高市氏、安保3文書の改定前倒しの方針 防衛費増の財源問題は深刻

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 高市早苗首相は21日の記者会見で、さらなる防衛費増を視野に入れた安全保障関連3文書の前倒し改定を指示する方針を示した。トランプ米大統領の訪日を目前に控え、日本政府として主体的に防衛費増の意思を示す狙いがある。また、高市氏は同日の初閣議で経済対策のとりまとめを指示。発足直後の新政権の前には課題が山積している。

 21日に発足した高市政権の政治日程は重要な外交日程が目白押しだ。とくに第2次政権発足以来初となるトランプ氏の訪日は、高市氏にとって最初に迎える大きな関門の一つと言ってよい。トランプ氏は27日に来日し、28日に高市氏と首脳会談を行う予定だが、会談では日米関税交渉の合意内容や日本の防衛費増がテーマになるとみられる。高市氏は21日の記者会見で「日米が直面する問題について、率直な意見交換を通じ首脳同士の信頼関係をまず深めていきたい」と意気込んだ。

 本来なら十分に準備して臨むところだったが、高市氏は公明党の連立離脱に直面したのち日本維新の会との連立協議にも時間を要した。首相就任前から外務省幹部がたびたび自民党本部を訪ねて勉強会を開いたが、準備不足は否めない。外務省幹部は「やるときはやるしかない」と語る。

 高市氏は就任と同時に、小泉進次郎防衛相に対し防衛力の抜本的強化などに取り組むよう指示。小泉氏は記者団に「指示書は頂いた」と述べ、高市氏から直前の農林水産相当時よりも「さらにスピードアップ、力を入れてと力強い指示があった」と語った。

 安保関連3文書の前倒し改定…

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