概要
月明かりのない十五夜の夜、月の姫君と私は逃げ出した。
満月のない十五夜の夜。突然、どうしようも無い現状から逃げ出したくなった。ぽつりぽつりと行く宛てもなく歩いていると、爛々と輝く和服美人がコンクリートの上に座っていた。
その彼女は、自分はかぐや姫だと名乗った。
これは、迷える少女たちの小さな逃避行の御伽噺。
本来のキャッチコピーは
「月の光に照らされた二人の少女の行く末は?」
です。カクヨム甲子園締切間際までこのキャッチコピーにしております。
※この作品は野々宮可憐の所属するサークルのアンソロジー「宿るなら青」に掲載した作品を同じ作品と言えないレベルまでかなり大幅に改稿をして作成したものです。
その彼女は、自分はかぐや姫だと名乗った。
これは、迷える少女たちの小さな逃避行の御伽噺。
本来のキャッチコピーは
「月の光に照らされた二人の少女の行く末は?」
です。カクヨム甲子園締切間際までこのキャッチコピーにしております。
※この作品は野々宮可憐の所属するサークルのアンソロジー「宿るなら青」に掲載した作品を同じ作品と言えないレベルまでかなり大幅に改稿をして作成したものです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!いにしえの姫に捧げし月の旋律――雲隠れの心の転調は光かがやく月を迎えん
月に叢雲の十五夜に、月の姫と交わす幻想的で美しい物語。
日々終わりのないピアノの練習に嫌気がさし、日常から飛び出した主人公の神月奏乃。雲隠れの存在として月の見えない夜道を歩いていると、一際美しい一人の女性と出会うのです。彼女は日本最古の物語で登場する姫そのものでした。
十二単の衣を離し、文明の利器に身を委ねる姫。いにしえと現代との隔世の感に興味を抱き、生き生きと描かれている筆致が斬新かつ新鮮に映ります。
また、彼女もまた月の都でのしきたりに嫌気がさし、この地に舞い降りたという経緯を奏乃と重ね合わせることで、読者に親近感を抱かせる構成美が光ります。
終着駅に着いたふたり。その近傍に安置さ…続きを読む