第6回韓国は重視、中国には「モノ申す」 高市氏、近隣国との関係どう構築
歴史問題などで保守強硬派として知られてきた高市早苗首相。就任以来初の首脳外遊を通じ、アジアの近隣諸国との関係をどう構築するのか関心が集まる中、おぼろげながら見えてきたのが、韓国とは前政権路線を引き継ぎ関係悪化を防ごうとする一方、中国には「モノ申す」姿勢で一定の緊張感のもと関係維持を図ろうとする違いだ。
「韓国は日本にとって重要な隣国だ。これまでの政権の間で築かれてきた日韓関係の基盤に基づき、日韓関係を未来志向で安定的に発展させたい」。高市氏は21日の就任記者会見で、こう力を込めた。海外メディアの中で唯一指名された韓国の朝鮮日報記者の「韓国の一部で『日韓関係が悪化するのでは』との懸念もある」との質問に答えたものだ。高市氏は続けて「いろいろ懸念があるようだが、(私は)韓国のりは大好き。韓国コスメも使っている。韓国ドラマも見ている」とリップサービスし、両政府関係者の間では良好な関係維持に向け強い意欲のあらわれと受け止められた。
「高市カラー」リスクになる可能性も
高市氏の韓国重視の言動の背景には、米政府が対中を念頭に「日米韓」安全保障体制の維持を望んでいる点が大きい。高市氏は自民党総裁選終盤の今月1日付で米保守系シンクタンクに寄稿し、深化を図るべき多角的な安全保障協力の枠組みの一つに「日米韓」を挙げた。
韓国内で評価が高かった石破…
【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちら
