アレクシス・ハーデットの事件簿

19世紀、霧の街を彷彿とさせる情景。そこに浮かび上がる男……（物理的に）

探偵ハーデットがとにかくかっこいい。顎の下まで伸ばされた金髪、小紫色の瞳……はい、堕ちたっと（恋に）

エヴァンスとの出会いも素敵でした！次の事件も面白そう！

名探偵ハーデットが、目にした光景をそのまま紙に落とし込める画家エヴァンスと、死体が空中に浮かぶという奇怪な事件の謎解きをしながら犯人を探し当てるといったストーリー。

淡々と謎を解き明かしていくハーデットに対し、その手腕に驚きながらも行動を共にするエヴァンス。シャーロック・ホームズを彷彿とさせる本作は正に正統派謎解きミステリーと呼べる作品だと思います。

ミステリーを楽しみたい方なら、必ず読んでみるべき作品です！

精緻で流麗なミステリーです！感動しました！

私が特に感動したのは犯人の告白です。
どんなに苦しい想いをして犯行をしたのか気持ちが伝わってきました。
やはり犯人の動機が告白というのはいいですね。

セリフ一つ一つからなぜ犯行を及んだのか、なぜ死体をああしたのか、事件のおさらいにもなっていて、分かりやすかったです。

セリフを途中で改行してくれたので長いセリフでもストレスなく読めました。

クラシックスタイルなミステリ。
こどもの頃に夢中になって読んだシャーロックホームズ全集を思い出す。
初期のミステリは冒険小説だった。
いかがわしい阿片窟、ロンドンの街並みとそこに暮らす人たち。
そうした、今とは違った世界に飛び込むために貪るように読んだ、冒険活劇ミステリだ。
二万文字程度でサクッと読めるのも、現代人には嬉しい。

文章が非常に美しく、陰鬱で重厚な雰囲気が丁寧に構築されており、まるでシャーロック・ホームズ譚を彷彿とさせるようなクラシカルな魅力があります。霧とガス灯の下で繰り広げられる謎は視覚的にも印象深く、読者をその世界観に引き込む力があると感じました。全体に洗練された文章と誠実な構成力を感じました！

めっちゃ面白かったです！
最初は深読みして挿絵画家の人が犯人か？と思ったら全然違くて私の推理力のなさが窺い知れました。つねにIQ3の私でも面白く読めたので楽しかったです。犯人に辿り着くまでが早くてそこもポイント高いです！

死体が空中に浮かぶという不可解な事件を軸に展開する、本格派の推理ミステリー。
舞台描写が丁寧で雰囲気たっぷり、探偵ハーデットの推理は鮮やかで読みごたえがあります。
超常現象のように見えた事件が、論理によって少しずつ明かされていく過程がとてもスリリングでした。
犯人の動機にも重みがあり、ただの謎解きで終わらない深さがあります。
読後、事件の裏にあった人間の感情にじんときました。とても完成度の高い一作です。