日々世界中から受ける攻撃から情報を守れているのは、セキュリティエンジニアをはじめとする、プロフェッショナルたちの努力の賜物と言えます。しかし、いわゆる“裏方”だからこそ、セキュリティに関わる人の話題が表にあがることは多くはありません。 そこで今回は、世界の情報セキュリティ分野で通用する実践的情報セキュリティ人材の発掘・育成を目的とするセキュリティコンテスト「SECCON」で実行委員長を務める花田氏に、サイバー攻撃の現状や日本のセキュリティ、セキュリティ人材の育成についてうかがいました。まずは、世界のサイバー攻撃の状況と日本のセキュリティについて。 攻撃のパケット数は年々増加しているーーまずは、全世界で起きているサイバー攻撃について、頻度の増減や質の変化など、花田さんが感じている近年の印象を教えてください。 花田智洋氏(以下、花田):サイバー攻撃については、私が勤務しているNICT(情報通信