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JPH0642798B2 - 誘導電動機の磁束制御方法 - Google Patents
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JPH0642798B2 - 誘導電動機の磁束制御方法 - Google Patents

誘導電動機の磁束制御方法

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JPH0642798B2
JPH0642798B2 JP61275582A JP27558286A JPH0642798B2 JP H0642798 B2 JPH0642798 B2 JP H0642798B2 JP 61275582 A JP61275582 A JP 61275582A JP 27558286 A JP27558286 A JP 27558286A JP H0642798 B2 JPH0642798 B2 JP H0642798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は可変電圧可変周波数(VVVF)インバータに
よる誘導電動機の磁束制御方法に関するもので、磁束ベ
クトルが円周を等分した領域のうちどの領域に存在する
かを検出する磁束ベクトル位置検出手段の領域分割のた
めの等分線の位置を可変として、各領域での電圧ベクト
ルの接線成分(トルク成分)と法線成分(増磁または減
磁成分)の大きさを制御することにより、例えば誘導電
動機の低速,軽負荷時における磁束ベクトルのリサージ
ュの歪みを軽減させることを可能にするものである。
これにより電流波形の歪みも軽減し、誘導電動機の制御
上、低速,軽負荷時の特性の向上が大いに期待できる。
〔従来の技術〕
本発明にかかる誘導電動機の磁束制御方式の基本動作
は、電気学会論文誌Bの106巻1号第9ページの「瞬時
すべり周波数制御に基づく誘導電動機の新高速トルク制
御法」なる論文に記載されている。
この論文は、電動機入力電圧を検出し、これを制御回路
内で積分したものを電動機磁束としている。すなわち、
いわゆる磁束演算形の制御方式であり、磁束ベクトルの
長さが与えられた磁束指令に追従し、かつ円軌跡を描く
ようなインバータ出力電圧を選ぶ。
また、電動機発生トルクを前記磁束と電動機入力電流の
ベクトル積として演算し、その大きさが与えられたトル
ク指令に追従するようなインバータ出力電圧を選ぶ。制
御は磁束およびトルクの瞬時値が所定の誤差内に保持さ
れるよう行われ、インバータ出力電圧は高速度で時々刻
々更新される。
第7図は上記論文に記載された制御方式に、本出願人が
先に特願昭61-99228号により提案したPWMインバータ
の出力電圧検出方式を採用したトルク制御系のブロック
図であり、直流電圧源1より正母線1aおよび負母線1bを
経て、3相PWMインバータ3を介して3相誘導電動機
6に給電する。制御回路7は指令および検出された電
流,電圧信号を処理し、PWMインバータ3のスイッチ
ング素子の通電信号を発生する。
PWMインバータ3はトランジスタとダイオードをそれ
ぞれ逆並列接続してなる6個のアームから構成されてい
るが、図のように3個の切換スイッチSu,Sv,Swとして表
すことができる。
PWMインバータ3の各出力端子から電流検出器5u,5v,
5wを経て3相誘導電動機に給電すると共に、直流側正負
母線間に電圧検出器2が接続され、これら検出器と後述
するスイッチ状態変数から各相電流および各相電圧が検
出できるようになっている。
3相かご形誘導電動機の1次端子電圧および電流をそれ
ぞれ とし、2次電流を とすると、電圧方程式は ただし、記号 は直軸,横軸すなわちd,q2軸変換された量のベトク
ル表示であり、例えば はd軸成分をv1d,q軸成分をv1qとすると で示され、 も同様に定義される。なお、式左辺のはd,q両軸
成分とも0の場合を表し、かご形回転子の場合2次電圧
はこのようにとなる。
式における定数は R1;1次巻線抵抗 L11;1次インダクタンス R2;2次巻線抵抗 L22;2次インダクタンス M;相互インダクタンス mは回転角速度,pは微分演算子,jはベクトル積を
表す。
一方、磁束の定義として、1次磁束 式の第1行を展開して 式を代入し、整理すると 両辺を積分すると すなわち、電動機1次磁束は式の積分演算により求め
られる。
各切換スイッチSu,Sv,Swは、正母線1a側に倒れる場合と
負母線1b側に倒れる場合とがあり、中間位置をとること
はない。前者を状態1,後者を状態0とするとインバー
タの出力状態は下に示すスイッチ状態変数表ですべてを
表すことができる。
ここに、kは切換スイッチ状態を示す番号で、この8通
りしか存在しない。また、▲▼,▲▼はd,q
2軸成分で表したスイッチ状態変数で、実際のd,q軸
電圧v1d,v1qは、これに直流電圧源1の電圧Vと を乗じ と表せる。
先のスイッチ状態変数表を図示したのが第8図であり、
v1の横の括弧内は切換スイッチSu,Sv,Swの状態を示して
おり、kが増加するに従って時計方向に60°ずつステッ
プする電圧ベクトルを表している。
なお、k=0およびk=7は零ベクトルと呼ばれるもの
で、図では原点に一致する。k=0およびk=7はそれ
ぞれインバータの出力となる第7図の切換スイッチSu,S
v,Swがすべて正母線1a側に倒れるか、または負母線1b側
に倒れるかの違いはあるが、誘導電動機6の線間電圧は
いずれも0となり、3相短絡モードである。また、u,
v,w相の基準軸は後述する式により、それぞれ、k
=1,k=3,k=5の方向に対応する。
瞬時トルクTは式の1次磁束 と1次電流 のベクトル積として式により求められる。
ここで、φ1d,φ1qおよびi1d,i1qはそれぞれ1次
磁束 および1次電流 をd,q2軸に分解したときの各成分である。
ブロック701および703bは切換スイッチSu,Sv,Swの状態
と電圧検出器2で検出した直流電圧源の電圧Vとから1
次端子電圧v1を算出するブロックであり、スイッチ状態
変数表と式とから算出される。
ブロック702は電流検出器5u,5v,5wにより検出された3
相電流iu,iv,iwを、次式によりd,q2軸成分に変換す
るブロックである。
この1次電流 に、ブロック703aにおいて1次巻線抵抗R1を乗じ、ブロ
ック704において1次端子電圧v1から1次巻線抵抗R1
1次電流i1の積を減算する。
ブロック705は式に従って磁束を積分演算するブロッ
クであり、1次磁束 のd,q両軸成分φ1d,φ1qが求められ、ブロック
710にて磁束ベクトル長φが次式により求められる。
更に、ブロック710では、第9図の磁束状態図に示すよ
うに、1次磁束 ベクトルのd軸を基準とする時計方向の回転角θが、境
界線として30°,90°,150°,210°,270°,330°の
60°毎に仕切られるどの領域に属しているかによって制
御フラグfθを次のように発生する。
-30°≦θ<30°;fθ=I 30°≦θ<90°;fθ=II 90°≦θ<150°;fθ=III 150°≦θ<210°;fθ=IV 210°≦θ<270°;fθ=V 270°≦θ<330°;fθ=VI 第10図はヒステリシスコンパレータの状態制御図で、
磁束ベクトル長φが磁束指令値▲φ ▼に対し、誤
差限界Δφを用いて となるように制御するための制御フラグfφを発生す
る。すなわち、磁束ベクトル長φが増加して上限であ
に達すると減磁を指令する制御フラグfφ=0を発生
し、また磁束ベクトル長φが減少して下限である に達すると増磁を指令する制御フラグfφ=1を発生す
る。
かくして、磁束ベクトル長φは第10図に示される矢
印の方向にリミットサイクルを描くようにして制御され
ることになるが、実際には、ブロック706で式により
算出された磁束ベクトル長φがブロック708において
磁束指令値▲φ ▼から減算され、ブロック711にお
いて第10図の状態制御図に従い制御フラグfφ=1,
0を発生する。
第10図に示した磁束のリミットサイクルは、第9図に
関していえば、1次磁束 のベクトルの頭部が常に図示された円環部分に存在する
ように制御されていることに対応する。
第10図による制御フラグfφと第9図で説明した制御
フラグfθとが組合わされて、例えばfφ=1,fθ=
Iの制御フラグが立っているとすると、領域が−30°≦
θ<30°における増磁モードを意味するから、1次磁束 ベクトルに積分されるべき1次電圧 ベクトルは円の外向き成分を持ったものとなり、第8図
からk=1,2,6のいずれかのみが選ばれる可能性が
ある。
ブロック707はブロック702,705の両出力のベクトル積を
式により演算した瞬時トルクTを算出するブロックで
あり、ブロック709においてトルク指令Tから瞬時ト
ルクTを減算し、トルク指令Tと式により求められ
た瞬時トルクTとの差が所定の誤差限界以内に押えられ
るように、ブロック712において第11図の状態制御図
に従って制御フラグfτを発生する。
第11図は3値ヒステリシスコンパレータの状態制御図
で、電動機力行時はトルク偏差T−Tが上限値ΔT
(ΔT>0)に達すると、加速モードの制御フラグf
τ=1を発生する。電動機が加速されてトルク偏差が下
限値−ΔT(ΔT>0)に達すると、零ベクトルモ
ードの制御フラグfτ=0を発生し、トルクが漸減して
再び偏差が増加し上限値ΔTに達すると加速モードに
移り、第11図の上半部のヒステリシスループを矢印方
向に周回するリミットサイクルを描く。
これを時間領域にて表すと第12図のトルク波形図に示
すごとく瞬時トルクTは変動し、トルク指令Tを挾ん
で上・下の偏差分ΔT+ΔTの帯域内を往復する。
次に、電動機が回生制動を行っている時は第11図の下
半部のヒステリシスループを描くことになり、トルク偏
差が負の下限値ΔT(ΔT>0)に達すると減速モ
ードの制御フラグfτ=−1を発生する。以下、カ行時
と同時に矢印の方向のリミットサイクルを繰り返す。か
くしてブロック712は制御フラグfτ=1,0,−1を
出力する。
ブロック713はブロック710,711,712から出力される3個
の制御フラグfθ,fφ,fτの各組み合わせに最も適
したインバータ出力電圧を決定するブロックであり、第
9図で説明した1次磁束 のベクトル長と回転方向をこれら3個の制御フラグf
θ,fφ,fτが制御する。
例えば前述のごとく制御フラグfφ=1,fθ=Iの場
合には、電圧ベクトルをスイッチ状態変数表のkに従っ
で表すとすると、電圧ベクトルとして選ばれる可能性が
あるのはk=1,2,6のいずれかであるが、このとき
制御フラグfτ=1ならば、時計方向に回転する成分を
持つベクトルk=2すなわち出力電圧ベクトル が選ばれる。もしfτ=−1のときは fτ=0のときはゼロベクトルで、 または が選ばれる。
次に示すスイッチングテーブルは、3個の制御フラグf
φ,fθ,fτのすべての組み合わせについて出力電圧
ベクトルの番号kの値を示したもので、毎演算サイクル
毎にブロック713においてこのスイッチングテーブルを
参照することにより、インバータ3へスイッチング信号
を送り、磁束およびトルクの瞬時制御が行われる。
インバータ周波数は第9図の1次磁束 ベクトルの回転速度と考えることができるが、これは外
部から与えられるものではなく、式による電圧ベクト
ルの積算結果として生ずるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記のような技術においてはトルクの制御系が磁束の制
御系より優先している。このことは、例えば磁束ヒステ
リシスコンパレータが増磁を指令する制御フラグfφ=
1を発生すると共に、トルクヒステリシスコンパレータ
が零ベクトルモードの制御フラグfτ=0を発生した場
合は、前記スイッチングテーブルのfφ=1,fτ=0
からk=0又は7の出力電圧ベクトルが選択される。
これにより、 の零ベクトルが出力されて、磁束ヒステリシスコンパレ
ータの増磁を指令する制御フラグfφ=1は無視され、
増磁の要求は満足されないことが知られる。
特に、誘導電動機が低速,軽負荷で、トルクヒステリシ
スコンパレータが高頻度で零ベクトルモードの制御フラ
グfτ=0を発生するときは、磁束指令はトルクの制御
フラグに優先されてことごとく無視され磁束が不充分と
なり、その結果磁束ベクトル長φは縮み、磁束ベクト
ルのリサージュ波形は第13図に示すごとく歪みを生じ
る。トルクの制御フラグfτ=0により出力される零ベ
クトルの出力電圧により1次磁束 のベクトルの回転は停止し、且つ原点に向って減衰する
ので、増磁が不充分であると6角形の各辺が内側に凹ん
だリサージュ波形となる。
磁束ベクトルのリサージュ波形のこのように歪むと電流
波形も歪み、磁束の不足分を補うために磁化電流成分が
増加し、結局誘導電動機の1次電流 は増加して制御上好ましくはない。
すなわち、第7図により説明した従来の方式では低速運
転時に上記のように磁束および電流の歪みが大きくな
り、このために誘導電動機の低速運転が困難になる欠点
があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は前記のようにトルク制御系が磁束制御系に対し
て優先しているために、磁束指令が無視されトルク指令
のみ尊重される弊害を緩和するための磁束制御方法を提
供するものである。
第9図の磁束状態図で説明したように、1次磁束 ベクトルが円周を等分した領域のうちどの領域に存在す
るかを検出するための領域分割のため等分線の位置が、
従来はd軸を基準として時計方向の回転角θを30°,90
°,150°,210°,270°,330°の60°毎になるよう仕
切っていた。
この領域分割のための等分線の位置を、回転角θの順方
向にα°だけシフトさせた新しい領域を考える。従来の
スイッチングテーブルは、第9図に示したようにシフト
角α°=0のときの1次磁束 ベクトルの存在位置を領域I,II,III,IV,V,VIに
分けたもので、その領域において最も接線成分すなわち
トルク成分の大きい電圧ベクトル▲▼(k)を選び出
したものである。
回転角θの順方向にα°だけシフトさせた新しい等分線
による領域において、1次磁束 ベクトルがどの領域に属しているかによって制御フラグ
fθを次のように発生するようにする。
−30°+α≦θ<30°+α;fθ=I 30°+α≦θ<90°+α;fθ=II 90°+α≦θ<150°+α;fθ=III 150°+α≦θ<210°+α;fθ=IV 210°+α≦θ<270°+α;fθ=V 270°+α≦θ<330°+α;fθ=VI このようにすることにより、電圧ベクトル の法線成分すなわち増磁成分を大きくすることができ
る。
第1図(a)は領域分割のための等分線の位置を順方向に
α°だけシフトさせた場合のベクトル図で、第1図(b)
は理解を容易にするために第8図に示した電圧ベクトル の図を再度揚げたものである。
破線で示した従来の等分線の位置から順方向にα°だけ
シフトした位置に新しい等分線が一点鎖線で示されてい
る。
今、第1図(a)に示すごとく、例えば1次磁束 ベクトルの位置が330°よりは大きく330°+αよりは小
さい場合を考えると、破線で示した従来の領域分割によ
る場合は制御フラグfθ=Iを出力するのに対して、一
点鎖線で示す新しい領域分割による場合は制御フラグf
θ=VIが出力される。
従って、増磁を指令する制御フラグfφ=1,加速モー
ドの制御フラグfτ=1が発生している場合には、スイ
ッチングテーブルに従って、従来の領域分割による場合
は電圧ベクトル を発生していたが、α°だけシフトした新しい領域分割
による場合は電圧ベクトル を発生することになる。
すなわち、α°だけシフトした新しい領域分割を採用す
ることにより、接線成分即ちトルクを成分が減少し、法
線成分即ち増磁成分が増大する。以上の説明から解るよ
うに、制御フラグfθを選択する領域分割のための等分
線の位置を順方向にα°だけシフトし、そのシフト角α
を0≦α<60°の範囲で可変とすることにより、、電圧
ベクトル のトルクおよび磁束の各成分を可変とすることができ
る。
〔作用〕
制御フラグfθを選択する領域分割のための3本の等分
線をL,L,Lとする。第2図は領域分割のため
の等分線の図で、fθ=VIとfθ=Iおよびfθ=III
とfθ=IVの境界線をL、fθ=Iとfθ=IIおよび
fθ=IVとfθ=Vの境界線をL、fθ=IIとfθ=
IIIおよびfθ=Vとfθ=VIの境界線をLとし、直
線L,L,Lのd軸に対する勾配をそれぞれm1,m
2,m3とする。
d軸を表す直線をLdとすると、直線L,L,L
それぞれ次のように表される。
=m1Ld L=m2Ld L=m3Ld ここで勾配m1,m2,m3は m1=−tan(−30°+α) m2=−tan(+30°+α) m3=−tan(−90°+α) で表すことができる。従って、シフト角αを指定すれば
領域分割のための3本の等分線を決定することができ
る。
シフト角αの大きさは、磁束ベクトルの位相の変化率即
ちと、トルク指令T*の関数として与えてやれば、1
次磁束 ベクトルの回転周波数、即ちインバータの駆動周波数と
トルクの両者によって制御すればよい。例えばシフト角
αと磁束ベクトルの位相変化率およびトルク指令T*
との関係式を α=f(,T*) で表すものとし、,T*が所定値を越えたらαを0に
する。1次磁束 ベクトルの位相変化率が所定値を下まわる低速である
ならばα→大とし、またトルク指令T*の絶対値が所定
値を下まわる低トルク指令の場合にもα→大とすればよ
い。
以上のように、領域の分割のための3本の等分線を所要
角度αだけシフトすることにより、電圧ベクトル のトルク成分は減少し、増磁成分が増加する。
第3図は電圧ベクトルのトルク成分と増磁成分を説明す
るためのベクトル図である。例えば制御フラグfθ=I
を発生する1次磁束 ベクトルの角度θの領域は、従来は−30°≦θ<30°と
していたが、領域分割のための等分線をそれぞれ順方向
にα°だけシフトした場合は−30°+α≦θ<30°+α
となる。
今、増磁を指令する制御フラグfφ=1,加速モードの
制御フラグfτ=1が発生している場合には、上記の領
域で電圧ベクトル を選択するので、その間のトルク成分vT(接線成分)の
割合は cos(α)〜cos(60°+α) となり、0<α<60°の範囲で従来より減少するが、増
磁成分vφ(法線成分)の割合は sin(α)〜sin(60°+α) となり、0<α<60°の範囲で従来より増加する。
以上の説明は制御フラグfθ=Iを発生する領域につい
てのみ行ったが、その他のいずれの領域についても、0
<α<60°の範囲で領域分割のための等分線を順方向へ
α°だけシフトすることにより、電圧ベクトル のトルク成分を減少せしめると共に、、増磁成分を増加
させることができる。
〔実施例〕
制御フラグfθを判別するための等分線をシフトする角
度αと磁束ベクトルの位相変化率およびトルク指令T
*との関係式 α=f(,T*) としては種々のものが考えられるが、以下一実施例につ
いて説明する。
シフト角αを磁束ベクトルの変化率の函数であるk
1と、トルク指令T*の函数であるk2とにより次式のよう
に定義する。
α=30k1k2 第4図はとk1との関係を示すグラフであり、磁束ベク
トルの変化率により0≦k1≦1の範囲でk1は変化す
る。ここでは定格速度の1/10程度とする。すなわ
ち、k1は速度の評価係数であり、低速では1に漸近して
シフト角αは大きい値を得ることになり、磁束ベクトル
の変化率が定格速度の1/10程度以上になるとシフト
角αは0になる。
第5図はT*とk2の関係を示すグラフであり、トルク指
令T*の大きさにより0≦k2≦1の範囲でk2は変化す
る。ここで▲T* 1▼は定格トルクの1/10程度とする。
すなわち、k2はトルク指令の評価係数であり、トルク指
令の小さいときは1に漸近し、シフト角αは大きい値を
取り得ることになり、定格トルクの1/10程度以上にな
るとk2は0になってシフト角αは0となる。
このような函数k1,k2を使った評価函数 α=30k1k2 により、全運転範囲で磁束およびトルクが正しく評価さ
れて制御され、従来問題となった低速での誘導電動機の
制御の困難さを大幅に改善することが可能である。
第6図はこの評価函数による制御装置のブロック図で、
第7図のブロック図に示した制御回路7に第6図の太線
で示した部分を追加すればよい。
ブロック800はブロック705から出力される1次磁束 のd,q両軸成分φ1d,φ1qを受けて、1次磁束 ベクトルの位相の変化率を演算するブロックであり、
その出力を受けたブロック801は第4図に示したグラフ
から函数k1を算出する。
ブロック709に送られるトルク指令T*は同時にブロック
802にも送られ、ブロック802は第5図に示したグラフか
ら函数k2を算出する。函数k1,k2はブロック803に送ら
れ、、評価函数α=30k1k2が演算され、ブロック804に
送出される。
ブロック804においては、評価函数としてのαをシフト
角とし、制御フラグfθを選択する領域分割のための3
本の等分線L,L,Lの勾配m1,m2,m3をtanの関
数テーブルから算出しブロック710へ送る。ブロック710
ではこれらの3直線に区分される領域に従って、制御フ
ラグfθ=I,II,II,IV,V,VIを送出する。
〔発明の効果〕
誘導電動機の電圧および電流信号から磁束およびトルク
の瞬時値を演算し、磁束およびトルクを所定の許容誤差
内で指令値に追従するように、増磁,減磁および力行,
楕行,回生の状況を生じる6ステップの電圧ベクトルを
選択する、インバータによる誘導電動機の制御方式にお
いて、この電圧ベクトルを選択するための1次磁束ベク
トルの存在領域をシフトすることにより、電圧ベクトル
のトルクを成分と磁束成分の割合を可変とすることがで
きる。
従来は低速,軽負荷時にはトルクを必要としないため零
ベクトルを優先して選択することにより磁束が減衰し、
磁束ベクトルの軌跡が歪んで制御上問題になっており、
特に超低速では制御は困難であるとされていた。
本発明にかかる誘導電動機の磁束制御方法によって1次
磁束ベクトル領域判定角をシフトすることにより、低速
時の磁束軌跡の歪は減少して真円に漸近し、電流波形の
歪も減少して誘導電動機の効率も向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は領域分割のための等分線の位置を順方向に
α°だけシフトさせた場合のベクトル図、第1図(b)は
電圧ベクトル のベクトル図、、第2図は領域分割のための等分線の
図、第3図は電圧ベクトルのトルク成分と増磁成分を説
明するためのベクトル図、第4図は函数k1の磁束ベクト
ルの変化率との関係を示すグラフ、第5図は函数k2
トルク指令T*との関係を示すグラフ、第6図は本発明
にかかる制御装置のブロック図、第7図は従来のトルク
制御系のブロック図、第8図はスイッチ状態変数表によ
る電圧ベクトル図、第9図は磁束状態図、第10図は磁束
のヒステリシスコンパレータの状態制御図、第11図はト
ルクの3値ヒステリシスコンパレータの状態制御図、第
12図はトルク波形図、第13図は磁束ベクトルのリサージ
ュ波形図である。 1……直流電圧源、2……電圧検出器、3……PWMイ
ンバータ、5u,5v,5w……電流検出器、6……誘導電動
機、7……制御回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧および電流信号から磁束およびトルク
    の瞬時値を演算し、該演算磁束ベクトルの長さが所定の
    許容誤差内で与えられた磁束指令に追従するように増磁
    および減磁信号を発生する第1比較手段と、インバータ
    のスイツチング状態で決まる6個の出力電圧ベクトルと
    なす角がすべて(π/6)となる3本の区分線により平
    面を6つの領域に分割し、現在前記磁束ベクトルがこれ
    ら6領域のうちのどこに存在するかを検出する磁束ベク
    トル位置検出手段と、前記トルクの瞬時値が所定の許容
    誤差内で与えられたトルク指令に追従するようにトルク
    の増減信号を発生する第2比較手段を備えると共に、第
    1,第2比較手段および磁束位置検出手段の出力結果の
    組み合わせから予め準備された所定の評価関数を最適化
    するスイッチングパターンを実行する可変電圧可変周波
    数インバータによる回転磁束の円近似制御を行う制御方
    式において、前記磁束ベクトル位置検出のための3本の
    領域区分線の位置を可変制御するための信号は速度帰還
    信号または磁束ベクトル位相角変化率信号の関数とし、
    該信号が所定値より小さい電動機低速運転時には、前記
    領域区分線の位置角を30°を限度として該信号の低下
    に応じ回転方向にシフトする如く前記関数を設定して成
    ることを特徴とする誘導電動機の磁束制御方法。
  2. 【請求項2】前記磁束ベクトル位置検出手段の領域区分
    線の位置を可変制御するための信号は速度帰還信号また
    は磁束ベクトル位相角変化率信号とトルク指令信号の2
    変数関数とし、速度帰還信号または磁束ベクトル位相角
    変化率信号が所定値より低い低速運転時で、かつトルク
    指令値が所定値より小さいときは、前記領域区分線の位
    置角を30°を限度として磁束位相変化率の低下および
    トルク指令の低下に応じ回転方向にシフトする如く前記
    関数を設定する特許請求の範囲第(1)項記載の誘導電動
    機の磁束制御方法。
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