【山本草太の言葉】「夢であって」「絶望」「笑ってくれ」失意のフリー後、今の心境

【重慶(中国)=勝部晃多】腰痛に苦しむ山本草太(25=MIXI)は、9位で今季GP初戦を終えました。

ショートプログラム(SP)は4位発進でしたが、フリーを終えて合計211・67点。練習量の確保ができない状況ながら、自身の納得のいくジャンプ構成に挑んだ大会でした。

現地取材メディア限定の一夜明けでは、現在のもどかしい思いを吐露。前日25日のフリー後の一問一答と合わせて「山本草太の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第2戦中国杯>◇10月26日◇中国・重慶




26日の一夜明け対応



―フリーから一夜明けて、あらためて心境を教えてください

そうですね…今日、一夜明けがあると知らせてもらっていたんですけど、朝起きた時は絶望というか、悪夢を見たような感じで、ベッドで「夢であってくれ」と1人で思っていたし、一夜明けも「人前に出たくないな」というのが正直な感想で「穴に入りたい、とはこういうことか」と朝に思いました。本当になるべくしてなった演技だと思いますし、練習を積めてこられなかった。仕方がないと吹っ切れて「下手くそだったな。次、頑張れよ」ぐらいな気持ちで、皆さん笑っていただけたらと思います。


―昨日の夜はどのように過ごされましたか

本当にいろいろな方々が励ましのメッセージを送ってくださったり「腰、大丈夫?」と送ってくださったり。ファンの方々のメッセージもたくさん届いていて、さっき言ったような心境で1日過ごして、そんな感じでした。


―いろいろなLINEだったりがあると思いますが、どれぐらいのメッセージが届いていましたか

LINEは数十人ぐらい。普段よりはたくさんの方がLINEしてくださいました。ツイッターもやっているので、流れてくるので、あんな目もつけようがない演技でも、褒めるようなところがないのに「良かった」と言ってくださる方がたくさんいたり、心配の声を上げてくださったり、現地にたくさんの方が応援にきてくださって、こんな演技で終わってしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、全力で笑ってくれっていう感じです。


―特に励みになった言葉はありましたか

本文残り90% (6085文字/6783文字)

スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。