勉強しない子どものやる気を引き出すにはどうすればいいのか。学習塾塾長の建部洋平さんは「親子間で生じる『ギャップ』に気づくことが大切だ。これを埋めていくことで、親が口出しをしなくても、子どもが自ら勉強をするようになる」という――。
※本稿は、建部洋平『第一志望合格率96.8%の塾講師が教える 中学生の成績は「親の声かけ」で9割決まる!』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
親は切実でも、「ウザッ」と反発されてしまう
はじめに、親御さんにやっていただきたいことがあります。それは、子どもの気持ちをより深く理解するための「親子ギャップ診断」です。
子どもが中学生になった親の気持ちとしては、「勉強くらいは自分でやってほしい」。ところが、いくら待てども行動を起こしてくれないわが子にモヤモヤ。「このままでは試験で痛い目に遭いそう……」、そう思ってついあれこれ口出しをしてしまう。
私自身も中学生の子どもをもつ親なので、その気持ちはよ~くわかります。ほんと、「言われる前にやってくれよ!」って思いますよね。
ただ一方で、長年塾講師という第三者の立場で多くの中学生と接してきて実感しているのは、これらの親の切実な思いは、子どもにはまったく響いていないこと。それどころか、「今やろうと思っていたのに」と子どものやる気を削ぐか、「ウザッ、また言っているし」と反発を招くかのどちらかになりがちです。
「だけど、言わないとやらないんです!」。そんな言葉が返ってきそうですが、同じ言葉を投げ続けてもやっぱりやらないと思います。
なぜなら、親と子の間には、そもそも大きなズレがあるからです。
次のチェックリストは、「親にとっては当たり前でも、子どもにとっては当たり前ではないこと」を10個挙げたものです。チェックが何個入るかぜひやってみてください。

