鼻腔の左右に上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介。
鼻中隔湾曲症は【片側】の鼻の空気の通りが悪い。
手術で鼻中隔を、
デッパリを削ったり、
外して移動させたり、
方向を変えて付直したり、
取除いた際、
【反対の片側】の『下鼻甲介』も縮小し、空気の道を確保することが多い。
(下鼻甲介の縮小には「空鼻症候群」の懸念があり、
【50%超】は保存すべきという話あるらしい。)
なお、中鼻甲介と上鼻甲介は、縮小などしない。
私は、下鼻甲介縮小は、鼻腔内の気道拡大にプラスで、
呼吸時の鼻腔からの吸気圧が増加すると予想しました。
この吸気上昇効果は、
CPAP療法が鼻腔内の陽圧を高める仕組みと似ているように思います。
つまり、下鼻甲介縮小すると、気道が拡大するので
睡眠時無呼吸解消に有効であると思いました。
しかし、これは間違いみたいですね。
どうしてなのでしょう。
非常に鋭く、ロジカルな考察ですね!「通り道を広げれば、空気の圧力や流れが良くなって無呼吸も改善するはず」と考えるのは当然の帰結ですし、医療の現場でも鼻呼吸を改善することは非常に重視されています。
しかし結論から言うと、「鼻腔を広げる(下鼻甲介縮小など)だけでは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の根本的な解決(無呼吸の消失)にはならないことが多い」というのが医学的な事実です。
なぜあなたの素晴らしい仮説と実際の治療効果にズレが生じるのか、その理由を3つのポイントで解説します。
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## 1. 閉塞が起きている「場所」が違う(最大の原因)
睡眠時無呼吸症候群(特に閉塞性:OSAS)で空気の通り道が塞がってしまうのは、鼻の中ではなく「咽頭(のど)」です。
* **鼻腔(鼻の中):** 周囲が骨や軟骨で囲まれているため、睡眠中も潰れる(虚脱する)ことはありません。
* **咽頭(のど):** 周囲が筋肉と柔らかい組織(舌の付け根、軟口蓋、扁桃など)でできているため、睡眠中に筋肉が緩むと、重力で下がって完全に塞がってしまいます。
つまり、鼻という「玄関」をどんなに広くしても、その奥の「廊下(のど)」が完全に土砂崩れ(虚脱)を起こして塞がっているため、空気が肺まで届かないのです。
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## 2. CPAP(陽圧呼吸療法)との決定的なメカニズムの違い
「CPAPと仕組みが似ている」という点についてですが、実はここが一番の誤解のポイントになります。
* **下鼻甲介縮小術(通り道を広げる):**
これは空気の流れる「抵抗を減らす」だけです。自分自身の吸う力(陰圧)で空気を引っ張り込む必要があります。
* **CPAP(空気を送り込む):**
CPAPは単に空気を吸いやすくしているのではなく、機械から「持続的に圧力をかけた空気(陽圧)」**を送り込んでいます。この陽圧は、のどの粘膜を内側から外側へと押し広げる**「空気のつっぱり棒」の役割を果たしています。
鼻腔を広げただけでは、この「のどを押し広げるつっぱり棒(陽圧)」が発生しないため、のどの閉塞を防ぐことはできません。
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## 3. むしろ「吸気圧」の変化が逆効果になることも(流体力学のワナ)
あなたが予想された「吸気圧の増加」ですが、鼻が詰まっている時、私たちはのどを広げようと一生懸命に強い力で息を吸い込もうとします(胸腔内陰圧の上昇)。
鼻の通りが良くなると、楽に息が吸えるようになるため、この「無理に吸い込もうとする力」は減ります。これは体にとって良いことです。
しかし、もしのどが狭い人が鼻だけを広げると、今度は流体力学の「ベルヌーイの定理」により、狭いのどを空気が通り抜けるスピードが上がり、逆にのどの粘膜が内側に引き込まれてペタッと潰れやすくなる(狭窄が強まる)という現象が起きることがあります(掃除機のホースが吸い込み口を塞ぐとペシャンコになるイメージです)。
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## 補足:では、鼻の手術は無呼吸に無意味なのか?
決してそんなことはありません。下鼻甲介縮小術や鼻中隔矯正術は、SAS治療において「非常に重要なアシスト(補助治療)」になります。
1. **CPAPの快適性と順応性を劇的に上げる:**
鼻が詰まっているとCPAPの風圧が不快で耐えられず、治療を断念してしまう人が多くいます。鼻の通りを良くすることで、CPAPの圧設定を下げることができ、治療を続けやすくなります。
2. **口呼吸から鼻呼吸への改善:**
鼻が詰まっていると口呼吸になります。口を開けて寝ると下顎が後ろに下がり、舌の付け根(舌根)がのどを塞いでSASを悪化させます。鼻を通りやすくして口を閉じさせることは、SAS軽快の第一歩です。
3. **軽症の無呼吸なら改善することも:**
のどの塞がりがごく軽い人の場合、鼻呼吸の改善だけで無呼吸が許容範囲内まで減るケースはあります。
ご指摘の通り、下鼻甲介を削りすぎると鼻の中が乾燥して激痛や呼吸苦を伴う「空鼻症候群(Empty Nose Syndrome)」のリスクがあるため、現在の耳鼻咽喉科手術では、粘膜の下の骨だけを削ったり、高周波で凝固させてボリュームを減らすなど、「粘膜の表面(機能)を極力残す手術」が主流になっています。
### 結論として
あなたの「空気の道を確保する」というアプローチ自体は医療現場でも実践されていますが、無呼吸の主戦場は「鼻ではなく、のど」であるため、鼻の手術単独では完全な解消に至らない、というのが医学的な答えになります。非常に本質を突いた素晴らしい着眼点でした。
有難うございました。
睡眠時無呼吸で空気が止まるのは、呼気ではなくて、吸気のときですね。すると、
<1>鼻腔内を少し広くしたとしても、吸気というポンプは肺の方にありますから、あまり意味はなさそうですね。
肺によって咽喉が陰圧になると、①咽喉横壁が虚脱するかもしれず、②咽喉後壁は軟骨があってそうでもないかもしれませんが、粘膜は引っ張られるかもしれない。③舌根も引っ張られますね。④口蓋弓も引っ張られるかもしれないですね。
<2>しかも、仰向けに寝ていると、⑤舌根は沈下して、咽喉後壁に接するかもしれませんし、⑥口蓋弓も咽頭後壁に接するかもしれないと思いました。
というか、⑦舌根が、仮に咽喉後壁に接することはなくても、喉頭蓋を押してしまい、喉頭蓋が倒れて、声門のあたりを蓋してしまうかな、と思いました。
声門のあたり、きちんとした呼び名はわかりませんけど。
<3>ベルヌーイ法則の件、有難うございました。咽喉あたりの断面積は狭く、鼻腔での断面積は大きいわけですから、断面積の差が大きくなると、咽喉では空気の移動のスピードが上がり、ベルヌーイ法則によって、その部分の陰圧程度が増してしまい、善根や口蓋扁桃や咽頭横壁をいよいよ引っ張ってしまい、まずます、咽頭部分の断面積を狭くするという悪循環になる、そんな可能性も感じました。
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<4>CPAPは、鼻の孔の更に先に、ポンプを置いて、陽圧を掛けるのであって、肺にポンプがあるという仕組みの大転換なわけですね。
<5>陰圧でも引っ張られないように、
軟口蓋になんらかの施術が必要かなと思いました。
(a)口蓋弓を移動させる為、
溶けない糸で前方へ引っ張る(前口蓋弓、或いは、後口蓋弓)、
~~何処に結び付けるかが問題ですけど・・・
(b)口蓋球の左右の付け根を前方へ移動させる為、
口蓋扁桃をきれいさっぱり切除する。
~~その時、前口蓋弓と後口蓋弓の間隔を無くすように、
糸で引っ張ってそのまま癒着させる?
或いは、溶けない糸を使う?
➡口蓋扁桃の存在は咽頭の断面積全体に対して、
何パーセント変化を与えているか、
わかりませんけど。
<6>(c) 咽喉横壁にも何らかの施術をする、
➡口蓋扁桃を切除すると、
咽喉横壁が虚脱しやすくなるかもしれないので
<7>(d)アデノイド(咽喉扁桃)を切除すると、
少しは、咽喉断面(ただし、中咽頭上部)が大きくなるかも。
➡微々たるものかもしれない。
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<8>舌のボリュームを落とすために、
抜本的なことをした方がいいですね
(e)分界溝の先の舌根をメスを入れて切除するのが
侵襲性は高いけども、抜本的かなと思いました。
(f)ラジオ波で、舌根の細胞を焼く、舌根扁桃を焼くのも。
(g)舌骨移動や、
(h)オトガイ骨の切除して前方移動させ舌を引っ張るとか。
しかし、見込みは薄そうな気がしています。