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JP4469040B2 - ヒダントサイジン中間体 - Google Patents
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JP4469040B2 - ヒダントサイジン中間体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強い除草活性及び植物成長抑制活性を有する化合物(ヒダントサイジン(Hydantocidin))を合成するための中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ストレプトマイセス属に属する微生物が強い除草活性及び植物成長抑制活性を有する化合物(ヒダントサイジン(Hydantocidin))を生産することが知られており、該化合物は、特開昭62-12789号公報に開示されている。
【0003】
このヒダントサイジンは、動物、魚類及び微生物に対して際立った安全性を示し、また、土壌中で速やかに分解されることから、環境にやさしい除草剤ということができるが、微生物を用いた醗酵によっては、実用に供するほどの量を得ることが困難であった。
【0004】
一方、化学的な製造方法としては、次に示すような方法が知られている。
【0005】
▲1▼Shigeru Mio et al. ;Tetrahedron Vol. 47. No. 12/13. pp. 2133-2144, 1991
▲2▼特開平2-85287号公報
▲3▼特開平7-109280号公報
▲4▼特開平7-196679号公報
▲5▼特開平7-304791号公報
しかしながら、これらの合成方法はいずれも最終生成物の収率において十分満足できるものではなく、また、工業的に行うためには、大量合成の際にも容易でかつ緩和に進行する方法が、さらに、望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、強い除草活性及び植物成長抑制活性を有する化合物であるヒダントサイジンを、除草剤として工業的に生産できるように、容易で、緩和で、しかも、収率よく合成する方法を見い出すことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を続けた結果、優れた除草活性及び植物成長抑制活性を有するヒダントサイジンを、容易で、緩和で、しかも、収率よく合成するための新規な中間体を見い出し、本発明を完成した。
【0008】
本発明の新規な中間体は、
1)一般式(1)
【0009】
【化2】
Figure 0004469040
(式中、
1は、カルボジイミド基の保護基を示し、
2は、COR2として、保護されたカルボキシ基、又は、保護されたカルバモイル基を示し、
3、R4及びR5は、同一又は異なって、水酸基の保護基を示すか、或は、R3及びR4、又は、R4及びR5が一緒になってジオールの保護基を示す。)
で表わされる化合物である。
【0010】
1の定義における「カルボジイミド基の保護基」としては、通常カルボジイミド基の保護基として使用するものであれば限定はないが、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイルのようなアルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)-2-メチル-2- ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリールカルボニル基、2-ブロモベンゾイル、4-クロロベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4-トルオイルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4-アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル基、4-ニトロベンゾイル、2-ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル基、2-( メトキシカルボニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4-フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボニル基等の「芳香族アシル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ-t- ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;ベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9-アンスリルメチル、2−ナフチルエチル、3−ナフチルプロピルのような「1乃至3個のアリール基で置換された低級アルキル基」、4-メチルベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、4-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、4-メトキシフェニルジフェニルメチル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、4-クロロベンジル、4-ブロモベンジル、4-シアノベンジル、4-シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2-ニトロフェニル)メチル、ピペロニルのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換された低級アルキル基」等の「アラルキル基」;又はN,N-ジメチルアミノメチレン、ベンジリデン、4-メトキシベンジリデン、4-ニトロベンジリデン、サリシリデン、5-クロロサリシリデン、ジフェニルメチレン、(5-クロロ-2- ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンのような「シッフ塩基を形成する置換されたメチレン基」をあげることができ、好適には、シリル基、アラルキル基、脂肪族アシル基、芳香族アシル基であり、更に好適には、アラルキル基であり、特に好適には、4−メトキシベンジル基、3,4-ジメトキシベンジル基である。
【0011】
2がCOR2として「保護されたカルボキシ基」を示すとき、その保護基は、通常カルボキシ基の保護基として使用するものであれば限定はないが、好適には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「アルケニル基」;エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような「アルキニル基」;トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチルのような「ハロゲノ低級アルキル基」;2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルのような「ヒドロキシ低級アルキル基」;アセチルメチルのような「脂肪族アシル」−「低級アルキル基」;ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、6−フェニルヘキシル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような「1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基」、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジル、4−シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチル、ピペロニル、4−メトキシカルボニルベンジルのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ、アルコキシカルボニル基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基」等の「アラルキル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジtert−ブチルシリル、トリイソプロピルシリル、メチルジフェニルシリル、イソプロピルジフェニルシリル、ブチルジフェニルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような「シリル基」をあげることができ、更に好適には、メトキシ基、エトキシ基である。
【0012】
2がCOR2として「保護されたカルバモイル基」を示すとき、その保護基は、通常カルバモイル基の保護基として使用するものであれば限定はないが、好適には、下記の置換基が1又は2個カルバモイル基を置換している基を示し、該置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシルのような低級アルキル基;メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシのような低級アルコキシ基、2-メトキシエトキシのような低級アルコキシ化低級アルコキシ基、2,2,2-トリクロロエトキシのようなハロゲン化低級アルコキシ基等の「アルキルオキシ基」;ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、3-フェニルプロポキシ、α−ナフチルメトキシ、β−ナフチルメトキシ、ジフェニルメトキシ、トリフェニルメトキシ、α−ナフチルジフェニルメトキシ、9-アンスリルメトキシのような「1乃至3個のアリール基で置換された低級アルコキシ基」、4-メチルベンジルオキシ、2,4,6-トリメチルベンジルオキシ、3,4,5-トリメチルベンジルオキシ、4-メトキシベンジルオキシ、4-メトキシフェニルジフェニルメトキシ、2-ニトロベンジルオキシ、4-ニトロベンジルオキシ、4-クロロベンジルオキシ、4-ブロモベンジルオキシ、4-シアノベンジルオキシ、4-シアノベンジルジフェニルメトキシ、ビス(2−ニトロフェニル)メトキシ、ピペロニルオキシのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換された低級アルコキシ基」等の「アラルキルオキシ基」;「水酸基」;ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピルのような「ヒドロキシ置換低級アルキル基」;2-アミノエチル、3-アミノプロピルのような「アミノ置換アルキル基」又はフェニル、4-トリル、4-メトキシフェニル、4-クロロフェニル、α−若しくはβ−ナフチルのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンで置換されていてもよいアリール基」をあげることができ、更に好適には、低級アルキル置換カルバモイル基である。
【0013】
3、R4、R5の定義における「水酸基の保護基」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、デカノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、トリデカノイル、ヘキサデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリールカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリールカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリールカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル基;2−(メトキシカルボニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボニル基等の「芳香族アシル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリール基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t−ブトキシメチルのような「低級アルコキシメチル基」;2−メトキシエトキシメチルのような「低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基」;2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのような「ハロゲノ低級アルコキシメチル」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのような「低級アルコキシ化エチル基」;2,2,2−トリクロロエチルのような「ハロゲン化エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような「1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル、4,4’,4”−トリメトキシトリフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような「低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基でアリール環が置換された1乃至3個のアリール基で置換されたメチル基」等の「アラルキル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような「低級アルコキシカルボニル基」;2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのような「ハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような「1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリール環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボニル基」をあげることができ、好適には、シリル基、アラルキル基、脂肪族アシル基、芳香族アシル基であり、更に好適には、アラルキル基であり、特に好適には、ベンジル、トリフェニルメチル、4−メトキシベンジル、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル、4,4’,4”−トリメトキシトリフェニルメチル基である。
【0014】
3、R4及びR5の定義における「ジオールの保護基」とは、メチリデン、エチリデン、イソプロピリデンのような低級アルキリデン基;ベンジリデンのようなアラルキリデン基;メトキシエチリデン、エトキシエチリデンのようなアルコキシ低級アルキリデン基又はテトライソプロピルジシロキサンのようなジシロキサン基をあげることができ、好適には、低級アルキリデン基であり、更に好適には、イソプロピリデン基である。
【0015】
本発明の化合物(1)の具体例としては、例えば、下記表1に示すような化合物をあげることができるが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
【0016】
また、表1中、
「Bn」は、ベンジル基、「Me」は、メチル基、「PMB」は、4−メトキシベンジル基、「Tr」は、トリフェニルメチル基、「MMTr」は、4−メトキシトリフェニルメチル基、「DMTr」は、4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル基、「−IPD−」は、R3とR4が一緒になって、イソプロピリデン基、「TMTr」は、4,4',4”−トリメトキシトリフェニルメチル基、「TMS」は、トリメチルシリル基、「TBDMS」は、tert−ブチルジメチルシリル基、「TBDPS」は、tert−ブチルジフェニルシリル基を示す。
【0017】
【化3】
Figure 0004469040
【0018】
【表1】
Figure 0004469040
Figure 0004469040
上記表中、好適な化合物としては、例示化合物番号1、2、10、16及び22の化合物があげられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の化合物(1)は、以下に記載するA法により、製造することができる。
【0020】
【化4】
Figure 0004469040
上記工程表中、R1、R2、R3、R4、R5は、前述と同意義である。
【0021】
Xは、塩素原子、臭素原子のようなハロゲン原子を示す。
【0022】
原料化合物(2)は、市販のD−リボノラクトンを出発原料にして、文献(F. Freeman and K. D. Robarge, Carbohydrate Res., 137, 89 (1985))の方法に準じて製造することができる。
【0023】
以下、各工程につき、詳述する。
【0024】
A法
(A−1工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、原料化合物(2)にハロゲン化メタンを反応させ、化合物(3)を製造する工程である。
【0025】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;スルホランのようなスルホキシド類;ピリジン類をあげることができるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、更に好適には、メチレンクロリドである。
【0026】
使用される塩基としては、好適には、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、N−メチルピペリジン、ヘキサメチルホスフォラストリアミドのような有機塩基類であり、更に好適には、ヘキサメチルホスフォラストリアミドである。
【0027】
使用されるハロゲン化メタンとしては、好適には、四塩化炭素、四塩化臭素、ブロモトリクロロメタンであり、更に好適には、ブロモトリクロロメタンである。
【0028】
反応温度は、−78乃至50℃であり、好適には、室温である。
【0029】
反応時間は、1乃至24時間であり、好適には、3乃至16時間である。
【0030】
反応終了後、本反応の目的化合物(3)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、塩化メチレンのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0031】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0032】
(A−2工程)
本工程は、化合物(3)から化合物(4)を製造する工程であり、その方法は、R2によって異なる。
【0033】
【化5】
Figure 0004469040
▲1▼R2が式OR6(R6は、アルキル基)である場合
2が式OR6である場合は、対応のアルコールを加えた不活性溶剤中、ヒドロキノン存在下、化合物(3)に有機過酸化物を反応させ、化合物(4a)を製造することができる。
【0034】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類をあげることができるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、更に好適には、メチレンクロリド又はクロロホルムである。
【0035】
溶剤に加えるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールをあげることができ、好適には、メタノールである。
【0036】
有機過酸化物としては、例えば、過酸化水素、3−クロロ過酸化安息香酸、過フタル酸、過ぎ酸、過酢酸、過酸化t−ブタノールをあげることができるが、好適には、3−クロロ過酸化安息香酸である。
【0037】
また、ヒドロキノンを加えることによって、有機過酸化物の副反応であるラジカル反応をおさえ、目的物の収率をあげることができる。
【0038】
反応温度は、0乃至100℃であり、好適には、室温である。
【0039】
反応時間は、30分乃至24時間であり、好適には、3乃至16時間である。
【0040】
反応終了後、本反応の目的化合物(4a)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、塩化メチレンのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0041】
得られた化合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製でき、2つのエピマーを分取することができる。
▲2▼R2が式OP1(P1は、カルボン酸の保護基)である場合
本工程は、2工程からなる。
【0042】
(▲2▼−1工程)
本工程は、含水不活性溶剤中、ヒドロキノン存在下、化合物(3)に有機過酸化物を反応させ、カルボン酸(4b)を製造する工程であり、含水溶剤を使用する以外は、上記▲1▼工程と同様に行うことができる。
【0043】
(▲2▼−2工程)
本工程は、カルボン酸(4b)を保護して化合物(4c)を製造する工程であり、周知の方法、例えば、文献(T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis)に記載の方法に従って、所望のカルボキシ基の保護基を導入することができる。
▲3▼R2が式NHP2(P2は、アミノ基の保護基)である場合
本工程は、3工程からなる。
【0044】
(▲3▼−1工程)
本工程は、カルボン酸(4b)を製造する工程であり、上記▲2▼−1工程と同様に行う。
【0045】
(▲3▼−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基及びクロル炭酸エチルの存在下、カルボン酸(4b)にアンモニアガスを吹き込み、化合物(4d)を製造する工程である。
【0046】
使用される溶剤としては、好適には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類をあげることができるが、更に好適には、テトラヒドロフランである。
【0047】
使用される塩基としては、好適には、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミンのようなアミン類であり、更に好適には、トリエチルアミンである。
【0048】
反応温度は、−30乃至20℃であり、好適には、−10乃至0℃である。
【0049】
反応時間は、10分乃至5時間であり、好適には、30分乃至1時間である。
【0050】
反応終了後、本反応の目的化合物(4d)は以下のように、反応混合物から採取される。まず、反応混合物に1規定塩酸を加えてPH2とし、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0051】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0052】
(▲3▼−3工程)
本工程は、化合物(4d)に周知の方法、例えば、文献(T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis)に記載の方法に従って、カルバモイル基の保護基を導入し、化合物(4e)を製造する工程である。
【0053】
(A−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、化合物(4)すなわち、上記化合物(4a)、(4c)及び(4e)にアジ化ナトリウムを反応させ、化合物(5)を製造する工程である。
【0054】
使用される溶剤としては、好適には、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類であり、更に好適には、ジメチルホルムアミドである。
【0055】
反応温度は、室温であり、反応時間は、30分乃至1日である。
【0056】
反応終了後、本反応の目的化合物(5)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0057】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0058】
(A−4工程)
本工程は、不活性溶剤中、化合物(5)にトリフェニルホスフィン及びイソシアネートを反応させ、化合物(1)を製造する工程である。
【0059】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;スルホランのようなスルホキシド類;ピリジン類をあげることができるが、好適には、エーテル類であり、更に好適には、テトラヒドロフランである。
【0060】
反応温度は、0乃至100℃であり、好適には、室温である。
【0061】
反応時間は、3日間乃至7日間である。
【0062】
反応終了後、本反応の目的化合物(1)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0063】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0064】
本発明の化合物(1)を用いて、以下に記載するB法によりヒダントサイジンを製造することができる。
【0065】
【化6】
Figure 0004469040
B法
(B−1工程)
本工程は、含水不活性溶剤中、化合物(1)を酸触媒で水を付加して、化合物(6)を製造する工程である。
【0066】
使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類をあげることができるが、好適には、エーテル類であり、更に好適には、テトラヒドロフランである。
【0067】
使用される酸としては、通常の反応において酸触媒として使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、燐酸のような無機酸、又は、酢酸、蟻酸、蓚酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸を挙げることができ、好適には、無機酸であり、更に好適には、塩酸である。
【0068】
反応温度は、0乃至100℃であり、好適には、室温である。
【0069】
反応時間は、10分乃至16時間である。
【0070】
反応終了後、本反応の化合物(6)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0071】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0072】
(B−2工程)
本工程は、不活性溶剤中、化合物(6)のアミノ基の保護基を除去して、化合物(7)を製造する工程である。
【0073】
保護基の除去はその種類によって異なるが、一般にこの分野の技術において周知の方法によって以下の様に実施される。
【0074】
▲1▼アミノ基の保護基として、シリル基を使用した場合には、通常、弗化テトラブチルアンモニウムのような弗素アニオンを生成する化合物で処理することにより除去される。
【0075】
反応溶剤は、反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類が好適である。
【0076】
反応温度及び反応時間は、特に限定はないが、通常、室温で10乃至18時間反応させる。
【0077】
▲2▼アミノ基の保護基が、アラルキル基又はアラルキルオキシカルボニル基である場合には、通常、溶剤中、還元剤と接触させることにより(好適には、触媒下に常温にて加水素分解で)除去する方法、又は、酸化剤を用いて除去する方法が好適である。
【0078】
加水素分解による除去において使用される溶剤としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類、酢酸のような脂肪酸類又はこれらの有機溶剤と水との混合溶剤が好適である。
【0079】
使用される触媒としては、通常、加水素分解反応に使用されるものであれば、特に限定はないが、好適には、パラジウム炭素、ラネーニッケル、酸化白金、白金黒、ロジウム−酸化アルミニウム、トリフェニルホスフィン−塩化ロジウム、パラジウム−硫酸バリウムが用いられる。
【0080】
圧力は、特に限定はないが、通常1乃至10気圧で行なわれる。
【0081】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶剤及び触剤の種類等により異なるが、通常、0乃至100℃で、5分乃至24時間実施される。
【0082】
酸化による除去において使用される溶剤としては、本反応に関与しないものであれば特に限定はないが、好適には、含水有機溶剤である。
【0083】
このような有機溶剤として好適には、アセトンのようなケトン類、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルのようなニトリル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類及びジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類をあげることができる。
【0084】
使用される酸化剤としては、酸化に使用される化合物であれば特に限定はないが、好適には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、アンモニウムセリウムナイトレイト(CAN)、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン(DDQ)が用いられる。
【0085】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶剤及び触媒の種類等により異なるが、通常、0乃至150℃で、10分乃至24時間実施される。
【0086】
▲3▼アミノ基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、アルコキシカルボニル基又はシッフ塩基を形成する置換されたメチレン基である場合には、水性溶剤の存在下に、酸又は塩基で処理することにより除去することができる。
【0087】
使用される酸としては、通常酸として使用されるもので、反応を阻害しないものであれば特に限定はないが、好適には、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸のような無機酸が用いられ、使用される塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、好適には、ナトリウムメトキシドのような金属アルコキシド類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類又はアンモニア水、アンモニア−メタノールのようなアンモニア類が用いられる。尚、塩基による加水分解では異性化が起こることがある。
【0088】
使用される溶剤としては、通常の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定はなく、水;メタノール、エタノール、n-プロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類等の有機溶剤又は水と上記有機溶剤との混合溶剤が好適である。
【0089】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶剤及び使用される酸若しくは塩基等により異なり、特に限定はないが、副反応を抑制するために、通常は0乃至150℃で、1乃至10時間実施される。
【0090】
▲4▼アミノ基の保護基がアルケニルオキシカルボニル基である場合は、通常、前記「アミノ基の保護基が前記の脂肪族アシル基、芳香族アシル基、アルコキシカルボニル基又はシッフ塩基を形成する置換されたメチレン基である場合」の除去反応の条件と同様にして、塩基と処理することにより達成される。
【0091】
▲5▼アミノ基の保護基がアリルオキシカルボニルの場合は、特に、パラジウム、及びトリフェニルホスフィン若しくはニッケルテトラカルボニルを使用して除去する方法が簡便で、副反応が少なく実施することができる。
【0092】
反応終了後、本反応の目的化合物(7)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0093】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0094】
(B−3工程)
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(7)を分子内で閉環させて、化合物(8)を製造する工程である。
【0095】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;スルホランのようなスルホキシド類;ピリジン類を挙げることができるが、好適には、アルコール類であり、更に好適には、メタノールである。
【0096】
使用される塩基としては、化合物の他の部分に影響を与えないものであれば特に限定はないが、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド(t-BuOK)のような金属アルコキシド類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類、アンモニア−メタノールのようなアンモニア類、DBU、DBN、DABCOのような3級アミン又はピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)のようなピリジン類であり、好適には、アンモニア−メタノールである。
【0097】
反応温度は、0乃至60℃であり、好適には、室温である。
【0098】
反応時間は、10分乃至3日間である。
【0099】
反応終了後、本反応の目的化合物(8)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮することで得られる。
【0100】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0101】
(B−4工程)
本工程は、不活性溶剤中、化合物(8)の水酸基の保護基を除去して、化合物(9)を製造する工程である。
【0102】
保護基の除去はその種類によって異なるが、一般にこの分野の技術において周知の方法によって以下の様に実施される。
【0103】
▲1▼水酸基の保護基として、シリル基を使用した場合には、通常、弗化テトラブチルアンモニウム、弗化水素酸、弗化水素酸−ピリジン、弗化カリウムのような弗素アニオンを生成する化合物で処理するか、又は、酢酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸又は塩酸のような無機酸で処理することにより除去できる。
【0104】
尚、弗素アニオンにより除去する場合に、蟻酸、酢酸、プロピオン酸のような有機酸を加えることによって、反応が促進することがある。
【0105】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;水;酢酸のような有機酸及びこれらの混合溶剤をあげることができる。
【0106】
反応温度及び反応時間は、特に限定はないが、通常、0℃乃至100℃(好適には、10℃乃至30℃)で、1乃至24時間実施される。
【0107】
▲2▼水酸基の保護基が、アラルキル基又はアラルキルオキシカルボニル基である場合には、通常、溶剤中、還元剤と接触させることにより(好適には、触媒下に常温にて接触還元)除去する方法、又は、酸化剤を用いて除去する方法が好適であり、前記「アミノ基の保護基が、アラルキル基又はアラルキルオキシカルボニル基である場合」と同様に行なうことができる。
【0108】
又、液体アンモニア中若しくはメタノール、エタノールのようなアルコール中において、−78乃至−20℃で、金属リチウム、金属ナトリウムのようなアルカリ金属類を作用させることによっても除去できる。
【0109】
更に、アセトニトリルのようなニトリル類、メチレンクロリド、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類又はこれらの混合溶剤中において、0乃至50℃で、塩化アルミニウム−沃化ナトリウム、又はトリメチルシリルイオダイドのようなアルキルシリルハライド類を作用させることによっても除去することができる。
【0110】
▲3▼水酸基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、アルコキシカルボニル基又はアルケニルオキシカルボニル基である場合には、通常、前記「アミノ基の保護基が、脂肪族アシル基、芳香族アシル基、アルコキシカルボニル基又はシッフ塩基を形成する置換されたメチレン基である場合」の「塩基で処理する」方法を用いて除去することができる。
【0111】
▲4▼水酸基の保護基が、アリルオキシカルボニルの場合は、特にパラジウム、及びトリフェニルホスフィン、又はビス(メチルジフェニルホスフィン)(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)・ヘキサフルオロホスフェートを使用して除去する方法が簡便で、副反応が少なく実施することができる。
【0112】
▲5▼水酸基の保護基が、アルコキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフラニル基又は置換されたエチル基である場合、及びジオールの保護基である場合には、通常、溶剤中、酸で処理することにより除去される。
【0113】
使用される酸としては、通常、ブレンステッド酸又はルイス酸として使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、塩化水素;塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸;又は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸:三弗化ホウ素のようなルイス酸であるが、ダウエックス50Wのような強酸性の陽イオン交換樹脂も使用することができる。
【0114】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、のようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;水、又は、これらの混合溶剤が好適であり、更に好適には、ハロゲン化炭化水素類、エステル類又はエーテル類である。
【0115】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶剤及び使用される酸の種類・濃度等により異なるが、通常は−10乃至100℃(好適には、−5乃至50℃)で、5分乃至48時間(好適には、30分乃至10時間)である。
【0116】
反応終了後、本反応の目的化合物(9)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加えて、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥した後、溶剤を留去することで得られる。
【0117】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、またはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0118】
本発明の新規な中間体は、優れた除草活性及び植物成長抑制活性を有するヒダントサイジンを収率よく合成するために有用である。
【0119】
以下に、実施例及び参考例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
【0120】
【実施例】
【0121】
【実施例1】
メチル 6−O−ベンジル−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−2−[(N−4−メトキシベンジル)カルボジイミド]−β−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート(例示化合物番号1の化合物)
(a)2,5−アンヒドロ−6−O−ベンジル−1,1−ジクロロ−1−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−D−リボ−ヘキセ−1−エニトール
5−O−ベンジル−2,3−O−イソプロピリデン−D−リボノラクトン(2.78 g, 10.0 mmol)(F. Freeman and K. D. Robarge, Carbohydrate Res., 137, 89 (1985))とブロモトリクロロメタン(9.92 g, 50.0 mmol)の塩化メチレン(30 ml)溶液に、ヘキサメチルホスフォラストリアミド(16.3 g, 100 mmol)の塩化メチレン(20 ml)溶液を−78℃で3時間かけて滴加した。温度を徐々に24℃にあげ、16時間攪拌した。反応混合物を塩化メチレン(300 ml)で稀釈し、1M塩酸、水、炭酸水素ナトリウム、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液をろ過して、減圧下濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;シクロヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的化合物▲1▼(2.65 g, 77%)を得た。
【0122】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39 (3H, s), 1.49 (3H, s), 3.65 (2H, s), 4.51 (2H, s), 4.65 (1H, s), 4.80, 5.26 (2H, AB-q, J=6.0Hz), 7.27-7.40 (5H, m).
(b)メチル 6−O−ベンジル−2−クロロ−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−α−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート
実施例1(a)で得られた化合物▲1▼(345 mg, 1.00 mmol)を塩化メチレン(20 ml)及びメタノール(0.38 ml(300 mg))に溶解し、窒素気流下、室温で、ヒドロキノン(50 mg)及び3−クロロ過酸化安息香酸(1.20 g)を加えた。室温で16時間攪拌した後、反応混合物を塩化メチレン(100 ml)で稀釈し、10%炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水でそれぞれ2回ずつ洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;シクロヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して目的化合物を2つのエピマー(▲2▼ 1.94 g, 54 %, Rf = 0.398;▲2▼’0.51 g, 14 %, Rf = 0.508)として得た。
(エピマー▲2▼)
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, s), 1.70 (3H, s), 3.69 (1H, dd, J = 3.2, 11.3 Hz, C6-H), 3.73 (1H, dd, J = 3.2, 11.3 Hz, C6-H), 3.83 (3H, s), 4.53, 4.58 (2H, AB-q, J = 12.2 Hz), 4.59 (1H, q, J = 3.2 Hz, C5-H), 4.81 (1H, dd, J = 3.2, 7.1 Hz, C4-H), 5.02 (1H, d, J = 7.1 Hz, C3-H), 7.28-7.39 (5H, m).
IR νmax (film): 3089-2867, 1750 cm-1.
(エピマー▲2▼’)
IR νmax (KBr): 1767, 1737 cm-1.
MS (FAB) 379[M+H]+
(c)メチル 2−アジド−6−O−ベンジル−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−β−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート
実施例1(b)で得られた化合物▲2▼(835 mg, 2.34 mmol)のジメチルホルムアミド(10 ml)溶液に、アジ化ナトリウム(457 mg, 7.02 mmol)を加えた。室温で5時間攪拌した後、反応混合物を酢酸エチルで稀釈し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、減圧下濃縮(最終的にはポンプを使用)した後、目的化合物▲3▼(795 mg, 85 %)を得た。
【0123】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, s), 1.45 (3H, s), 3.63 (1H, dd, J = 6.2, 10.1 Hz, C6-H), 3.65 (1H, dd, J = 5.2, 10.1 Hz, C6-H), 3.87 (3H, s), 4.56, 4.61 (2H, AB-q, J = 12.0 Hz), 4.63-4.67 (2H, m), 4.87(1H, dd, J = 1.5, 5.8 Hz), 7.34-7.36(5H, m).
(d)メチル 6−O−ベンジル−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−2−[(N−4−メトキシベンジル)カルボジイミド]−β−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート
実施例1(c)で得た化合物▲3▼(760 mg, 2.09 mmol)のテトラヒドロフラン(35 ml)溶液にトリフェニルホスフィン(1.20 g, 4.57 mmol)を加えた。室温で2時間攪拌後、この溶液に4−メトキシベンジルイソシアネート(1.00 g, 6.13 mmol)を加えた。この混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;シクロヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製して、カルボジイミド体である目的化合物▲4▼(904 mg, 90 %)を粉末として得た。
【0124】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, s), 1.44 (3H, s), 3.60-3.74 (2H, m), 3.78 (6H, s, OCH3 and COOCH3), 4.10 (1H, m), 4.19 (1H, m), 4.37, 4.52 (2H, AB-q, J = 11.5 Hz, C6-H2), 4.58 (3H, s), 4.69 (1H, m), 4.85 (1H, m), 5.17 (1H, bs, NH), 5.60 (1H, s, NH), 6.81-6.84 (2H, m), 7.10-7.12 (2H, m), 7.26-7.27 (5H, m).
【0125】
【参考例1】
メチル 6−O−ベンジル−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン−2−[3−N−(4−メトキシベンジル)ウレイド]−β−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート
実施例1(d)で得た化合物▲4▼(452 mg, 0.94 mmol)のテトラヒドロフラン(20 ml)溶液に、室温で、1M塩酸(1.00 ml)を加えた。40分間攪拌後、反応混合物に酢酸エチルを加えて稀釈した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、カルボジイミド体である目的化合物▲5▼(469 mg, 定量的)を粉末として得た。
【0126】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, s), 1.44 (3H, s), 3.65 (1H, dd, J = 4.1, 10.3 Hz), 3.69 (1H, dd, J = 3.8, 10.3 Hz), 3.77 (3H, s), 3.78 (3H, s), 4.10 (1H, dd, J = 4.8, 14.6 Hz, changed to a doublet, J = 14.6 Hz, on addition of D2O), 4.19 (1H, dd, J = 5.8, 14.6 Hz, changed to a doublet, J = 14.6 Hz, on addition of D2O), 4.37, 4.51 (2H, AB-q, J = 11.4 Hz), 4.58 (1H, m), 4.69 (1H, d, J = 6.2 Hz), 4.85 (1H, m, changed to dd, J= 2.2, 6.2 Hz, on addition of D2O), 5.20 (1H, bs, NH, exchanged on addition of D2O), 5.65 (1H, s, NH, not exchanged on addition of D2O), 6.82 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.19-7.21 (2H, m), 7.26-7.30 (3H, M).
【0127】
【参考例2】
メチル 6−O−ベンジル−2−デオキシ−3,4−O−イソプロピリデン− 2−ウレイド−β−D−リボ−2−ヘキスロフラノソネート
参考例1で得た化合物▲5▼(230 mg, 0.46 mmol)のアセトニトリル(20 ml)溶液に、室温で攪拌しながら、アンモニウムセリウム(IV)ニトレート(4.11 g, 7.50 mmol)の水(10 ml)溶液を加えた。20分後、反応混合物に酢酸エチルを加えて稀釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;3%メタノール/酢酸エチル)で精製して、目的化合物▲6▼(170 mg, 97 %)を固体として得た。
【0128】
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, s), 1.45 (3H, s), 3.68 (1H, dd, J = 4.1, 10.4 Hz), 3.74 (1H, dd, J = 4.1, 10.4 Hz), 3.80 (3H, s), 4.49, 4.57 (2H, AB-q, J = 11.4 Hz), 4.59 (1H, m), 4.81 (1H, d, J = 6.4 Hz), 4.90 (1H, dd, J = 2.5, 6.4 Hz), 4.94 (2H, bs, NH2, exchanged on addition of D2O), 6.23 (1H, s, NH, not exchanged on addition of D2O), 7.28-7.40 (5H, m).
【0129】
【参考例3】
[5S−(5α,7α,8β,9β)]−7−(ベンジルオキシメチル)−8,9−イソプロピリデンジオキシ−6−オキサ−1,3−ジアザスピロ[4.4]ノナ−2,4−ジオン
参考例2で得た化合物▲6▼(48 mg, 0.13 mmol)のメタノール(5 ml)溶液に、37℃で、攪拌しながら、2Mアンモニアのメタノール(0.5 ml)溶液を加えた。4時間後、反応混合物を減圧下濃縮し、得られた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;シクロヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して目的化合物▲7▼(43 mg, 98 %)を固体として得た。
【0130】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, s), 1.61 (3H, s), 3.60 (1H, dd, J = 1.9, 10.5 Hz), 3.75 (1H, dd, J = 1.9, 10.5 Hz), 4.53, 4.63 (2H, AB-q, J = 11.4 Hz), 4.59 (1H, m), 4.77 (1H, d, J = 5.7 Hz), 4.80 (1H, d, J = 5.7 Hz), 6.31 (1H, bs, NH), 7.31-7.45 (5H, m), 7.68 (1H, bs, NH, exchanged on addition of D2O).
【0131】
【参考例4】
[5S−(5α,7α,8β,9β)]−8,9−イソプロピリデンジオキシ−7−(ヒドロキシメチル)−6−オキサ−1,3−ジアザスピロ[4.4]ノナ−2,4−ジオン
参考例3で得た化合物▲7▼(50 mg, 0.14 mmol)の酢酸エチル(10 ml)溶液に、10%パラジウム炭素(25 mg)を加え、水素気流下、室温にて30分間攪拌した。反応混合物を濾過した後、ろ液を減圧下濃縮して目的化合物▲8▼(37 mg, 定量的)を得た。
【0132】
1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.32 (3H, s), 1.54 (3H, s), 3.68 (1H, dd, J = 3.4, 11.9 Hz), 3.71 (1H, dd, J = 3.3, 11.9 Hz), 4.46 (1H, m), 4.81-4.93(2H, m).
【0133】
【参考例5】
[5S−(5α,7α,8β,9β)]−8,9−ジヒドロキシ−7−(ヒドロキシメチル)−6−オキサ−1,3−ジアザスピロ[4.4]ノナ−2,4−ジオン(ヒダントサイジン)
参考例4で得た化合物▲8▼(31 mg, 0.12 mmol)のトリフルオロ酢酸−水(1:3, 5 ml)溶液を0℃で2時間攪拌した後、減圧下濃縮して、目的化合物▲9▼(26 mg, 定量的)を得た。
【0134】
1H-NMR (400 MHz, D2O, ME3SiCD2CD2COONa as an internatal standard) δ 3.68 (1H, dd, J = 4.6, 12.7 Hz), 3.78 (1H, dd, J = 3.0, 12.7 Hz), 4.22 (1H, dd, J = 4.4, 5.8 Hz), 4.34 (1H, m), 4.40(1H, d, J = 5.8 Hz).
【0135】
【発明の効果】
本発明の新規な中間体は、優れた除草活性及び植物成長抑制活性を有するヒダントサイジンを、容易で、緩和で、しかも、収率よく合成するために有用である。

Claims (1)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004469040
    (式中、
    1は、カルボジイミド基の保護基を示し、
    2は、COR2として、保護されたカルボキシ基、又は、保護されたカルバモイル基を示し、
    3、R4及びR5は、同一又は異なって、水酸基の保護基を示すか、或は、R3及びR4、又は、R4及びR5が一緒になってジオールの保護基を示す。)
    で表わされる化合物。
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