で測定した。一酸化炭素の吸収は迅速で、
10分後の一酸化炭素吸収量は3.0mmolであつた。 次に、吸収剤を1atmで90℃に加熱し、吸収し
た一酸化炭素を放出させた。 一方、窒素ガス(上述の市販品を精製したも
の)1を入れた容器と、蒸留水を入れた洗気び
んを結合し、エアーポンプにて窒素ガスを洗気び
んに通すことにより26℃の飽和水蒸気圧分の水
(20000ppm)を窒素ガス中に混入し、該ガスを
上記の一酸化炭素放出後の吸収剤の上に0.8/
minで10分間循環させた(以下、この操作を水処
理という)。 その後、この吸収剤を26℃で、エバポレーター
を回転させながら1atmの一酸化炭素と窒素の混
合ガス(一酸化炭素分圧0.79atm、窒素分圧
0.21atm)(上述の市販品を精製したもの)1
を入れた容器と結合し、エアーポンプを用いて吸
収剤の上を循環させて再度一酸化炭素の吸収操作
を行つた。 この場合の一酸化炭素の吸収も迅速であり、10
分後には、2.1mmolの一酸化炭素を吸収した。 次に吸収剤を、1atmで90℃に加熱し、吸収し
た一酸化炭素を放出させた。 その後、上述の水処理、吸収、放出を繰返し、
一酸化炭素の吸収量を測定した。この結果を後述
の表−3に示す。 実施例 2〜6 実施例1の800℃にて焼成したシリカゲルの代
わりに表−1の無機酸化物を使用した以外は実施
例1と同様の操作を行つた。一酸化炭素の吸収量
を後述の表−3に合わせて示す。
【表】
実施例 7〜8
実施例1のトルエンの代りに表−2の溶媒を使
用した以外は、実施例1と同様の操作を行つた。
結果を表−3に合わせて示す。
用した以外は、実施例1と同様の操作を行つた。
結果を表−3に合わせて示す。
【表】
実施例1で製造した吸収剤と、活性炭(武田薬
品製白鷺C表面積約1300m2/g)をシリカゲルの
代りに用いて実施例1の製造条件に準拠して製造
した吸収剤について、一酸化炭素の選択吸収能を
比較するために、一酸化炭素、二酸化炭及び窒素
からなる混合ガス(CO分圧0.71atm、CO2分圧
0.10atm、N2分圧0.19atm)を用いた比較試験を
行なつた。 それぞれの吸収剤を10gづつ採取して実施例1
の試験条件の下でガス吸収量を測定したところ、
実施例1の吸収剤は一酸化炭素を1.7mmol、二酸
化炭素を0.03mmol吸収したが上記活性炭を用い
た吸収剤は一酸化炭素を2.2mmol、二酸化炭素を
0.24mmol吸収した。なお、上記の活性炭より表
面積の小さな活性炭を用いて上記と同様の性能試
験を行なつたが、ガス吸収量は上記とほぼ同じで
あつた。 以上の試験より実施例1の吸収剤におけるシリ
カゲルの代りに活性炭を用いた吸収剤は一酸化炭
素を吸収するとともに相当量の二酸化炭素を吸収
するのに対して、実施例1の吸収剤は二酸化炭素
の吸収量が低く、一酸化炭素の選択吸収能が非常
に優れていることがわかる。 以上の実施例、比較例及び比較試験から明らか
なように、本発明方法で製造される一酸化炭素吸
収分離剤は、一酸化炭素の選択吸収能に優れ、水
に対する劣化の度合が極めて低く、長期間安定し
て一酸化炭素の吸収分離に供することができるも
のである。
品製白鷺C表面積約1300m2/g)をシリカゲルの
代りに用いて実施例1の製造条件に準拠して製造
した吸収剤について、一酸化炭素の選択吸収能を
比較するために、一酸化炭素、二酸化炭及び窒素
からなる混合ガス(CO分圧0.71atm、CO2分圧
0.10atm、N2分圧0.19atm)を用いた比較試験を
行なつた。 それぞれの吸収剤を10gづつ採取して実施例1
の試験条件の下でガス吸収量を測定したところ、
実施例1の吸収剤は一酸化炭素を1.7mmol、二酸
化炭素を0.03mmol吸収したが上記活性炭を用い
た吸収剤は一酸化炭素を2.2mmol、二酸化炭素を
0.24mmol吸収した。なお、上記の活性炭より表
面積の小さな活性炭を用いて上記と同様の性能試
験を行なつたが、ガス吸収量は上記とほぼ同じで
あつた。 以上の試験より実施例1の吸収剤におけるシリ
カゲルの代りに活性炭を用いた吸収剤は一酸化炭
素を吸収するとともに相当量の二酸化炭素を吸収
するのに対して、実施例1の吸収剤は二酸化炭素
の吸収量が低く、一酸化炭素の選択吸収能が非常
に優れていることがわかる。 以上の実施例、比較例及び比較試験から明らか
なように、本発明方法で製造される一酸化炭素吸
収分離剤は、一酸化炭素の選択吸収能に優れ、水
に対する劣化の度合が極めて低く、長期間安定し
て一酸化炭素の吸収分離に供することができるも
のである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ハロゲン化銅()およびハロゲン化アルミ
ニウム()の有機溶媒溶液を、多孔性無機酸化
物(アルミナを除く)に十分接触させ、次いで遊
離有機溶媒を除去することを特徴とする一酸化炭
素吸収分離剤の製造法。 2 500〜900℃で焼成され、表面積が50〜350
m2/gの多孔性無機酸化物(アルミナを除く)を
使用することを特徴とする特許請求の範囲1記載
の方法。 3 多孔性無機酸化物としてシリカを使用するこ
とを特徴とする特許請求の範囲1又は2記載の方
法。 4 有機溶媒として芳香族化合物を使用すること
を特徴とする特許請求の範囲1、2又は3記載の
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58196122A JPS6090037A (ja) | 1983-10-21 | 1983-10-21 | 一酸化炭素吸収分離剤の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58196122A JPS6090037A (ja) | 1983-10-21 | 1983-10-21 | 一酸化炭素吸収分離剤の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6090037A JPS6090037A (ja) | 1985-05-21 |
| JPS6258772B2 true JPS6258772B2 (ja) | 1987-12-08 |
Family
ID=16352604
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58196122A Granted JPS6090037A (ja) | 1983-10-21 | 1983-10-21 | 一酸化炭素吸収分離剤の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6090037A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0672005B2 (ja) * | 1985-11-08 | 1994-09-14 | 千代田化工建設株式会社 | 一酸化炭素の吸着分離方法 |
| JPS6372337A (ja) * | 1986-09-12 | 1988-04-02 | Asada Kagaku Kogyo Kk | 吸着剤 |
| US8210024B2 (en) | 2009-10-16 | 2012-07-03 | The Boeing Company | Damage impactor |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6049022B2 (ja) * | 1982-01-22 | 1985-10-30 | 英史 平井 | 混合ガスより一酸化炭素を分離する方法 |
| JPS58156516A (ja) * | 1982-03-13 | 1983-09-17 | Toho Rayon Co Ltd | 繊維状活性炭およびその使用法 |
-
1983
- 1983-10-21 JP JP58196122A patent/JPS6090037A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6090037A (ja) | 1985-05-21 |
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