概要
誰も知らなくても僕だけは忘れないーーここから全てが始まる
ーー僕の神は死んだんだ。
ラクセンベルグ帝国の皇太子ユリウスは、追手から必死に逃げ続ける。
森で襲いかかる魔物から彼を救ったのは、正体不明の三人の男達だった。
「お前のことはわかってる」
彼らと行動を共にするうちに、ユリウスは帝国皇帝の支配魔法によって築かれた歴史の“偽り”の真実を知る。
「お前は陽としてそこに立つだけでいい――俺たちがお前の影になる」
彼らが選んだ運命と制約を知ったユリウスは、逃げた運命に再び向き合う。
神々と精霊、剣と魔法が複雑に絡み合い織り成す世界で、ユリウスは立ち向かい、決められた運命の轍を塗り替える。
人々の記憶から消し去られた真実の記録が語られる――
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※小説家になろうにも投稿しています。
毎日1話投稿していきます!
本作は文学よりファンタジ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!喪失から始まり、優しさと共に歩き出す――再生の物語。
異国の港町に降り立った少年と謎多き青年。
この物語の出航までは、彼らの出会いと成長、そして心を通わせるまでの繊細な軌跡を描いています。
ユリウスが見せる純粋さと優しさは、読者の胸を打ちます。そして、それに揺らぎながらも、己の役割を果たそうとするエーレの姿には、静かな孤高と、どこかに滲む人間味が感じられます。
強大な嵐と魔物に立ち向かう戦い、失われかけた命を救おうとする思い、そして別れの朝に交わされる温かな約束――
ファンタジーの中に息づく、やさしくて確かな人の想いが、読後にじんわりと残ります。
登場人物一人ひとりが丁寧に描かれており、まるで本当にどこかに存在しているかのよう。
これから…続きを読む