[第1実施形態]
本発明の遊技機の実施形態にかかるスロットマシン1について、図1~図7を参照して説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で本発明の実施形態を適宜変更することができる。また、以下の説明において、「接続」には、接続対象同士が直接的に接続される場合と、接続対象同士が他の基板あるいは装置等を介して間接的に接続される場合と、が含まれる。
本実施形態のスロットマシン1は、図1のとおり、物理的に実在するメダルが用いられずに、遊技価値の数量が電子データ(以下、「遊技価値データ」という)にて管理されるタイプの回胴式遊技機である。
このスロットマシン1では、従来のスロットマシンとは異なり、実在するメダルが投入される必要がなく、実在するメダルが払い出されることもない。そして、スロットマシン1では、電子データ化された疑似的な遊技媒体が遊技価値データとして用いられ、遊技が進行する。このようなスロットマシン1は、メダルレス機、スマスロ(登録商標)、封入式の回胴遊技機などと呼称される。
以下では、まず、このスロットマシン1に接続されるカードユニット7について説明する。
<カードユニット7の構成>
カードユニット7は、図2に示すとおり、スロットマシン1の外部においてスロットマシン1と通信可能に接続されている。
また、カードユニット7は、その内部に、現実物品のメダルに代わる電子データとしての遊技価値データを記憶するカード70を格納することができる。
なお、カードユニット7は、メダルレス機に接続される従来のカードユニットと同様であるため、詳細な説明を省略する。
<スロットマシン1の構成>
本実施形態のスロットマシン1は、前述のとおり、現実物品であるメダルを用いることなく遊技を進行させることのできるメダルレス機である。本実施形態のスロットマシン1では、現実物品であるメダルに代えて、電子データとしての遊技価値データを用いて遊技が行われる。なお、以下では、「遊技価値データ」とは別に、従来の「メダル」に対応する言葉として、「遊技価値」と表現する場合もある。
図1に示すように、スロットマシン1は筐体10を備える。筐体10の正面には、前面扉100が設けられている。この前面扉100は、遊技の進行中は施錠されている。
前面扉100の中央部分には、透明性のリール窓200が設けられている。操作者は、このリール窓200から、後述する複数の回転リール20それぞれの表面に表示された複数の図柄を視認することができる。
前面扉100のうち、スロットマシン1の正面視(図1における紙面奥側方向)における前面扉100の右端部付近には、鍵穴(図示略)が設けられている。鍵穴には、前面扉100および筐体10を施錠または解錠するための鍵が差し込まれる。遊技中は前面扉100および筐体10の施錠状態が維持されるため、遊技者は筐体10内部にアクセスすることができない。
また、スロットマシン1はメダルレス機のため、筐体10内部にはセレクタおよびホッパー装置が設けられておらず、店舗スタッフは、実在するメダルを遊技中に補給する必要がない。そのため、遊技中は、スロットマシン1でエラーが生じた場合を除き、原則的には、店舗スタッフが前面扉100および筐体10を施錠/解錠することがない。
店舗スタッフが設定変更作業、設定値確認作業、メンテナンス作業等を行う場合には、前面扉100および筐体10が解錠され、前扉100は筐体10に対して回動可能となる。これにより、店舗スタッフは、筐体10内部にアクセスすることができる。
リール窓200の上方には、遊技中の各種の演出を行うための液晶画面3、スピーカ101、および電飾部102が設けられている。
液晶画面3は、遊技者の遊技中に各種の演出動画(演出画面)を表示する。
スピーカ101は、所定のBGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)および音声を出力する。本実施形態では、操作者は、例えばメニュー画面などにおいて設定することのできる音量調整機能を用いて、BGM、SE、操作音などの音量を調整(設定)することができる。
電飾部102は、LEDなどで構成されており、例えば期待度の高い演出画面が表示されたり、役が入賞したりした場合に、所定のパターンで点灯または消灯する。
リール窓200の下方には、操作部4、下部パネル103、前面底部104などが設けられている。下部パネル103には、スロットマシン1にかかるタイトルなどが表示されている。前面底部104には、操作者の私物などを置くことができるようになっている。
操作部4は、複数のストップスイッチ40(40a、40b、40c)、ベットスイッチ41、レバー42、デジタルカウンタ43、計数ボタン44、キャンセルボタン45、演出ボタン46を含む。
操作部4の各スイッチ付近には、遊技者の操作を検知して制御部6に操作信号を出力するセンサが設けられている。
各ストップスイッチ40(40a、40b、40c)は、各回転リール20(20a、20b、20c)に対応して設けられている。ストップスイッチ40a、40b、40cは、回転リール20a、20b、20cが回転している間に、対応する回転リール20a、20b、20cの回転を停止させるための操作を受けつける。すなわち、ストップスイッチ40aが操作されると回転リール20aの回転が停止し、ストップスイッチ40bが操作されると回転リール20bの回転が停止し、ストップスイッチ40cが操作されると回転リール40cの回転が停止する。
ストップスイッチ40a、40b、40cの内部には、ランプが設けられている。ランプは、例えばレバー42が操作されてから各回転リール20a、20b、20cが定速回転状態に到達するまでの間、ストップスイッチ40a、40b、40cが操作無効な状態である旨を発光色(例えば、赤色)で示すことができる。
ストップスイッチ40a、40b、40cが押されたことの情報(いずれのストップスイッチ40が押されたのか、どの順序で押されたのか、どのタイミングで押されたのか、についての情報)は、後述の回転リール制御部611、遊技結果判定部612、遊技状態制御部615、RT状態制御部616、媒体管理部620などで用いられる。
ベットスイッチ41は、操作者が遊技価値をベットする際に用いられる。なお、クレジットされている遊技価値およびベットされた遊技価値の数量は、スロットマシン1(媒体管理部620)で管理される。以下において、「クレジットされている遊技価値」という場合には、媒体管理部620で管理されている遊技価値(遊技価値データ)のことを意味する。
レバー42は、回転リール20a、20b、20cを回転させるための操作を受けつけるスタートスイッチとして機能する。
デジタルカウンタ43には、遊技価値のクレジット数、遊技価値の払い出し数(獲得数)などがデジタル表記される。操作者は、デジタルカウンタ43を確認することで、所持している遊技価値の数量がどの程度であるかを遊技中に確認することもできる。また、これにより、遊技者は、実在するメダルを手にすることなく遊技をすることができる。
なお、本実施形態における「遊技価値の払い出し数」とは、実在するメダルがスロットマシン1の外部へ払い出される動作ではなく、「内部抽せんによって成立した役に基づき、その役に応じた分の遊技価値が増加すること」を意味する。すなわち、「遊技価値の払い出し数」とは、「電子データ化された疑似的な遊技媒体の数値が増加すること」である。また、例えば「所定数の遊技価値」とは、従来の「所定枚数のメダル」に相当する概念である。
計数ボタン44は、遊技価値データを媒体管理部620からカードユニット7へ転送するため(第1処理である「転送処理」を実行するため)の、操作者による操作を受けつけることができる。計数ボタン44が操作者の操作を受けつけたとき、計数ボタン44にて転送信号が生成される。
また、計数ボタン44は、その内部または周辺に、操作される前と後とで発光色が変化するランプを備えていてもよい。
キャンセルボタン45は、ベットされている状態(ベット状態)の遊技価値をベットされていない状態(非ベット状態)とするための、操作者による操作を受けつけることができる。キャンセルボタン45が操作者の操作を受けつけたとき、キャンセルボタン45にてキャンセル信号が生成される。その後、キャンセル信号を受信した媒体管理部620は、ベット状態の遊技価値データを非ベット状態として管理する。
例えば、ベット中の遊技価値が1以上である状態にてキャンセルボタン45が操作されると、媒体管理部620は、ベット中の遊技価値を「0」に更新するとともに、「0」になるまでベットされていた遊技価値データを、クレジットされている遊技価値データに加算する。これにより、デジタルカウンタ43が表示するクレジット数は、ベットされていた遊技価値データの分だけ増加する。すなわち、キャンセルボタン45は、ベット状態を非ベット状態へ遷移させることでベット中の遊技価値をクレジット数に戻すベット解除処理、を媒体管理部620に実行させるためのボタンである。
なお、キャンセルボタン45への操作に基づくベット解除処理は、ベット状態であるがレバー42が未だ操作されていない状態下で有効である。一方で、レバー42が操作されてからレバー42の操作に基づく遊技が終了するまでは、ベット解除処理は無効化される。
演出ボタン46は、遊技者が遊技を行う際に、音量設定、遊技データの確認、その他遊技に関する各種メニュー設定などを行うために用いられるボタンである。また、演出ボタン46は、遊技中、演出に応じて操作者により操作されることがある。遊技中に演出ボタン46が操作された場合には、演出に変化が生じる。
また、演出ボタン46は、さまざまな色およびパターンで発光することが可能なランプを備える。ランプは、演出ボタン46が操作有効な状態の場合は点灯され、操作無効な状態の場合には消灯される。また、演出ボタン46の操作を契機として特別役などの有利遊技状態の当せん告知演出を出力する場合には、ランプは、赤色、虹色等の、通常点灯時とは異なる発光色で高速点滅することも可能である。
また、筐体10の内部には、図2のとおり、リセットボタン51、設定変更ボタン52が設けられる。
リセットボタン51は、各種エラーの解除および制御部6を構成するRAMの初期化の際に操作される。例えば、リセットボタン51が操作されたままスロットマシン1の電源がオフからオンに切り替えられる(所定条件の一例)と、媒体管理部620が管理している遊技価値の数量が「0」にクリアされるとともに、スロットマシン1の第1遊技状態は「特別役非持ち越し状態」に設定される。
設定変更ボタン52は、複数段階の設定値のうちのいずれか1つがスロットマシン1に設定される際に、店舗スタッフによって操作されるボタンである。例えば、スロットマシン1が設定変更モードに設定された状態でスロットマシン1の電源がオフからオンに切り替えられると、設定変更ボタン52は操作有効な状態となり、この状態で設定変更ボタン52が操作されると設定値の設定が可能となる。
遊技進行中あるいは遊技待機中は、筐体10と前面扉100とが施錠されているため、解錠する権利を持つ者(例えば、鍵を所有している店舗スタッフ)以外は、リセットボタン51および設定変更ボタン52に触ることができない。
設定値とは、スロットマシン1に投入された遊技価値の総数に対する、払い出された遊技価値の総数の割合を示す出玉率、を表した値である。設定された設定値は、内部抽せんに影響を与える。そして、設定値に応じて、当せん候補となる役のうち少なくとも一部の役当せん確率が異なる。設定値は、店舗開店前に、店舗スタッフによって設定される。
また、スロットマシン1は、図2に示すとおり、回転リールユニット2、および制御部6を備える。回転リールユニット2、および制御部6は、スロットマシン1の主電源をオンおよびオフする電源装置(図示略)などとともに、筐体10の内部に配置されている。
回転リールユニット2は、図1および図2に示すとおり、3つの回転リール20a、20b、20cと、3つのステッピングモータ21a、21b、21cとを備える。回転リールユニット2は、筐体10の内部において、リール窓200の位置に対応して配置されている。
回転リール20a、20b、20cの表面には、例えば、図3に示すような図柄(シンボル)が配置されている。回転リール20a、20b、20cの回転が停止したときに後述の有効ラインLに表示される図柄の組み合わせが、あらかじめ定められた図柄の組み合わせであるか否かを後述の遊技結果判定部612が判定することで、遊技が進行する。
ステッピングモータ21a、21b、21cは、回転リール20a、20b、20cに対応して設けられており、対応する回転リール20a、20b、20cを駆動させる。
ステッピングモータ21a、21b、21cは、回転リール20a、20b、20cの回転中にストップスイッチ40a、40b、40cが操作されてから190m秒以内に、操作されたストップスイッチ40(例えば、40a)に対応する回転リール20(例えば、20a)の回転を停止させる。ステッピングモータ21a、21b、21cは、504ステップで1回転する。これにより、回転リール20a、20b、20cは、80回転/分の速度で回転する。すなわち、190m秒以内で進めるステップは、127ステップである。
なお、後述の特別役(ボーナス役の一例。本実施形態では、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置。以下では、「MB」という)が実行されている状態(ボーナスの作動中の一例)では、ステッピングモータ21a、21b、21cは、回転リール20a、20b、20cの少なくともいずれか1つ(例えば、回転リール20a)について、該当するストップスイッチ40(例えば、ストップスイッチ40a)が操作されてから75m秒以内に、操作されたストップスイッチ40aに対応する回転リール20aの回転を停止させるようにしてもよい。
これらの回転リール20a、20b、20cおよびステッピングモータ21a、21b、21cは、後述する回転リール制御部611によって、その回転および停止が制御される。
<操作者による遊技の流れ>
操作者は、ベットスイッチ41を操作することによりクレジットされている遊技価値を使用して、スロットマシン1に遊技価値をベットする。スロットマシン1に所定数(例えば、3)の遊技価値がベットされると、有効ラインLが有効化される。その後、レバー42の操作、すなわち遊技を開始することが可能となる。
本実施形態には、ベットスイッチ41を1回押すことで、1回遊技を実行することができる所定数(例えば、3)の遊技価値が自動でベットされる例が記載されている。
図1は、有効ラインLが、右下がりラインの1本で構成されている例である。有効ラインLとは、役の入賞を決定するための仮想ラインである。本実施形態では、MAX BET(マックスベット)となる3ベット(3掛け)をした場合に、1本のラインLが有効化される。本実施形態のスロットマシン1では、3の遊技価値がベットされてレバー42が操作されることで、1遊技を実行することができる。
以下では、ベル、スイカなどの遊技価値の払い出しのある役が有効ラインL上に揃うことのみならず、遊技価値の払い出しがなされないリプレイ、チャンス目、MBなどの特定の役に対応する図柄が有効ラインL上に揃うことも、「入賞」と表現する。
本実施形態における1ゲーム(1遊技)とは、遊技者がベットスイッチ41、レバー42およびストップスイッチ40a、40b、40cなどを操作して、内部抽せん、入賞判定処理、遊技価値データの増減処理を含む、所定の遊技結果を得る一連の動作をいう。
具体的には、遊技が開始可能な状態でレバー42が操作(レバーオン)されると、当せんフラグを決定する内部抽せんが行われるとともに、回転リール20a、20b、20cの回転が開始する。この状態で、ストップスイッチ40a、40b、40cのいずれかが操作されると、その操作されたストップスイッチ40(例えば、40b)に対応する回転リール20(20b)が停止する。
すべての回転リール20a、20b、20cが停止し、有効ラインLに揃った(入賞した)図柄の組み合わせ(役)に応じて、所定数の遊技価値の払い出し処理が実行される。これにより、1ゲームが終了する。
なお、これらの所定の遊技結果が得られるまでの遊技の進行に関する情報の少なくとも一部(例えば、ベットスイッチ41が操作されたこと、レバー42が操作されたこと、ストップスイッチ40が操作されたこと、内部抽せんが実行されたこと、所定役が当せんしたこと、回転リールが回転したことなど)は、メイン制御部61で管理される。
<遊技状態について>
遊技中は、図4および図5に示すように複数の遊技状態の中から1つの遊技状態が設定される。設定された遊技状態に基づいて、内部抽せんおよび所定の抽せんが行われる。
遊技状態には、第1遊技状態(図4参照)およびRT状態(図5参照)が含まれる。
第1遊技状態は、図4に示すように、特別役非持ち越し状態と、ボーナス内部状態(特別役持ち越し状態)と、特別役実施状態とを含む。特別役非持ち越し状態とボーナス内部状態と特別役実施状態とは、排他的に成立する関係にある。
特別役非持ち越し状態とは、内部抽せんによりMBが当せんしておらず、かつ、MBの入賞が持ち越されていない状態をいう。特別役非持ち越し状態は、例えば、後述の設定値が変更された場合(所定条件の一例)、RAMが初期化された場合(所定条件の一例)、特別役実施状態において所定数を超えて遊技価値が払い出された場合、などに設定される。
ボーナス内部状態は、内部抽せんによりMBが当せんしているものの、MBの入賞が持ち越されている状態をいう。つまり、ボーナス内部状態とは、内部抽せんによって、MBが当せんしたが、MBに対応する図柄が有効ラインL上に揃っておらず、MBが未だに入賞していない状態をいう。
ここで、本実施形態にかかるMBが当せんした場合には、遊技者のストップスイッチ40a、40b、40cへの操作タイミングおよび操作順にかかわらずMBが入賞する。すなわち、本実施形態のMBは、遊技者によるストップスイッチ40a、40b、40cへの操作態様にかかわらず入賞する自動JACインタイプの役である。したがって、MBが当せんしたその1ゲームで、遊技者がストップスイッチ40a、40b、40cを操作して当せんしたMBが入賞するまで、の状態がボーナス内部状態となる。
特別役実施状態は、内部抽せんにより当せんしたMBが入賞した状態であって、所定数を超える遊技価値の払い出しがなされていない状態をいう。すなわち、本実施形態では、特別役実施状態とは、MBが実行されている状態をいう。
なお、本実施形態では、MBには、MB1、MB2、MB3の3つが用意されている。そして、図5のとおり、それぞれのMBが当せんする可能性のあるRT状態(詳細は後述する)は、あらかじめ定められている。
具体的には、MB1およびMB2はRT0では当せんするがRT1~RT4では当せんせず、MB3はRT4で当せんするがRT0~RT3では当せんしない。以下で単に「MB」という場合は、MB1、MB2、および、MB3のすべてを意味する。
また、MBが実行されているときには、第一種特別役物であるRB(所定役の一例)を含む役が当せん候補になる。なお、本実施形態において、MBが実行されているときにRBが当せんした場合には、そのゲームで、遊技者によるストップスイッチ40a、40b、40cへの操作態様にかかわらず、RBが入賞する。すなわち、本実施形態のRBは、自動JACインタイプの役である。
また、RT0においてMB1が当せんする確率と、RT0においてMB2が当せんする確率と、は異なる。具体的には、MB1は、RT0において当せんする確率が例えば3/800であり、MB2は、RT0において当せんする確率が例えば1/800である。なお、図5のとおり、この場合におけるRT0におけるMB1およびMB2の合成当せん確率は1/200(=3/800+1/800)である。
一方、図5のとおり、MB3は、RT4において当せんする確率が例えば1/20である。
<RT状態およびゲームの流れの説明>
本実施形態では、リプレイの当せん確率があらかじめ定められているRT状態が複数用意されている。具体的には、RT状態には、RT0、RT1、RT2、RT3、RT4の5つが用意されている。なお、RT状態とは、複数の遊技状態それぞれを定義(区別)するものである。
このうち、RT0(第1RT状態の一例)は、
(1)RAMが初期化された場合、
(2)設定値が変更された場合(異なる設定値に変更された場合、および、同一の設定値に打ち替えられた場合)、あるいは、
(3)RT状態がRT1、RT2、RT3のいずれかであるとき、すなわち、MBが実行されているときに、RB(第一種特別役物)が当せんしてMBがパンクした場合、
のいずれかが満たされたことを契機として移行するRT状態である。
なお、RT0では、MB1およびMB2が当せんする可能性があるが、MB3は当せんする可能性はない。
RT1は、RT0においてMB1が当せんして入賞したことを契機として移行するRT状態である。
RT2は、RT0においてMB2が当せんして入賞したことを契機として移行するRT状態である。
RT3は、RT4においてMB3が当せんして入賞したことを契機として移行するRT状態である。
RT4(第2RT状態の一例)は、RT1、RT2、RT3のいずれかで、該当するMBが実行されている間にRBが当せんせずに規定数を超える遊技価値が払い出されてMBが終了したとき(MBを完走したとき)に移行するRT状態である。
なお、RT4では、MB3が当せんする可能性があるが、MB1およびMB2は当せんする可能性がない。
また、前述のとおり、RT1においてはMB1が実行されており、MB1の実行中ではRBの当せん確率は1/10である。また、RT2においてはMB2が実行されており、MB2の実行中ではRBの当せん確率は1/20である。また、RT3においてはMB3が実行されており、MB3の実行中ではRBの当せん確率が1/100である。
ここで、RT1、RT2、RT3のいずれかで、該当するMB(MB1、MB2、MB3のいずれか)が実行されているときに、遊技価値が規定数を超えて払い出されてMBを完走するまでの間にRBが当せんした場合には、MBはパンクしてRT状態はRT0へ移行する。一方、MBを完走するまでの間にRBが当せんしなかった場合には、MBはパンクせず、MBの終了を契機として、RT状態はRT4へ移行する。
そして、RT4におけるMB3の当せん確率(1/20)は、RT0におけるMB1の当せん確率(3/800)よりも高く、また、RT0におけるMB2の当せん確率(1/800)よりも高い。
さらに、RT3におけるRBの当せん確率(1/100)は、前述のとおり、RT1におけるRBの当せん確率(1/10)よりも低く、また、RT2におけるRBの当せん確率(1/20)よりも低い。
すなわち、RT3においては、RT1、RT2よりもMBがパンクする確率が低い。したがって、RT3においては、RT1およびRT2よりも、MBを完走する可能性が高くなり、RT0よりも有利なRT4へ移行しやすくなる。
<制御部6の構成>
前述のとおり、制御部6は、メイン制御基板P1に実装されるメイン制御部61と、遊技価値制御基板P2に実装される遊技価値制御部62と、サブ制御基板P3に実装されるサブ制御部63と、で構成される。
メイン制御基板P1、遊技価値制御基板P2、およびサブ制御基板P3は、それぞれ、マイコン、電圧供給部、電断・復電検出部、WDT(ウォッチドッグタイマ)、記憶部(ROM、RAM)を備える。
以下、メイン制御部61、遊技価値制御部62、およびサブ制御部63の接続関係および通信処理について、図6を用いて説明する。本実施形態では、メイン制御部61、遊技価値制御部62およびサブ制御部63それぞれは、異なる基板上に実装されている。
メイン制御部61が実装されたメイン制御基板P1、および、遊技価値制御部62が実装された遊技価値制御基板P2は、ハーネスによって電気的に接続されており、双方向のシリアル通信が実行可能である。
メイン制御基板P1から遊技価値制御基板P2へ送信される情報およびコマンドには、外端情報、設定変更中か否か、各種エラーに関するコマンド、ベットボタン41が操作されたことによる遊技価値のベット要求信号、当せん役に対応した遊技価値の払い出し要求信号、キャンセルボタン45が操作されたことによるベット解除処理の要求信号、計数ボタン44が操作されたことによる遊技価値の転送要求、などがある。
遊技価値制御基板P2からメイン制御基板P1へ送信される情報およびコマンドには、コンプリート機能(後述)が作動した旨の情報、クレジット数が上限値(クレジット数が多すぎるため、操作者に転送を促すための値)に達した旨の情報、カードユニット7とスロットマシン1との間の通信異常の有無に関する情報、メイン制御部61からの要求に対する各種応答、などがある。
メイン制御基板P1、および、サブ制御部63が実装されたサブ制御基板P3は、ハーネスによって電気的に接続されているが、メイン制御基板P1からサブ制御基板P3への一方向でのシリアル通信のみが行われる。メイン制御基板P1からサブ制御基板P3へ送信される情報およびコマンドには、遊技価値データ(例えば、遊技価値のベット/払い出し情報、AT中の遊技価値の獲得総数)、遊技開始/終了の旨の情報、役物作動開始/終了情報、各種エラーに関する情報、などがある。
遊技価値制御基板P2およびサブ制御基板P3は、ハーネスによって電気的に接続されているが、遊技価値制御基板P2からサブ制御基板P3への一方向でのシリアル通信が行われる。
遊技価値制御基板P2からサブ制御基板P3へ送信される情報およびコマンドには、後述するレンジ(MY)、コンプリート機能の作動を示す情報、コンプリート機能作動前の事前通知に関するコマンド、遊技価値の転送に関する情報(例えば、転送開始の旨、転送中、転送完了等)、クレジット数あるいは獲得数などを示す情報、クレジット数が上限に到達した旨の情報、クレジット数のバックアップエラーが発生している場合はそのエラー情報、などがある。
遊技の進行に伴って、レバー42、ストップスイッチ40a、40b、40cなどの操作部4の機能がアクティブ化されるにあたっては、メイン制御基板P1から操作部4などへの一方向でのシリアル通信が行われる。
<メイン制御部61の説明>
メイン制御部61は、メイン制御基板P1に実装されたマイコンなどで構成され、内部抽せん部610、回転リール制御部611、遊技結果判定部612、設定値制御部613、遊技状態制御部615、RT状態制御部616、エラー判定部617として機能する。
すなわち、本実施形態において、メイン制御部61は、遊技進行に直接的にかかわる制御を行う。具体的には、メイン制御部61で実行される制御は、例えば、内部抽せん処理、回転リール20a、20b、20cの制御、各種遊技状態および/または遊技区間制御、スロットマシン1とカードユニット7との間での通信接続監視などの各種のエラー監視、エラー処理などである。
遊技データには、現在のゲーム数のほか、遊技ステータス(各遊技状態および遊技区間がどの状態であるか)を示すデータなどが含まれる。本実施形態における遊技データには、例えば、第1遊技状態が特別役非持ち越し状態、ボーナス内部状態などであることを示すデータなどが含まれる。
<内部抽せん部610>
内部抽せん部610は、レバー42の操作に基づいて内部抽せんを行い、複数の役のフラグのうち1つのフラグを当せんフラグとして当せんさせる。具体的には、内部抽せん部610は、レバー42が操作されたときの、第1遊技状態およびRT状態などに基づいて、内部抽せんテーブル(図示略)およびレバー42が操作されたときに取得される乱数に従って内部抽せんを行う。
そして、内部抽せん部610は、内部抽せんの結果に基づいて、内部抽せん結果信号を生成する。内部抽せん結果信号(遊技の進行に関する情報の一例)は、回転リール制御部611、遊技結果判定部612、遊技状態制御部615、および演出制御部630にて用いられることが可能となっている。
内部抽せんテーブルは、内部抽せんにより当せんする可能性のある役の情報を示したものである。内部抽せん部610は、内部抽せんテーブルをもとに、レバー42が操作されたときのRT状態およびボーナスの種類などの組み合わせに応じて内部抽せんを行う。
なお、内部抽せんテーブルに示された役の情報には、図柄の組み合わせと、その組み合わせに対応する役とが、関連づけられて1以上設定されている。その役には、遊技価値の払い出しが行われないはずれ役のほか、ストップスイッチ40a、40b、40cの操作タイミングが正しければ遊技価値が払い出される操作タイミング役(例えば、チェリー、スイカ)が含まれる。
<回転リール制御部611>
回転リール制御部611は、レバー42または各ストップスイッチ40a、40b、40cの操作に基づいて、ステッピングモータ21a、21b、21cの駆動を制御し、各回転リール20a、20b、20cの回転を開始させる回転開始制御または回転を停止させる回転停止制御を行う。
具体的には、すべての回転リール20a、20b、20cの回転が停止している状態においてレバー42が操作された場合には、回転リール制御部611は、すべての回転リール20a、20b、20cの回転を開始させる。
また、回転中の回転リール20(例えば、20c)に対応するストップスイッチ40(例えば、40c)が操作された場合には、回転リール制御部611は、操作されたストップスイッチ40(例えば、40c)に対応する回転リール20(例えば、20c)の回転を停止させる。
また、前述のとおり、RT状態がRT1~RT3のいずれかでMB(MB1、MB2、MB3のいずれか)が実行されているときには、回転リール制御部611は、回転リール20a、20b、20cのうちの少なくとも1つの回転リール20に対応するストップスイッチ40を遊技者が操作することで、75m秒以内にその回転リール20の回転を停止させる。
一方、RT状態がRT0またはRT4であるとき、すなわち、MBが実行されていない場合には、回転リール制御部611は、遊技者がストップスイッチ4a、40b、40cを操作することで、対応する回転リール20a、20b、20cの回転を190m秒以内に停止させる。
遊技者による遊技中の回転停止制御では、回転リール制御部611は、ストップスイッチ40a、40b、40cの操作に基づいて、内部抽せん結果である当せんフラグが示す役に対応する図柄の組み合わせが、回転リール20の有効ラインL上に配置されることでその役が入賞するように、回転リール20a、20b、20cの回転を停止させることができる。
また、回転リール制御部611は、前ゲームでの回転リール20a、20b、20cの回転開始から一定時間(いわゆるウェイト時間である4.1秒間)が経過している場合に、操作者によるレバー43の操作に基づいて回転リール20a、20b、20cの回転を開始する。すなわち、このスロットマシン1では、前ゲームの回転リール20a、20b、20cの回転開始から4.1秒間が経過するまでは、レバー42が操作されても、回転リール20a、20b、20cの回転が開始されず、遊技が進行しない。
また、操作者による遊技中の回転停止制御では、回転リール制御部611は、内部抽せんにより当せんした役と、操作されたストップスイッチ40a、40b、40cに対応する回転リール20a、20b、20cの位置と、に応じて、引き込み制御または蹴飛ばし制御を行う。引き込み制御とは、当せんした役に対応する図柄を有効ラインL上に引き込むようにして、回転リール20の回転を停止させる制御である。蹴飛ばし制御とは、当せんしていない役に対応する図柄が有効ラインL上に揃わないように、回転リール20の回転を停止させる制御である。
<遊技結果判定部612の説明>
遊技結果判定部612は、内部抽せん部610から出力された内部抽せん結果信号と、各回転リール20の回転が停止したときにリール窓200を通して見える図柄とに基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果は、有効ラインL上に揃った図柄に基づいて、当せん役が入賞したか否かによって判定される。
具体的には、有効ラインL上に停止した図柄の組み合わせと、あらかじめ定められている所定の図柄の組み合わせとが一致した場合に、当せん役が入賞したと判定される。この判定結果(遊技の進行に関する情報の一例)は、遊技結果判定信号として遊技結果判定部612から遊技価値制御部62、およびサブ制御部63などへ送信される。
<設定値制御部613の説明>
設定値制御部613は、店舗スタッフによる設定変更ボタン52への操作に基づいて、遊技の進行制御の有利度が異なる複数種類の設定値(例えば、1~6)のうちいずれか1つの設定値を設定する。この設定値は、スロットマシン1ごとに設定される。設定値制御部613によって設定された設定値の情報(設定値信号)は、内部抽せん部610、演出制御部630などで用いられることが可能となっている。
いずれの設定値が用いられているかによって、遊技進行の有利度、例えば、機械割、ベル、スイカなど特定の小役の役当せん確率、などの少なくとも1つが異なる。例えば、設定値は数字が大きくなるほど(例えば、6に近づくほど)、遊技進行の有利度が大きく(例えば、機械割が大きくなる)なる。
なお、スロットマシン1は、設定キーをさらに備えていてもよい。設定キーは、設定変更モードへの切り替えキーであって、筐体10内部に設けられている。設定値制御部613は、店舗スタッフが設定キーをオフにすることで、設定変更モードをオフにし、店舗スタッフが設定キーをオンにすることで、設定変更モードをオンにする。
<遊技状態制御部615>
遊技状態制御部615は、第1遊技状態の設定を行う。
具体的には、遊技状態制御部615は、第1遊技状態を、特別役非持ち越し状態、ボーナス内部状態、および、特別役実施状態のいずれかに設定する。
遊技状態制御部615は、例えば、メイン制御部61のRAMがクリアされた直後などにおいて、第1遊技状態を特別役非持ち越し状態に設定する。
そして、内部抽せんによりMBが当せんした場合であって、当せんしたゲームでMBが入賞するまでの間、遊技状態制御部615は、第1遊技状態をボーナス内部状態に設定する。
特別役非持ち越し状態において、MBが当せんし(この時点から、MBが当せんしたそのゲームでMBが入賞するまでは、ボーナス内部状態)、かつ、そのゲームでMBが入賞した場合に、遊技状態制御部615は、第1遊技状態を特別役非持ち越し状態から特別役実施状態へ移行させる。
また、特別役実施状態において、所定条件が満たされた場合(例えば、RAMが初期化された場合など)あるいは所定数を超えて遊技価値が払い出された場合に、遊技状態制御部615は、第1遊技状態を特別役実施状態から特別役非持ち越し状態へと移行させる。
遊技状態制御部615は、第1遊技状態に関する情報を、遊技の進行に関する情報として、演出制御部630などへ送信することができる。
<RT状態制御部616>
RT状態制御部616は、複数のRT状態のうちの1つのRT状態を用いて遊技進行を行うことが可能である。複数のRT状態には、それぞれ、リプレイのフラグが当せんフラグとして成立する確率(リプレイ確率)があらかじめ定められており、RT状態制御部616は、RAMが初期化された場合などのほか、特定の役(例えば、MB、RB)が当せんまたは入賞した場合などに、RT状態を遷移させることができる。
具体的には、RT状態制御部616は、RT0~RT4のいずれかのRT状態に基づいて遊技を進行させる。前述のとおり、それぞれのRT状態には移行契機があらかじめ定められており、その移行契機が満たされると、RT状態制御部616は、該当するRT状態へRT状態を遷移させる。
なお、本実施形態においては、それぞれのRT状態において、ゲーム開始操作(レバー42への操作)に応じて実行される内部抽せん処理の仕様(例えば、いずれの役フラグが成立するか/成立しやすいかが規定された内部抽せんテーブル)が、異なりうる。そのため、RT状態制御部616がRT状態を制御することで、内部抽せんに使用される内部抽せんテーブルがさまざまに変更され、その結果、遊技の多様性が実現される。
なお、RT状態に関する情報(RT0~RT4のうちのいずれのRT状態であるか)は、遊技の進行に関する情報として、内部抽せん部610、遊技状態制御部615、演出制御部630などで用いられることができる。
<エラー判定部617>
エラー判定部617は、各種エラーの有無を判定する。各種エラーとしては、バックアップ異常、メイン制御基板P1と遊技価値制御基板P2との間の通信異常、スロットマシン1とカードユニット7との間の接続異常、クレジット数の上限値到達、などが挙げられる。
エラー判定部617が、これらのエラーのうち少なくとも1つが発生したと判定した場合には、発生したエラーを示すコマンドが、エラーに関する情報としてメイン制御部61から遊技価値制御部62およびサブ制御部63それぞれに送信される。
これにより、遊技価値制御部62は、管理中の遊技価値のバックアップ処理などのエラーの内容に応じた処理を行い、サブ制御部63は、発生したエラーの内容を液晶画面3およびスピーカ101に報知させる処理を行うことができる。
<遊技価値制御部62の説明>
遊技価値制御部62は、遊技価値制御基板P2に実装されたマイコンなどで構成され、媒体管理部620として機能する。
<媒体管理部620の説明>
媒体管理部620は、遊技価値のクレジット数およびベット数を管理する。
媒体管理部620は、メイン制御部61からの投入要求(所定数の遊技価値を投入してほしい旨の要求)または払出要求(所定数の遊技価値を払い出してほしい旨の要求)を受信して、以下の処理を実行する。
具体的には、媒体管理部620は、遊技者の操作に基づいて遊技価値がベットされた場合(投入要求がなされた場合)には遊技価値のベット数に応じてクレジット数(遊技の進行に関する情報の一例)を減少させ、遊技者の操作に基づいて遊技価値がクレジットされた場合にはクレジット数を増加させる。
また、媒体管理部620は、内部抽せんによって当せんフラグが成立し、かつ、遊技者の操作に基づいて当せんフラグに対応する役が入賞した場合(払出要求がなされた場合)には入賞した役の種類に基づく遊技価値の払い出し数に応じてクレジット数を増加させる。
<サブ制御部63の説明>
サブ制御部63は、サブ制御基板P3に実装され、マイコンなどを用いた動作により、演出制御部630として機能する。
<演出制御部630>
演出制御部630は、演出抽せんを実行することで、液晶画面3にて出力される動画/静止画、スピーカ101から出力されるサウンドパターン、LEDなどの電飾部102の発光パターン、演出ボタン46の発光パターンなどの少なくとも1つを演出パターンとして決定する。
具体的には、演出制御部630は、メイン制御部61から送信された遊技進行の情報(例えば、遊技状態、滞在モード)に基づいて演出抽せんテーブルを選択し、選択された演出抽せんテーブルを用いて、演出抽せんを実行する。
また、演出制御部630は、MBが実行されているときに、MB専用の演出抽せんテーブルを用いてMB演出を実行する。
<MB実行処理>
つぎに、図7を用いて、MB実行処理の流れを詳細に説明する。なお、以下では、RAMが初期化される場合、および、設定値が変更される場合について省略されているが、各処理の合間の任意のタイミングでRAMの初期化処理などが実行されてもよい。
まず、RAMが初期化されたり、設定値が変更されたり、MBがパンクしたりすることで、RT状態制御部616は、RT状態をRT0とする(ステップS1)。
ついで、RT状態がRT0のときに、MB1またはMB2に当せんしたか否かに基づいて、フローが分岐する(ステップS2)。
RT状態がRT0のときにMB1にもMB2にも当せんしない場合(S2:NO)には、処理はステップS2を繰り返す。
一方、RT状態がRT0のときにMB1またはMB2に当せんした場合(S2:YES)には、遊技状態制御部615は、入賞したMB1またはMB2に基づくボーナスを実行する(ステップS3)。
ついで、MB1またはMB2の実行中に、RBが当せんしたか否かに基づいて、フローが分岐する(ステップS4)。
MB1またはMB2の実行中にRBが当せんした場合(S4:YES)には、遊技状態制御部616は、MB1またはMB2のパンク処理を実行する(ステップS11)。その後、処理は、ステップS1へ戻る。
一方、MB1またはMB2の実行中にRBが当せんしなかった場合(S4:NO)には、MB1またはMB2の実行中に所定数を超える遊技価値の払い出しがあったか否か(MB1またはMB2を完走したか否か)に基づいて、フローが分岐する(ステップS5)。
MB1またはMB2を完走していない場合(S5:NO)には、処理は、ステップS3へ移行する。
一方、MB1またはMB2を完走した場合(S5:YES)には、RT状態制御部616は、MBの終了を契機として、RT状態をRT4に移行させる(ステップS6)。
ついで、RT状態がRT4のときに、MB3に当せんしたか否かに基づいて、フローが分岐する(ステップS7)。
RT状態がRT4のときにMB3に当せんしない場合(S7:NO)には、処理はステップS7を繰り返す。
一方、RT状態がRT4のときにMB3に当せんした場合(S7:YES)には、遊技状態制御部615は、入賞したMB3に基づくボーナスを実行する(ステップS8)。
ついで、MB3の実行中に、RBが当せんしたか否かに基づいて、フローが分岐する(ステップS9)。
MB3の実行中にRBが当せんした場合(S9:YES)には、遊技状態制御部616は、MB3のパンク処理を実行する(ステップS11)。その後、処理は、ステップS1へ戻る。
一方、MB3の実行中にRBが当せんしなかった場合(S9:NO)には、MB3の実行中に所定数を超える遊技価値の払い出しがあったか否か(MB3を完走したか否か)に基づいて、フローが分岐する(ステップS10)。
MB3を完走していない場合(S10:NO)には、処理は、ステップS8へ移行する。
一方、MB3を完走した場合(S10:YES)には、処理は、ステップS6へ移行する(ステップS1)。
以上が、MB実行処理の流れである。
以上をまとめると、本発明のスロットマシン1は、
操作者の操作に基づいて、内部抽せんを実行し、複数の役のうち少なくとも1つの役を当せんさせるか否かを決定することが可能な内部抽せん部610と、
RT0(第1RT状態の一例)と、RT4(第2RT状態の一例)と、を含むRT状態を切り替えることが可能なRT状態制御部616と、
を備え、
役には、ボーナスであるMBが含まれており、
RT状態制御部616は、MBが終了するまでの間に、内部抽せんによってRB(所定役の一例)が1回(所定回数の一例)も当せんしなかった場合には、RT状態を、RT0よりもMBが当せんしやすいRT4へ移行させ、
MBには、少なくとも、RT0で当せんすることが可能なMB1およびMB2が用意されており、
MB1とMB2とでは、MBの実行中のRBの当せん確率が異なる。
<発明の効果>
従来から、ボーナス(例えば、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置)の作動中に所定役に当せんすると、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置が終了して通常状態に戻ってしまう仕様(いわゆる第二種特別役物にかかる役物連続作動装置のパンク)が搭載された遊技機が知られている。
一方で、従来の遊技機では、所定役に当せんすることなく第二種特別役物にかかる役物連続作動装置が終了した場合には、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置がパンクすることなく、通常状態よりも有利な有利状態に移行する。
しかしながら、従来の遊技機は、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置の作動中に、所定役に当せんして、単に第二種特別役物にかかる役物連続作動装置がパンクするか否かが問題となるゲーム性を備えるにすぎない。したがって、このような遊技機は興趣のあるゲーム性とは言いがたい。
これに対して、本実施形態のスロットマシン1では、MB1とMB2とでは、MBの実行中のRBの当せん確率が異なる。また、MB1またはMB2の入賞に基づくMBの実行中に、内部抽せんによってRBが1回も当せんしなかった場合には、MBが終了した以降に、RT状態制御部616は、RT状態を、RT0よりもボーナス(MB3)が当せんしやすいRT4へ移行させる。
これにより、RT0において、MB1が当せんするか、MB2が当せんするか、によって、RT4へ移行する期待度(RBの当せん確率)が異なる。そのため、MB1、MB2のうちのいずれのMBが当せんしたかによって遊技上の有利度合が異なるため、遊技者はハラハラ、ドキドキしながらMBを実行することになる。
このように、本実施形態によれば、ボーナスを用いた興趣のある遊技機を提供することができる。
[他の実施形態]
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であって、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更することができる。また、各実施形態において説明した各種制御手段および処理手順、処理内容は、単体で構成したり、適宜組み合わせたりすることも可能である。
また、本明細書にて使用される各種定義は、実施例ごとに特段の断りがなされない限り、明細書全体で共通に使用されるものである。
前記実施形態では記載されていなかったが、RT0とRT4とで、共通ベルなどの、遊技価値のベット数よりも払い出し数の多い小役の当せん確率を変えて出玉の波を制御することもできる。この場合には、例えば、RT0での小役の当せん確率>RT4での小役の当せん確率、とすることができる。このようにすることで、長い滞在が予想されるRT0での出玉率を高くする一方で、RT3への移行が確定しているRT4での出玉率を下げて、RT3での出玉の期待度を上げることができる。さらにはそれとは異なり、RT4での小役の当せん確率>RT0での小役の当せん確率とすることもできる。
また、RT1~RT3では、出玉率が同じであってもよく、また、異なっていてもよい。例えば、RT1においてのMBのパンク率はRT2およびRT3においてのMBのパンク率よりも高いため、その分、RT1はRT2などよりも小役が入賞しやすくなっていてもよい。RT2などにおいてのMBのパンク率はRT1においてのMBのパンク率よりも低いため、RT2などはRT1よりも小役が入賞しにくくなってもよい。このようにすることで、RT1とRT2とRT3とで出玉の期待値を均すことができる。
また、前記実施形態におけるRT0~RT4のほか、特別な条件が成立することで移行するRT5が用意されていてもよい。このRT5は、例えば設定値6と同等の機械割とすることができる。また、RT状態制御部は、いったんRT状態がRT5に移行すると、規定ゲーム数が消化されるか、設定値が変更されるまで、RT状態をRT5に滞在させてもよい。
また、前記実施形態には限られず、MBは自動JACインタイプの役ではなく、MBが当せんした場合に、遊技者に図柄を揃えさせることにより、MBを入賞させることができてもよい。これにより、遊技者があえて図柄が揃わないような目押しをした場合には、MBをあえて入賞させないようにすることができ、MB内部中で遊技を実行することができる。MB内部中での遊技性をMB入賞時あるいはMB非当選時と異ならせることで、より興趣性のある遊技を提供することが可能となる。
前記実施形態では、ボーナスの当せんに基づくボーナスの作動中に、所定役が1回も「当せん」しなかった場合には、RT状態がRT4へ移行する例が記載されているが、本開示はこれには限られない。例えば、ボーナスの作動中に、所定役が1回も「入賞」しなかった場合に、RT状態がRT4へ移行してもよい。この場合には、RBは前記実施形態とは異なり自動JACインタイプの役ではなく、MBの実行中にRBが当せんした場合に、遊技者が目押しをすることにより、RBを入賞させない(MBのパンクをはずさせる)ようにすることもできてもよい。
また、前記実施形態には限られず、RT4においては、MB3のほかに、MB1、MB2が当せんするようになっていてもよい。このようにすることで、RT状態がRT4に移行したとしても、RT状態がRT1またはRT2に移行する可能性があり、必ずRT3へ移行するわけではなくなり、遊技者にしてみれば、より一層のドキドキ感を味わうことができる。
また、前記実施形態に限られず、所定回数は1回ではなく、2回以上であってもよい。この場合において、例えば、MBの実行中にRBに3回当せんした場合にMBがパンクしてもよい。
また、MBあるいはRTの数は、前記に限られず、適宜設けられていてもよい。この場合には、RT4とは別に、MB1~MB3の置数が振り分けられた特別RTが設けられていてもよい。
また、前記実施形態においては、スロットマシンがメダルレス機である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。スロットマシンは、現実物品であるメダルが遊技に使用されうるように、例えば、メダル投入口、ホッパーユニット、メダル払い出し口、下皿などを備えていてもよい。
また、前記実施形態においてボーナスは、第二種特別役物にかかる役物連続作動装置(MB)である例が記載されているが、本開示はこれには限られない。ボーナスは、第一種特別役物にかかる役物連続作動装置(1種BB)であってもよい。この場合においても、所定役はRBとすることができる。
また、前記実施形態では、所定役は第一種特別役物であるRBであったが、本開示はこれに限られない。所定役は、例えば、シングルボーナス(SIN)であってもよい。なお、このシングルボーナスが入賞した場合には、その次ゲームの1ゲームでのみ、JACゲーム(小役の当せん確率が変動するゲーム)が実行される。
また、前記実施形態では、スロットマシンがボーナス(MB)で出玉を稼ぐ遊技機である例が記載されているが、ボーナス(MB)およびAT(またはART)の双方を実行しうるスロットマシンであってもよい。
また、前記実施形態においては、遊技区間、有利区間差数、レンジ(MY)、コンプリート機能などを備えないスロットマシンについて記載されていたが、遊技区間などを備えるスロットマシンに本開示の構成が適用されてもよい。