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JP6096515B2 - Itoパターン露光装置 - Google Patents
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Description

この発明は、タッチパネル用のフィルム電極製造において、PET(Polyethylene terephthalate)フィルムと称する透明フィルム上にITOパターンを生成するために用いるITOパターン露光装置に関する。
スマートフォンやタブレット端末の画面上のタッチパネルは透明フィルム上に形成された透明電極により構成されている。この透明電極は、透明フィルム上に形成されたITO(Indium Tin Oxide)の膜のパターンにより構成されている。そして、近年のスマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、このITO膜の配線パターンの高精細化の要求が高まっており、それを実現する一手段としてフォトリソグラフィー(Photolithography)が採用されている。
フォトリソグラフィーでは、ステージ上に置かれた透明なPETフィルムに回路パターンを描いたマスクを重ね合わせ、それぞれの表面に設けられた位置合わせ用のフィルムマークとマスクマークの位置をカメラで観測し、それらの位置差分を画像処理で求めた後、ステージの位置をx, y、θ方向に調整して、両者の位置合わせを行い、その後、紫外線を露光し、マスク上のパターンをPETフィルム上に塗布された感光レジストに転写することが行われている。
マスクには、ガラスマスクとフィルムマスクなどがあるが、 費用対効果の点からフィルムマスクが主として採用されており、フィルムマスクは、それを支持するためのガラスや樹脂などの透明体からなるマスクホルダに密着させて用いられている。
このようなITOパターン露光装置において、大きな問題点として、上記したフィルムマスクとPETフィルムの位置合わせが難しいことがある。
その理由の1つは、PETフィルム上のフィルムマークは、ITO膜(透明電極)により形成されており、ITO膜は可視光に対し透明であるため、フィルムマークの位置の識別が難しいことである。
そのためITO膜の透過率が下がり、反射率が上がる近紫外域(波長400nm前後)より短い波長で照射を行ってカメラで撮影することや、マスクホルダのガラス面に対し垂直に照射することにより、ITO膜のフィルムマークとガラス表面部との反射率の差を大きくすることなどが行われている。
またITO膜の上に金属膜で別途アライメントマークを作成したり(特許文献1)、装置側にITOの分光反射率に応じて照明波長を選択できるような構成を採用して、マーク認識を行う(特許文献2)などの方法も提案されている。
特開2011−100360号公報 特公平5−87763号公報
フィルムマークの位置の識別が難しい理由としてITO膜が透明であることの他に干渉縞の発生があり、この干渉縞が位置合わせの精度を大きく低下させている。
図8において、PETフィルム5’にITO膜から形成されるフィルムマーク60’が設けられており、その上にレジスト膜51’が形成され、ここにガラス製のマスクホルダ3’に保持されたフィルムマスク1’を重ね合わせて、フィルムマスク1’のマスクマーク10’とフィルムマーク60’の位置合わせを行う状態が示されており、上方からカメラの照明装置の照明入射光95が照射されている。
フィルムマスク1’とマスクホルダ3’のマスクホルダガラス30’間には、ミクロンレベルの僅かな隙間Sがあり、この隙間Sのため、図示するように照明入射光95がマスクホルダガラス30’の裏面32’で反射する反射光とフィルムマスク1’の表面12’で反射する反射光とが干渉し干渉縞Fが現れる現象が生ずる。この干渉縞Fは、隙間Sの大きさの変化に応じて、変化する。干渉縞Fのもつ光強度変化はわずかではあるが、ITO膜の位置合わせマーク60’自体のコントラストが小さいため、ノイズ画像となり、画像処理によるフィルムマーク認識が妨げられる問題がある。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、露光すべき回路パターンを描いたフィルムマスクと、該フィルムマスクを支持する透明体からなるマスクホルダと、を備え、前記回路パターンを形成されるITO膜を有する透明フィルム上に露光を行うITOパターン露光装置において、前記透明フィルム上に設けられたITO膜により形成された位置合わせ用のフィルムマークと、前記フィルムマスクの前記フィルムマークに対応する位置に設けられた前記フィルムマークよりも大きなマスク孔と、該マスク孔の周囲に設けられた位置合わせ用のマスクマークと、を有することを特徴とする。
以上の構成においては、マスク孔によりフィルムマスク表面からの反射光が無くなりマスクホルダ裏面の反射光との干渉縞がなくなり、フィルムマークの認識が良好に行える。
また、前記マスクホルダに設けられ、前記フィルムマスクのマスク孔の周囲をマスクホルダに吸着させるための吸着溝を、更に備えることが望ましい。この構成によりマスク孔から空気が流入することを防止し、孔を中心とした広範囲でフィルムマスクとマスクホルダとの密着度の低下を防止し、露光解像度の悪化を防止できる。
本発明のITOパターン露光装置によれば、干渉縞の発生を防止し、フィルムマークの画像認識を良好に保つことが可能になり、露光解像度を維持したまま高精度のアライメント露光が可能になる効果がある。
本発明の一実施形態を示す概略斜視図。 本発明の一実施形態を示す部分側断面図。 本発明の一実施形態の動作を示す説明図。 本発明の一実施形態の吸着溝4の構成を示す部分拡大平面図。 本発明の一実施形態の吸着溝4の構成を示す平面図。 本発明の一実施形態の吸着溝4の効果を示す説明図。 本発明の一実施形態の吸着溝4の他の構成を示す平面図。 従来の露光装置における干渉縞の発生を示す説明図。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明に係るITOパターン露光装置の概略斜視図を示す。
図1において、ITO膜6を形成されたPETフィルム5はXYθ方向に移動可能なXYθステージ98上に載置され、上方に位置するマスクホルダ3に保持されたフィルムマスク1に描かれた回路パターン15を、露光光源99からの露光光により露光されるように構成されている。
PETフィルム5には、4隅の4ケ所にフィルムマーク60が形成され、またフィルムマスク1にはフィルムマーク60に対応する位置に4個のマスクマーク10が描かれており、このフィルムマーク60とマスクマーク10をカメラ照明装置96を備えたカメラ97により撮影し、両者の位置の差を画像処理により求め、XYθステージ98によりPETフィルム5をXYθ方向に移動させてフィルムマーク60とマスクマーク10を一致させることにより、PETフィルム5とフィルムマスク1の位置合わせを行うように構成されている。カメラ照明装置96からは、ITO膜6の透過率が下がり、反射率が上がる近紫外域(波長400nm前後)或いはそれより短い波長の照明光を照射するようになっている。
この露光装置の制御は制御装置8により行われ、前記フィルムマーク60とマスクマーク10の画像処理や位置合わせも制御装置8により行われるように構成されている。また後述する吸引装置40を備えている。
なお、図1では、マスクマーク10、フィルムマーク60、カメラ照明装置96、カメラ97を省略して2個描いてあるが、実際はそれぞれ4個備えている。
図2に部分拡大図を示す。PETフィルム5の上には前記したようにITO膜6が形成されており、フィルムマーク60もITO膜6により形成されている。ITO膜6の上には、更にレジスト膜51が形成されている。なお、図2ではレジスト膜51の図示を省略してある。
フィルムマスク1は、マスクホルダ3のマスクホルダガラス30に密着しており、マスクホルダガラス30に設けられた吸引溝31によりマスクホルダ3に吸着されている。マスクホルダガラス30は吸引装置40により吸引されて負圧になり、フィルムマスク1を吸着するようになっている。
フィルムマスク1の前記フィルムマーク60に対応する位置にマスク孔2が形成されており、フィルムマスク1が切り欠かれて、孔があいている。該マスク孔2はフィルムマーク60の大きさより、直径で約2倍の大きさを有しており、この実施形態では、フィルムマーク60がφ2mmの大きさに対して、マスク孔2がφ5mmの大きさになっている。
このマスク孔2によって、フィルムマーク60の上部においてはフィルムマスク1とマスクホルダガラス30の密着がなくなり、マーク上に干渉縞が発生しなくなる。
マスク孔2の周囲には、円環状のマスクマーク10が描かれている。マスクマーク10の大きさ(外径)は、マスク孔2の直径よりも大きくなっており、マスク孔2の形状変化や位置変動があっても、位置合わせ精度に問題は生じないようになっている。この実施形態では、マスクマーク10は外径φ6mmになっており、予めφ6mmの黒丸を作っておき、その中央にφ5mmのマスク孔2を開け、リング状のマスクマーク10を形成している。
図2の(B)にカメラ97で撮影したフィルムマーク60とマスクマーク10の映像を示す。
マスクホルダ3の上方には、カメラ97とカメラ照明装置96が設置されており、カメラ照明装置96から照明光を略垂直に照射してマスクマーク10とフィルムマーク60を撮影し、前記図2の(B)の映像を得て、位置合わせが行われるようになっている。
図3(A)(B)に示すように、上記構成のフィルムマスク1をPETフィルム5に重ね合わせて、フィルムマーク60とマスクマーク10の位置合わせを行う。
前記したように、マスク孔2によりフィルムマスク1の一部を切り取ってあるため、図8で説明したようなフィルムマスク表面12からのカメラ照明装置96の照明入射光95の反射光が無くなりガラス30の裏面32の反射光aとの干渉縞が無くなる。なお、レジスト膜51の反射光bは、ガラス30の裏面32の反射光aとは、図示するように光路差が大きくなるため、干渉縞は生じない。照明入射光95の入射角はほぼ垂直であるから、該光路差の大きさは、フィルムマスク1の厚さ(100μm〜200μm程度)×2となる。一方カメラ照明装置96からの照明光は波長400nm前後の近紫外域線であり、前記光路差は照明光の可干渉距離より十分大きいので干渉は起こらず、干渉縞は生じない。
マスクホルダガラス30には、前記マスク孔2に対応する位置に吸着溝4を形成してある。この吸着溝4を吸引装置40により吸引し、マスク孔2の周囲をマスクホルダガラス30に密着させるように構成されている。
吸着溝4は、図4と図5に示すように各マスク孔2を囲む位置にそれぞれ形成されており、各吸着溝4は前記吸引溝31に連通するように形成されている。
吸引溝31、31は図示するように、マスクホルダガラス30の周囲に2重に枠状に形成され、フィルムマスク1の周囲をマスクホルダガラス30に密着させるようになっている。吸着溝4は、内側の吸引溝31に連通するコの字形状の溝になっており、吸着溝4と吸引溝31の一部によりマスク孔2を囲う溝を形成している。
吸引装置40は、これら吸着溝4と吸引溝31、31をまとめて吸引して、フィルムマスク1をマスクホルダガラス30に密着させるように構成されている。
図6に、吸着溝4の作用効果を示す。
吸着溝4を設けない場合、(A)に示すように、マスク孔2から空気が流入し、マスク孔2を中心とした広範囲でフィルムマスク1とマスクホルダガラス30との密着度が低下し、マスク孔2から離れた場所で露光解像度が悪化する。しかし、この実施形態のようにマスク孔2を囲むようにマスクホルダガラス30に吸着溝4を形成することにより、フィルムマスク1に開けたマスク孔2から流入する空気が吸引され、吸着溝4の外側の回路パターン15が存在するフィルムマスク1の中央部への空気流入を防ぎ、フィルムマスク1とマスクホルダガラス30との密着度の低下を防止できる。
図7は、吸溝4の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、吸溝4’、4’は、吸引溝31、31と同じ長さを持つ平行線になるように縦方向に2本形成されている。吸着溝4’は複数個所に連通溝45を備えており、該連通溝45により内側の吸引溝31と連通している。この構成において、吸着溝4’と連通溝45及び内側の吸引溝31により複数の枠形状の吸溝を形成している。
この構成により広範囲の領域の吸引が可能となる。また、フィルムマスク1の長辺方向や短辺方向の種々の場所に位置するマスク孔2にも対応可能であり、異なるマスク孔2を有する、異なるフィルムマスク1にも広範囲に対応可能となる。
以上説明した実施形態においては、マスク孔2によりフィルムマスク表面12からの照明光の反射がなくなり、干渉縞の発生を防止でき、フィルムマーク60の認識を良好に行え、位置合わせ精度の向上を図れる。
1:フィルムマスク、2:マスク孔、3:マスクホルダ、4:吸着溝、5:PETフィルム、6:ITO膜、8:制御装置、10:マスクマーク、12:フィルムマスク表面、15:回路パターン、30:マスクホルダガラス、31:吸引溝、32:マスクホルダガラス裏面、40:吸引装置、45:連通溝、51:レジスト膜、95:照明入射光、96:カメラ照明装置、97:カメラ、98:XYθステージ、99:露光光源。

Claims (3)

  1. 露光すべき回路パターンを描いたフィルムマスクと、該フィルムマスクを支持する透明体を有するマスクホルダと、を備え、前記回路パターンを形成されるITO膜を有する透明フィルム上に露光を行うITOパターン露光装置において、
    前記透明フィルム上に設けられたITO膜により形成された位置合わせ用のフィルムマークと、
    前記フィルムマスクの前記フィルムマークに対応する位置に設けられた前記フィルムマークよりも大きなマスク孔と、
    該マスク孔の周囲に設けられた位置合わせ用のマスクマークと、
    を有することを特徴とするITOパターン露光装置。
  2. 前記マスクホルダに設けられ、前記フィルムマスクのマスク孔の周囲をマスクホルダに吸着させるための吸着溝を更に備えた、
    請求項1のITOパターン露光装置。
  3. 前記マスクホルダに設けられ、所定の範囲を囲む枠形状の吸着溝を複数更に備えた、
    請求項1のITOパターン露光装置。
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