JP6488336B2 - ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
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Description
なかでも、ポリブチレンテレフタレート樹脂は、優れた耐熱性、成形性、耐薬品性及び電気絶縁性等エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、電気電子部品、自動車部品その他の電装部品、機械部品等に用いられており、これを難燃化する検討がなされている。
例えば、特許文献2には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系難燃剤、難燃助剤およびエステル交換防止剤を構成成分とする難燃性ポリエステル樹脂組成物が開示され、また、特許文献3には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、エラストマー、難燃剤及び難燃助剤からなる難燃性ポリエステル樹脂組成物が開示されている。さらに、特許文献4には、ポリエステル樹脂、ポリスチレン系ゴム及び難燃剤からなるポリエステル樹脂組成物が開示されている。
さらに、射出成形においても離型抵抗力が増加しない優れた離型性が要求されており、例えば成形型から取り出す際のエジェクターピン痕等の発生がない、表面外観が良好で、また、反りのないものが強く求められている。
すなわち、本発明によれば、以下のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物及び成形品が提供される。
[2](B)ポリカーボネート樹脂が、28000を超える粘度平均分子量を有するものである上記[1]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[3](A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の極限粘度が0.9dl/g以上である上記[1]又は[2]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[4]さらに、(F)エラストマーを、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、5〜20質量部含有する上記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[5](F)エラストマーが、アクリル系コア/シェル型グラフト共重合体である上記[4]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[6](F)エラストマーの平均粒子径が300nm以上である上記[4]又は[5]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[7]さらに、(G)滴下防止剤を、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、0.05〜1質量部含有する上記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[8](E)ポリオレフィン系離型剤の滴点が100℃以下である上記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[11]上記[4]〜[9]のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を成形してなる成形品であって、成形品のコア部において、前記(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂は共連続相を形成し、(F)エラストマーは(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在するモルフォロジーを有することを特徴とする成形品。
[12]成形品のコア部において、(D)アンチモン化合物の80%以上が、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相中に存在する上記[11]に記載の成形品。
[13]成形品の表層部において、(F)エラストマー相は樹脂の流れ方向に伸びており、その長径と短径の比(長径/短径)が3〜20である上記[11]又は[12]に記載の成形品。
[14](C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤が、(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在する上記[11]〜[13]のいずれかに記載の成形品。
[15]電気自動車用充電器コネクタ、電池キャパシタ用ホルダー、電池キャパシタ用筐体あるいは電気自動車用充電スタンド用筺体のいずれかである上記[10]〜[14]のいずれかに記載の成形品。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂及び(B)ポリカーボネート樹脂を、(A)及び(B)の合計100質量部基準で、(A)を50〜80質量部、(B)を20〜50質量部含有し、さらに、(A)及び(B)の合計100質量部に対し、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤5〜40質量部、(D)アンチモン化合物1〜15質量部及び(E)ポリオレフィン系離型剤0.01〜3質量部を含有し、かつ(D)アンチモン化合物はアンチモン化合物の濃度が30〜90質量%の(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂とのマスターバッチであることを特徴とする。
以下に記載する各構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではない。なお、本願明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を構成する主成分である(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂(以下、「PBT樹脂」と略称することもある。)としては、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有する高分子を示す。即ち、ポリブチレンテレフタレート樹脂(ホモポリマー)の他に、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位以外の、他の共重合成分を含むポリブチレンテレフタレート共重合体や、ホモポリマーと当該共重合体との混合物を含む。
PBT樹脂は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とを、連続式で溶融重縮合する製造法で得られたものが好ましい。
そして、これら共重合体の好ましい含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の総量100質量%中に、10〜100質量%、更には30〜100質量%、特には50〜100質量%である。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(B)ポリカーボネート樹脂を含有する。
ポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性重合体又は共重合体である。ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知のホスゲン法(界面重合法)や溶融法(エステル交換法)により製造したものを使用することができる。
[η]=1.23×10−4Mv0.83
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤を含有する。難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤(ポリリン酸メラミン等)、窒素系難燃剤(シアヌル酸メラミン等)、金属水酸化物(水酸化マグネシウム等)等各種のものがあるが、本発明においては、ハロゲン系難燃剤として、臭素系の、しかも臭素化ポリカーボネート系難燃剤を含有することを特徴とする。(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤は、(B)ポリカーボネート樹脂との相溶性がよく、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤が(B)ポリカーボネート樹脂相に存在しやすくなり、耐衝撃性が向上する。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(D)アンチモン化合物を含有する。
アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン(Sb2O3)、五酸化アンチモン(Sb2O5)およびアンチモン酸ナトリウムが好ましい例として挙げられる。これらの中でも、耐衝撃性の点から三酸化アンチモンが好ましい。
マスターバッチ中の(D)アンチモン化合物の含有量は20〜90質量%であることが好ましい。(D)アンチモン化合物が20質量%未満の場合は、難燃剤マスターバッチ中のアンチモン化合物の割合が少なく、これを配合するポリブチレンテレフタレート系樹脂への難燃性向上効果が小さい。一方、アンチモン化合物が90質量%を超える場合は、アンチモン化合物の分散性が低下しやすく、これをポリブチレンテレフタレート系樹脂に配合すると熱可塑性樹脂組成物の難燃性が不安定になり、また難燃剤マスターバッチ製造時の作業性も著しく低下する、例えば、押出機を使用して製造する際に、ストランドが安定せず、切れやすい等の問題が発生しやすいため好ましくない。
マスターバッチ中のアンチモン化合物の含有量は、好ましくは30〜85質量%であり、より好ましくは40〜80質量%、さらに好ましくは50〜75質量%である。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(E)ポリオレフィン系離型剤を含有することを特徴とする。離型剤としては、ポリブチレンテレフタレート系樹脂に通常使用される既知の離型剤が利用可能であるが、本発明では、耐衝撃性、耐加水分解性及び離型性の点で、ポリオレフィン化合物系の離型剤を含有する。
また、揮発分が少なく、同時に離型性の改良効果も著しい点で、ポリオレフィン系化合物としては、酸化ポリエチレンワックスを使用することもできる。
なお、酸価は、0.5mol KOHエタノール溶液による電位差滴定法(ASTM D1386)に従って測定することができる。
なお、滴点は、ASTM D127に準拠した方法により測定することができる。具体的には、金属ニップルを用いて、溶融したワックスが金属ニップルから最初に滴下するときの温度として測定される。なお、ポリオレフィン系離型剤が、滴点測定が難しいものである場合は、示差走査熱量測定(DSC)による融点を、本発明における滴点とすることができる。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(F)エラストマーを含有することが好ましい。(F)エラストマーとしては、ポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂に配合してその耐衝撃性を改良するのに用いられている熱可塑性エラストマーを用いればよく、例えばゴム性重合体やゴム性重合体にこれと反応する化合物を共重合させたものを用いる。
尚、本発明において(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を意味する。
アクリル及び/又はブタジエン成分を含有する耐衝撃性改良剤の具体例としては、例えばアクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリル・ブタジエンゴム、また、これらゴム性重合体に単量体化合物を重合した共重合体が挙げられる。この単量体化合物としては例えば、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アクリル酸化合物等が挙げられる。また、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド化合物;マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸化合物やそれらの無水物(例えば無水マレイン酸等)も挙げられる。これらの単量体化合物は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
具体的には、SEM、STEM、TEM分析装置を用い、成形品断面のコア部(深さ20μm未満の表層部を除く部分で、断面の中心部、樹脂組成物流動方向に平行な断面。)を、20kVの加速電圧下で、倍率3,000〜100,000倍の倍率により観察される。
なお、(F)エラストマーのガラス転移温度は、動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)のピーク温度を求めることにより測定することができる。具体的には、200℃で加熱した熱プレス機を用いて、(F)エラストマー原料を、0.7mm厚×10cm×10cmの型枠にて3分間プレス成形し、水冷後に0.7mm厚×5.5mm×25mmの測定用試験片を切り出し、50〜−100℃の温度範囲で、昇温速度3℃/min、周波数110Hzの条件で動的粘弾性測定を行い、得られるtanδのピーク温度を求め、ガラス転移温度とする。
また、前記架橋剤は、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる群より選択される1種以上の単量体、及びこれら単量体のホモ重合体または共重合体を用いることが好ましい。1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート又はこれらの混合物を含むことがより好ましい。前記架橋剤は、本発明の各々のエラストマーで全単量体に対して0.001〜5質量部を用いることが好ましい。架橋剤の含有量が全単量体に対して0.001質量部未満であると、加工中のハンドリングが乏しく、5質量部を超えると、エラストマーのコアが脆性を示し、衝撃補強効果が低下する場合がある。
i)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;重合開始剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜10質量部;及びイオン交換水1000質量部;を含む混合物を、60〜80℃の温度で架橋反応させて種(seed)を製造する1次重合工程と、
ii)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜6質量部;及びイオン交換水80質量部;を含むエマルジョン混合物を前記i)工程で製造した種に連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してコアラバーを製造する2次重合工程と、
iii)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜6質量部;及びイオン交換水80質量部;を含むエマルジョン混合物を前記ii)工程で製造した2次重合物に連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してコアラバーを製造する3次重合工程と、
iv)アルキル基の炭素数が1〜4であるアクリル酸エステル80〜100質量部;エチルアクリレート、メチルアクリレート及びブチルアクリレートからなる群より選択されるアクリル酸エステル10質量部以下;アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群より選択されるニトリル成分10質量部以下;乳化剤0.001〜4質量部;及びイオン交換水150質量部;を含むエマルジョン混合物を前記iii)段階で製造したコアに連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してシェルを形成させる4次重合工程を含む方法で製造される。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、(G)滴下防止剤を含有することが好ましい。
(G)滴下防止剤としては、フルオロポリマーが好ましい。
フルオロポリマーとしては、フッ素を有する公知のポリマーを任意に選択して使用できるが、中でもフルオロオレフィン樹脂が好ましい。
フルオロオレフィン樹脂としては、例えば、フルオロエチレン構造を含む重合体や共重合体が挙げられる。その具体例を挙げると、ジフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂等が挙げられる。中でもテトラフルオロエチレン樹脂等が好ましい。このフルオロエチレン樹脂としては、フィブリル形成能を有するフルオロエチレン樹脂が好ましい。
フィブリル形成能を有するフルオロエチレン樹脂としては、例えば、三井・デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)6J、ダイキン工業社製、ポリフロン(登録商標)F201L、ポリフロンF103等が挙げられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の添加剤を含有していても良い。このような添加剤としては、安定剤、強化充填材、顔料、紫外線吸収剤、核剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、さらに安定剤を含有することが、熱安定性改良や、機械的強度、透明性や色相の悪化を防止する効果を有するという点で好ましい。安定剤としては、リン系安定剤、イオウ系安定剤およびフェノール系安定剤が好ましい。特に、リン系安定剤を含有すると、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂のエステル交換反応を効果的に抑制することができ、耐衝撃性等の機械的特性が良好となる傾向にあり好ましい。また、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂と(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤との相互の相溶性を格段に向上させることができ、後記するモルフォロジー構造を有する成形品を安定して形成しやすくなる。
有機ホスファイト化合物としては、好ましくは、好ましくは、下記一般式:
R2O−P(OR3)(OR4)
(式中、R2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基であり、R2、R3及びR4のうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
R5−P(OR6)(OR7)
(式中、R5、R6及びR7は、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基であり、R5、R6及びR7のうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、耐光性改良効果を有する点から、さらに紫外線吸収剤を含有することも好ましい。特に、上記したリン系安定剤及び/またはフェノール系安定剤と併用することにより、耐光性がより向上しやすい傾向にある。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、サリシレート化合物、シアノアクリレート化合物、トリアジン化合物、オギザニリド化合物、マロン酸エステル化合物、ヒンダードアミン化合物等の有機紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中では、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤またはマロン酸エステル系紫外線吸収剤がより好ましく、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が特に好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、耐光性、難燃性、耐衝撃性、耐加水分解性改良効果を有する点から、さらに顔料を含有することも好ましい。顔料としては、例えば、無機顔料(カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等)等の黒色顔料、酸化鉄赤等の赤色顔料、モリブデートオレンジ等の橙色顔料、酸化チタン等の白色顔料、有機顔料(黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料等)等が挙げられる。なかでも、着色性、耐候性の点から、カーボンブラックを配合することが好ましく、耐衝撃性、難燃性、耐加水分解性の点から酸化チタンを配合することが好ましい。
このような観点より上記処理量は、酸化チタン100質量部に対し、0.1〜6質量部がより好ましく、0.5〜5質量部がさらに好ましく、1〜4質量部が特に好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、強化充填材を含有してもよいが、高い耐衝撃性が必要な場合は、強化充填材は含有しないことが好ましい。強化充填材を含有する場合は、樹脂に配合することにより得られる樹脂組成物の機械的性質を向上させる効果を有する強化充填材が好ましく、常用のプラスチック用無機充填材を用いることができる。好ましくはガラス繊維、炭素繊維、玄武岩繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維等の繊維状の充填材を用いることができる。また炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレー、有機化クレー、ガラスビーズ等の粒状又は無定形の充填材;タルク等の板状の充填材;ガラスフレーク、マイカ、グラファイト等の鱗片状の充填材を用いることもできる。なかでも、機械的強度、剛性および耐熱性の点からガラス繊維を用いるのが好ましい。
なお、結晶化速度向上の目的で核剤としてタルク等の充填材を使用する場合は、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂及び(B)ポリカーボネート樹脂の合計100質量部に対して1質量%以下、好ましくは0.6質量部以下の量で配合してもよい。
これらの中では、アミノシラン系表面処理剤が好ましく、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい例として挙げられる。
シラン系表面処理剤とエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても複数種で用いてもよく、両者を併用することも好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法としては、樹脂組成物調製の常法に従って行うことができる。通常は各成分及び所望により添加される種々の添加剤を一緒にしてよく混合し、次いで一軸又は二軸押出機で溶融混練する。また各成分を予め混合することなく、ないしはその一部のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練し、本発明の樹脂組成物を調製することもできる。さらには、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂又は(B)ポリカーボネート樹脂の一部に他の成分の一部を配合したものを溶融混練してマスターバッチを調製し、次いでこれに残りの他の成分を配合して溶融混練してもよい。
なお、ガラス繊維等の繊維状の強化充填材を用いる場合には、押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給することも好ましい。
溶融混練の方法としては、単軸又は二軸押出機型混練機、混練ロールもしくはカレンダーロールなどの連続式混練機、又は、加圧ニーダー、バンバリーミキサーなどの公知の混練機を用いる方法等が挙げられる。中でも二軸押出機を使用することが好ましい。
また、溶融混練の際には、予め熱可塑性樹脂(好ましくはポリブチレンテレフタレート系樹脂)を、乾燥することも好ましい。乾燥としては熱風乾燥が好ましく、その温度は好ましくは100〜140℃、より好ましくは110〜130℃で、乾燥時間は、好ましくは1〜5時間、より好ましくは2〜4時間である。
この際、溶融混練機としては、二軸押出機を用いることが好ましい。中でも、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが、10<(L/D)<100の関係を満足することが好ましく、15<(L/D)<70を満足することがより好ましい。かかる比が10以下では、熱可塑性樹脂とアンチモン化合物が微分散しにくく、逆に100を超えても熱可塑性樹脂が分解しやすくなり好ましくない。
マスターバッチ中のアンチモン化合物の含有量は、熱可塑性樹脂とアンチモン化合物の合計100質量%基準で、好ましくは30〜85質量%であり、より好ましくは40〜80質量%、さらに好ましくは50〜75質量%である。
アンチモンバスターバッチを専用のフィーダーから供給する場合は、押出機のホッパーに、専用のフィーダーから他の原料と同時にフィードしてもよいし、押出機の途中にフィードしてもよい。押出機の途中にフィードする場合は、ニーディングゾーンよりもホッパー側にフィードすることが好ましい。
上述したように、本願発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、耐衝撃性の点から、(F)エラストマーを含有することが好ましい。そして、(F)エラストマーを好ましく含有する本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物からなる成形品は、好ましくは、成形品のコア部において、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂は共連続相を形成し、(F)エラストマーは(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在するモルフォロジーを有する。また、好ましくは、(D)アンチモン化合物も、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相に存在する。
ここで、コア部とは、成形品の深さ20μm未満の表層部を除く部分で、成形品の樹脂組成物流動方向に平行な断面の中心部をいい、表層部とは、成形品の表面から深さ20μm内部までの表層部分であって、樹脂組成物流動方向に平行な断面をいう。
具体的には、SEM、STEM、TEM分析装置を用い、成形品断面のコア部(深さ20μm未満の表層部を除く部分で、断面の中心部、樹脂組成物流動方向に平行な断面。)を、20kVの加速電圧下で、倍率3,000〜100,000倍の倍率により観察される。
図1中、流動方向は図1において左から右方向である。薄い灰色部分が(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相であり、それより濃い灰色が(B)ポリカーボネート樹脂の相であり、両者は共連続構造を形成しているのが分かる。その(B)ポリカーボネート樹脂相中に白い丸の形で存在しているのが(F)エラストマーの相であり、(F)エラストマーが(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在していることが分かる。
薄い灰色部分の(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相中において、黒い部分で粒子径の大きいものが(D)アンチモン化合物(図1では三酸化アンチモン)であり、(D)アンチモン化合物の80%以上は(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の相に分散して存在していることも確認された。黒い部分で粒子径の小さいものは二酸化チタンと考えられる。また、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤は、(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在すると考えられる。
また、(D)アンチモン化合物の平均径は、4μm以下であることが好ましく、より好ましくは3μm以下、さらには2μm以下であることが好ましい。
(F)エラストマー相や(D)アンチモン化合物の粒子径等は、200個以上の粒子径を測定し、その最大径を算術平均して算出される。
図3において、成形時の樹脂の流れ方向は図の左から右への方向である。薄い灰色で水平方向に細長く伸びているのが(F)エラストマー相であり、樹脂の流れ方向に伸びていることが確認できる。(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂は層状構造を形成していると考えられる。白い部分で粒子径の大きいものは(D)アンチモン化合物、粒子径の小さいものは二酸化チタンであると考えられる。
このように、本発明の成形品は、好ましくはこのような特異なモルフォロジー構造を有する。
成形品は、このようなモルフォロジー構造を有することによって、難燃性と耐衝撃性の両方により優れた難燃性の成形品となる。
成形品の製造に用いるポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、押出機等の溶融混練機を用いた溶融混練法により製造することが好ましいが、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の原料各成分を混合して、単に混練するだけでは、上記で規定するモルフォロジー構造を安定して形成することは難しく、特別の方法により混練することが推奨される。
以下に、上記で規定するモルフォロジー構造を安定して形成するための好ましい製造方法について、説明する。
この際、溶融混練機としては、二軸押出機を用いることが好ましい。中でも、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが、10<(L/D)<150の関係を満足することが好ましく、15<(L/D)<120の関係を満足することがより好ましく、20<(L/D)<100の関係を満足することがさらに好ましく、30<(L/D)<70を満足することが特に好ましい。かかる比が10以下では、(B)ポリカーボネート樹脂と(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤、(D)アンチモン化合物及び(F)エラストマーが微分散しにくく、逆に150を超えても、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤の熱劣化が著しく、微分散されにくくなる傾向があり好ましくない。
ダイノズルの形状も特に限定されないが、ペレット形状の点で、直径1〜10mmの円形ノズルが好ましく、直径2〜7mmの円形ノズルがより好ましい。
γ=4Q/πr3
により算出することができる。ここで、γはせん断速度(sec−1)、Qはダイノズル1本当たりの樹脂組成物の吐出量(cc/sec)、rはダイノズル断面の半径(cm)をそれぞれ表す。
1×103<(γ・T)<9.9×105
の関係を満足することにより、電気絶縁性、靱性、難燃性が向上する傾向にあり、好ましい。(γ・T)の値を上記範囲とすることにより、上記で規定するモルフォロジー構造を安定して形成しやすい傾向となる。また、樹脂組成物の各成分の分散不良による成形品表面の肌荒れ現象や、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤、(D)アンチモン化合物及び(F)エラストマーの再凝集による靱性の低下を抑制しやすく、さらに、機械的特性、難燃性及び絶縁特性等を良好に保つことが容易となる。(γ・T)の下限は1×104であることがより好ましく、上限は8.5×105であることがより好ましい。
(γ・T)の値を上記の範囲に調整するためには、上記のせん断速度とストランドの表面温度を調整すればよい。
1)(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤中の不純物である塩素化合物の含有量を、通常0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.08質量%以下、さらには0.05質量%以下、特には0.03質量%以下とすることが好ましい。このように制御することで、上記で規定するモルフォロジー構造を安定して形成しやすくなる。
不純物である塩素化合物は塩素化ビスフェノール化合物等である。このような塩素化合物が上記量以上存在すると、上記のモルフォロジー構造を安定して形成しにくくなる。なお、塩素化合物含有量は、270℃で10分間の加熱により発生したガスを、ガスクロマトグラフィー法により分析し、デカン換算の値として定量することができる。
遊離の塩素の量は、500ppm以下とすることが好ましく、350ppm以下がより好ましく、200ppm以下がさらに好ましく、150ppm以下が特に好ましい。なお、樹脂組成物中の塩素含有量は、塩素がどの様な状態・形態で樹脂組成物中に存在していたかは限定されない。塩素は、使用する原料、添加剤、触媒、重合雰囲気、樹脂の冷却水等、種々の環境より混入するので、それらの混入量の総計を、500ppm以下と制御することが好ましい。
また、遊離の硫黄の量は、250ppm以下とすることが好ましく、200ppm以下がより好ましく、150ppm以下がさらに好ましく、100ppm以下が特に好ましい。なお、樹脂組成物中の硫黄含有量は、硫黄がどの様な状態・形態で樹脂組成物中に存在していたかは限定されない。硫黄は、使用する原料、添加剤、触媒、重合雰囲気等、種々の環境より混入するので、それらの混入量の総計を、250ppm以下と制御することが好ましい。
また、(B)ポリカーボネート樹脂を劣化させやすい(D)アンチモン化合物が(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相に存在しやすくなるため、(B)ポリカーボネート樹脂に対する悪影響が抑制でき、耐衝撃性の低下が抑えられる傾向となる。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を成形した成形品は、電気電子部品、自動車部品その他の電装部品、機械部品、調理器具等の家電製品の部品等として好適に使用でき、特には電気自動車用充電器コネクタ、電池キャパシタ用ホルダー、電池キャパシタ用筐体あるいは電気自動車用充電スタンド用筺体、電子電気機器部品の筐体、コネクタ、リレー、スィッチ、センサー、アクチュエーター、ターミナルスイッチ、炊飯器関連部品、グリル調理機器部品等に好適であり、特には電気自動車用充電器コネクタ、電池キャパシタ用ホルダー、電池キャパシタ用筐体あるいは電気自動車用充電スタンド用筺体として好適に使用できる。
電気自動車用充電器コネクタは、蓄電量が低下した場合に充電器を備えた設備において充電することになるが、当該設備で使用する電気自動車用充電器の接触式コネクタである。電池キャパシタ用ホルダーは、充電器(バッテリー)とは別に非常用補助電源としての大容量キャパシタを保持するホルダーである。電池キャパシタ用筐体は、上記キャパシタを構成する筐体である。また、電気自動車用充電スタンド用筺体は、100Vあるいは200Vの交流電源から電気自動車のバッテリーに充電するためのスタンドを構成する筺体である。
これら成形品の形状、大きさ、厚み等は任意である。
以下の実施例および比較例において、使用した成分は、以下の表1の通りである。
表1に示す各成分を表2に示す割合(全て質量部)にて、タンブラーミキサーで均一に混合した後、噛み合い型同方向二軸押出機(日本製鋼所社製「TEX−30α」、スクリュー径32mm、L/D=52)に40kg/hrにて供給した。押出機のバレル設定温度C1〜C15を260℃、ダイを250℃、スクリュー回転数200rpmの条件で溶融混練し、ノズル数4穴(円形(φ4mm)、長さ1.5cm)、せん断速度(γ)211sec−1の条件下でストランドとして押出した。押出した直後のストランド温度は270℃であった。
押出されたストランドを、温度30〜50℃の範囲に調整した水槽に導入して急冷した。ストランド表面温度(T)は、赤外線温度計で測定される温度で65℃まで冷却され(γ・T=1.4×104)、ペレタイザーに挿入してカッティングして、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物のペレットを得た。
なお、(D)アンチモン化合物は、三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリブチレンテレフタレート樹脂「ノバデュラン(登録商標)5020」50質量%と、三菱エンジニアリングプラスチックス社製ポリブチレンテレフタレート樹脂「ノバデュラン(登録商標)5008」50質量%の混合物をベース樹脂としたアンチモン化合物のマスターバッチとして使用し(マスターバッチ中の(D)アンチモン化合物の含有量は70質量%)、アンチモン化合物マスターバッチは独立した専用のフィーダーから、ブレンドしたその他の成分は根元フィーダーから、押出機へ供給した。
加えて、射出成形機(日本製鋼所社製「J85AD」)を用いて、シリンダー温度250℃、金型温度80℃、射出圧150MPa、射出保圧時間15sec、冷却時間15sec、射出速度120mm/sec、背圧5MPa、スクリュー回転数100rpmの条件で、(6)モルフォロジー観察用のISO引張試験片(厚さ4mm)を射出成形した。
UL94試験用試験片(125mm×12.5mm×1.5mmt)を成形し、UL94規格に準拠して、V−0、V−1、V−2の判定をした。
また、UL94 5V Bar試験用試験片(125mm×12.5mm×3.0mmt)及び5V Plate試験用試験片(150mm×150mm×3.0mmt)を成形し、UL94 5V試験に準拠して、5VA、5VBの判定を行った。
ノッチ付シャルピー衝撃強度:
ISO多目的試験片(厚さ4.0mm)を射出成形し、ISO179規格に準拠して試験片から厚さ4.0mmのノッチ付試験片を作製し、ノッチ付シャルピー衝撃強度(単位:kJ/m2)を測定した。
面衝撃強度:
大きさ150×80×40mmの箱型成形品(肉厚1.5mmt)を成形し、2.975kgの鋼球を所定の高さから落下させ、成形品が全破壊するときの高さ(単位:cm)を求めた。全破壊するときの高さが高いほど、面衝撃性に優れているといえる。なお、試験は205cmの高さまで行い、205cmで破壊しないものを「>200」と表中に記載した。
ISO多目的試験片(厚さ4.0mm)を用い、ISO527に準拠し、引張速度50mm/分の条件で、引張強度(処理前)を測定した(単位:MPa)。
また、ISO多目的試験片(厚さ4.0mm)を、プレッシャークッカー試験機(平山製作所社製)を用いて、温度121℃、相対湿度100%、圧力2atmの条件で、75時間処理し、同様に引張強度(75hr処理後)を測定した(単位:MPa)。
大きさ100×100×3mmtの平板試成形品を射出成形し、温度160℃の熱風オーブン中に100時間放置した。試験片の試験前後の成形品について、GretagMacbeth社製「CE−7000A」(光源:D65、視野:10°、方式:SCI)を用いて色差測定を行い、ΔE*を求めた。
大きさ150mm×80mm×40mmの箱形成形品(肉厚1.5mm)を射出成形し、中央部エジェクターピンに取り付けた圧力センサーにて、成形品が金型から離型する時にかかる圧力(離型抵抗値、単位:MPa)を測定し評価した。
得られたISO引張試験片(厚さ4mm)のコア部(深さ20μm未満の表層部以外の部分で、試験片断面の中心部の、樹脂組成物流動方向に平行な断面)から、Leica社製「UC7」を用い、ダイヤモンドナイフで厚さ100nmの超薄切片を切り出した。得られた超薄切片を四酸化ルテニウムで40分染色後、日立ハイテク社製「S−4800」を用い、加速電圧25kVの条件で、STEM観察した。
i)(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相及び(B)ポリカーボネート樹脂相が、共連続相を形成しているかどうか。共連続相を形成しているものを「○」、形成していないものを「×」と下記表2に記載した。
ii)(F)エラストマーが(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在しているどうか。(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在する場合を「PC相」、(B)ポリカーボネート樹脂相に存在しない場合を「×」と記した。
iii)(F)エラストマー相の粒子径の測定
200個の最大粒子径を測定し、算術平均して算出した。
iv)(D)アンチモン化合物が、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相中に存在するかどうか。なお、(D)アンチモン化合物の80%以上が(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相中に存在する場合を「PBT相」、(D)アンチモン化合物の80%以上が(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相に存在しない場合を「×」とした。
v)(F)エラストマー相が樹脂の流れ方向に伸びているかどうか(伸びているものを「○」、伸びていないものを「×」)。
vi)(F)エラストマー相の長径と短径の比の測定
(F)エラストマー相200個について、長径と短径を測定し、長径/短径比を算術平均した。なお、長径とは、エラストマー粒子の最大径とし、短径とは、長径に垂直な方向の径のうちの最大径とした。
以上の評価結果を、以下の表2に示す。
Claims (16)
- (A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂及び(B)ポリカーボネート樹脂を、(A)及び(B)の合計100質量部基準で、(A)を50〜80質量部、(B)を20〜50質量部含有し、さらに、(A)及び(B)の合計100質量部に対し、(C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤5〜40質量部、(D)アンチモン化合物1〜15質量部及び(E)ポリオレフィン系離型剤0.01〜3質量部を含有し、かつ(D)アンチモン化合物は、アンチモン化合物の濃度が50〜90質量%の(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂とのマスターバッチとして配合されることを特徴とするポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- (B)ポリカーボネート樹脂が、28000を超える粘度平均分子量を有するものである請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- (A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂の極限粘度が0.9dl/g以上である請求項1又は2に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- さらに、(F)エラストマーを、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、5〜20質量部含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- (F)エラストマーが、アクリル系コア/シェル型グラフト共重合体である請求項4に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- (F)エラストマーの平均粒子径が300nm以上である請求項4又は5に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- さらに、(G)滴下防止剤を、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、0.05〜1質量部含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- (E)ポリオレフィン系離型剤の滴点が100℃以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- さらに、(H)下記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される有機リン酸エステル化合物の金属塩を、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、0.001〜1質量部含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
(一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、Mはアルカリ土類金属又は亜鉛を表す。)
(一般式(2)中、R5は、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、Mはアルカリ土類金属又は亜鉛を表す。)
(一般式(3)中、R6〜R11は、それぞれ独立して、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、M’は3価の金属イオンとなる金属原子を表す。)
(一般式(4)中、R12〜R14は、それぞれ独立して、炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、M’は3価の金属イオンとなる金属原子を表し、2つのM’はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。) - さらに、オルガノシロキサン系の表面処理剤で表面処理された酸化チタンを、前記(A)及び(B)の合計100質量部に対し、0.5〜10質量部含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法により得られたポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を成形する成形品の製造方法。
- 請求項4〜10のいずれか1項に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法により得られたポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を成形する成形品の製造方法であって、成形品のコア部において、前記(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂と(B)ポリカーボネート樹脂は共連続相を形成し、(F)エラストマーは(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在するモルフォロジーを有することを特徴とする成形品の製造方法。
- 成形品のコア部において、(D)アンチモン化合物の80%以上が、(A)ポリブチレンテレフタレート系樹脂相中に存在する請求項12に記載の成形品の製造方法。
- 成形品の表層部において、(F)エラストマー相は樹脂の流れ方向に伸びており、その長径と短径の比(長径/短径)が3〜20である請求項12又は13に記載の成形品の製造方法。
- (C)臭素化ポリカーボネート系難燃剤が、(B)ポリカーボネート樹脂相中に存在する請求項12〜14のいずれか1項に記載の成形品の製造方法。
- 電気自動車用充電器コネクタ、電池キャパシタ用ホルダー、電池キャパシタ用筐体あるいは電気自動車用充電スタンド用筺体のいずれかである請求項11〜15のいずれか1項に記載の成形品の製造方法。
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