立憲・枝野氏、安保法制めぐり軌道修正 「違憲の部分はない」

大久保貴裕
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 立憲民主党枝野幸男最高顧問は25日、さいたま市内での講演で、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制について「違憲の部分はない」と述べた。立憲は基本政策で「安保法制の違憲部分を廃止する」と明記しているが、党創設者が軌道修正を図った形だ。

 枝野氏は、第2次安倍政権下の法案審議で「『憲法違反だ』と(訴えて)戦った」と振り返った。だが、講演では「違憲の部分はない。だから変えなくていい」と言及。安保法制については、個別的自衛権の範囲内で説明できるとの考えを示した。

 立憲による「(安保法制の)違憲部分の廃止」の主張をめぐっては、国民民主党が異論を唱え、両党による連携の課題であり続けてきた経緯がある。枝野氏は講演で、「(政府が今後)拡大解釈して違憲のことをやるかもしれない。それはチェックしていかなくてはいけない」とも語った。

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    境家史郎
    (政治学者・東京大学大学院教授)
    2025年10月26日1時8分 投稿
    【解説】

    「国際情勢の変化に応じて、政府がそれまでの防衛政策を逸脱した新政策を採る」→「憲法学者や野党第一党が憲法違反だとして猛反発する」→しばらく時間が経って「国民の多くが新安保政策を既成事実として受け入れるに至る」→「野党第一党も仕方なく現状を憲

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