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総裁選考察 10/7
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2025-10-08

総裁選考察 10/7

高市総裁誕生後、内外の事情を鑑みて動かざるを得ない次期首相立場上、これまでの言行を曲げざるを得ないことは明らかなのは間違いない。元々高市総裁誕生を警戒していた側の論調では、これによって反って高市支持者が幻滅して自民党の敵に回るのではないか、という見方が多かった。

支持者らは「積極財政」「外国人排斥」といった自分達が気持ち良く信じている方針を進めてくれるリーダーとして高市氏を見ているが、いざ高市氏が総理総裁となってしまうと、現在安全保障情勢下でわざわざ中韓を刺激する行動を公式とることに利点は全く見いだせないし、インフレ物価高で積極財政さらに進めることも容易ではなく、結果的に支持者を欺く形で政権運営を進めざるを得ないのだ。

そうなった場合、支持者らは高市氏に幻滅して、また新しく自分達に耳触りの良い笛吹きを見出すか、或いは政権内の高市氏以外の主要人物をスケープゴートとして作り出して責め立てることで溜飲を下げるだろう、と考えられていた。

しかし、実際はそうではないかもしれないという徴候がある。高市総裁誕生後、公明党から懸念を示され、また中韓から靖国神社参拝などを念頭に反発的な意見表明が相次いだ。それに対して案の定公明党とは認識合わせの会談を進め、靖国神社参拝も取りやめるなどを、現在進行形で丸くなっていく傾向にある。さて支持者はというと、驚くことに「高市さんがそう決めたのだから」とあまり反発しなかったのである

これには拍子抜けというか呆気に取られたものである。彼らは「積極財政」「外国人排斥」という主張を認めてもらうために高市総裁を担いでいた訳ではなく、もっと単純にただ「高市総裁」というシンボルであれば政策は何でも良かったようである。どうもSNSYoutubeサジェストエコーチャンバーの中にいるうちに、政策理念などを考える思考力が無くなってしまったようで、ただ空っぽの頭の中で兎にも角にも「高市総裁」が日本の正しい道!と信じこんでるだけの様子である

人事にもあまり興味はないようで、総裁選の権力闘争で暗躍した麻生太郎傀儡である鈴木俊一幹事長に対しても、「高市さんが選んだ」「信念の感じられる」など好評なようであるそもそも鈴木俊一は、彼らが指弾する岸田政権で、さら蛇蝎の如く嫌いな財務省トップたる財務大臣時代財政規律重視路線とされる政治家のはずだ。これは麻生太郎が、高市総裁誕生に暗躍しつつも、積極財政一定ブレーキをかけられるよう送り込んだ人事であるのは見え透いているが、兎にも角にも「高市総裁信者の支持者にとってもはどうでもいいらしい。

だが見方を変えると、自民党にとって起死回生の一手と言えるのかもしれない。悲観論者は「高市総裁誕生に対して、既に述べたように、支持者の幻滅から政権運営は混乱し、また新しい別のポピュリスト担がれたりする可能性もあり、政治の停滞を懸念していた。

だがこの「高市総裁信者たちの論調を見ると、彼らは政策よりも人物を重視しているので、懸念された「高市総裁」への幻滅はあまり起きず、むしろ高市総裁」が決めたことであれば従来の節を曲げても歓迎してくれるのではないかという見方もできる。「高市総裁」が中国と少し仲良くしましょうといえば、支持者も納得し、「高市総裁」が利上げは必要だといえば、支持者も納得するというような具合に、支持者を完全にコントロールできる可能性があるということだ。

これはまさに安倍晋三と同じ手法であり、彼はその手腕で過激な支持者も取り込みながら、長期で中道的な政権運営をやってのけた。高市早苗についても、極右的な支持者に対するパフォーマンスを熱心にする一方で、公式な場で政策方針を語る際には一定ブレーキを踏んで現実的意見表明をしていることが案外多いように見える。支持者は自公連立解消上等という論調もある中で、自公連立が前提であると濁さずに言い切っているし、日中関係についても、中国重要パートナーであるということは必ず言い切っている。高市早苗が自らも尊敬する安倍晋三と同様の手法を取れるかは偏に彼女の器量次第であるが、可能性としてありえる。

最後にここからは完全に個人的考察であるが、先述した「高市総裁」が持つ可能性について、もしこの展開を麻生太郎予測して描いていたら大したものである安倍晋三が凶弾に斃れて以来、自民党支持者の中でも右寄り大衆の受け皿が失われていたという側面があり、実際彼らを取り込むことで参政党や日本保守党という極右的野党ができた。右寄り野党票というのは、本来民主党系の左派野党と取り合わずに済んでいた票を失ってできたものであり、今次少数与党状態に陥っている中で非常に無視できない一因である

からも左から野党に挟まれているという状況の中で、「高市総裁誕生によってまず右側を確実に固め直し、且つ高市早苗の器量で過激な支持者を押えながら中道保守的政権運営をする、というシナリオだとすれば合理的である。今の現状を見れば理解できなくもない選択肢だが、総裁選当時は当然小泉進次郎なんだろうと読んでいた筆者には到底見えなかった。

だがこれは高市早苗の手腕にかかっているという点に置いてかなり賭けであるそもそも高市早苗が安定的中道保守路線という真に安倍晋三路線継承したいと意図しているのか、或いは支持者や取り巻き言動とやりたいことが実際同じようなものなのか、これは有権者としてはまだ見えない。だが仮に高市早苗が真に安倍晋三路線を取ろうとしているとして、麻生太郎がそれを理解おり、そのうえで彼女取り巻きコントロールしながら中道保守政権運営するということに賭けてみたのだとすれば面白いと思う。

内大臣木戸幸一陸軍を抑えるために、あえて陸軍領袖である東條英機首相に奏上したように「虎穴に入らずんば虎子を得ず」的な選択なのかもしれない。これは言い過ぎかも。

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