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JP4958590B2 - レジャービィークルの盗難防止装置 - Google Patents
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JP4958590B2 - レジャービィークルの盗難防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レジャービィークル(原動機付き自転車、自動二輪車や、運転席が外部に開放されているところの、自動三輪車、三輪あるいは四輪作業ビィークル、無限軌道式作業車両、および小型滑走艇(PWC)等をも含む広い概念で使用する。)に適した該レジャービィークルの盗難防止装置に関する。
レジャービィークル、例えば、自動二輪車は、運転席が外部に開放されており、従って、誰でも運転席に乗り込み可能になった形態を有する。
また、メカニカル式のキー(キーの歯形部分に機械的解錠を可能とする所定の凹凸形状を具備し且つ暗証コード等の発信機能を具備していないキーをいう。この明細書および特許請求の範囲において「メカキー」という)をキー穴に差し込んで車両のメインスイッチのON−OFF操作する所謂「キースイッチ」は、運転席近傍(例えば運転席前方のメータパネル等)等の、一般に外部に露出した部分に配置されている。
このため、運転席が車両外部と隔離されて使用者(運転者)が車内に進入不能な形態を有する乗用車やトラック等の四輪自動車に比べて、前記自動二輪車の場合には、耐盗難性能が劣ることになる。
このような状況に鑑みて、車両側に搭載されている盗難防止装置が、携帯している携帯機(カード型の携帯機)から、車両側の記憶装置に記憶している暗証データと一致する暗証データを受信した場合にのみ、キースイッチに挿入したメカキーの操作で車両側のメインスイッチをONにすることができ、この状態で、車両のエンジンの始動を可能にするように構成された盗難防止装置が提供されている。
また、自動二輪車等のレジャービィークルの場合、前述のように運転席が外部に開放されているため、基本的に、運転者(ライダー)は、手袋をはめた状態で運転する。
このため、乗車時に、ライダーは、手袋を脱いでポケット等からメカキーを取り出し、該メカキーをキースイッチのキー穴に入れて所定位置へ回動等の操作をした後に、再び手袋をはめるという、煩雑な手順を取らざるを得ないのが、現状である。
このような状況に鑑みて、前記煩雑な手順を無くすために、基本的に前記メカキーを使用するキースイッチを無くした、新たな電子盗難防止システムも本出願人により提案されている(特許文献1参照)。この電子盗難防止システムは、暗証データを発信する携帯機と、この携帯機から発信された暗証データを受信し本体のメモリ内に記憶している暗証データと照合してそれらが合致する場合にのみ所定の電気回路をONにして車両の使用を可能にする車載の盗難防止装置本体とを有し、メカキーを使用することなく、所定の携帯機を所持している者のみが車両を使用することができるように構成されている。また、この電子盗難防止装置の場合、前記キースイッチに代えて車両にメインスイッチを固設して、このメインスイッチを回動あるいは押圧等の操作をすることによって、車両のメインスイッチ等をON−OFFすることができるよう構成されている。
従って、かかる構成の電子盗難防止装置の場合、ライダーが車両を使用する都度、メカキーをポケット等から取り出して、キー穴に挿入することが不要で、従って、手袋を脱いだりはめたりする必要がない点で優れている。
特願2005−013581号明細書。
しかしながら、前述の如き電子盗難防止装置を備えたレジャービィークルの場合にも、燃料を補給する際には、ポケット等からメカキーを取り出して、タンクキャップ(燃料キャップともいう)に設けられた施錠装置を解錠する必要がある。また、ヘルメットホルダーや小物入れ等の施錠あるいは解錠する場合にも、同様に、ポケット等からメカキーを取り出して、おこなう必要がある。従って、ライダーは、常に、メカキーをポケット等に入れて持ち歩く必要があるが、メインスイッチの操作は該メカキーでおこなわないため、該メカキーをポケット等に入れ忘れる可能性があり、給油しようとした際に、あるいはヘルメットホルダー等を解錠しようとした際に、メカキーのないことが始めて判るような状況が生じる。
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれたもので、乗車時に、手袋を脱ぐことなくメインスイッチをON−OFFして車両を使用することができ、しかも給油等のときにも、別途タンクキャップを解錠等するためのメカキーをポケット等に入れて持ち歩く必要のない、盗難防止装置を提供することを目的とする。
前記本発明の目的は、以下の構成からなるレジャービィークルの盗難防止装置によって解決される。つまり、本発明にかかるレジャービィークルの盗難防止装置は、携帯可能で所定の暗証コードを送信する携帯機を有するとともに、
メカキーをスイッチオン位置からスイッチオフ位置に回動させることによって、レジャービィークルの電源回路への電流供給を不能に切換えるとともに、該スイッチオフ位置ではメカキーをキー穴から引き抜くことが不能であり、該スイッチオフ位置とは別の引き抜き位置ではメカキーをキー穴から引き抜くことが可能に構成されたシリンダ錠と、
前記メカキーの回動動作を規制することが可能な回動規制用係止部材と、
前記回動規制用係止部材を前記メカキーの回動を規制する状態と許容する状態との間で動作させるアクチュエータと、
前記携帯機から送信される前記暗証コードを受信する受信部を備えて、受信した暗証コードがメモリに記憶されている暗証コードと合致した場合に、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を規制する状態から許容する状態へと動作させるように制御する制御装置とを、有し、
前記シリンダ錠において前記引き抜き位置及びスイッチオフ位置が、前記スイッチオン位置を挟んで前記メカキーの回動方向の一側及び他側に分かれており、
さらに前記シリンダ錠はロック位置を備え、該ロック位置に前記メカキーを回動させることによって、レジャービィークルのハンドルをロックするように構成されるとともに、前記スイッチオフ位置だけでなく前記ロック位置においても前記メカキーの引き抜き動作が不能となるように構成されていることを特徴とする。
このような構成からなるレジャービィークルの盗難防止装置によれば、携帯機から所定の暗証コードを受信したときにのみ、前記制御装置がアクチュエータにより前記回動規制用係止部材前記メカキーの回動を不能にする状態から可能にする状態動作させるように制御する。また、前記メカキーを前記キー穴から引き抜く該引き抜き動作の規制は引き抜き規制機構によりおこなわれる。かかる引き抜き規制機構による規制としては、シリンダ錠の機械的構成によって例えば回転方向のある特定の位置でのみ係合状態が解除されてメカキーがキー穴から引き抜けるような規制であってもよく、かかる場合には、前記アクチュエータによる前記回動規制用係止部材の動作を利用して前記規制をすればよい。そして、このように構成することによって、メカキーは常に車両の施錠装置に挿着した状態にしておいても、ライダーがポケットあるいはバッグ等に所定の携帯機を保持していれば、給油等の必要な状況では、キー穴からメカキーを抜き抜くことが可能となる。
従って、エンジンを始動して車両を走行させる場合は、携帯機のみ身につけておけばよく、また、燃料タンクのタンクキャップの施錠装置を解錠するときにも、該携帯機を身につけておけば、キー穴からメカキーを抜き抜いて、タンクキャップの施錠を解錠することができる。そして、給油後にタンクキャップを閉じた後には、タンクキャップから外したメカキーを施錠装置の元のキー穴に戻せばよい。
ところで、前記アクチュエータは、前記回動規制用係止部材の動作を不能にする位置から可能にする位置への動作及び可能にする位置から不能にする位置への動作の両方をおこなうような形態のもの(例えば、往復動作可能な電動シリンダ、電動モータ等)であってもよいし、かかる場合には、それら二つの動作のうちの一方の動作のみ可能な形態のもの(往動時および復動時のいずれか一方の動作時のみ駆動可能な電動シリンダあるいは電動モータ等)であってもよい。そして、前記アクチュエータを、前記一方の動作のみ可能な形態のアクチュエータとした場合には、他の動作は、バネあるいは重力を利用して動作させるような構成にすればよい。
また、アクチュエータが一方の動作のみ可能な形態のものの場合には、二つのアクチュエータにより、それぞれの動作をおこなわせるように構成してもよい。
前記の盗難防止装置において、前記シリンダ錠は、前記メカキーが前記引き抜き位置にあるときには、レジャービィークルのハンドルロックが解除され且つ電源回路への電流供給が不能とされる構成であってもよい。
また、前記シリンダ錠は、前記メカキーの回動方向の一側に向かって順に、前記ロック位置、スイッチオフ位置、スイッチオン位置及び引き抜き位置が並んでいてもよい。
また、前記制御装置は、前記暗証コードが合致しなければ、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を規制する状態にする構成であってもよいし、前記暗証コードが合致してから所定時間が経過すると、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を許容する状態から規制する状態へと動作させる構成であってもよい。
また、前記回動規制用係止部材は、前記メカキーがスイッチオン位置にあるときにはそれ以外の位置への回動を許容する構成であってもよい。
さらに、メカキーを下方に押圧している間、オン信号を出力する押圧スイッチを有し、前記制御装置は、前記押圧スイッチからのオン信号を受けて前記携帯機へ暗証コードの要求信号を送信する構成であってもよい。
本発明にかかるレジャービィークルの盗難防止装置によると、乗車時に、手袋を脱ぐことなく車両のロックバーをON−OFF操作等して車両を使用することができ、しかも給油等のときにも、施錠装置からメカキーを引き抜いてタンクキャップ等の解錠をすることができるため、ライダーは携帯機のみ携帯しておれば、メカキーは車両のキー穴に挿着したままでポケット等に入れて持ち歩く必要のない、盗難防止装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態にかかるレジャービィークルの盗難防止装置として、自動二輪車の盗難防止装置を例に挙げて、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、説明の便宜のために最初に実施の形態の参考形態について説明し、その後、実施の形態について説明する。
参考形態
図1は参考形態にかかる自動二輪車の盗難防止装置の全体の主な構成を概略的に示す概念図、図2は図1に示すメカキーと係止部材及びアクチュエータを表した斜視図、図3〜図5は図1,図2に示すメカキーの構成を示す図、図18は自動二輪車の全体の外観を示す斜視図である。
図1に図示するように、参考形態にかかる盗難防止装置Aは、シリンダ錠タイプの施錠部を有する施錠装置1と制御装置6とライダーが携帯する携帯機7とを具備する。
そして、前記施錠装置1は、メカキー1Aと、該メカキー1Aの回動・引き抜き動作を規制(拘束・解除)する第1の係止部材2Aと、該第1の係止部材2Aを駆動する第1の規制アクチュエータ4Aと、ロックバーの突出・後退動作を規制(拘束・解除)する第2の係止部材2Bと、該第2の係止部材2Bを駆動する第2の規制アクチュエータ4Bと、車両の可動部(ステアリングシャフト)側に付設され該車両の固定部(例えば、車体のヘッドパイプ)20側に係止しハンドルの回動をロックするロックバー1Cとを有する。しかし、この配置に限定されるものでなく、前記ロックバー1Cを車両の固定部側に付設し、車両の可動部側に係止されるような構成としてもよい。
また、前記制御装置6は、ハンドルロック回路8を有し、前記第1の規制アクチュエータ4Aと前記第2の規制アクチュエータ4Bの動作を制御するよう構成されている。
この参考形態の場合、図2に図示するように、前記第1の係止部材2Aは、本発明で言うメカキー1Aの引き抜き動作を規制する「引き抜き規制用係止部材」とメカキー1Aの回動動作を規制する「回動規制用係止部材」とを兼用する係止部材として設けられている。そして、前記第1の規制アクチュエータ4Aは、本発明で言う「引き抜き規制アクチュエータ」と「回動規制アクチュエータ」とを兼用するアクチュエータとして設けられている。前記第1の規制アクチュエータ4Aは、前記第1の係止部材2Aの先端部2tが後述する「第1の位置a」、「第2の位置b」、「第3の位置c」の3つのポジション(図2,図7参照)をとることができるよう伸縮動作する。
また、前記第2の係止部材2Bは、本発明で言う「ロック動作規制用係止部材2P」として設けられ、また前記第2の規制アクチュエータ4Bが本発明で言う「ロック動作規制アクチュエータ4P」として設けられている。前記第2の規制アクチュエータ4Bは、前記第2の係止部材2Bの先端部が後述する「突出位置x」、「後退位置y」、「中間位置z」の3つのポジション(図8参照)をとることができるよう伸縮動作する。そして、この第2の係止部材2Bがロックバー1Cを前記「突出位置x」、「後退位置y」、「中間位置z」のいずれかの位置で係止することによって、前記メカキー1Aの突出・後退動によるロックバー1Cの突出・後退動に関する操作を不能にし、あるいは可能とする。
ところで、別の形態としては、前記第1の係止部材2Aに代えて、図1にブロック図的に図示するように、「ロック動作規制用係止部材2P」と「引き抜き規制用係止部材2Q」と回動動作を規制する「回動規制用係止部材2R」とを別々に設け、且つ、前記第1および第2の規制アクチュエータ4A,4Bに代えて、「ロック動作規制アクチュエータ4P」と「引き抜き規制アクチュエータ4Q」と「回動規制アクチュエータ4R」とを別々に設けてもよい。しかし、部品点数、組立工数等の削減および軽量化の点において、前者の方が好ましい構成となる。
また、この参考形態では、前記第1の規制アクチュエータ4A及び第2の規制アクチュエータ4Bは、共に、往復動作可能な電動シリンダで構成されているが、往復動作可能な電動モータで構成されていてもよいし、あるいは往動時および復動時のいずれか一方の動作時のみ駆動可能な電動シリンダあるいは電動モータ等によって構成してもよい。前記一方の動作時のみ駆動可能なアクチュエータの場合、戻りバネ等のバネを採用し、あるいは重力等によって、該一方の動作をおこなうように構成する必要がある。
そして、図1に図示するように、前記施錠装置1は、さらに、前記メカキー1Aが挿着されるキー穴1Bを備えたシリンダ1Gと、前述したロックバー1Cとを有する。
前記ロックバー1Cは、前記シリンダ1Gにより押圧(図1において下方に押圧)されてロック位置でロックされるとともに、反ロック位置側(ロック解除側1:図1において上方)に付勢されているバネ1rでロック位置から非ロック位置に復帰するよう構成されている。また、前記シリンダ1G自身も図示しないバネによって上方に付勢されており、このシリンダ1Gは公知の機械的な係止機構、例えば、図11に図示するシリンダ1G(図1参照)に付設された係止突起50とこの係止突起50の真横への移動を拘束するシリンダケース52に形成された係止片51による係止機構により、図2に示す「III」の位置と「II」の位置との間は下方に押圧させながら回動させた場合にのみ「III」から「II」又は「II」から「III」へ回動可能に構成されている。なお、図2に図示する「I」と「II」の間は、単に回動させるだけで回動できるよう構成されている。
また、前記メカキー1Aの頂部には、図1〜図5,図7に示すように、ライダーが指で摘むことができる回動用のノブ1dが形成されている。また、このメカキー1Aの頂部は、前記キー穴1Bの上面を上方から被さるように覆うことができるように、断面が逆溝状に構成され、雨等がキー穴1B部分に侵入し難いような構成となっている。また、前記ノブ1dは、ライダーが手袋ははめた状態でも容易に摘めるような大きさのものとなっている。また、このメカキー1Aのノブ1dを含む頂部は、耐盗難性能を向上させるために、耐衝撃性の素材、例えば、スチール、アルミニューム、チタン等の金属、又はABS等の耐衝撃性能の高い樹脂等で構成されている。従って、このメカキー1Aの頂部がハンマー等により打撃を受けた場合にも、壊れ難くなっている。
また、前記メカキー1Aは、機械的解錠あるいは機械的施錠を可能とするための所定の凹凸形状を有する歯形部分1jを具備し、このメカキー1Aの歯形部分1jが前記シリンダ1G部分に挿着されることによって、機械的なキーの解錠がなされるように構成されている。
また、図2あるいは図3〜図5に図示するように、前記メカキー1Aは、上部に形成された細径部分1aと該細径部分1aに形成され横方向に延びる係止穴1bとを具備する。前記細径部分1aの上下方向の両側には、該細径部分1aより太径の部分1p(図5参照)、1qが形成されている。この参考形態では、前記細径部分1aの上側の太径部分1pに比べて下側の太径部分1qの径がやや細径に形成されている。
そして、前記細径部分1aに図2あるいは図7に図示する前記第1の係止部材2Aの先端部2tが位置することによって、該メカキー1Aの上方への引き抜きと下方への押圧動作を規制することができる。また、前記係止穴1bに前記第1の係止部材2Aが挿入されることによって、メカキー1Aの回動動作(及び引き抜き動作)を規制することができるように構成されている。このため、前記第1の係止部材2Aの先端部2tは、その基端側に設けられた前記第1の規制アクチュエータ4Aの異なるストローク長の伸縮動作によって、前記細径部分1aに位置し且つ前記係止穴1bに非挿入状態となる第1の位置aと、該第1の位置aからさらに突出して前記係止穴1bに挿入されてメカキー1Aの回動を不能とする第2の位置bと、前記細径部分1aから後退してメカキー1Aの回動操作と引き抜き操作が可能となる第3の位置cを、選択的に採ることができるように構成されている。また、この第1の係止部材2Aは先端部2tと基端部2mの二つの部材からなり、該先端部2tは、図7に図示するように、基端部2mに対してバネ2gによって前方に付勢されて後退可能になっている。また、前記先端部2tの先端は、この参考形態では、図7に図示するように、下端に対して上端が長手方向において後退するような斜面で構成され、また前記メカキー1Aの頭部の下端1nが面取りされることにより、該先端部2tが前記第1の位置a、第2の位置bの各位置にあるときに、該下端1nが前記斜面に当接して前記バネ2gにより先端部2tが後退することによって、キー穴1Bにメカキー1Aを挿入することが可能に構成されている。なお、図2、図7において、前記係止部材2の先端部2tを実線で示す状態は、前記第3の位置cの位置を示し、前記第2の位置bと前記第1の位置aとをそれぞれ細線の二点鎖線で示している。
また、前記第2の係止部材2Bは、図1あるいは図8に示す如く、前記第2の規制アクチュエータ4Bの伸縮動作により、前記ロックバー1Cがロック状態になった位置で該ロックバー1Cのロック解除位置への動作(上下方向への移動)を阻止するべく、あるいは該ロックバー1Cがロック解除状態になった位置で該ロックバー1Cのロック位置への動作(上下方向への移動)を阻止することができるように、該ロックバー1Cの側面に形成されている係止溝1Uaあるいは係止溝1Ubに側方から係止するべく、横方向へ突出可能に設けられている。また、この第2の係止部材2Bの先端は、この参考形態では、図8に図示するように、上端でより後退し下端で前記上端に比べて少ない寸法だけ後退し且つ中間高さ位置で最も先端方に突出した両斜面で構成され、第2の係止部材2Bが中間位置(図8の実線で示す位置参照)にあるときに上の斜面が係止溝1Ua、1Ubの上の角部に当接し下の斜面が係止溝1Ua、1Ubの下の角部から奥方に離間した位置に位置して、前記メカキー1Aを下方に押圧した場合、該ロックバー1Cが該非ロック位置からロック位置への移動を許容し且つロック位置から非ロック位置への移動を不能とする、つまり下方へのみの移動を許容することができるように構成されている。なお、図8において、係止溝1Ub内に係合するよう二点鎖線で図示されている第2の係止部材2Bは、単に第2の係止部材2Bが突出状態にあるときの係止溝1Ubに対する係合状態を示すために図示されたもので、該第2の係止部材2Bの上下方向の位置は、実線で示す位置に位置するものであり、上下方向には動作しない。
そして、図8に図示する前記係止溝1Uaと前記係止溝1Ub間の上下方向の寸法Lhbは、図7に図示する前記第1の係止部材2Aの上端面とメカキー1Aの頂部の下面の鍔部分までの上下方向の寸法Lhaに略等しく構成されている。正確には、前記寸法Lhaの方が前記寸法Lhbよりやや大きい寸法(この参考形態では1mm程度大きい寸法)になっている。このため、前記第1の係止部材2Aの先端部2tが第1の位置aに位置し、且つ前記第2の係止部材2Bの先端が中間位置zに位置するときにも、メカキー1Aを押圧することによって、シリンダ1Gを介して、ロックバー1Cを下方に移動させてロックすることができるように構成されている。
そして、前記第1の規制アクチュエータ4Aは、前記制御装置6と信号線L4で接続されており、前記制御装置6からの信号によって、前述した第1の位置a、第2の位置b、第3の位置cのうちの任意の位置をとることができるよう構成されている。また、前記第2の規制アクチュエータ4Bは、前記制御装置6と信号線L4で接続されており、前記制御装置6からの信号によって、前記第2の係止部材2Bの先端が、最も後退した前記「後退位置y」と最も突出した前記「突出位置x」とその中間の前記「中間位置z」の3つのポジション(図8参照)のいずれかの位置をとることができるよう構成されている。そして、前記「後退位置y」では、前記第2の係止部材2Bが前記係止溝1Ua,1Ubから後退した係止できない位置にあり、このためこの「後退位置y」においては、前記ロックバー1Cは上下方向に拘束されない。また、前記「中間位置z」では、前記第2の係止部材2Bの前記両斜面のうち上方を向いた斜面が係止溝1Ua,1Ubの上の角に当接して前記ロックバー1Cの下方への移動のみを許容する。また、前記「突出位置x」では、前記第2の係止部材2Bが前記係止溝1Ua,1Ub内に係合して、前記ロックバー1Cの上下方向のいずれへの移動も許容しない。
また、前記制御装置6は、制御装置本体を形成するECU(エンジン・コントロール・ユニット)3と、このECU3に信号線L8で接続されている前記ハンドルロック回路8と、該ECU3に信号線L9で接続されているFI回路(燃料噴射回路)9と、該ECU3に信号線L10で接続されているIG回路(点火回路)10とを有する。また、このECU3は、前記携帯機7から無線で送信される暗証コードを受信する受信部3Rと、該携帯機7へ暗証コード発信要求信号を無線送信する送信部3Sと、前記受信部3Rと送信部3Sに信号線で接続されているアンテナ3Aとを有する。また、このECU3は、この自動二輪車の主電源をON−OFF制御する主電源制御回路3Cと、暗証コード等を記憶したメモリ3Mとを有する。また、このECU3は、暗証コードの照合や種々の制御を実行等するCPUを内蔵した演算部3Fを有し、この演算部3Fは、前記受信部3R、送信部3S、主電源制御回路3C、メモリ3Mと、それぞれ制御線L3によって接続されている。
また、前記ECU3を含む制御装置6は、エンジンE(図18参照)の回転状態を検出するエンジン稼働検知センサー11と、信号線L11で接続されている。
前記エンジン稼働検知センサー11は、エンジンE(図18参照)のクランク軸(図示せず)部分に配設されている。しかし、クランク軸に限定されるものでなく、エンジンEのカム軸等のエンジンEが稼働状態にあるときに回転(動作)している部位であれば他の部位であってもよい。
また、前記施錠装置1は、前記メカキー1Aを所定位置に回動せしめることによってON−OFFすることができるスイッチ12が設けられた、所謂キースイッチの形態を有する。つまり、前記メカキー1Aを図2において「II」の位置から「I」の位置に回動させることにより、該スイッチ12はONになり、かかるONの信号により、前記ECU3が自動二輪車B(図18参照)の主電源制御回路3C(図1参照)をONにすることができるように構成されている。また、前記メカキー1Aを図2において「I」の位置から「II」(あるいは「III」)の位置に回動させることにより前記スイッチ12はOFFになり、かかるOFFの信号により、前記ECU3が自動二輪車B(図18参照)の主電源制御回路3CをOFFにすることができるように構成されている。
さらに、この施錠装置1には、前記メカキー1Aを下方に少しの距離だけ押圧(プッシュ)することによって押圧している間だけONになる押圧スイッチ13が付設されている。この押圧スイッチ13は、前記メカキー1Aを図2において「II」あるいは「III」の位置において、下方に押圧すると、この押圧スイッチ13がONになり、このONの信号は前記制御装置6に信号線L13を介して伝達され、該制御装置6がかかる信号を受信すると、該制御装置6のECU3の演算部3Fが、送信部3Sからアンテナ3Aを介して前記携帯機7に対して暗証コード要求信号を発するように構成されている。なお、前記スイッチ12及び前記押圧スイッチ13はこの参考形態では、非接触型の所謂「近接スイッチ」で構成されている。また、前記押圧スイッチ13をONにするための押圧距離は、この参考形態の場合、前記第1の係止部材2Aが前記係止穴1bに係合したときにそれらの間に形成される隙間(遊隙)、および前記第2の係止部材2Bが前記係止溝1Ua(あるいは係止1Ub)に係合したときにそれらの間に形成される隙間(遊隙)に相当する程度の小さい寸法(例えば0.3mm〜1mm程度)に構成されている。従って、前記押圧スイッチ13は、前記第1の係止部材2Aが前記係止穴1bに係合した状態において、また、前記第2の係止部材2Bの先端がロックバー1Cの係止溝1Uaあるいは係止1Ubに係止している状態において、押圧してスイッチ機能を奏させることができるような構成になっている。なお、前記スイッチ12及び前記押圧スイッチ13は、前記「近接スイッチ」に限定されるものでなく、接点式のスイッチあるいは圧力式、機械式等のその他の形態のスイッチであってもよい。
また、前記制御装置6は、この暗証コード要求信号を発信した後、携帯機7からの確認信号の待ち受け状態になり、該携帯機7から暗証コードを含む確認信号を受信すると、該制御装置6は、この受信に基づいて以下の処理をおこなうようプログラムを備えている。
即ち、制御装置6の前記演算部3Fは、前記ECU3のメモリ3Mに記憶されている所定の暗証コードを呼び出し、この暗証コードと、前記受信した携帯機7から送信された暗証コードとを照合して、これら両方の暗証コードが一致しているか否か、判断するよう構成されている。
また、前記ハンドルロック回路8は、演算部8Fと、暗証コードを記憶したメモリ8Mとを有し、前記演算部8Fは、携帯機7から送信されてきた前記暗証コードを前記ECU3から受け取ると、この暗証コードと前記メモリ8Mに記憶している暗証コードとを照合し、一致するか否かの判断をおこなうよう構成されている。
同様に、前記FI回路9にも、図示していないが、演算部と暗証コードを記憶したメモリとを有し、前記ハンドルロック回路8と同様に、この演算部は、携帯機7から送信されてきた前記暗証コードを前記ECU3から受け取ると、この暗証コードとメモリに記憶している暗証コードとを照合し、一致するか否かの判断をおこなうよう構成されている。
また、前記制御装置6のハンドルロック回路8、FI回路9、IG回路10、ECU3は、物理的に別のユニットとして構成され且つ別の位置に形成されたものが信号線で接続されることによって該制御装置6を形成するよう構成されている。従って、仮に、車両を盗もうとする者が、前記制御装置6のECU3のユニットのみ、自分がもっている携帯機の暗証コードと同じ暗証コードをメモリに記憶しているECUと交換したとしても、前記ハンドルロック回路8、FI回路9の各メモリに記憶されている各暗証コードは、前記自分がもっている携帯機の暗証コードとは一致しないため、これらの各回路を作動させることはできない。つまり、盗もうとしている者が、前記ECU3,ハンドルロック回路8,FI回路9の全てのユニットを、該盗もうとしている者が保持している携帯機と同じ暗証コードをメモリ内に記憶しているユニットと交換しない限り、該車両の盗難防止装置を解除して盗むことはできない構成となっている。本参考形態では、このような構成によって、盗難防止機能をさらに強化している。
また、前記携帯機7は、前述のように、前記制御装置6のECU3からの暗証コード要求信号を受信すると、該携帯機7に記憶している所定の暗証コードを無線送信するように構成されている。
ところで、この参考形態では、前記携帯機7は、図1に図示するように、その一部にトランスポンダー付きのキー14を格納しており、このトランスポンダー付きのキー14が携帯機7と合体することによって、形態上、前記カード形の形態を構成するよう構成されている。そして、このトランスポンダー付きのキー14の歯形部分14jは、前記メカキー1Aの歯形部分1j(図3参照)と同じ凹凸形状を有し、前記施錠装置1のキー穴1Bに挿着されて、機械的な解錠をすることが可能に構成されている。また、このトランスポンダー付きのキー14の頭部14hには、所謂「トランスポンダー」装置が内蔵されていて、前記携帯機7が発信する暗証コードと同じ暗証コードを極く近距離においてのみ受信できるように発信することができる。別の形態としては、前記「トランスポンダー」装置がキーとは離れて携帯機側に内蔵されたような構成であってもよい。
また、前述した施錠装置1および表示装置Diの配置位置としては、図6に図示するように、速度計18や回転計19が配置されている近傍、つまり、自動二輪車B(図18参照)のハンドルHnの中央前方に設けられたメータパネル17上に、該施錠装置1のキー穴1Bが露呈し、また、該表示装置Diの表示部分が露呈するように配置されている。このように配置することによって、メカキー1A等の操作性および表示装置Diの視認性が向上する。しかし、このような位置に限定されるものでなく、車両の側部等の車両の他の位置に配置することもできる。
ところで、前述した第1の規制アクチュエータ4Aおよび第2の規制アクチュエータ4Bは、この参考形態の場合、駆動源としての電動モータと、この電動モータの回転動作を直線動作に変更するラック・ピニオン機構とを備えた電動アクチュエータによって構成されている。しかし、この構成に限定されるものでなく、他の形態のアクチュエータ(例えば、ソレノイド等)によって構成されていてもよいことは言うまでもない。
しかして、このように構成された本参考形態にかかる自動二輪車Bの盗難防止装置Aは、以下のように作用する。まず、この盗難防止装置Aを解錠する場合、つまり「解錠制御モード」について図9に図示するフローチャートに従って説明する。
いま、前記施錠装置1のロックバー1CがON(図1の二点鎖線で示す位置まで下端部が降下している状態)になりハンドルHn(図18参照)がロックされた状態(メカキー1Aが前記「III」の位置:図2参照)で、且つ前記キー穴1Bには前記メカキー1Aが挿着された状態のままで、自動二輪車Bが駐車されていると仮定する。また、この自動二輪車Bの所有者であるライダーがポケット等に前記携帯機7を保持して、該自動二輪車Bを使用しようとする場合を仮定する。このように、メカキー1Aが自動二輪車Bのキー穴1Bに挿着された状態のままで駐車されていても、前記第1の係止部材2Aが前記メカキー1Aの係止穴1bに係止された状態(第1の係止部材2Aが第2の位置bに位置する状態)であるため、前記携帯機7を携帯しない第三者は、このメカキー1Aをキー穴1Bから引き抜くこと及び回動することはできない。従って、第三者に対して、盗難防止機能を奏した状態となっている。
このような状況下において、制御装置6は、該自動二輪車Bのキー穴1Bに挿着された状態の前記メカキー1Aをライダーが下方に押圧したか否か、つまり前記押圧スイッチ13がONになったか否かチェックし(ステップ1:S1)、この押圧スイッチ13がONになると、該ONの信号を受けて前記ECU3の演算部3Fは、暗証コード要求信号を送信部3Sとアンテナ3Aを介して無線送信させる(ステップ2:S2)。
前記暗証コード要求信号を送信すると、前記ECU3は、携帯機7からの暗証コードを有する確認信号の待ち受け状態となる(ステップ3:S3)。一方、ライダーのポケット等に保持されている前記携帯機7は、前記暗証コード要求信号を受けて、所定の暗証コードを発信する。
このように携帯機7から確認信号が発信されると、この信号は、前記ECU3の前記アンテナ3Aおよび受信部3Rを介して、演算部3Fに伝達され、演算部3Fは、この受信した確認信号の暗証コードが、メモリ3Mに記憶している暗証コードと一致するものであるか否か照合する(ステップ4:S4)。一方、前記確認信号がない場合には、前記トランスポンダー付きキー14があるか否かチェックされ、ある場合にはステップ4の前記照合が実行される。また、前記トランスポンダー付きキー14がない場合には、一連のこの制御を終了する。
前記ステップ4において、前記ECU3の演算部3Fが前記照合の結果、該照合した両方の暗証コードが一致する場合には、この受信した確認信号を認証し、前記第1の規制アクチュエータ4A、第2の規制アクチュエータ4Bを駆動させるためのハンドルロック回路8をONにし、ECU3からハンドルロック回路8へ前記受信した暗証コードを送信する(ステップ5:S5)。なお、前記ステップ4において、一致しない場合には、一連のこの制御を終了する。
次に、前記演算部8Fは、前記受信した暗証コードと、該ハンドルロック回路8内のメモリ8Mに記憶されている暗証コードとを照合する(ステップ6:S6)。
前記照合の結果、該照合された両方の暗証コードが一致した場合には、該ハンドルロック回路8は、前記第1の規制アクチュエータ4Aと前記第2の規制アクチュエータ4Bを動作させるとともに前記表示装置Diにその旨の表示をし、また、前記ECU3は該ハンドルロック回路8からの前記信号を受けて該ECU3の演算部3Fはタイマーを作動させる(ステップ7:S7)。なお、前記ステップ6において、暗証コードが一致しない場合には、この一連の制御を終了する。
前記第1の規制アクチュエータ4Aと前記第2の規制アクチュエータ4Bの具体的な動作としては、係止している前記第1の係止部材2Aの先端部2tを前記第2の位置bから第3の位置cに位置させるとともに、係止している前記第2の係止部材2Bの先端部を前記ロックバー1Cから離間する前記「後退位置y」に位置させる如き動作をおこなう。従って、前記メカキー1Aは前記第1の係止部材2Aによる係止状態から解放され、且つ、前記ロックバー1Cは前記第2の係止部材2Bによる係止から解放されることになる。この状態においては、メカキー1Aをキー穴1Bから引き抜くことができ、また、メカキー1Aを下方に押圧した状態で前記「III」の位置から「II」の位置へ回動させることが可能となる。また、このように「II」の位置に回動させた状態においても該メカキー1Aをキー穴1Bから抜き取ることができる。前記回動や抜き取りが可能になるのは、解錠行為をしたライダーが所定の携帯機7(あるいは前記トランスポンダー付きのキー14)を保持しているからであり、従って、携帯機7あるいは前記トランスポンダー付きのキー14を保持していない者は、メカキー1Aを引き抜いたり回動させたりすることはできない。
また、前記ステップ7における表示は、前記第1および第2の係止部材2A、2Bによる係止が解除された旨の表示であり、具体的には、例えば、適宜時間間隔で3度点灯させるような表示であってよい。
そして、前述のような携帯機7からの確認信号は、後述するステップ8においてメカキー1Aを「II」から「I」に回動するまでの間、継続して適宜時間的間隔で送信されるとともに、前述した制御装置6での照合もそれに合わせて継続して実行し続けられる。従って、前記ステップ7の後でステップ8においてメカキー1Aが「II」から「I」に回動するまでの間に、前記制御装置6が前記携帯機7からの前記確認信号を受信しなくなると、制御装置6は、その旨の信号を前記ハンドルロック回路8に伝達し、この信号を受けた該ハンドルロック回路8は前記第1の規制アクチュエータ4Aを制御して、前記第1の係止部材2Aの先端部2tを第3の位置cから第1の位置aに移動させる。このため、携帯機7を保持しない第三者は、メカキー1Aを引き抜くことができなくなる。また、かかる状態では後述するシステムリレーがOFFであるため、この結果、盗難防止機能を奏することになり、また、メカキー1Aが盗難にあうようなこともない。
また、前記「III」の位置から「II」の位置への回動は、この参考形態では、ライダーが前記メカキー1Aを押圧しながら回動させることによってのみ、機械的な拘束が解除されて可能となる。この結果、ハンドルHnは自在に回動できる状態になる。
このような状態において、前記制御回路6は、前記携帯機7からの前記確認信号を受信し続けている限り、この状態で前記メカキー1Aが前記「I」の位置へ回動させられるまで待ち受け状態となる。つまり、制御装置6は、前記スイッチ12がONになったか否かチェックする状態の待ち受け状態となっている(ステップ8:S8)。
そして、前記ECU3は、所定時間内に前記メカキー1Aが「II」の位置からさらに「I」の位置へ回動させられない場合には、前記ステップ7で作動したタイマーが所定時間になった否かチェックする(ステップ9:S9)。また、このステップ9で、タイマーが所定時間になっていない場合には、前記ステップ8に戻り、一方所定時間になったときには、一連の制御を終了する。
前記ステップ8の待ち受け状態において、ライダーが、前記メカキー1Aを前記「II」の位置からさらに「I」の位置へ回動させると、前述のように継続的におこなわれている暗証コードの「照合」と「一致の認証」とをおこない、前記主電源制御回路3CがシステムリレーをONにする。(ステップ10:S10)。
このようにシステムリレーがONになると、前記IG回路10がONの状態になるととも、前記FI回路9もONになる。
そして、前述のようにONになったFI回路9は、前記ECU3から前記受信した暗証コードを受信し、このFI回路9の演算部は、この受信した暗証コードと、該FI回路9内のメモリに記憶されている暗証コードとを照合する(ステップ11:S11)。
照合の結果、該照合された両方の暗証コードが一致した場合には、前記表示装置Diがその旨の表示、例えば、該表示装置Diを連続点灯状態とする(ステップ12:S12)。この表示を見てライダーは、自動二輪車BのFI回路9、つまり燃料系統がONの状態になったことを視認できる。また、前記ステップ11において、暗証コードが一致しない場合には、一連の制御が終了する。
次に、前記ECU3の演算部3Fは、前記ステップ7で作動したタイマーが所定時間になっているか否かチェックする(ステップ13:S13)。
前記ステップ13において、所定時間内である場合には、前記ECU3の演算部3Fは、前記ハンドルロック回路8、FI回路9、IG回路10から、いずれもONになっているか否か各回路からの信号によって確認する(ステップ14:S14)。また、前記ステップ13において、所定時間が経過している場合には、一連の制御が終了する。
そして、前記ステップ14において、全ての回路からONである旨の信号の受信を確認すると、自動二輪車Bはエンジン始動可能状態、つまり自動二輪車Bが使用可能な状態になる。
このような状態において、前記制御装置6は、前記メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置まで回動された否かチェックする(ステップ15:S15)。
前記ステップ15において、メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置まで回動されていない場合には、スタータ釦によりエンジンEが始動されたか否か、前記エンジン稼働検知センサー11からの信号によってチェックする(ステップ16:S16)。つまり、エンジンE回転数がクランキング回転数である場合には、エンジンEが始動されていると判断する。しかし、エンジンEの始動の判定は、スタータ回路の通電の有無により判断することも可能である。また、前記ステップ15においてメカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置まで回動されている場合には、ステップ22に移行する。
前記ステップ16において、自動二輪車Bのスタータ釦が押圧されている場合には、エンジンEが稼働状態にあるか否か前記エンジン稼働検知センサー11からの信号によってチェックする(ステップ17:S17)。つまり、エンジンE回転数がアイドリング回転数と等しいかそれより高い回転数である場合には、エンジンEが稼働状態であると判断する。また、前記ステップ16において自動二輪車Bのスタータ釦が押圧されていない場合には、ステップ16に戻る。
前記ステップ17において、エンジンEが始動されている場合には、制御装置6のECU3は、前記ハンドルロック回路8に、エンジンEが稼働状態である旨の信号を送信する(ステップ18:S18)。
前記信号を受信したハンドルロック回路8は、前記第1の規制アクチュエータ4Aを動作させて前記第1の係止部材2Aの先端2tを前記第1の位置aに移動させ、且つ、前記第2の規制アクチュエータ4Bを動作させて前記第2の係止部材2Bの先端を前記「突出位置x」に移動させるように制御する(ステップ19:S19)。その結果、該第1の係止部材2Aの先端2tが前記細径部分1aに係止されて該メカキー1Aの上方への引き抜きが阻止され、且つ前記第2の係止部材2Bの先端が前記ロックバー1Cの係止溝1Ubに係止されて、該ロックバー1Cの下方への突出が阻止される。このため、エンジンEが稼働中の場合、ライダーが誤ってメカキー1Aを引き抜こうとしても、このような引き抜き操作を防止することができ、且つ、ロックバー1Cがロック側へ作動するのを防止することができる。
また、自動二輪車Bが走行中あるいはエンジン稼働中も、前述した携帯機7からの暗証コードと制御装置6側の暗証コードとの照合と認証が適宜時間的間隔でもって継続しておこなわれている。このような状況のもと、前記制御装置6は、この自動二輪車Bに設けられている所謂「キルスイッチ」が押されたか否かチェックする(ステップ20:S20)。
前記ステップ20において、「キルスイッチ」が押されていない場合には、制御装置6は、前記メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置に回動されたか否かチェックする(ステップ21:S21)。また、前記ステップ20において「キルスイッチ」が押されている場合には、ステップ22に移行する。
また、前記ステップ21において、メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置に回動されていない場合には、前記ステップ20に戻る。
従って、自動二輪車BのエンジンEが稼働状態(走行状態を含む)では、前述したステップ20〜ステップ21の制御工程を繰り返す。
一方、前記ステップ15、ステップ21において、メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置に回動されている場合、あるいは前記ステップ20において「キルスイッチ」が押された場合には、制御装置6は、前記FI回路9をOFFにしてエンジンEへの燃料の供給を止めるように制御する(ステップ22:S22)。この場合、エンジンEは停止する。
次に、前述のように自動二輪車BのエンジンEが稼働している状態からエンジンEを停止させて、自動二輪車Bの盗難防止装置AをONにする場合の「施錠制御モード」について図10に図示するフローチャートに従って説明する。
前記ステップ20において、携帯機7を保持しているライダーが、自動二輪車Bの前記「キルスイッチ」を押した場合(ON操作された場合)、あるいは前記ステップ15あるいは前記ステップ21において、メカキー1Aが「I」の位置から「II」の位置に回動させられた場合、ステップ22に移行して自動二輪車BのエンジンEは停止するが、かかる場合、図10に図示する「施錠制御モード」の制御フローチャートに移行する。
この「施錠制御モード」では、所定時間(例えば、5〜10分間)内、前記制御装置6は、前記メカキー1Aが押圧されて押圧スイッチ13がONになるまで待ち受け状態となる。(ステップ30:S30)。
次に、前記制御装置6は、前記所定時間経ったか否かチェックする(ステップ31:S31)。そして、所定時間経っていない場合には、前記ステップ30へ戻る。一方、所定時間経過した場合には、後述するステップ41に移行する。
前記ステップ30の待ち受け状態において、前記「I」の位置から「II」の位置あるいは「III」の位置に回動することにより、押圧可能な状態となった該メカキー1Aが押圧されて前記押圧スイッチ13がONになると、かかる信号を受けて前記ECU3の演算部3Fは、暗証コード要求信号を送信部3Sとアンテナ3Aを介して無線送信する(ステップ32:S32)。
前記暗証コード要求信号を送信すると、前記制御装置6は、携帯機7からの暗証コードを有する確認信号の待ち受け状態となる(ステップ33:S33)。一方、ライダーのポケット等に保持されている前記携帯機7は、前記暗証コード要求信号を受けて、所定の暗証コードを発信する。
このように携帯機7から暗証コードを含む確認信号が発信されると、この確認信号は、前記制御装置6の前記アンテナ3Aおよび受信部3Rを介して、演算部3Fに伝達され、演算部3Fは、この受信した確認信号の暗証コードが、メモリ3Mに記憶されている暗証コードと一致するものであるか否か照合する(ステップ35:S35)。一方、前記確認信号がない場合には、前記トランスポンダー付きキー14があるか否かチェックされ(ステップ34:S34)、ある場合にはステップ35の前記照合が実行される。また、前記トランスポンダー付きキー14がない場合には、後述するステップ41に移行する。
かかる状態において、ECU3は、携帯機7からの暗証コードを有する確認信号の該暗証コードがメモリ3Mに記憶されている暗証コードと一致する場合には、前記表示装置Diにその旨の信号、例えば、所定時間間隔の点滅を3秒間おこなう(ステップ36:S36)。また、前記ステップ35において、暗証コードがメモリ3Mに記憶されている暗証コードと一致しない場合にはステップ41に移行する。
また、前記ステップ36の処理の次には、前記ハンドルロック回路8にその旨の信号を送信し、且つ、前記主電源制御回路3CがシステムリレーをOFFにする(ステップ37:S37)。
次に、前記信号を受信したハンドルロック回路8は、前記第1の規制アクチュエータ4Aを作動させて、前記第1の係止部材2Aの先端部2tを第3の位置cに位置させ、且つ前記第2の規制アクチュエータ4Bを作動させて第2の係止部材2Bの先端を前記「中間位置z」に位置させて該ロックバー1Cが押圧可能な状態にし、且つタイマーを作動させる(ステップ38:S38)。この結果、ライダーは、メカキー1Aをキー穴1Bから引き抜くことが可能となり、また、メカキー1Aを押圧してロックバー1Cを下方に突出させれることが可能となる。そして、この状態において、ライダーが前記メカキー1Aを押圧すると、前記ロックバー1Cが固定部材20に係止し、該ロックバー1Cは前記第2の係止部材2Bにより係止される。つまり、ハンドルロックが実行される。
次に、前記ハンドルロック回路8は、前記作動したタイマーが所定時間になっているか否かチェックする(ステップ39:S39)。
そして、タイマーにより所定時間になると、ハンドルロック回路8は、前記第1の規制アクチュエータ4Aを作動させて、第1の係止部材2Aの先端部2tが第1の位置aに位置するように操作する(ステップ40:S40)。このため、第1の係止部材2Aの先端部2tが前記細径部分1aに位置して、それ以降のメカキー1Aの引き抜きが不能となる。
一方、前記ステップ31において所定時間が経過した場合、また、ステップ34において暗証コードが一致しない等の場合には、ハンドルロック回路8は、前記第1の規制アクチュエータ4Aを作動させて、第1の係止部材2Aの先端部2tが第1の位置aに位置するように操作するとともに、前記第2の規制アクチュエータ4Bを作動(後退動)させて、第2の係止部材2Bの先端を前記中間位置zに位置させる(ステップ41:S41)。このため、第1の係止部材2Aの先端部2tが前記細径部分1aに位置して、それ以降のメカキー1Aの引き抜きが不能となる。また、メカキー1Aを押圧して前記シリンダ1Gを介して前記ロックバー1Cを下方に突出させると、該ロックバー1Cを固定部材20に係止できることになる。つまり、ロック操作および非ロック操作においてロックバー1Cによるロック操作のみが可能となる。従って、ライダーあるいは第三者も、ハンドルロックを実施することができる。
そして、前記ステップ31、前記ステップ40、前記ステップ41からは、このステップ42に移行して、ハンドルロック回路8の電源がOFFになり(ステップ42:S42)、この盗難防止装置Aの全ての制御を終了する。かかる状態において、メカキー1Aがキー穴1Bに挿着されている場合には、メカキー1Aを抜くことはできず、また、この状態においても、前記メカキー1Aを押圧することによって、ロックバー1Cを下方に押圧してハンドルロックをおこなうことができる。
ところで、前記携帯機7の電池切れ等の場合には、該携帯機7に収容されているトランスポンダー付きのキー14を、前記ECU3(正確には、ECU3に接続されたアンテナ3A)に近接させることによって、携帯機7が機能している場合と同様の機能を奏させることが可能となっている。また、該トランスポンダー付きのキー14を前記キー穴1Bに挿着させることによって、前記携帯機7とメカキー1Aとを用いる場合と同様の機能を奏させることが可能となる。従って、ライダーが例えば、キー穴1Bから抜き取ったメカキー1Aを紛失したような場合にも、前記トランスポンダー付きのキー14を前記キー穴1Bに挿着すれば、前述した盗難防止機能を含めて全てのメカキー1Aと同じ機能を奏させることが可能となっている。
実施形態)
前記参考態で説明した本盗難防止装置Aの施錠装置1に代えて、本発明は、図12〜図17に図示する施錠装置101を用いて実施することができる。この実施形態にかかる施錠装置101は、参考態に比べて、必要なアクチュエータは1つのみで同じ機能を備えた盗難防止装置を実現することができる点において、相違する。なお、この実施形態の施錠装置101の各構成については、前記参考態の施錠装置1と同じあるいは対応する構成について、その参照符号に100を加えた参照符号を、前記図12〜図17に付して、重複する説明を省略する。
図12において、参照符号101は施錠装置、同102はロック動作規制用係止部材および引き抜き規制用係止部材としても機能する回動規制用係止部材、同103はECU(エンジン・コントロール・ユニット)、同104は前記回動規制用係止部材103を動作させる回動規制用のアクチュエータ、同106は制御装置、同107は携帯機、同108はハンドルロック回路、同109はFI回路(燃料噴射回路)、同110はIG回路(点火回路)、同111はエンジン稼働検知センサー、同112は自動二輪車の主電源制御回路をON−OFFするスイッチ(この実施形態ではキースイッチ型のスイッチ)、同113は押圧スイッチ、同114はトランスポンダー付きのキー、同115はホールIC等によって形成されているメカキー101Aの回転方向における位置(回動位置)を検出する回転位置検出センサーである。
ところで、この実施形態の施錠装置101の場合、メカキー101Aがキー穴101Bから引き抜けるか否かは、一般のシリンダ錠の場合と同じように、機械的(機構的)な構成によってなされる。具体的には、例えば、図17に図示するような、シリンダ101Gを回転可能に収容しているシリンダケース152と該シリンダ101Gとの間に、径方向に突出・後退可能に一対の係合片(この実施形態ではピン)101p1、101p2が配設されており、この一対の係合片101p1、101p2の接合面101yが、該シリンダケース152とシリンダ101Gとの境界に位置する場合にのみ、シリンダ101Gがシリンダケース152に対して回動可能になるよう構成されている。また、シリンダ錠の場合、メカキー101Aを引き抜く際に前記シリンダケース152の係合片101p1、101p2がキーの凹凸の歯形形状の引き抜く方向への移動に起因して径方向外側へ移動するが、その移動を許容する空間152sは、メカキー101Aが回転方向の特定の位置、つまり、この実施形態の場合図13の「IV」の位置にのみ形成されている。従って、メカキー101Aがこの位置に位置している場合(図17の状態参照)にのみ、該係合片101p2(図17参照)がメカキー101Aの引き抜きを許容し、あるいは挿入を許容する。即ち、回転方向の「IV」以外の位置、つまり「I」〜「III」の位置にメカキー101Aが位置する場合には、前記係合片101p1、102p2が径方向においてその外側に空間152s(図17参照)がないことに起因して該経方向外側へ移動することができず、従って、「I」〜「III」の位置ではメカキー101Aの引き抜き操作あるいは挿入操作が機械的(機構的)な拘束によりできないように構成されている。
また、前記メカキー101Aがキー穴101Bに挿入された状態においては、メカキー101Aの歯形部分101jが係合片101p2に当接することによって、該歯形部分101jの歯形の飛び出した寸法に合致した距離だけ各係合片101p1、101p2が外径方向へ突出して、前記接合面101yが前記シリンダケース152とシリンダ101Gとの境界に位置し、メカキー101の回動を可能にするように構成されている。
また、前記「I」と「II」の間、及び「III」と「IV」の間は、参考態の図11に示す機械的(機構的)な構成が採用されて、下方に押圧しながらでないと回転できない構成となっている。
そして、この実施形態にかかる施錠装置101では、前記メカキー101Aが、「I」〜「IV」の4つのポジションのうちのいずれかのポジションに選択的に位置できるように、回動可能に構成されている。つまり、メカキー101Aの引き抜き操作あるいは挿入操作専用のポジションとして、前記「IV」のポジションが形成されている。
また、図14に図示するように、前記メカキー101Aの回動は、回動規制用係止部材102がメカキー101A側へ突出して該メカキー101Aの係止溝101bに係合した状態において、回転不能となり、また、該回動規制用係止部材102が後退して係止溝101bから後退した状態(係合が解除した状態)において、回転可能になるように構成されている。
そして、前記回動を不能とするか可能とするかは、前記制御装置106が、前記回動規制用係止部材102を操作するアクチュエータ104の動作制御をおこなうことによりなされる。そして、この実施形態では、前記「I」、「II」、「IV」から他の位置に移動させようとする回動操作が可能か否かの規制は、前記回動規制係止部材102を介した、前記制御装置106の制御によりおこなわれるよう構成されている。なお、この実施形態にかかる前記アクチュエータ104は、図14に図示するように、突出位置xと後退位置yの2位置をとることができるよう構成されている。
また、前記メカキー101Aが、ライダーの手動操作により、「II」から「I」に回動操作されると、この施錠装置101のシリンダ101Gが回転し、図12に図示する、該シリンダ101Gの下端に回転中心軸O1から偏心した状態で一体に取着されている偏心軸101Lが、ロックバー101Cを押し出して突出(図12で横方向に突出)させるように構成されている。
また、この施錠装置101の場合、前記メカキー101Aのノブ101dは、図15に図示するように、前記歯形部分101jとは別体に構成され、所定以上の回転トルクがノブ101dに作用すると、該歯形部分101jに対して空転し、また、所定以下の回転トルクが作用すると一体的に回転可能に構成されている。具体的に、図15あるいは図16に図示するように、前記歯形部分101j側の部材と一体になった外周縁部101kの角(面取りされている角:図16参照)が、該ノブ101dの切欠き部分101s(図16参照)に係合して、回転トルクを伝達し、また所定以上の回転トルクが作用すると、前記切欠き部分101sが拡径側へ変形して前記外周縁部101kの角が切欠き部分101sに対してスリップして空転するよう構成されている。この構成により、強制的に回転させた場合にも、歯形部分101jが損傷を被るのを回避するよう構成されている。なお、この実施形態では、前記外周縁部101kを耐磨耗性の高い別の材質のもので成形している。
また、この実施形態にかかる施錠装置101の場合、前記メカキー101は、前述した如く又図13に図示するように、「I」から「IV」までの4つのポジションのうちのいずれかのポジションをとることができるよう構成されているが、この4つのポジションのうち、前記「I」、「II」、「IV」の位置では、図16に図示する、係止溝101bに、前記回動規制用係止部材102(図14参照)が係止して回転を阻止可能に構成されている。この係止溝101bは、回転方向に直交する方向に、前記「I」、「II」、「IV」の位置に対応してそれぞれ形成されている。
そして、前記「I」の位置では、前記偏心機構(カム機構)により、図12の破線で示すように、施錠装置101のロックバー101Cが突出した状態となり、自動二輪車BのハンドルHnがハンドルロックされた状態を形成することが可能になっている。また、この「I」の位置では、前記スイッチ112がOFFの位置、つまり自動二輪車Bの主電源回路103CのリレーがOFF(開)の状態となっている。従って、この「I」の位置においては、自動二輪車Bを押して所定の位置に移動させることができず、且つ、エンジンE(図18参照)を始動することができない状態となる。つまり、盗難防止機能が作用している状態となる。
また、「II」の位置では、施錠装置101のロックバー101Cが後退した状態(図12の実線で示す状態参照)となって、自動二輪車BのハンドルHnのハンドルロックが解除された状態となり、且つ、前記スイッチ112の位置がOFFの状態(主電源回路103CのリレーがOFF(開)の状態)になっている。従って、この「II」の位置においては、自動二輪車のハンドルHnのロックが解除されているため、ハンドル操作が可能となり、自動二輪車Bを押して所望の位置に移動させることができる。しかし、スイッチ112がOFFの状態であるため、エンジンE(図18参照)を始動することはできない。
また、「III」の位置では、施錠装置101のロックバー101Cが後退した状態(図12の実施線で示す状態参照)となって、自動二輪車BのハンドルHnのハンドルロックが解除された状態となり、且つ、前記スイッチ112がON(主電源回路103CのリレーがON(閉))の状態になっている。従って、この「III」の位置においては、自動二輪車のハンドルHnのロックが解除され、且つ、スイッチ112がONの状態であるため、一連の暗証コードの認証において該暗証コードが一致していれば、自動二輪車BのエンジンE(図18参照)を始動して走行させることができる。
さらに、前記「IV」の位置では、施錠装置101のロックバー101Cが後退した状態(図12の実施線で示す状態参照)となって、自動二輪車BのハンドルHnのロックが解除された状態となり、且つ、前記スイッチ112がOFF(主電源回路103CのリレーがOFF(開))の状態になっている。また、この「IV」の位置においては、図17に図示する前述した機械的構成に起因して、前述したとおり、シリンダ101Gのキー穴101Bからメカキー101Aを引き抜くことができる。つまり、この「IV」の位置においては、メカキー101Aをキー穴101Bから引き抜くことができ、あるいはメカキー101Aをキー穴101Bへ挿入することが可能となっている。従って、メカキー101Aをこの「IV」の位置に位置させて抜き取ることによって、例えば、自動二輪車Bの別の位置にある燃料タンクのキャップやヘルメットホルダーの鍵を解錠あるいは施錠することができる。
また、この施錠装置101の場合、前記メカキー101Aが前記「I」〜「IV」のいずれの位置に位置するときにも、メカキー101Aを下方に微小距離だけ押圧することによって、前記押圧スイッチ113を操作し、参考態と同じく、携帯機107に対して暗証コードの要求信号を発信することができるに構成されている。
そして、このように構成されているこの施錠装置101の場合、以下のように作用する。つまり、
駐車状態では、前記メカキー101Aが前記「I」の位置にセットされた状態にしておけば、ハンドルロックがなされ、しかも制御装置106がアクチュエータ104を制御することにより前記回動規制用係止部材102と係止溝101bとの係合がおこなわれている。このため、該メカキー101Aを「I」以外の位置へ回動させることができない状態となっており、且つ、該「I」の位置では、スイッチ112がOFFの状態となっているため、盗難を有効に防止することが可能となっている。また、無理に前記メカキー101Aを回動操作しようとしても前記ノブ101dのみが空転して、回動操作させることはできない。
そして、このようにメカキー101Aが「I」の位置にセットされた自動二輪車Bに、正規の携帯機107を所持した所有者(ライダー)が近づき、該メカキー101Aを下方に押すことによって前記押圧スイッチ113を押圧すると、参考態と同じように一連の暗証コードの認証(照合とその一致の判断)が実行される。そして、暗証コードの認証の結果、暗証コードが一致している場合には、前記制御装置106は、前記アクチュエータ104を制御して、回動規制用係止部材102を動作(後退)させて該回動規制係止部材102と前記係止溝101bとの係合を解除する。従って、ライダーは、メカキー101Aを押しながら「I」から「II」の位置に回動操作することができる。このようにメカキー101Aを回動操作することによって、前記ロックバー101Cが後退して、ハンドルロックが解除される。この状態で、ライダーは自動二輪車Bを手で押して、所望の場所に移動させることが可能となる。そして、制御装置106は、この「II」の位置において、所定時間(例えば、数秒間)経過すると、前記アクチュエータ104を操作して、前記回動規制用係止部材102を係止溝101bに係止させて、メカキー101Aの回転動作を拘束する。従って、所定時間経過すると、「II」以外の位置へ回動させることができない状態となる。
そして、前記所定時間後における「II」の位置から前記「I」の位置への回動、および「II」の位置から「III」の位置への回動には、再び暗証コードの認証が必要となる。従って、携帯機107を保持していない者は、前記「II」の位置から「I」あるいは「III」の位置への回動操作をおこなうことができず、盗難防止機能が生じることになる。
次に、ライダーが前記携帯機107を保持した状態で、前記「II」の位置から「III」の位置へ回動させる際には、メカキー101Aを下方へ押することによって、再び暗証コードの認証がおこなわれて、該認証の結果、暗証コードが一致している場合には、前記制御装置106は、前記アクチュエータ104を制御して、回動規制用係止部材102を動作(後退)させて前記係止溝101bとの係合を解除する。この結果、メカキー101Aを前記「II」の位置から前記「III」の位置に回動させることができ、このように回動させることによって、前記スイッチ112をONすることができる。また、この「III」の位置では、ロックバー101Cは後退したままでハンドルロックが解除された状態となっている。従って、ライダーは自動二輪車BのエンジンE(図18参照)を始動すれば、該自動二輪車Bを使用することが可能となる。
また、メカキー101Aを下方に押しながら前記「III」の位置から「IV」の位置への回動、及び「III」の位置から「II」の位置への回動には、暗証コードの認証をおこなうことなく回動させることができる。従って、ライダーがエンジンを停止したい場合に速やかにエンジンE(図18参照)を停止することができる。
ところで、この実施形態の場合にも、参考態の場合と同様に、自動二輪車Bが走行中に、ライダーがメカキー101Aを「III」の位置から「II」を経て「I」の位置へ回動させようとしても、前記エンジン稼働検知センサー111によりエンジンE(図18参照)が稼働状態であることを制御装置106が把握すると、該制御装置106は前記アクチュエータ104の動作(解除する側への動作)を阻止をして、エンジンが稼働中には、ハンドルロック状態にならないように構成されている。
前述したように、本実施形態の場合には、シリンダ錠の機械的特性を有効に利用しているため、前記参考態の場合に比べて、アクチュエータや係止のための係止部材等を削減できる。また、アクチュエータの動作がON−OFFの2位置のみ動作させる単純なアクチュエータでよく、且つ、制御対象が少なくなることから制御内容もシンプルにすることができる。このように制御対象が少なくなり制御内容がシンプルになると、制御のプログラムのステップ数を少なくでき、且つ、信頼性を向上させることができる。
また、この施錠装置101の場合には、自動二輪車Bを盗もうとして、例えば、前記メカキー101を無理やり回転させたとしても、前記ノブ101dが空回りするだけで、メカキー101、即ちその歯形部分101jを、前記シリンダ101Gとともに回転させることはできない。この結果、このような状況下においても歯形部分101jが損傷を被ることはない。
前述した本発明にかかるレジャービィークルの盗難防止装置は、前記実施形態で例示した自動二輪車の場合に限定されるものでなく、他のレジャービィークルにも同様に適用することが可能である。
また、本発明にかかるレジャービィークルの盗難防止装置は、前述した実施形態に限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更し、追加し、又は削除することができる。
本発明にかかるレジャービィークルの盗難防止装置は、各種のレジャービィークル等に利用することができる。
参考態にかかる自動二輪車の盗難防止装置の全体の主な構成を概略的に示す概念図である。 図1に示すメカキーと係止部材およびアクチュエータの一部を表した斜視図ある。 図2に示すメカキーの構成を示す斜視図である。 図2に示すメカキーの構成を示す平面図である。 図2に示すメカキーの構成を示す側面図である。 図1に示す施錠装置のキー穴(メカキーの下方に隠れている)等の配置を示す自動二輪車のメータパネル部分の平面図である。 メカキーと第1の係止部材および第1の規制アクチュエータの構成を示す部分拡大図である。 係止溝を備えたロックバーと第2の係止部材および第2の規制アクチュエータの構成を示す部分拡大図である。 制御装置の解錠モードの制御内容を示すフローチャートである。 制御装置の施錠モードの制御内容を示すフローチャートである。 係止片と係止溝による係止機構を示す要部拡大斜視図である。 本実施形態にかかる自動二輪車の盗難防止装置の全体の主な構成を概略的に示す概念図である。 図12に示すメカキーを含む施錠装置の一部の構成を示す平面図である。 図12に示すメカキーと回動規制用係止部材およびアクチュエータの一部を表した側面図ある。 図12、図13に示すメカキーの構成を示す縦断面図である。 図15のXVI−XVI矢視断面図である。 図12に示す施錠装置のシリンダ錠を構成するシリンダとシリンダケースおよびこれらの間に配置された係合片の構成を示す部分断面図である。 図1に示す盗難防止装置を備えた自動二輪車の全体側面図である。
符号の説明
A…盗難防止装置
B…自動二輪車(レジャービィークル)
1,101…施錠装置
1A,101A…メカキー
2A,102A…第1の係止部材(引き抜き規制用係止部材、回動規制用係止部材)
2B,102B…第2の係止部材(ロック動作規制用係止部材)
3,103…ECU(エンジン・コントロール・ユニット)
3F,103F…演算部
3M,103M…メモリ
3R,103R…受信部
4A,104A…第1の規制アクチュエータ(引き抜き規制アクチュエータ、回動規制アクチュエータ)
4B,104B…第2の規制アクチュエータ(ロック動作規制アクチュエータ)
6,106…制御装置

Claims (7)

  1. 携帯可能で所定の暗証コードを送信する携帯機を有するとともに、
    メカキーをスイッチオン位置からスイッチオフ位置に回動させることによって、レジャービィークルの電源回路への電流供給を不能に切換えるとともに、該スイッチオフ位置ではメカキーをキー穴から引き抜くことが不能であり、該スイッチオフ位置とは別の引き抜き位置ではメカキーをキー穴から引き抜くことが可能に構成されたシリンダ錠と、
    前記メカキーの回動動作を規制することが可能な回動規制用係止部材と、
    前記回動規制用係止部材を前記メカキーの回動を規制する状態と許容する状態との間で動作させるアクチュエータと、
    前記携帯機から送信される前記暗証コードを受信する受信部を備えて、受信した暗証コードがメモリに記憶されている暗証コードと合致した場合に、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を規制する状態から許容する状態へと動作させるように制御する制御装置とを、有し、
    前記シリンダ錠において前記引き抜き位置及びスイッチオフ位置が、前記スイッチオン位置を挟んで前記メカキーの回動方向の一側及び他側に分かれており、
    さらに前記シリンダ錠はロック位置を備え、該ロック位置に前記メカキーを回動させることによって、レジャービィークルのハンドルをロックするように構成されるとともに、前記スイッチオフ位置だけでなく前記ロック位置においても前記メカキーの引き抜き動作が不能となるように構成されていることを特徴とするレジャービィークルの盗難防止装置。
  2. 前記メカキーが前記引き抜き位置にあるときには、レジャービィークルのハンドルロックが解除され且つ電源回路への電流供給が不能とされる構成であることを特徴とする請求項記載のレジャービィークルの盗難防止装置。
  3. 前記シリンダ錠は、前記メカキーの回動方向の一側に向かって順に、前記ロック位置、スイッチオフ位置、スイッチオン位置及び引き抜き位置が並んでいることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のレジャービィークルの盗難防止装置。
  4. 前記制御装置は、前記暗証コードが合致しなければ、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を規制する状態にする構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のレジャービィークルの盗難防止装置。
  5. 前記制御装置は、前記暗証コードが合致してから所定時間が経過すると、前記アクチュエータにより前記回動規制用係止部材を、前記メカキーの回動を許容する状態から規制する状態へと動作させる構成であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のレジャービィークルの盗難防止装置。
  6. 記回動規制用係止部材は、前記メカキーがスイッチオン位置にあるときにはそれ以外の位置への回動を許容する構成であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のレジャービィークルの盗難防止装置。
  7. 前記メカキーを下方に押圧している間、オン信号を出力する押圧スイッチを有し、
    前記制御装置は、前記押圧スイッチからのオン信号を受けて前記携帯機へ暗証コードの要求信号を送信する構成であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のレジャービィークルの盗難防止装置
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