JP7502267B2 - ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法 - Google Patents
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Description
ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法であって、
仕上げ研磨工程Pfを有し、
前記仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、
前記複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われ、
前記複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、
前記複数の研磨段における前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpであり、
前記研磨用組成物Sffは、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たす、研磨方法:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの後述する標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい、
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む。
仕上げ研磨工程Pfにおける最後の研磨段Pffで用いられる研磨用組成物Sffまたはその濃縮液と、
前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段Pfpで用いられる研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液と、
を含む、研磨用組成物セットであって、
前記研磨用組成物Sffまたはその濃縮液は、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方を満たす、研磨用組成物セット:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの後述する標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい、
条件(B):前記研磨用組成物Sffまたはその濃縮液は、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む。
前記研磨対象物を、BET法による平均一次粒子径35nmのコロイダルシリカの含有量が0.95重量%、水酸化カリウムの含有量が0.065重量%となるよう、脱イオン水中で混合することにより調製された研磨用組成物Cを使用して、不織布の基材にポリウレタンの樹脂を含浸させた研磨パッドを用いて、研磨荷重19kPa、プラテン回転数32rpm、ヘッド回転数30rpm、前記研磨用組成物Cの供給速度1.0L/分、研磨時間160秒、定盤冷却水の温度20℃、前記研磨用組成物Cの保持温度20℃であって、かつ、前記研磨用組成物Cが連続的に供給されるとの条件にて片面研磨をする、前研磨工程による研磨処理を行い、
前記前研磨工程による研磨処理後の前記研磨対象物を、前記研磨用組成物Sfpおよび前記研磨用組成物Sffを使用して、それぞれ、前記前研磨工程の研磨定盤とは異なる研磨定盤上で、スウェードタイプの研磨パッドを用いて、研磨荷重16kPa、プラテンおよびヘッド回転数30rpm、前記研磨用組成物Sfpおよび前記研磨用組成物Sffの供給速度2.0L/分、研磨時間160秒、定盤冷却水の温度20℃、前記研磨用組成物Sfpおよび前記研磨用組成物Sffの保持温度20℃であって、かつ、前記研磨用組成物Sfpおよび前記研磨用組成物Sffがそれぞれ連続的に供給されるとの条件にて片面研磨をする、後研磨工程による研磨処理を行い、
前記後研磨工程による研磨処理後の前記研磨対象物を、超音波発振器を作動させた状態において、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水=2:5.4:20の体積比となるよう混合して調製した、40℃以上80℃以下の洗浄液に6分間浸漬し洗浄し、超音波発振器を作動させた状態において脱イオン水に浸漬した後、乾燥する、洗浄処理を行い、
前記洗浄処理後の前記研磨対象物のヘイズパラメータを評価する試験を表す。標準試験1で得られるヘイズパラメータの詳細は後述する。
本発明の一形態は、
ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法であって、
仕上げ研磨工程Pfを有し、
前記仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、
前記複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われ、
前記複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、
前記複数の研磨段における前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpであり、
前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい(すなわち、上記の条件(A)を満たす)、研磨方法、
に関する。本発明の一形態によれば、ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法において、研磨後の当該研磨対象物における、欠陥数およびヘイズの低減を高いレベルで両立しうる手段が提供される。
ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法であって、
仕上げ研磨工程Pfを有し、
前記仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、
前記複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われ、
前記複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、
前記複数の研磨段における前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpであり、
前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む(すなわち、上記の条件(B)を満たす)、研磨方法、
に関する。本発明の一形態によれば、ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法において、研磨後の当該研磨対象物における、欠陥数およびヘイズの低減を高いレベルで両立しうる手段が提供される。
本発明の一形態に係る研磨用組成物を用いて研磨する研磨対象物は、ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物(本明細書では、単に「研磨対象物」とも称する)である。
本発明の一形態に係る研磨方法は、仕上げ研磨工程Pfを有する。ここで、仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われる。また、複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、複数の研磨段における研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpである。そして、研磨用組成物Sffは、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たす:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい、
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む。
ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物について、研磨前の重量を測定した後、2重量%のフッ化水素水溶液に30秒間浸漬し、脱イオン水でリンスを行うことで、前処理を行い、
前記前処理後の前記研磨対象物を、研磨レートを求める研磨用組成物を使用して、スウェードタイプの研磨パッドを用いて、研磨荷重15kPa、プラテンおよびヘッド回転数30rpm、前記研磨レートを求める研磨用組成物の供給速度0.4L/分、研磨時間600秒、定盤冷却水の温度20℃、前記研磨レートを求める研磨用組成物の保持温度20℃であって、かつ、前記研磨レートを求める研磨用組成物が連続的に供給されるとの条件にて片面研磨する、標準研磨工程による研磨処理後を行い、
前記標準研磨工程による研磨処理後の前記研磨対象物を、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水=1:1:12の体積比となるよう混合して調製した、40℃以上80℃以下の洗浄液に6分間浸漬し洗浄し、超音波発振器を作動させた状態において脱イオン水に浸漬した後、乾燥する、洗浄処理を行い、
前記洗浄処理後の前記研磨対象物について、研磨後の重量を測定した後、前記研磨対象物の研磨前後の重量差、前記研磨対象物の研磨面の面積、および前記研磨対象物の比重から、研磨レートを算出する試験を表す。標準試験2で得られる研磨レートの詳細は後述する。
本発明の一形態に係る研磨方法は、仕上げ研磨工程Pfを有し、仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、複数の研磨段における最後の研磨段Pffより前に設けられる研磨段Pfpは、研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段である。研磨段Pfpは、研磨対象物表面の欠陥数を低減する作用をする。
本発明の一形態に係る研磨方法は、仕上げ研磨工程Pfを有し、仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、複数の研磨段における最後の研磨段Pffは、複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段である。最後の研磨段Pffは、研磨対象物表面の欠陥数を増加させず、ヘイズを低減する作用をする。
研磨用組成物のヘイズパラメータを求める標準試験1は、より詳細には、下記の1-1.~1-4.を順次行う試験である。
対象とする研磨対象物と同じ材質の試験片を準備する。ここで、試験片としては、特に制限されないが、例えば、円形のウェーハや、四角形に切断したチップ等が挙げられる。そして、準備した試験片を、BET法による平均一次粒子径35nmのコロイダルシリカの含有量(濃度)が0.95重量%、水酸化カリウム(KOH)の含有量(濃度)が0.065重量%となるよう、脱イオン水(DIW)中で混合することにより調製された研磨用組成物Cを使用して、研磨パッドとして、不織布の基材にポリウレタンの樹脂を含浸させたパッド(例えば、厚さ1.27mm、硬度60(AskerC)、圧縮率9.4%)(かような市販品としては、例えば、ニッタ・ハース株式会社製の「SUBA400」が挙げられる)を用いて、研磨荷重19kPa、プラテン(研磨定盤)回転数32rpm、ヘッド(キャリア)回転数30rpm、研磨用組成物Cの供給速度1.0L/分、研磨時間160秒、定盤冷却水の温度20℃、研磨用組成物Cの保持温度20℃の条件にて片面研磨する。ここで、研磨機としては、片面研磨が可能なものであれば特に制限されないが、株式会社岡本工作機械製作所製の枚葉研磨機「PNX-332B」を用いることができる。なお、研磨用組成物Cの供給方法は、ポンプ等で連続的に供給する供給方法(掛け流し)を適用する。
上記前研磨工程による研磨処理後の試験片を、ヘイズパラメータを確認する研磨用組成物(例えば、研磨用組成物Sfpおよび研磨用組成物Sff)を使用して、それぞれ、上記前研磨工程の研磨定盤とは異なる研磨定盤上で、研磨パッドとして、スウェードタイプの研磨パッド(例えば、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%)(かような市販品としては、例えば、フジボウ愛媛株式会社製の「POLYPAS(登録商標)27NX」が挙げられる)を用いて、研磨荷重16kPa、プラテン(研磨定盤)およびヘッド(キャリア)回転数30rpm、研磨用組成物の供給速度2.0L/分、研磨時間160秒、定盤冷却水の温度20℃、研磨用組成物の保持温度20℃の条件にて片面研磨する。ここで、研磨機としては、片面研磨が可能なものであれば特に制限されないが、株式会社岡本工作機械製作所製の枚葉研磨機「PNX-332B」を用いることができる。なお、研磨用組成物の供給方法は、ポンプ等で連続的に供給する供給方法(掛け流し)を適用する。
上記後研磨工程による研磨処理後の試験片を、超音波発振器を作動させた状態において、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水(DIW)=2:5.4:20の体積比となるよう混合して調製した洗浄液に6分間浸漬し洗浄する。洗浄液は、40℃以上80℃以下の範囲とする。その後、試験片を、超音波発振器を作動させた状態において脱イオン水(DIW)に浸漬した後、乾燥する。
上記洗浄処理後の試験片について、ヘイズ(%)を、ケーエルエー・テンコール社製「Surfscan SP2XP」を用いて、DWOモードによって測定する。なお、ヘイズパラメータは、研磨用組成物Sfpによる研磨後のシリコンウェーハのヘイズ(%)を100とした相対値で評価する。研磨用組成物Sfpが複数存在する場合は、ヘイズが一番良好な研磨用組成物Sfpのヘイズ(%)を100とする。
本発明の好ましい一形態は、上記の仕上げ研磨工程Pfの前に、予備研磨工程Ppを有する。本形態では、予備研磨工程Ppは、標準試験2で得られる研磨レートが50nm/分以上である研磨用組成物Spを用いて研磨を行う工程であり、仕上げ研磨工程Pfは、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Sfを用いて研磨を行う工程となる。ここで、上記の研磨用組成物Sffおよび上記の研磨用組成物Sfpは、共に研磨用組成物Sfに該当することとなる。標準試験2の詳細は後述する。
研磨用組成物の研磨レートを求める標準試験2は、より詳細には、下記の2-1.~2-4.を順次行う試験である。
対象とする研磨対象物と同じ材質の試験片を準備し、研磨前の重量を測定した後、当該試験片を2重量%のHF(フッ化水素)水溶液に30秒間浸漬し、脱イオン水でリンスを行うことで、前処理を行う。ここで、試験片としては、特に制限されないが、例えば、円形のウェーハや、四角形に切断したチップ等が挙げられる。
上記前処理後の試験片を、標準試験に供する研磨用組成物を使用して、研磨パッドとして、スウェードタイプの研磨パッド(例えば、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%)(かような市販品としては、例えば、フジボウ愛媛株式会社製の「POLYPAS(登録商標)27NX」が挙げられる)を用いて、研磨荷重15kPa、プラテン(研磨定盤)およびヘッド(キャリア)回転数30rpm、研磨用組成物の供給速度0.4L/分、研磨時間600秒、定盤冷却水の温度20℃、研磨用組成物の保持温度20℃の条件にて片面研磨する。ここで、研磨機としては、片面研磨が可能なものであれば特に制限されないが、株式会社岡本工作機械製作所製の枚葉研磨機「PNX-322」を用いることができる。なお、研磨用組成物の供給方法は、ポンプ等で連続的に供給する供給方法(掛け流し)を適用する。
上記標準研磨工程による研磨処理後の試験片を、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水(DIW)=1:1:12の体積比となるよう混合して調製した洗浄液に6分間浸漬し洗浄する。洗浄液は、40℃以上80℃以下の範囲とする。その後、試験片を、超音波発振器を作動させた状態において脱イオン水(DIW)に浸漬した後、公知の乾燥手段、例えば、スピンドライヤー等にて乾燥する。
上記洗浄処理後の試験片について、研磨後の重量を測定した後、当該試験片の研磨前後の重量差、試験片の研磨面の面積および試験片の材料(試験片の研磨面の材料)の比重から、研磨レート(nm/分)を算出する。
本発明のより好ましい一形態は、仕上げ研磨工程Pfと、予備研磨工程Ppとの間に中間研磨工程Piを有する。ここで、中間研磨工程Piは、仕上げ研磨工程Pfとは異なる研磨定盤において行われる工程であり、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Siを用いて研磨を行う工程である。
本発明の一形態に係る研磨方法は、予備研磨工程Pp、仕上げ研磨工程Pfおよび中間研磨工程Piのいずれでもない他の研磨工程をさらに有していてもよい。
本発明の一形態に係る研磨方法は、上記で述べた各研磨工程に加えて、必要に応じて、公知の研磨方法で採用されうる、研磨工程以外の他の工程をさらに含んでいてもよい。他の工程としては、特に制限されないが、例えば、洗浄工程や、乾燥工程等が挙げられる。
以下、研磨段Pffで用いられる研磨用組成物Sff、研磨段Pfpで用いられる研磨用組成物Sfp、予備研磨工程Ppで用いられる研磨用組成物Sp、および中間研磨工程Piで用いられる研磨用組成物Siをはじめとする本発明の一形態に係る研磨方法で用いられる研磨組成物について、これらの研磨用組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
研磨用組成物Sff、研磨用組成物Sfp、研磨用組成物Sp、および研磨用組成物Siをはじめとする、本発明の一形態で用いられうる研磨用組成物は、それぞれ砥粒を含むことが好ましい。
研磨用組成物Sff、研磨用組成物Sfp、研磨用組成物Sp、および研磨用組成物Siをはじめとする、本発明の一形態で用いられうる研磨用組成物は、それぞれ塩基性化合物を含むことが好ましい。
研磨用組成物Sff、研磨用組成物Sfp、研磨用組成物Sp、および研磨用組成物Siをはじめとする、本発明の一形態で用いられうる研磨用組成物は、それぞれヒドロキシエチルセルロースを含んでいてもよい。これらの中でも、研磨用組成物Sffは、ヒドロキシエチルセルロースを含むことが好ましい。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物は、それぞれ水溶性高分子を含んでいてもよい。水溶性高分子は、研磨後の研磨対象物に濡れ性を付与してゴミの付着を抑制する働き、および研磨対象物の表面を保護することで、本発明により奏される欠陥数およびヘイズの低減効果を向上させる働き等を有する。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物は、それぞれ界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、研磨対象物の表面を保護することで、本発明による奏される欠陥数およびヘイズの低減効果を向上させる働きを有する。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物は、それぞれ分散媒(溶媒)を含むことが好ましい。分散媒は、各成分を分散または溶解させる機能を有する。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、それぞれ他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、特に制限されず、例えば、酸、キレート剤、防腐剤、防カビ剤、溶存ガス、還元剤等の公知の研磨用組成物に用いられる成分を適宜選択しうる。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物のpHの下限は、特に制限されないが、それぞれ7以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましく、9以上であることがさらに好ましい。この範囲であると、研磨レートが向上する。また、これらのpHの下限は、特に制限されないが、それぞれ12.5未満であることが好ましく、12以下であることがより好ましく、11以下であることがさらに好ましく、10.6以下であることが特に好ましい。この範囲であると、欠陥数およびヘイズの低減効果が向上する。
本発明の一形態に係る研磨方法における各研磨工程、各研磨段で用いられる研磨用組成物の製造方法は、上記説明した研磨用組成物に含まれる各成分を混合することを含むものであれば特に制限されない。
本発明の一形態に係る研磨工程に含まれる各研磨工程または各研磨段において用いられる研磨装置および採用されうる研磨条件について説明する。
本発明の他の一形態は、仕上げ研磨工程Pfにおける最後の研磨段Pffで用いられる研磨用組成物Sffまたはその濃縮液と、前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段Pfpで用いられる研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液と、を含む、研磨用組成物セットであって、前記研磨用組成物Sffの上述の標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい(すなわち、上記の条件(A)を満たす)、研磨用組成物セットに関する。本発明の一形態によれば、ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法において、研磨後の当該研磨対象物における、欠陥数およびヘイズの低減を高いレベルで両立しうる手段が提供される。
前記研磨用組成物Sffまたはその濃縮液は、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む(すなわち、上記の条件(B)を満たす)、研磨用組成物セットに関する。本発明の一形態によれば、ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法において、研磨後の当該研磨対象物における、欠陥数およびヘイズの低減を高いレベルで両立しうる手段が提供される。
1.ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法であって、
仕上げ研磨工程Pfを有し、
前記仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、
前記複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われ、
前記複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、
前記複数の研磨段における前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpであり、
前記研磨用組成物Sffは、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たす、研磨方法:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい、
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む;
2.前記研磨用組成物Sfpは、砥粒Afpと、塩基性化合物Bfpとを含む、上記1.に記載の研磨方法;
3.前記砥粒Afpの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、上記2.に記載の研磨方法;
4.前記研磨用組成物Sfp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1fpとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sfp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2fpとしたとき、
R1fp/R2fpが1.25以下である、上記1.~3.のいずれか1つに記載の研磨方法;
5.前記研磨用組成物Sfpは、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有しない、上記1.~4.のいずれか1つに記載の研磨方法;
6.前記条件(A)において、前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffとを含む、上記1.~5.のいずれか1つに記載の研磨方法;
7.前記条件(A)において、前記砥粒Affの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、上記6.に記載の研磨方法;
8.前記条件(B)において、前記砥粒Affの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、上記1.~5.のいずれか1つに記載の研磨方法;
9.前記研磨用組成物Sff中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1ffとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sff中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2ffとしたとき、
R1ff/R2ffが1.25超である、上記1.~8.のいずれか1つに記載の研磨方法;
10.前記研磨段Pffの研磨時間が0秒超80秒以下である、上記1.~9.のいずれか1つに記載の研磨方法;
11.前記研磨段Pfpの研磨時間が20秒以上450秒以下である、上記1.~10.のいずれか1つに記載の研磨方法;
12.前記仕上げ研磨工程Pfの前に、予備研磨工程Ppを有し、
前記予備研磨工程Ppは、標準試験2で得られる研磨レートが50nm/分以上である研磨用組成物Spを用いて研磨を行う工程であり、
前記仕上げ研磨工程Pfは、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Sfを用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物Sffおよび前記研磨用組成物Sfpは、共に前記研磨用組成物Sfに該当する、上記1.~11.のいずれか1つに記載の研磨方法;
13.前記研磨用組成物Spは、砥粒Apと、塩基性化合物Bpを含む、上記12.に記載の研磨方法;
14.前記研磨用組成物Sp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1pとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2pとしたとき、
R1p/R2pが1.25以下である、上記12.または13.に記載の研磨方法;
15.前記仕上げ研磨工程Pfと、前記予備研磨工程Ppとの間に中間研磨工程Piを有し、
前記中間研磨工程Piは、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Siを用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物Siは、砥粒Aiと、塩基性化合物Biとを含み、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有せず、
前記研磨用組成物Si中に存在する粒子の、動的光散乱法によって測定されたD90をR1iとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Si中に存在する粒子の、動的光散乱法によって測定されたD90をR2iとしたとき、
R1i/R2iが1.25以下である、上記12.~14.のいずれか1つに記載の研磨方法;
16.前記中間研磨工程Piと前記研磨段Pfpとの合計研磨時間が20秒以上450秒以下である、上記15.に記載の研磨方法;
17.仕上げ研磨工程Pfにおける最後の研磨段Pffで用いられる研磨用組成物Sffまたはその濃縮液と、
前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段Pfpで用いられる研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液と、
を含む、研磨用組成物セットであって、
前記研磨用組成物Sffまたはその濃縮液は、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たす、研磨用組成物セット:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい、
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む;
18.前記研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液は、砥粒Afpと、塩基性化合物Bfpを含み、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有しない、上記17.に記載の研磨用組成物セット;
19.予備研磨工程Ppで用いられる研磨用組成物Spまたはその濃縮液をさらに含む、上記17.または18.に記載の研磨用組成物セット;
20.中間研磨工程Piで用いられる研磨用組成物Siまたはその濃縮液をさらに含む、上記17.~19.のいずれか1つに記載の研磨用組成物セット。
(研磨用組成物の調製)
下記表1に示される組成となるように、以下の材料を脱イオン水(DIW)中で混合することにより、研磨用組成物A、BおよびCをそれぞれ調製した。また、これらの研磨用組成物のpHを後述する方法により測定した。
シリカ1:コロイダルシリカ、BET法による平均一次粒子径25nm、
シリカ2:コロイダルシリカ、BET法による平均一次粒子径35nm。
NH3:アンモニア水(濃度29重量%、表1に記載の値はアンモニア量換算)、
KOH:水酸化カリウム。
HEC:ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量:280,000)。
PVA:ポリビニルアルコール(重量平均分子量:70,000、鹸化度98%以上)、
PACMO:ポリN-アクリロイルモルホリン(重量平均分子量:350,000)、
PVP:ポリN-ビニルピロリドン(重量平均分子量:17,000)。
C-PEO:ポリオキシエチレンデシルエーテル(重量平均分子量:400)。
ヒドロキシエチルセルロース、水溶性高分子および界面活性剤の重量平均分子量は、GPC法を用いて以下の条件にて測定した:
≪GPC測定条件≫
装置:東ソー株式会社製 HLC-8320GPC、
カラム:TSK-gel GMPWXL、
溶媒:100mM 硝酸ナトリウム水溶液/アセトニトリル=10~8/0~2(体積比)、
試料濃度:0.1重量%、
流量:1mL/min、
注入量:200μL、
測定温度:40℃、
分子量換算:ポリエチレングリコール換算、
検出器:示差屈折計(RI)。
[標準研磨工程1]
単結晶シリコンウェーハ(直径:300mm、p型、結晶方位<100>、COPフリー)を、下記研磨機の研磨定盤1上にて、上記調製した研磨用組成物Cを用いて、下記に示す研磨条件1で片面研磨した:
≪研磨条件1(前研磨)≫
研磨機:枚葉研磨機 PNX-332B(株式会社岡本工作機械製作所製)、
研磨パッド:SUBA400(不織布の基材にポリウレタンの樹脂を含浸させたパッド、厚さ1.27mm、硬度60(AskerC)、圧縮率9.4%、ニッタ・ハース株式会社製)、
研磨定盤:研磨定盤1、
研磨圧力:19kPa、
プラテン(研磨定盤)回転数:32rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨液:上記調製した研磨用組成物C、
研磨液の供給速度:1.0リットル/分(掛け流し)、
研磨時間:160sec、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨液の保持温度:20℃。
≪研磨条件2(後研磨)≫
研磨機:枚葉研磨機 PNX-332B(株式会社岡本工作機械製作所製)
研磨パッド:POLYPAS(登録商標) 27NX(スウェードタイプ、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%、フジボウ愛媛株式会社製)、
研磨定盤:研磨定盤2、
研磨圧力:16kPa;
プラテン(研磨定盤)回転数:30rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨用組成物の供給速度:2.0リットル/分(掛け流し)、
研磨液:上記調製した研磨用組成物AまたはB、
研磨時間:160sec、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨液の保持温度:20℃。
上記研磨工程の研磨条件2による研磨後のシリコンウェーハを、超音波発振器を作動させた状態において、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水(DIW)=2:5.4:20の体積比となるよう混合して調製した洗浄液に6分間浸漬し洗浄した。洗浄液は、約70℃であった。その後、シリコンウェーハを、脱イオン水(DIW)に浸漬した後、乾燥した。
上記洗浄処理後のシリコンウェーハのヘイズ(%)を、ケーエルエー・テンコール社製「Surfscan SP2XP」を用いて、DWOモードによって測定した。なお、ヘイズパラメータは、研磨用組成物Aによる研磨後のシリコンウェーハのヘイズ(%)を100とした相対値で評価した。これらの値を下記表2に標準ヘイズパラメータとして示す。
[前処理]
単結晶シリコンウェーハ(直径:200mm、p型、結晶方位<100>、COPフリー)を準備し、研磨前の重量を測定した。続いて、上記シリコンウェーハを、2重量%のHF(フッ化水素)水溶液に30秒間浸漬し、脱イオン水でリンスを行うことで、前処理を行った。
上記前処理後のシリコンウェーハを、上記調製した研磨用組成物A、B、またはCを用いて、下記に示す研磨条件で片面研磨した:
≪研磨条件≫
研磨機:枚葉研磨機 PNX-322(株式会社岡本工作機械製作所製)、
研磨パッド:POLYPAS(登録商標) 27NX(スウェードタイプ、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%、フジボウ愛媛株式会社製)、
研磨荷重:15kPa、
プラテン(研磨定盤)回転数:30rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨液:上記調製した研磨用組成物A、BまたはC、
研磨用組成物の供給速度(掛け流し):0.4L/分、
研磨時間:600秒、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨用組成物の保持温度:20℃。
上記標準研磨工程による研磨後のシリコンウェーハを、超音波発振器を作動させた状態において、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水(DIW)=1:1:12の体積比となるよう混合して調製した洗浄液に6分間浸漬し洗浄した。洗浄液は、約60℃であった。その後、シリコンウェーハを、脱イオン水(DIW)に浸漬した後、スピンドライヤーにて乾燥した。
上記洗浄処理後のシリコンウェーハ(直径:200mm、p型、結晶方位<100>、COPフリー)について、研磨後の重量を測定した。続いて、シリコンウェーハの研磨前後の重量差、シリコンウェーハの研磨面の面積およびシリコンの比重から、研磨レート(nm/min)を算出した。これらの値を下記表2に標準研磨レートとして示す。
上記調製した研磨用組成物A、B、またはCについて、日機装株式会社製のUPA-UT151を用いた動的光散乱法によって研磨用組成物中に存在する粒子の、体積基準粒度分布において小粒子径側からの累積粒子径分布が90%となる時の粒子径(D90)(nm)を測定し、得られたD90の値をR1とした。
下記表3に記載の研磨方法によってシリコンウェーハの研磨を行った。各研磨工程における研磨条件を下記に示す。
単結晶シリコンウェーハ(直径:300mm、p型、結晶方位<100>、COPフリー)を、下記研磨機の研磨定盤1上にて、上記調製した研磨用組成物Cを研磨用組成物Spとして用いて、下記に示す研磨条件で片面研磨した:
≪予備研磨工程における研磨条件≫
研磨機:枚葉研磨機 PNX-332B(株式会社岡本工作機械製作所製)、
研磨パッド:SUBA400(不織布の基材にポリウレタンの樹脂を含浸させたパッド、厚さ1.27mm、硬度60(AskerC)、圧縮率9.4%、ニッタ・ハース株式会社製)、
研磨定盤:研磨定盤1、
研磨圧力:19kPa、
プラテン(研磨定盤)回転数:32rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨液:研磨用組成物Sp(上記調製した研磨用組成物C)、
研磨液の供給速度:1.0リットル/分(掛け流し)、
研磨時間:160sec、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨液の保持温度:20℃。
上記予備研磨工程Ppによる研磨後のシリコンウェーハの研磨面を、下記研磨機の研磨定盤2上にて、下記に示す研磨条件で片面研磨した:
≪研磨段Pfpにおける研磨条件≫
研磨機:枚葉研磨機 PNX-332B(株式会社岡本工作機械製作所製)
研磨パッド:POLYPAS(登録商標) 27NX(スウェードタイプ、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%、フジボウ愛媛株式会社製)、
研磨定盤:研磨定盤2、
研磨圧力:16kPa;
プラテン(研磨定盤)回転数:30rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨用組成物の供給速度:2.0リットル/分(掛け流し)、
研磨液:研磨用組成物Sfp(上記調製した研磨用組成物AまたはB)、
研磨時間:下記表3に記載の時間、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨液の保持温度:20℃。
研磨機:枚葉研磨機 PNX-332B(株式会社岡本工作機械製作所製)、
研磨パッド:POLYPAS(登録商標) 27NX(スウェードタイプ、厚さ約1.5mm、密度約0.4g/cm3、圧縮率約20%、圧縮弾性率約90%、硬度約40°(ショアA(Durometer A型))、平均開孔径約45μm、開孔率約25%、フジボウ愛媛株式会社製)、
研磨定盤:研磨定盤2、
研磨圧力:16kPa、
プラテン(研磨定盤)回転数:30rpm、
ヘッド(キャリア)回転数:30rpm、
研磨用組成物の供給速度:2.0リットル/分(掛け流し)、
研磨液:研磨用組成物Sff(上記調製した研磨用組成物AまたはB)、
研磨時間:下記表3に記載の時間、
定盤冷却水の温度:20℃、
研磨液の保持温度:20℃。
上記仕上げ研磨工程による研磨後のシリコンウェーハを、超音波発振器を作動させた状態において、29重量%濃度のアンモニア水:31重量%濃度の過酸化水素水:脱イオン水(DIW)=2:5.4:20の体積比となるよう混合して調製した洗浄液に6分間浸漬し洗浄した。洗浄液は、約70℃であった。その後、シリコンウェーハを、脱イオン水(DIW)に浸漬した後、乾燥した。
下記表3に記載の研磨方法による研磨後のシリコンウェーハの表面品質として、欠陥数およびヘイズの評価を行った。
下記表3に記載の研磨方法による研磨後のシリコンウェーハの欠陥数(個)を、下記方法に従って評価した。まず、ケーエルエー・テンコール(KLA-TENCOR)株式会社製の欠陥検出装置(ウエハ検査装置)Surfscan SP2XPを用いて、ウェーハ全面(ただし外周2mmは除く、すなわち、外周端部を0mmとしたときに、幅0mmから幅2mmまでの部分は除く)上の32nm以上の欠陥を欠陥座標と共に検出した。続いて、検出した欠陥座標における欠陥を、Review-SEM(RS-6000、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)で観察し、欠陥数を集計した。欠陥数は、研磨方法4による研磨後のシリコンウェーハの欠陥数を100とした相対値で評価した。欠陥数は、相対値が低いほど好ましく、50以下であると好ましい。
下記表3に記載の研磨方法による研磨後のシリコンウェーハのヘイズ(%)を、ケーエルエー・テンコール社製「Surfscan SP2XP」を用いて、DWOモードによって測定した。なお、ヘイズは、研磨方法4による研磨後のシリコンウェーハのヘイズ(%)を100とした相対値で評価した。ヘイズは、相対値が低いほど好ましく、105以下であると好ましい。
Claims (20)
- ケイ素-ケイ素結合を有する材料を含む研磨対象物の研磨方法であって、
仕上げ研磨工程Pfを有し、
前記仕上げ研磨工程Pfは、複数の研磨段を有し、
前記複数の研磨段は同一の研磨定盤において連続して行われ、
前記複数の研磨段における最後の研磨段は研磨用組成物Sffを用いて研磨する研磨段Pffであり、
前記複数の研磨段における前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段は研磨用組成物Sfpを用いて研磨する研磨段Pfpであり、
前記研磨用組成物Sffは、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たし、
前記研磨方法は、下記(I)、下記(II)および下記(III)からなる群から選択される少なくとも1つを満たす、研磨方法:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい;
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む;
(I)前記研磨用組成物S fp 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 fp とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S fp 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 fp としたとき、
R1 fp /R2 fp が1.25以下であること;
(II)前記研磨用組成物S ff 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 ff とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S ff 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 ff としたとき、
R1 ff /R2 ff が1.25超であること;
(III)前記仕上げ研磨工程P f の前に、予備研磨工程P p を有し、
前記予備研磨工程P p は、標準試験2で得られる研磨レートが50nm/分以上である研磨用組成物S p を用いて研磨を行う工程であり、
前記仕上げ研磨工程P f は、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物S f を用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物S ff および前記研磨用組成物S fp は、共に前記研磨用組成物S f に該当し、
前記研磨用組成物S p 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 p とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S p 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 p としたとき、
R1 p /R2 p が1.25以下であること。 - 前記研磨用組成物Sfpは、砥粒Afpと、塩基性化合物Bfpとを含む、請求項1に記載の研磨方法。
- 前記砥粒Afpの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、請求項2に記載の研磨方法。
- 前記研磨用組成物Sfp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1fpとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sfp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2fpとしたとき、
R1fp/R2fpが1.25以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記研磨用組成物Sfpは、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有しない、請求項1~4のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記条件(A)において、前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffとを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記条件(A)において、前記砥粒Affの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、請求項6に記載の研磨方法。
- 前記条件(B)において、前記砥粒Affの平均一次粒子径は、5nm以上35nm未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記研磨用組成物Sff中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1ffとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sff中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2ffとしたとき、
R1ff/R2ffが1.25超である、請求項1~8のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記研磨段Pffの研磨時間が0秒超80秒以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記研磨段Pfpの研磨時間が20秒以上450秒以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記仕上げ研磨工程Pfの前に、予備研磨工程Ppを有し、
前記予備研磨工程Ppは、標準試験2で得られる研磨レートが50nm/分以上である研磨用組成物Spを用いて研磨を行う工程であり、
前記仕上げ研磨工程Pfは、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Sfを用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物Sffおよび前記研磨用組成物Sfpは、共に前記研磨用組成物Sfに該当する、請求項1~11のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記研磨用組成物Spは、砥粒Apと、塩基性化合物Bpを含む、請求項12に記載の研磨方法。
- 前記研磨用組成物Sp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1pとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Sp中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2pとしたとき、
R1p/R2pが1.25以下である、請求項12または13に記載の研磨方法。 - 前記仕上げ研磨工程Pfと、前記予備研磨工程Ppとの間に中間研磨工程Piを有し、
前記中間研磨工程Piは、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物Siを用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物Siは、砥粒Aiと、塩基性化合物Biとを含み、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有せず、
前記研磨用組成物Si中に存在する粒子の、動的光散乱法によって測定されたD90をR1iとし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物Si中に存在する粒子の、動的光散乱法によって測定されたD90をR2iとしたとき、
R1i/R2iが1.25以下である、請求項12~14のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記中間研磨工程Piと前記研磨段Pfpとの合計研磨時間が20秒以上450秒以下である、請求項15に記載の研磨方法。
- 仕上げ研磨工程Pfにおける最後の研磨段Pffで用いられる研磨用組成物Sffまたはその濃縮液と、
前記研磨段Pffより前に設けられる研磨段Pfpで用いられる研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液と、
を含む、研磨用組成物セットであって、
前記研磨用組成物Sffまたはその濃縮液は、下記条件(A)および下記条件(B)の少なくとも一方の条件を満たし、
前記研磨用組成物セットは、下記(I)、下記(II)および下記(III)からなる群より選択される少なくとも1つを満たす、研磨用組成物セット:
条件(A):前記研磨用組成物Sffの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値は、前記研磨用組成物Sfpの標準試験1で得られるヘイズパラメータの値よりも小さい;
条件(B):前記研磨用組成物Sffは、砥粒Affと、塩基性化合物Bffと、ヒドロキシエチルセルロースとを含む;
(I)前記研磨用組成物S fp 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 fp とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S fp 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 fp としたとき、
R1 fp /R2 fp が1.25以下であること;
(II)前記研磨用組成物S ff 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 ff とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S ff 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 ff としたとき、
R1 ff /R2 ff が1.25超であること;
(III)前記研磨用組成物セットは、前記仕上げ研磨工程P f より前に配置される予備研磨工程P p で用いられる研磨用組成物S p またはその濃縮液をさらに含み、
前記予備研磨工程P p は、標準試験2で得られる研磨レートが50nm/分以上である研磨用組成物S p を用いて研磨を行う工程であり、
前記仕上げ研磨工程P f は、標準試験2で得られる研磨レートが0nm/分超50nm/分未満である研磨用組成物S f を用いて研磨を行う工程であり、
前記研磨用組成物S ff および前記研磨用組成物S fp は、共に前記研磨用組成物S f に該当し、
前記研磨用組成物S p 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR1 p とし、
水酸化カリウムを用いてpHを12.5に調整し、30分撹拌した後の、前記研磨用組成物S p 中に存在する粒子の動的光散乱法によって測定されたD90をR2 p としたとき、
R1 p /R2 p が1.25以下であること。 - 前記研磨用組成物Sfpまたはその濃縮液は、砥粒Afpと、塩基性化合物Bfpを含み、ヒドロキシエチルセルロースを実質的に含有しない、請求項17に記載の研磨用組成物セット。
- 予備研磨工程Ppで用いられる研磨用組成物Spまたはその濃縮液をさらに含む、請求項17または18に記載の研磨用組成物セット。
- 中間研磨工程Piで用いられる研磨用組成物Siまたはその濃縮液をさらに含む、請求項17~19のいずれか1項に記載の研磨用組成物セット。
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