概要
凱旋門で起こった殺人事件。その一夜が始まりだった。
心に誰にも言えない秘密を抱え、王国バヴァリアにある王都警備隊の秘書になった薬師の娘、キアラ。剣も銃もてんでダメ。そんな彼女の武器といえば、薬師の知識で毒草から抽出した色んな種類の毒液のみ。
それでも何とか入隊できたのも束の間、めちゃくちゃ雑で物騒な隊長、とんでもなく巨体の男や、顔は良いけど性格は破綻気味の青年など、個性(でしかない)豊かな上司たちに囲まれ、変なあだ名をつけられるなど散々な目に遭っていた。
そんな日々に早くも疲れ始めた矢先、彼女は殺害現場を目撃してしまう。
一夜にして暗殺者に狙われる身となった彼女に、着々と死の影が忍び寄る。
喰うか喰われるか生きるか死ぬか。凱旋門を巡って繰り広
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!個性豊かな上司たちと、紅一点で奮闘するキアラちゃんのファンタジー作品
王都警備隊の秘書となったキアラちゃんは男性たちの活躍する舞台で紅一点の活躍を見せますが、その男性上司たちが皆さま個性的でそれぞれキャラがたっていて面白いです!個人的には隊長、推したいですね。
キアラちゃん自身は「雪ん子」「白猫」「白ウサギ」などいろんなあだ名で呼ばれていることからかわいがられているようなのですが、毎回「クレイトンです」と訂正するのがお決まり。いつか、名前で呼んでもらえる日が来るといいですね♪ 彼女は武術に長けているわけではない中、薬学の知識を生かして活躍する様は、応援したくもなります。
また描写が緻密で、情景がすっと入ってくる文章力が凄いと思います。
おすすめの作品です。 - ★★★ Excellent!!!王都の白ウサギ、決意を胸に黄金の毒草を追う
王都警備隊に配属された新人秘書キアラちゃんは士官学校を飛び級で卒業した才女。しかし身体能力と戦闘能力は人並み以下、人目を惹く容姿に反して絶望的に脇が甘い『白ウサギちゃん』。
彼女は優れた実務能力と薬学の知識を活かして検死に捜査にと新人離れした活躍を見せるのですが、どうやら自分を客観的に見ることができていない様子。犯罪者ばかりか肉食獣と呼ぶにふさわしい小隊長達から時にからかわれ、時に本気で迫られては辛くも逃げ回る日々。
筋肉の鎧をまとった良心ラドワ、顔だけは良い性格破綻者リュジニャン等々、一癖二癖どころか癖しかない男ども。中でも「猛獣使い」と称される隊長レンナートが一番の猛獣だったり……。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!細っ来い美少女だって、知識と勇気で立ち向かう!
この作品は、王都警備隊の秘書である可憐な少女キアラの視点から展開される、事件と日々の任務を描いた物語です。彼女を取り巻く上司たちの思惑を何とかかわしながら、時には自ら危険な任務に飛び込む、か弱いけれども勇敢な女性。周囲を固める王都警備隊のメンバーも個性的で、読者を飽きさせません。
ストーリーの魅力に加え、何よりも圧巻なのはその描写力です。料理の匂いや味までも感じ取れるほどの細部描写は、事件が起これば登場人物の仕草や衣服、背景までに及び、情景が鮮やかに浮かび上がります。
時にコミカル、時にシリアスに展開されるキアラの日常は、次第に恐ろしい陰謀へと導かれていきます・・・。
上質なクラ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ただの逆ハーものじゃない、シリアスで緊迫感のある物語
王都警備隊の秘書になった主人公・キアラは、癖しかない上司たちにからかわれながらも、なんとか仕事をこなしていた
しかし、あるとき、キアラはとある殺人事件を目撃してしまい──という導入から始まる本作品は、主人公であるキアラが個性的な男性上司たちに揉みくちゃにされる逆ハーレムの体裁を取りつつも、一本芯の通ったシリアスな物語でもある
"秘密の園"と呼ばれる犯罪組織、殺害されたキアラの父親、薬物──これらの要素が物語にどう関わってくるのか、ハラハラドキドキが止まらない
それと同時に、逆ハーものとあって、やはり男性上司たちもまた魅力的だ
個人的には大男のラドワが安心感があって好きなのだが、他の危険な…続きを読む