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JPH0813530B2 - 塩素含有樹脂成型品 - Google Patents
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JPH0813530B2 - 塩素含有樹脂成型品 - Google Patents

塩素含有樹脂成型品

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JPH0813530B2
JPH0813530B2 JP62180574A JP18057487A JPH0813530B2 JP H0813530 B2 JPH0813530 B2 JP H0813530B2 JP 62180574 A JP62180574 A JP 62180574A JP 18057487 A JP18057487 A JP 18057487A JP H0813530 B2 JPH0813530 B2 JP H0813530B2
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chlorine
acid
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containing resin
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敏之 八木
英毅 北田
晃 藤原
欣治 行徳
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Takiron Co Ltd
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Takiron Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塩素含有樹脂の成型品に関し、特に半導体等
の電子部品の製造設備、梱包容器、その機器ケース、更
には生化学、医療、医薬、食品関連の用途等に好適に用
いられる新規な塩素含有樹脂成型品に関する。
(従来の技術) 塩素含有樹脂の代表例である塩化ビニル(以下、PVC
と略称する)樹脂は安価・強靭且つ耐薬品性、二次加工
性に優れていることから合成樹脂成型品として広く用い
られている。該PVC樹脂は樹脂構造の特性から、成型時
の温度によりHおよびCl元素が遊離して脱塩酸し、成型
品が黄変乃至黒変する為、樹脂原料中に事前にPVC樹脂
用安定剤を添加させておくのが一般的である。斯かる安
定剤としてはPb或はSn系金属化合物の安定剤が主に用い
られており、PVC以外の他の塩素含有樹脂においても同
様の金属系安定剤が用いられていた。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、近時半導体を主体とした電子部品の発展は
目覚ましいものがあるが、斯かる半導体の製造設備や半
導体部品の梱包容器、該半導体を用いた機器のケースな
どの関連機器にも合成樹脂成型品が用いられるようにな
ったことは周知の通りである。このような製造設備を用
いた電子部品の製造工程においては、水洗・酸洗等の種
々の処理をしなければならず、また梱包容器、機器ケー
ス等においても然りであり、上記のごとくPb或はSnなど
の金属化合物を安定剤として含む塩素含有樹脂は、上記
処理の際にこれらの金属元素が溶出し、電子部品等に悪
影響を及ぼすことになる為、高品質の半導体、例えば1
メガビットの半導体用の部材としては使用出来なかっ
た。さらに、上記の製造設備の外装材も金属元素を含む
塩素含有樹脂を用いると、該外装材が摩耗等によりはが
れたり、金属元素が折出したりし、これが雰囲気中に発
散して電子部品等に悪影響を与えるという問題もあっ
た。この他、生化学、医療、医薬、食品関連の用途にお
いても金属の溶出や発散が種々のトラブルの原因となっ
ていた。このような実情から上記のごとき用途に適用さ
せる合成樹脂としては熱安定性に極めて優れたフッ素樹
脂が用いられる場合もあるが、該フッ素樹脂は高価でり
且つ溶接などの二次加工がしにくいと云う欠点を有して
いるため汎用性に乏しかった。従ってこのような欠点を
有さずしかも安価・強靭且つ耐薬品性に優れた塩素含有
樹脂での上記用途への適正化が強く望まれるところであ
った。
亦、一般に合成樹脂成型品は電気抵抗率が大きく(上
記塩素含有樹脂も例外ではなく1015Ωcm程度である)、
摩擦やマスキングフィルムの剥離によって容易に帯電
し、雰囲気中のゴミや埃りを吸着するため、上記用途に
供した場合電子部品等の性能に悪影響を及ぼすこととな
る。
本発明は叙上に鑑みなされたもので、従来の金属系安
定剤により安定化された塩素含有樹脂の表面を、PbやSn
などの金属元素を含まない安定剤にて安定化された塩素
含有樹脂と、制電性若しくは導電性材料とにより覆うこ
とにより、金属元素が溶出したり発散せずしかもゴミや
埃り等の付着がなく、上記半導体関連等の用途に極めて
有効且つ安価で新規な塩素含有樹脂成型品を提供せんと
するものである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的を達成するための本発明塩素含有樹脂成型品
の構成を添付の実施例図に基づき説明すると、第1図は
本発明成型品の一実施例を示す部分切欠縦断面図、第2
図はその適用例を示す部分拡大斜視図である。即ち、本
発明の塩素含有樹脂成型品は、金属系安定剤により安定
化された塩素含有樹脂の基層部1と、アミノカルボン
酸、ヒドラジド、エポキシ化合物及び有機亜燐酸エステ
ル等の非金属系安定剤より選ばれたいずれか一種若しく
は数種により安定化された塩素含有樹脂より成り且つ上
記基層部の片面に積層された非金属被覆層2と、上記基
層部の他面に直接若しくは樹脂フィルムを介して積層さ
れた制電性若しくは導電性被覆層3とより成ることを要
旨とするものである。
(i)基層部1について; 基層部1を構成する塩素含有樹脂は、従来の三塩基性
硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉛等の
鉛系、ステアリン酸亜鉛等の亜鉛系、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム等のアルカリ土類金属
系、ブチル錫ウラレート、ブチル錫マレート、ブチル錫
メルカプト、オクチル錫ラウレート、オクチル錫マレー
ト、オクチル錫メルカプト等の錫系等の金属系安定剤に
より主に安定化された塩素含有樹脂であり、この塩素含
有樹脂とは、前記のPVC樹脂の他に塩素化塩化ビニル樹
脂、エチレン化塩化ビニル樹脂、他の樹脂とのアロイな
ど、塩化ビニルを主体とする樹脂を云う。斯かる塩素含
有樹脂の重合度は600〜1500の種々のものが採用される
が、物性、加工性等から1000〜1200のものが好ましく採
用される。なお、上記金属系安定剤の他に、エポキシ等
の安定化助剤、滑剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料等が
従来と同様に適宜添加される。
(ii)非金属被覆層2について; 亦、非金属被覆層2を構成する塩素含有樹脂は、上記
の如き非金属系の安定剤にて安定化されるが、この非金
属系安定剤のうち、アミノカルボン酸は、アミノ基とカ
ルボン酸基とを有する化合物の総称であり、このアミノ
基を有する化合物としては、アンモニア、尿素、アクリ
ロニトリル、アミノアセトアニリド、アミノアントラキ
ノン、アミノエタノール、アミノエチレン、アミノエチ
ルベンゼン、アミノクレゾール、アミノフェノール、カ
プロラクタム、等が挙げられ、一方カルボン酸基を有す
る化合物としては、酪酸、カプロン酸、ラウリン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、クロトン酸、オレイン酸、
リノレン酸、安息香酸、ナフトル酸、マロン酸、コハク
酸、アジピン酸、マレイン酸、フタル酸等を挙げること
が出来る。また、これらの化合物であるアミノカルボン
酸の代表的なものとしては、アセチルグルタミン酸、グ
リシン、アラニン、ピロリドンカルボン酸、リジン、ア
ルキニン、トリプトファン、アントラニル酸、安息香
酸、β−アミノクロトン酸、α−アミノアクリル酸、α
−アミノアジピン酸、アミノマロイン酸、アセチルフェ
ニルアラニン、アセチルメチオニン及びこれらのエステ
ル化合物、更にアセチルアミノ酸とペンタエリスリトー
ル又はジペンタエリスリトールとのエステル化合物、2
−ピロリドン−5−カルボン酸とペンタエリスリトール
とのエステル化合物等が挙げられる。これらのアミノカ
ルボン酸のうち、β−アミノクロトン酸エステルは、一
般式 但し、n;1〜6 R;1〜6価のアルコールの残基 で示されるものである。また、このエステルを構成する
ROH)nの具体例としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、2
−エチルヘキサノール、イソオクタノール、オクタノー
ル、イソノナノール、デカノール、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ス
テアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、
ジエチレングリコール、チオジエタノール、トリメチロ
ールプロパン、グリセリン、トリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート、トリエタノールアミン、ペン
タエリスリトール、ジトリメタノールプロパン、ジグリ
セリン、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、
ジペンタエリスリトールなどが挙げられる。そしてこれ
らのアルコールとβ−アミノクロトン酸とが縮重合して
上記エステルが得られるが、該エステルの望ましい具体
例として、ステアリルアルコールβ−アミノクロトン酸
エステル、1,4ブタンジオールジβ−アミノクロトン酸
エステル、チオジエタノールジβ−アミノクロトン酸エ
ステル、トリメチロールプロパントリβ−アミノクロト
ン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラβ−アミノ
クロトン酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサβ
−アミノクロトン酸エステルなどが挙げられる。
亦、ヒドラジドは、一般式、 RCONHNH2(Rはアルキル基又はアリール基) で示され、その具体例としては、アセトヒドラジド、酪
酸ヒドラジド、カプロン酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒド
ラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラ
ジド、クロトン酸ヒドラジド、オレイン酸ヒドラジド、
リノレン酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、ナフトル
酸ヒドラジド、マロン酸ヒドラジド、コハク酸ヒドラジ
ド、グルタミン酸ヒドラジド、アジピン酸ヒドラジド、
マレイン酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド等が用いら
れる。
更にエポキシ化合物としては、エポキシ化動植物油、
エポキシ化脂肪酸エステル、エポキシ化脂環化合物、グ
リシジルエーテル又はグリシジルエステル化合物、エポ
キシ化高分子化合物等のエポキシ化合物等が挙げられ
る。具体的には、エポキシ化動植物油として、エポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化サフラワー
油、エポキシ化ひまわり油、エポキシ化綿実油等が、エ
ポキシ化脂肪酸エステルとして、エポキシ化ステアリン
酸ブチル、エポキシ化ステアリン酸オクチル、エポキシ
化アマニ油脂肪酸ブチル等が、エポキシ化脂環化合物と
して、エポキシ化テトラヒドロフタル酸エステル(アル
コールとしてはブタノール、オクタノール、デカノール
等)が、グリシジルエーテル又はグリシジルエステル化
合物としてビスフェノールAグリシジルエーテル、グリ
シジルメタクリレート及びその重合体が、エポキシ化高
分子化合物として、エポキシ化ポリブタジエン、エポキ
シ化アクリロニトリル・ブタジエンゴム等が夫々挙げら
れる。
有機亜燐酸エステルとしては、トリフェニルフォスフ
ァイト、トリス(p−フェニルフェニル)フォスファイ
ト、トリス(o−シクロヘキシルフェニル)フォスファ
イト、トリス(p−ノニルフェニル)フォスファイト、
フェニル−p−ノニルフェニルフォスファイト、トリス
(2,4ジtブチルフェニル)フォスファイト等のトリア
リールフォスファイト、モノアルキルジフェニルフォス
ファイトやジアルキルモノフェニルフォスファイト等の
アルキル・アリールフォスファイト、グリコールやポリ
オールやビスフェニールやトリスフェノール等でオリゴ
化されたオリゴフォスファイトやジフェル・アミド・フ
ォスファイトやジラウリル・アミド・フォスファイト等
のアシドフォスファイト等が用いられる。
他の非金属安定剤としては、フェノール誘導体、多価
アルコール、含窒素化合物、含イオウ化合物、ケト化合
物が用いられる。フェノール誘導体としては、ヒンダー
ドフェノール、ヒンダードビスフェノール等が用いら
れ、多価アルコールとしてはグリセリン、マンニトー
ル、キシリトール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ソルビトール、ポリエチレングリコー
ル、ソルビタンモノラウリレート、グリセリンモノステ
アレート及びカルボン酸との部分エステル化合物、含窒
素多価アルコール、含イオウ多価アルコール等が用いら
れ、含窒素化合物としては、2−フェニールインドー
ル、ジフェニルチオ尿素、トリアジン等が用いられ、含
イオウ化合物としては、チオジプロピオン酸エステル、
トリアジンチオール、チオールカルボン酸無水物等が、
ケト化合物としては、アセト醋酸エステル、デヒドロ醋
酸、β−ジケトン等が採用される。
これらの安定剤は、塩素含有樹脂100重量部に対し合
計で0.5乃至7.0重量部添加され塩素含有樹脂を主に安定
化するが、これらの安定剤にはPbやSnなどの金属元素が
何等含まれないことで特徴づけられる。該安定剤の塩素
含有樹脂に対する適正な添加量は上記の通りであるが、
0.5重量部未満の場合熱安定性が充分に得られず、一
方、7.0重量部を超えると熱安定性はそれだけ向上する
が経済的に不利となる。尚、これらの安定剤のうち、ア
ミノカルボン酸、ヒドラジド、エポキシ化合物、有機亜
燐酸アステルを単独又は組合せて用いる場合には0.5乃
至5重量部、望ましくは1.0乃至3.0重量部の範囲で、ま
たフェノール誘導体、多価アルコール、含窒素化合物、
含イオウ化合物、ケト化合物を単独又は上記安定剤と組
み合わせて用いる場合には2乃至7重量部、望ましくは
3乃至5重量部の範囲で用いられる。これらの安定剤
は、夫々単独若しくは組み合わせて用いられるが、組み
合わせる場合には、アミノカルボン酸及びエポキシ化合
物の組合せ、アミノカルボン酸、エポキシ化合物及び有
機亜燐酸エステルの組合せ、ヒドラジド、エポキシ化合
物及び有機亜燐酸エステルの組合せ、そしてエポキシ化
合物及び有機亜燐酸エステルの組合せ等が望ましく採用
される。
亦、上記塩素含有樹脂には、成型時の金型からの離型
を良くする為及び成型品の仕上り外観(特に、艶、光沢
等)を良くする為、ステアリン酸で代表される高級脂肪
酸や、軟化温度を低下させないアクリル系滑剤が用いら
れる。
前記のような安定剤は主安定剤として塩素含有樹脂の
熱安定性に寄与し、また滑剤は樹脂に滑性を付与する
が、その他の金属を含まない添加剤、例えば、アミン
系、フェノール系、イオウ系、燐系等の抗酸化剤、紫外
線吸収剤等の光安定剤、フタル酸エステル、芳香族カル
ボン酸エステル、脂肪族二塩基エステル等の可塑剤、透
明用のABS・MBS等の補強剤、顔料、助剤、防黴剤、発泡
剤等の添加剤を添加して、塩素含有樹脂の安定化を助長
し、加工性を良くし、耐候性を向上させ、機械的特性を
向上させたり或は軟質化し、発泡させたりすることがで
きる。
(iii)制電性又は導電性被覆層3について; (iii−1)制電性又は導電性被覆層3は、本出願人に
係る特願昭58−91182号で提案した制電性合成樹脂シー
トの製法による技術を応用して基層部1上に形成させた
ものが望ましく採用される。即ち、SnO2、TiO2、In2O3
及びZnO等の導電性酸化物若しくはAu、Pt、Cu、Pd及びN
i等の金属微粉を分散させた導電性塗料を基層部1上に
塗布・乾燥させ、上記の微粉を塗膜の表面部位に存置さ
せ、続いて厚み方向にホットプレスして上記表面部位の
微粉を塗膜内側に圧入させると共に表面部位の塗膜を軟
化圧延させることにより形成するか、或いは別の合成樹
脂フィルムに上記導電性塗料を塗布・乾燥させ基層部1
と積層一体化させる時に上記同様にホットプレスし微粉
を内側に圧入させるようにして形成したものが採用され
る。この場合被覆層3の電気低効率は104〜105Ωcmとな
る。
(iii−2)また、体積固有抵抗率の小なるゴム幹重合
体にビニル単量体又はビニリデン単量体をグラフト重合
することによって得られたクラフト共重合体又はこのグ
ラフト共重合体にこれと相溶性のある熱可塑性樹脂を相
溶させて得た制電性樹脂を基層部1にラミネートして形
成させることも可能である。この場合被覆層3の電気抵
抗率は、1011〜1013Ωcmとなる。上記ゴム幹重合体は、
4〜500個のアレキレンオキサイド基を有する単量体10
〜50重量%と共役ジエン及びアクリル酸エステルから選
ばれた1種以上の単量体50〜90重量%から成る共重合体
である。このゴム幹重合体の相が加工時に枝重合体相中
に互いにブリッジ状態をなして分散しており、電荷が主
としてこのゴム幹重合体相中を通って拡散、減衰するこ
とにより制電効果を発揮する。しかもポリアルキレンオ
キサイド基はゴム幹重合体に化学的に結合しているので
過酷な水洗等によっても制電性が低下することがなくこ
れにより永久的な帯電防止効果をも保有するものであ
る。上記グラフト共重合体は単独でも使用可能である
が、基層部1との積層性或は表面硬度を勘案してこれに
熱可塑性樹脂を相溶させて用いることが望ましい。この
熱可塑性樹脂は、グラフト共重合体と相溶性のある樹脂
であれば特に限定されないが、基層部1の塩素含有樹脂
に対し積層性の良いPVC樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ニトリル樹脂、表面硬度に優れるポリメチルメタク
リレート樹脂及びその共重合体、アクリル−スチレン−
ブタジエン樹脂等が好ましく、とりわけ上記非金属被覆
層2で採用された非金属系安定剤で安定化された塩素含
有樹脂は、金属が含有していないこと、積層性が良好な
こと、耐薬品性に優れていることなどにより最も好まし
く採用される。この熱可塑性樹脂とグラフト共重合体と
の配合割合は、グラフト共重合体10〜99重量部に対し、
熱可塑性樹脂は90〜1重量部が適当であるが、グラフト
共重合体と熱可塑性樹脂との合計量に対して上記ゴム幹
重合体が5〜80重量%、好ましくは8〜60重量%含まれ
るように配合することが肝要である。
(iii−3)その他、PVC樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ニトリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂及び
その共重合体、アクリル−スチレン−ブタジエン樹脂等
の合成樹脂に、導電性カーボン、グラファイト、カーボ
ン繊維及び金属繊維等の導電性フィラーを単独若しくは
適宜組み合わせてブレンドし、基層部1にラミネートす
ることによっても形成される。この場合の被覆層3の電
気抵抗率は、102Ωcm以下とすることができる。
上述の如く基層部1及び被覆層2、3用に調製された
材料は、成型時に積層一体化され所望の形状に成型され
る。ここで所望形状とは、第1図に示す如き板状体、或
は第2図に示す如き箱型ケース、その他パイプやアング
ルやブロック状のものなど上記用途に供される全ての部
材の形状を含むものである。
ここで板状体での成型方法の例を示せば、上記(iii
−1)で示した導電性塗料をPVCフィルム若しくはアク
リル樹脂フィルムに塗布・乾燥し、これと(i)による
複数のPVCカレンダーシート及び(ii)によるカレンダ
ーシートを積層し、ホットプレスにて積層一体とする方
法、或は(ii)によるカレンダーシートと(i)による
複数のPVCカレンダーシートとをプレス成型にて積層一
体とした後、その片面に(iii−1)による導電性塗料
を塗布・乾燥する方法などが挙げられる。
この場合、その用途にもよるが、少なくとも前記薬液
或は食品等に接触する側には、非金属被覆層2が向くよ
う配置させることが必要であり、特に箱型ケースやパイ
プ等では内側に非金属被覆層2がくるように成型する必
要がある。
その他、本発明の成型品は、その用途に応じて透明、
不透明乃至不透明の成型品として供給されるが、その為
には基層部1或いは/及び非金属被覆層2に適宜着色剤
を添加する必要がある。非金属被覆層2は、それ自体透
明であるが、これを着色したい場合は、非金属系の各種
着色剤、例えば、有機顔料、アクリル変性改質剤、ABS
樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ACS樹脂、AS樹脂、
EVA樹脂、カーボンブラック等が適宜添加される。亦、
基層部1には上記着色剤の他に酸化チタン等の金属を含
んだ通常の顔料等が適宜添加される。なお、基層部1は
非金属被覆層2と同色となるように調色することが好ま
しい。
(作用) 上記の如く得られた本発明成型品は、その成型時に塩
素含有樹脂の温度が150−200℃になる為、樹脂中に安定
剤が含まれていないと樹脂構造のHとClとが遊離して脱
塩酸し、樹脂が黄変乃至黒変する。しかし本発明成型品
の基層部1及び非金属被覆層2を構成する塩素含有樹脂
は、上記夫々の安定剤により熱安定性が付与されている
から、成型時の温度上昇によっても変色することがな
い。
そして非金属被覆層2を構成する塩素含有樹脂には、
実質的に金属元素が含まれないから、前記用途に用いる
場合、薬液や食品等に対し該被覆層2が接触するように
これを用いれば、これら薬液若しくは食品等にPbやSnな
どの有害な金属元素が溶出することがなく、これによる
種々の悪影響も懸念されることがないのである。
尚、ここで実質的に金属を含まないと云う表現を用い
たのは、塩素含有樹脂、安定剤、滑剤或は着色剤等を製
造する際、及び上記成型の際に意図的ではなく不可避的
な範囲で微量の金属が混入することがあり、最終成型品
中に金属が皆無とは言えないからである。
亦、制電性若しくは導電性被覆層3は、帯電防止機能
を有し、雰囲気中のゴミや埃り等を吸着する懸念がな
く、上記被覆層2の非金属である特性と相俟って前記半
導体関連等の用途に極めて好適である。特に該被覆層3
を上記(iii−1)により形成した場合、その電気抵抗
率が低く良好な帯電防止効果が得られる。また(iii−
2)によるグラフト共重合体を用いた場合、水洗等の過
酷な条件で用いても永久的に帯電防止機能が損われるこ
とがなく、更に該グラフト共重合体に熱可塑性樹脂を併
用すれば、ゴム幹重合体が熱可塑性樹脂に埋め込まれる
ようになり、帯電防止機能の永久的な持続性が確実なも
のとなる。
亦、基層部1は従来の金属系安定剤により安定化され
た塩素含有樹脂により構成されるから、その本来の優れ
た剛性が成型品に発現され、また該樹脂の熱柔軟(熱変
形)温度が高いことから使用温度を高くしても成型品が
変形することがなく、更にコストダウンにも寄与する。
亦、基層部1には着色剤(顔料)を自由に添加して、
透明、不透明、さらには着色できるので、成型品もそれ
に応じた形態にすることが可能である。非金属被覆層2
は非金属系の着色剤を添加しなければならないので不透
明にする為には前記樹脂を多量に添加しなければならな
いし、また色相も自由に選択することはできず、更に制
電性若しくは導電性被覆層3はその性能を出す材料に限
定される為に色相が自由にならず、また厚みもコスト的
な面から薄くしなければならず、これらのみでは不透明
性、着色性に問題があるが基層部1を中間層とすること
で上記のように解決される。加えて基層部1は金属系安
定剤を使用するので耐熱性が良くて厚みを厚くすること
ができ、成型品の厚みも厚くできる。なお、基層部1に
用いる塩素含有樹脂はSn系の安定剤を用いて安定化させ
ることが、非金属被覆層2との積層性、加工性、ソリ、
二次加工性(曲げ、溶接)にすぐれて好ましい。
(実施例) 次に実施例について述べる。
(I)テストピースの調製 (i)基層部1用の塩素含有樹脂を第1表の配合で調製
した。
(ii)非金属被覆層2用の塩素含有樹脂を第2表の配合
で調製した。
(iii)制電性若しくは導電性被覆層3用の材料を次の
如く調製した。
(iii−1)粒径0.1μm以下の導電性SnO2の微粉15%
(重量…以下同じ)、ポリエステル樹脂8%、分散剤0.
6%、溶剤76.4%より成る導電性塗料を調製し、これを
厚み0.3mmのPVCフィルムの片面にロールコータ法により
塗装し、約60℃で数分間乾燥した(イ)。
(iii−2)グラフト共重合体〔呉羽化学工業(株)
製、商品名;RRY−009〕100%のもの(ロ)、及び該共重
合体50重量部と上記第2表中のと同等の樹脂50重量部
とをブレンドしたもの(ハ)を厚さ0.25mmシートとし
た。
(iii−3)上記第2表中のと同等の樹脂100重量部に
大日本インキ化学工業(株)製、ケッチェンブラック10
重量部をブレンドしたもの(ニ)を厚さ0.5mmのシート
とした。
(iv)(i)及び(ii)の配合樹脂を夫々カレンダーロ
ール(160℃×5分)で0.5mmのシート状となし、(i)
のシートを16枚重ね、その片面に(ii)のシートを4枚
積層し、更に他面に(iii)のフィルムを積層しプレス
(160℃×5分)にて加熱・加圧成型して厚さ約10mmの
テストピースとし、これらを組み合わせて成るテストピ
ースを実施例1乃至21とした。但しその組み合わせ態様
は後記する。
(v)第1表aの配合樹脂による厚さ0.5mmのシートの
みを20枚重ね合わせ、これを(iv)と同様に加熱・加圧
成型して厚さ10mmのテストピースとし、これを比較例
(1)とした。
(II)熱安定性の測定 上記(iv)及び(v)の加熱成型によって得たテスト
ピースについてその外表面の色相変化を観察した。結果
を第4表に示す。
但し、実施例の後の括弧書き内におけるa、bは第1
表における基層部1の種類を、乃至は第2表におけ
る非金属被覆層2の種類を、イ乃至ニは上記(I)−
(iii)で示した制電性若しくは導電性被覆層3の種類
を夫々表す。尚、色相変化の判定は非金属被覆層2の表
面で行なった。
この第4表で理解される通り、実施例13乃至16及び2
1、22においては色相変化は見られず、比較例1と同様
の熱安定性を示した。また17乃至20は極くわずかに黄味
を帯び、実施例1乃至8及び9乃至12はわずかに黄味を
帯び、実施例5乃至8は黄味を帯びて比較例1より若干
熱安定性に劣っているが、熱圧成型性には何等問題がな
かった。また何れのテストピースも積層性に優れてい
た。
(III)一般物性の測定 上記実施例13、14、15、16、21、22及び比較例1のテ
ストピースについて一般物性を測定した。その結果を第
5表に示す。但し、実施例16、22については表面抵抗率
と全光線透過率のみを測定した。
上記第5表で理解される通り、13、14、15は比較例1
と比べてほぼ同等の物性値を示し、従来のPVC板と同じ
ように使用出来ることがわかる。実施例21はシャルピー
値が約2倍となり耐衝撃板として使用できることがわか
る。
亦、実施例13、21は表面抵抗率が107Ω−cmであり良
好な制電性を示す。一方実施例14、15の表面抵抗率はい
ずれも1011Ω−cmであり、ゴミや埃りを吸着しない程度
の制電機能を有している。更に、実施例16の表面抵抗率
は102Ω−cmであり、導電機能を有していることがわか
る。また、実施例21は全光線透過率が低く非透光性であ
ることがわかる。さらに実施例22は全く光線を通さず不
透明であることがわかる。
(V)溶出テスト 上記実施例13、14、15、比較例1及びPbを主安定剤と
するPVC樹脂にて比較例1と同様に別途調製したサンプ
ル(比較例2とする)を純水中に浸し、溶出した微量金
属を原子吸光法及びICP発光分析法にて分析した。但
し、第2図に示す如く非金属被覆層を内側にして容器状
に成型しその中に純水を充たして行なった。その結果を
第6表に示す。
この第6表から理解される通り、実施例13、14、15か
らは金属が溶出されなかった。また、比較例1、2から
はその安定剤に含まれるSn或はPbが溶出した。更にこの
溶出テスト済の実施例13、14、15のサンプルについて再
度上記表面抵抗率を測定したが変化はなかった。
尚、上記実施例以外の安定剤を用いたPVC樹脂につい
ても上記と同様の試験をしたところ略同様の結果を得
た。
(発明の効果) 叙上のごとく、本発明の塩素含有樹脂成型品はPbやSn
などの金属化合物を安定剤として含む塩素含有樹脂の基
層部と、その片面に積層一体とされた非金属被覆層と、
他面に積層一体とされた制電性若しくは導電性被覆層と
より成るから、これを半導体、生化学、医療、医薬、食
品等の関連機器等の用途に用いる場合に、上記非金属被
覆層を酸や純水と接する側に、即ち酸や純水による処理
面になるように、或いは外装材として用いる場合は上記
機器が設置された側に非金属被覆層がなるように用いれ
ば、これら処理液等に金属元素が溶出したり、溶解した
りする懸念がなく、また他面の制電性若しくは導電性被
覆層によって帯電防止効果が付与されるから雰囲気中の
ゴミや埃り等が吸着されず、更に基層部によって塩素含
有樹脂が本来有する安価で強靭な特性及び耐薬品性・二
次加工性に優れた特性が維持され、これらの特性が総和
されて上記用途関連の機器等に対する適正が飛躍的に増
大する。斯かる優れた性能を有する本発明塩素含有樹脂
成型品は有用性極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明成型品の一実施例を示す部分切欠縦断面
図、第2図はその適用例を示す部分拡大斜視図である。 (符号の説明) 1……基層部、2……非金属被覆層、3……制電性若し
くは導電性被覆層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属系安定剤により安定化された塩素含有
    樹脂の基層部と、アミノカルボン酸、ヒドラジド、エポ
    キシ化合物及び有機亜燐酸エステル等の非金属系安定剤
    より選ばれたいずれか一種若しくは数種により安定化さ
    れた塩素含有樹脂より成り且つ上記基層部の片面に積層
    された非金属被覆層と、上記基層部の他面に直接若しく
    は樹脂フィルムを介して積層された制電性若しくは導電
    性被覆層とより成る塩素含有樹脂成型品。
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