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JP5166162B2 - 山留め用芯材とそれを用いた山留め壁 - Google Patents
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Description

本発明は、ソイルセメント連続壁、ソイルセメント柱列壁等の山留め壁に埋設される山
留め用芯材に関する。
山留め用芯材と芯材周囲のソイルセメントとの間での鉛直力伝達を向上するために、芯
材用H形鋼のウエブの両面に頭付きスタッドを溶接することは、従来より広く実施されて
おり、特許文献1にも記載されている。
しかしながら、芯材用H形鋼のウエブに頭付きスタッドを立てても、山留め壁の面内剛
性の向上には殆ど役に立たない。何故なら、山留め壁の面内剛性は芯材とソイルセメント
の付着力に大きく影響されるが、ウエブに対して垂直に起立した頭付きスタッドでは、地
震力によって山留め壁が面内方向に揺れる際、頭付きスタッドの長手方向が揺れの方向と
平行になり、頭付きスタッドがソイルセメントを拘束しない。そのため、地震時に芯材(
H形鋼)とソイルセメントの付着が切れ、山留め壁の面内剛性が低下することになる。
尚、特許文献1には、山留め壁の水平方向耐力(面内方向の剛性)を向上するために、
平行に配置した複数本のH形鋼を、それらの両側のフランジ間にわたってX型に溶接した
鋼材で連結して山留め用芯材を構成する発明が開示されている。この山留め用芯材は、山
留め壁の面内剛性の向上に有効であるが、複数本(具体的には、3本一組)のH形鋼を一
体化して一つの山留め用芯材を構成しているため、山留め壁の一部でH形鋼の間隔を変更
したい場合や、ソイルセメント柱列壁においてソイルセメント柱に1本おきに芯材を挿入
したい場合に、適用が困難である。
特開2008−2230号公報
本発明は、上記の問題点を踏まえてなされたものであって、その目的とするところは、
複数本のH形鋼を連結せずに、山留め壁に1本ずつ挿入できる芯材としながらも山留め壁
の面内剛性を向上できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請
求項1に記載の発明による山留め用芯材は、ソイルセメント連続壁、ソイルセメント柱列
壁等の山留め壁に埋設される山留め用芯材であって、H形鋼のウエブの両面に、夫々、ウ
エブから立ち上がり且つ上下方向に間隔を隔てて配置される複数本の水平部材とそれらの
先端部をつなぐ位置に配置され且つ前記水平部材と一体化された上下方向に連続する垂直
部材とからなり、フランジの幅内に納まる寸法に設定したソイルセメント拘束部材が固着
されていることを特徴としている。尚、本発明において、水平部材の「水平」や垂直部材
の「垂直」とは、部材のおおよその向きを表している用語であり、厳密に「水平」や「垂
直」である必要はない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の山留め用芯材であって、前記ソイルセメン
ト拘束部材がウエブの両面に複数本ずつ互いに平行に固着されていることを特徴としてい
る。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の山留め用芯材であって、互いに平行に固着
されたソイルセメント拘束部材の垂直部材間に横つなぎ部材が架設されていることを特徴
としている。
請求項4に記載の発明による山留め壁は、請求項1〜3の何れかに記載の山留め用芯材
が埋設されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、複数本のH形鋼を連結せずに、山留め壁に1本ずつ挿
入できる芯材としながらも山留め壁の面内剛性を向上できる。即ち、芯材(H形鋼)のウ
エブから立上った上下複数本の水平部材の先端部同士が垂直部材で連結されているので、
地震力によって山留め壁が面内方向に揺れる際、垂直部材の長手方向が揺れの方向と直交
することになり、垂直部材でソイルセメントを拘束して、芯材(H形鋼)とソイルセメン
トの付着力を高めることができる。従って、山留め壁の面内剛性が向上することになる。
また、地盤の掘削溝に芯材を建て込んだ後、トレミー管で掘削溝にソイルセメントを打
設してソイルセメント連続壁を造成する工法の場合、ウエブに対して垂直に頭付きスタッ
ドを立てた従来の芯材では、トレミー管の挿入時や引き上げ時に、トレミー管が頭付きス
タッドに引っ掛かることがあるが、請求項1に記載の発明によれば、フランジの幅内に納
まる寸法に設定したソイルセメント拘束部材のうち、ウエブから立上った上下複数本の水
平部材の先端部同士が上下方向に連続した垂直部材で連結されているので、垂直部材がト
レミー管のガイド部材となり、ウエブから立上った水平部材にトレミー管が引っ掛かるの
を防止することができる。
尚、請求項1に記載の発明は、ウエブから立ち上がり且つ上下方向に間隔を隔てて配置
される複数本の水平部材とそれらの先端部をつなぐ位置に配置され且つ前記水平部材と一
体化された上下方向に連続する垂直部材とからなり、フランジの幅内に納まる寸法に設定
したソイルセメント拘束部材をウエブの両面に1本ずつ設けて実施してもよいが、請求項
2に記載の発明のように、ソイルセメント拘束部材をウエブの両面に複数本ずつ互いに平
行に固着して実施すれば、ソイルセメント拘束部材によるソイルセメントの拘束がより効
果的に行われ、芯材(H形鋼)とソイルセメントの付着力を一層高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、互いに平行に固着されたソイルセメント拘束部材の垂
直部材間に横つなぎ部材が架設されているので、地震力によって山留め壁が面内方向に揺
れる際、横つなぎ部材の長手方向も揺れの方向と直交することになり、横つなぎ部材によ
るソイルセメントの拘束が付加されるので、芯材(H形鋼)とソイルセメントの付着力を
一層高めることができる。しかも、横つなぎ部材によって芯材(H形鋼)とソイルセメン
トとの鉛直力伝達が効果的に行われ、鉛直支持力が向上するという効果がある。また、例
えば、頭付きスタッド等で構成される二列の水平部材の先端部同士を横つなぎ部材で連結
しただけの山留め用芯材であると、トレミー管の挿入時や引き上げ時に、トレミー管が水
平部材と横つなぎ部材の角部に引っ掛かりやすいが、請求項3に記載の発明によれば、水
平部材と横つなぎ部材の角部が上下方向に連続した垂直部材で覆われる形状となるので、
垂直部材がトレミー管のガイド部材となり、トレミー管が引っ掛かりにくくなる。
請求項4に記載の発明によれば、面内剛性の高い山留め壁を実現し得る。
図1、図2は、本発明に係る山留め用芯材Aを示す。この山留め用芯材Aは、H形鋼1
のウエブ1aの両面に、夫々、ウエブ1aから垂直に立ち上がり且つ上下方向に間隔を隔
てて配置される複数本の水平部材2aと、それらの先端部をつなぐ位置に配置され且つ前
記水平部材2aと一体化される垂直部材2bとからなるソイルセメント拘束部材2を2本
ずつ互いに平行に固着したものである。図示の例では、水平部材2aとして頭付きスタッ
ドが用いられており、垂直部材2bとしては棒鋼が用いられ、頭付きスタッドの頭部に溶
接されている。ソイルセメント拘束部材2はフランジ1bの幅内に納まる寸法に設定され
ている。図示しないが、棒鋼の代わりにフラットバーや鋼板を用いて垂直部材2bを構成
してもよい。
上記の山留め用芯材Aは、図3に示すように、ソイルセメント連続壁Bに埋設したり、
図4に示すように、ソイルセメント柱列壁Cに埋設して用いられる。
上記の構成によれば、ソイルセメント連続壁Bやソイルセメント柱列壁C等の山留め壁
に1本ずつ挿入できる山留め用芯材Aであるにもかかわらず山留め壁の面内剛性を向上で
きる。即ち、芯材(H形鋼1)のウエブから垂直に立上った上下複数本の水平部材2aの
先端部同士が垂直部材2bで連結されているので、地震力によって山留め壁が面内方向に
揺れる際、垂直部材2bの長手方向が揺れの方向と直交することになり、垂直部材2bで
ソイルセメントを拘束して、芯材(H形鋼1)とソイルセメントの付着力を高めることが
できる。従って、山留め壁の面内剛性が向上することになる。
また、地盤の掘削溝孔に芯材を建て込んだ後、トレミー管で掘削溝孔にソイルセメント
を打設してソイルセメント連続壁を造成する工法の場合、ウエブに対して垂直に頭付きス
タッドを立てた従来の芯材では、トレミー管の挿入時や引き上げ時に、トレミー管が頭付
きスタッドに引っ掛かることがあったが、上記の山留め用芯材Aによれば、ウエブから垂
直に立上った上下複数本の水平部材2aの先端部同士が垂直部材2bで連結されているの
で、垂直部材2bがトレミー管のガイド部材となり、ウエブから垂直に立上った水平部材
2aにトレミー管が引っ掛かるのを防止することができる。
図5、図6は、本発明に係る山留め用芯材Aの他の例を示す。この山留め用芯材Aは、
鋼板で水平部材2aと垂直部材2bを一体物としたソイルセメント拘束部材2を作製し、
ウエブに溶接した上下方向複数個のブラケット3にボルト・ナット4で固着した点に特徴
がある。その他の構成、作用は、図1〜図4の実施形態と同じであるため、説明を省略す
る。
図7、図8は、本発明に係る山留め用芯材Aの他の例を示す。この山留め用芯材Aは、
互いに平行に固着されたソイルセメント拘束部材2の垂直部材2b間に横つなぎ部材2c
を架設した点に特徴がある。
この構成によれば、互いに平行に固着されたソイルセメント拘束部材2の垂直部材2b
間に横つなぎ部材2cが架設されているので、地震力によって山留め壁が面内方向に揺れ
る際、横つなぎ部材2cの長手方向も揺れの方向と直交することになり、横つなぎ部材2
cによるソイルセメントの拘束が付加されることになる。
従って、芯材(H形鋼1)とソイルセメントの付着力を一層高めることができる。また
、横つなぎ部材2cによって芯材(H形鋼1)とソイルセメントとの鉛直力伝達が効果的
に行われ、鉛直支持力も向上することになる。
尚、地盤の掘削溝に芯材を建て込んだ後、トレミー管で掘削溝にソイルセメントを打設
してソイルセメント連続壁を造成する工法の場合、例えば、図9、図10に示すように、
頭付きスタッド等で構成される二列の水平部材2aの先端部同士を横つなぎ部材2cで連
結しただけの山留め用芯材Aであると、トレミー管の挿入時や引き上げ時に、トレミー管
が水平部材2aと横つなぎ部材2cの角部に引っ掛かりやすいが、図7、図8に示す山留
め用芯材Aでは、水平部材2aと横つなぎ部材2cの角部が垂直部材2bで覆われる形状
となるので、垂直部材2bがトレミー管のガイド部材となり、トレミー管が引っ掛かりに
くくなる。上述した各実施形態において、水平部材2a、垂直部材2b、横つなぎ部材2
cとしては、地震時にソイルセメントを拘束できる強度を持つものであれば、様々な材料
を採用できるが、強度、入手及び加工の容易さ、価格、溶接等による連結作業の容易さ等
々の観点から、最適材料は鋼材である。
本発明に係る山留め用芯材の一例を示す斜視図である。 平面図である。 山留め用芯材を埋設したソイルセメント連続壁の概略横断平面図である。 山留め用芯材を埋設したソイルセメント柱列壁の概略横断平面図である。 本発明に係る山留め用芯材の他の例を示す斜視図である。 平面図である。 本発明に係る山留め用芯材の他の例を示す斜視図である。 平面図である。 比較例を示す山留め用芯材の斜視図である。 平面図である。
A 山留め用芯材
B ソイルセメント連続壁
C ソイルセメント柱列壁
1 H形鋼
1a ウエブ
1b フランジ
2 ソイルセメント拘束部材
2a 水平部材
2b 垂直部材
2c 横つなぎ部材
3 ブラケット
4 ボルト・ナット

Claims (4)

  1. ソイルセメント連続壁、ソイルセメント柱列壁等の山留め壁に埋設される山留め用芯材
    であって、H形鋼のウエブの両面に、夫々、ウエブから立ち上がり且つ上下方向に間隔を
    隔てて配置される複数本の水平部材とそれらの先端部をつなぐ位置に配置され且つ前記水
    平部材と一体化された上下方向に連続する垂直部材とからなり、フランジの幅内に納まる
    寸法に設定したソイルセメント拘束部材が固着されていることを特徴とする山留め用芯材
  2. 請求項1に記載の山留め用芯材であって、前記ソイルセメント拘束部材がウエブの両面
    に複数本ずつ互いに平行に固着されていることを特徴とする山留め用芯材。
  3. 請求項2に記載の山留め用芯材であって、互いに平行に固着されたソイルセメント拘束
    部材の垂直部材間に横つなぎ部材が架設されていることを特徴とする山留め用芯材。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の山留め用芯材が埋設されていることを特徴とする山留め
    壁。
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