JPH0121754B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0121754B2 JPH0121754B2 JP59230894A JP23089484A JPH0121754B2 JP H0121754 B2 JPH0121754 B2 JP H0121754B2 JP 59230894 A JP59230894 A JP 59230894A JP 23089484 A JP23089484 A JP 23089484A JP H0121754 B2 JPH0121754 B2 JP H0121754B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yeast
- flocculating
- value
- saccharomyces
- spores
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/01—Preparation of mutants without inserting foreign genetic material therein; Screening processes therefor
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Genetics & Genomics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
産業上の利用分野
この発明は、優れた凝集性を有する酵母の製造
法に関するものである。 近年、石油代替エネルギーとして、石油化学に
よらずに得られる発酵アルコールが注目されてい
る。これはさとうきびやこれから採つた糖蜜、さ
つまいも、じやがいも、とうもろこしなどのセル
ロース質またはでん粉質を原料とし、これらを微
生物の働きによつて発酵させることにより製造さ
れる。 一般にアルコール発酵では、アルコールの生産
性は発酵槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵
槽内の菌体濃度を高める手段として、優れた凝集
性を有する酵母を用いることが考えられる。すな
わち、酵母が優れた凝集性を有していると、酵母
の沈降速度が速くなり、そのため固液分離が迅速
かつ容易になし得る。そして例えば回分発酵にお
いては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈降
堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容
易に行なつて菌体を再使用に供することができ
る。また連続発酵においては、小径の流動部とこ
れの上に連設された菌体沈降用の大径の沈降部と
これに内装された菌体沈降部材とを主体とした塔
型発酵槽を用いることにより、培地の供給量が増
大しても菌体を沈降させてその流出を防止するこ
とができる。このように凝集性を有する酵母を用
いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比
べて多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母
が要望せられている。 従来技術およびその問題点 従来から、上記の要望にこたえるべく、凝集性
酵母を取得する試みがなされて来たが、従来の酵
母は自然界から得られた野生株であつて、たとえ
ば土壌を探査し特定の土壌から分離したものであ
つた。 しかしこのように自然界から所望の菌株を見つ
け出して分離する作業は、はなはだ煩わしいもの
であり、また所望の菌株を採取できる確実性の乏
しいものであつた。 この発明は上記のような実情からなされたもの
であつて、優れた凝集性を有する酵母を実験室で
得ることのできる凝集性酵母の製造法を提供する
ことを目的とする。 問題点を解決するための手段 この発明による凝集性酵母の製造法は、サツカ
ロマイセス(Saccharomyces)属に属する凝集
性を有しない酵母を胞子形成処理し、得られた胞
子を変異処理し、変異胞子を培養し、得られた集
落からレプリカ法によつて変異株を検出し、DF
値4以上の凝集性を有する酵母を分離することを
特徴とするものである。 この明細書において、酵母の凝集性の程度
(Degree of flocculation)は、以下に示すギリ
ランド・テスト(Gilliland test)(European
Journal of Applied Microbiology and
Biotechnlogy第7巻、第227―234頁、1979年)
により求められたDF値で表示される。すなわち
供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時間振
盪培養した後、菌体の沈降速度、沈降菌体の容量
および硬さを肉眼観察により対照菌株と比較し、
表1に示すDF値0から5の6段階で凝集の程度
を表示する。
法に関するものである。 近年、石油代替エネルギーとして、石油化学に
よらずに得られる発酵アルコールが注目されてい
る。これはさとうきびやこれから採つた糖蜜、さ
つまいも、じやがいも、とうもろこしなどのセル
ロース質またはでん粉質を原料とし、これらを微
生物の働きによつて発酵させることにより製造さ
れる。 一般にアルコール発酵では、アルコールの生産
性は発酵槽内の菌体濃度に比例する。そこで発酵
槽内の菌体濃度を高める手段として、優れた凝集
性を有する酵母を用いることが考えられる。すな
わち、酵母が優れた凝集性を有していると、酵母
の沈降速度が速くなり、そのため固液分離が迅速
かつ容易になし得る。そして例えば回分発酵にお
いては、発酵液を単に静置するだけで菌体を沈降
堆積させることができ、発酵液と菌体の分離を容
易に行なつて菌体を再使用に供することができ
る。また連続発酵においては、小径の流動部とこ
れの上に連設された菌体沈降用の大径の沈降部と
これに内装された菌体沈降部材とを主体とした塔
型発酵槽を用いることにより、培地の供給量が増
大しても菌体を沈降させてその流出を防止するこ
とができる。このように凝集性を有する酵母を用
いると、凝集性を有しない酵母を用いた場合に比
べて多くの利点があり、そのため新規凝集性酵母
が要望せられている。 従来技術およびその問題点 従来から、上記の要望にこたえるべく、凝集性
酵母を取得する試みがなされて来たが、従来の酵
母は自然界から得られた野生株であつて、たとえ
ば土壌を探査し特定の土壌から分離したものであ
つた。 しかしこのように自然界から所望の菌株を見つ
け出して分離する作業は、はなはだ煩わしいもの
であり、また所望の菌株を採取できる確実性の乏
しいものであつた。 この発明は上記のような実情からなされたもの
であつて、優れた凝集性を有する酵母を実験室で
得ることのできる凝集性酵母の製造法を提供する
ことを目的とする。 問題点を解決するための手段 この発明による凝集性酵母の製造法は、サツカ
ロマイセス(Saccharomyces)属に属する凝集
性を有しない酵母を胞子形成処理し、得られた胞
子を変異処理し、変異胞子を培養し、得られた集
落からレプリカ法によつて変異株を検出し、DF
値4以上の凝集性を有する酵母を分離することを
特徴とするものである。 この明細書において、酵母の凝集性の程度
(Degree of flocculation)は、以下に示すギリ
ランド・テスト(Gilliland test)(European
Journal of Applied Microbiology and
Biotechnlogy第7巻、第227―234頁、1979年)
により求められたDF値で表示される。すなわち
供試菌株をYPG培地(注1)で30℃で16時間振
盪培養した後、菌体の沈降速度、沈降菌体の容量
および硬さを肉眼観察により対照菌株と比較し、
表1に示すDF値0から5の6段階で凝集の程度
を表示する。
【表】
この発明による酵母製造法において、親酵母で
ある凝集性を有しない酵母としては、アルコール
発酵能に優れかつ胞子形成能を有する酵母であれ
ば、限定なく適用できる。 胞子形成処理は常法に従つてなされる。通常は
凝集性を有しない酵母をYPG寒天培地(注2)
で培養した後、胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
する方法がとられる。また単独胞子由来の細胞を
得るには、酵母細胞壁溶解用の溶菌酵素を用いて
子のうを溶解した後、マイクロマニプユレータを
用いて胞子を分離する方法、または同じく溶菌酵
素で子のうを溶解した後、超音波処理により胞子
を分散させ、胞子を栄養寒天培地で培養する方法
がとられる。 また変異処理は、胞子形成処理により得られた
胞子または子のうに公知の突然変異処理、たとえ
ば紫外線、X線、γ線を照射する物理的方法、エ
チルメタンスルホネート、N―メチル―N′―ニ
トロ―N―ニトロソグアニジン、4―ニトロキノ
リン―N―オキサイドなどの変異誘起剤を接触し
た後に選択培地に生育する化学的方法のいずれに
よつても行なわれるが、エチルメタンスルホネー
トを用いる方法が特に好ましい。 変異株の検出はレプリカ法によつて行なう。す
なわち、変異胞子をYPG寒天培地のような完全
培地で培養することによつて得られた集落のプレ
ートをマスタープレートとし、殺菌した布地など
を用いて、同プレート上の集落を所定の栄養要素
を含まない最少培地のプレート上に移し、同培地
でこれを培養する。上記の栄養要素を必要とする
集落は最少培地のプレート上では発育しないの
で、このプレート上の集落とマスタープレート上
の集落とを比較することによつて、容易に栄養要
求性株を検出することができる。 検出した栄養要求性株をついでマスタープレー
トから釣菌して他の菌株から分離する。こうし
て、所望の凝集性を有する酵母を得る。 酵母の培地としては、炭素源、窒素源、無機イ
オン、さらに必要ならば有機微量栄養素を含有す
る通常の培地が使用できる。炭素源としてはグル
コース、ガラクトース、フラクトース、シユーク
ロース、スターチ加水分解物、果汁、セルロース
分解物などの炭水化物がよく用いられる。特に好
適な培地は、酵母エキス1g、ポリペプトン2
g、グルコース2g、蒸留水100mlよりなる培地
であり、この培地のPHは無調整で5.5である。 培養は温度25〜40℃好ましくは30〜37℃で、PH
3.0〜7.0好ましくはPH3.5〜6.0で行なわれる。 この発明の好ましい実施態様においては、凝集
性を有しない酵母として財団法人発酵研究所の保
存菌であるDF値0の酵母サツカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO―
0224(以下、単にIFO―0224と記す)を用い、凝
集性を有する酵母としてDF値4の酵母サツカロ
マイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM―17(微工研菌寄第7770号)(以
下、単にRM―17と記す)を得る。またもう一つ
の好ましい実施態様においては、凝集性を有しな
い酵母としてDF値0の酵母サツカロマイセス・
ウバルム(Saccharomyces uvarum)DF―0
(微工研菌寄第7791号)(以下、単にDF―0と記
す)を用い、凝集性を有する酵母としてDF値4
の酵母サツカロマイセス・ウバルム
(Saccharomyces uvarum)AM―7(微工研菌
寄第7790号)(以下、単にAM―7と記す)を得
る。 親酵母であるDF―0は、凝集性を有する酵母
サツカロマイセス・ウバルム(Saccharomyces
uvarum)ATCC―26602(DF値=3)の自然突然
変異株であつて、突然変異の結果凝集性を消失し
たものである(DF値=0)。 これら実施態様の各親酵母IFO―0224および
DF―0は、それぞれ下記表2に示すごとき諸性
質(発酵性および資化性の有無、生理的性質)を
有する。
ある凝集性を有しない酵母としては、アルコール
発酵能に優れかつ胞子形成能を有する酵母であれ
ば、限定なく適用できる。 胞子形成処理は常法に従つてなされる。通常は
凝集性を有しない酵母をYPG寒天培地(注2)
で培養した後、胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
する方法がとられる。また単独胞子由来の細胞を
得るには、酵母細胞壁溶解用の溶菌酵素を用いて
子のうを溶解した後、マイクロマニプユレータを
用いて胞子を分離する方法、または同じく溶菌酵
素で子のうを溶解した後、超音波処理により胞子
を分散させ、胞子を栄養寒天培地で培養する方法
がとられる。 また変異処理は、胞子形成処理により得られた
胞子または子のうに公知の突然変異処理、たとえ
ば紫外線、X線、γ線を照射する物理的方法、エ
チルメタンスルホネート、N―メチル―N′―ニ
トロ―N―ニトロソグアニジン、4―ニトロキノ
リン―N―オキサイドなどの変異誘起剤を接触し
た後に選択培地に生育する化学的方法のいずれに
よつても行なわれるが、エチルメタンスルホネー
トを用いる方法が特に好ましい。 変異株の検出はレプリカ法によつて行なう。す
なわち、変異胞子をYPG寒天培地のような完全
培地で培養することによつて得られた集落のプレ
ートをマスタープレートとし、殺菌した布地など
を用いて、同プレート上の集落を所定の栄養要素
を含まない最少培地のプレート上に移し、同培地
でこれを培養する。上記の栄養要素を必要とする
集落は最少培地のプレート上では発育しないの
で、このプレート上の集落とマスタープレート上
の集落とを比較することによつて、容易に栄養要
求性株を検出することができる。 検出した栄養要求性株をついでマスタープレー
トから釣菌して他の菌株から分離する。こうし
て、所望の凝集性を有する酵母を得る。 酵母の培地としては、炭素源、窒素源、無機イ
オン、さらに必要ならば有機微量栄養素を含有す
る通常の培地が使用できる。炭素源としてはグル
コース、ガラクトース、フラクトース、シユーク
ロース、スターチ加水分解物、果汁、セルロース
分解物などの炭水化物がよく用いられる。特に好
適な培地は、酵母エキス1g、ポリペプトン2
g、グルコース2g、蒸留水100mlよりなる培地
であり、この培地のPHは無調整で5.5である。 培養は温度25〜40℃好ましくは30〜37℃で、PH
3.0〜7.0好ましくはPH3.5〜6.0で行なわれる。 この発明の好ましい実施態様においては、凝集
性を有しない酵母として財団法人発酵研究所の保
存菌であるDF値0の酵母サツカロマイセス・セ
ルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO―
0224(以下、単にIFO―0224と記す)を用い、凝
集性を有する酵母としてDF値4の酵母サツカロ
マイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM―17(微工研菌寄第7770号)(以
下、単にRM―17と記す)を得る。またもう一つ
の好ましい実施態様においては、凝集性を有しな
い酵母としてDF値0の酵母サツカロマイセス・
ウバルム(Saccharomyces uvarum)DF―0
(微工研菌寄第7791号)(以下、単にDF―0と記
す)を用い、凝集性を有する酵母としてDF値4
の酵母サツカロマイセス・ウバルム
(Saccharomyces uvarum)AM―7(微工研菌
寄第7790号)(以下、単にAM―7と記す)を得
る。 親酵母であるDF―0は、凝集性を有する酵母
サツカロマイセス・ウバルム(Saccharomyces
uvarum)ATCC―26602(DF値=3)の自然突然
変異株であつて、突然変異の結果凝集性を消失し
たものである(DF値=0)。 これら実施態様の各親酵母IFO―0224および
DF―0は、それぞれ下記表2に示すごとき諸性
質(発酵性および資化性の有無、生理的性質)を
有する。
【表】
表2中、ラフイノースの発酵性は、結合部が切
断されて生じる構成単糖フラクトース、グルコー
スおよびガラクトースのうちいくつかの糖を発酵
できるかにより表示される。すなわち、発酵性1/
3とはフラクトースのみを発酵する場合を、発酵
性2/3とはフラクトースおよびグルコースを発酵
する場合を、および発酵性3/3とはすべての構成
単糖を発酵する場合をそれぞれ意味する。 またこれら実施態様で得られたRM―17および
AM―7は、それぞれ下記の菌学的性質を有す
る。すなわちこれら酵母は ・ DF値4なる凝集性を有し、液体培養では著
しい沈降性を示す。 ・ 廃糖密(たとえば15%の全糖分を含む廃糖
密)を発酵し、7〜9vol%のエタノールを生成
する。 ・ 寒天平板上で多少硬い集落を形成する。 ・ 胞子形成能を有する。 ・ RM―17は生育にアデニンおよびヒスチジン
を要求する。 なお、サツカロマイセス(Saccharomyces)
属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有す
ることが知られている(J.Lodder著「The
Yeasts,A Taxonomic Study」第2版、
North―Holland Publishing社発行、1970年)。 すなわち、この属に属する酵母は、 ・ 多極出芽によつて増殖する。 ・ 子のう胞子を形成する。 ・ 硝酸塩を資化しない。 ・ 真菌糸を欠くかまたはわずかしか形成しな
い。 ・ 成熟子のうは容易に開裂しない。 ・ 胞子の形状は球形ないし卵形である。 ・ グルコースをよく発酵する。 ・ 麦芽汁培地に皮膜を形成しない。 発明の効果 この発明は以上のとおり構成されているので、
優れた凝集性を有する酵母を実験室において創製
することができる。したがつて従来のように自然
界から所望の菌株を見つけ出して土壌から分離す
るといつた煩わしい作業が必要でない上に、所望
の凝集性酵母を確実に製造することができる。そ
してこうして得られた凝集性酵母を用いてアルコ
ール発酵を行なうことにより、冒頭で説明したよ
うに回分発酵においても連続発酵においてもアル
コール発酵槽内の菌体濃度を高く維持して、エタ
ノールの生産性を大幅に向上することができる。 実施例 つぎにこの発明の実施例を示し、上記効果を実
証する。 実施例1 (RM―17の製造) 凝集性を有しない酵母サツカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO―
0224をYPG寒天培地(注2)で30℃で24時間培
養し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こうして
胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子の
うを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩衝液
(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶
液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪して、子の
うを溶解させた。ついで集菌後、遊離した胞子を
無菌水1mlで洗浄してリン酸緩衝液3mlに懸濁さ
せた。 この懸濁液に変異誘起剤としてエチルメタンス
ルホネートを0.1ml添加し、懸濁液を30℃で2時
間振盪した。こうして胞子を変異処理した。つい
で集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液0.2mlに懸濁
させ、懸濁液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液3
mlを添加して、懸濁液を30℃で10分間振盪した。
こうして変異誘起剤を中和した。 集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液1mlで2回洗
浄して同緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液を氷冷下
に3分間超音波処理することにより変異胞子を懸
濁液中に分散させた。ついで集菌後、懸濁液を無
菌水で濃度1/105〜1/106に希釈し、希釈懸濁液
0.1mlをYPG寒天培地(注2)に塗抹して30℃で
48時間培養し、単独胞子由来の集落を得た。 こうして得られた集落のプレートをマスタープ
レートとしてレプリカ法により変異株の検出を行
なつた。すなわち、殺菌したベルベツト布地を用
いて、前記マスタープレートの集落を最小培地
(注6)にレプリカし、同培地で30℃で4日間培
養し、最小培地で増殖できない菌株をマスタープ
レートにおいて検出し、これを栄養要求性変異株
としてマスタープレートから釣菌した。 その結果マスタープレートの菌株25株のうち凝
集性に優れた株サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)RM―17(微工研
菌寄第7770号)を得た。この株はアデニンおよび
ヒスチジン要求性の菌株であつた。 実施例2 (AM―7の製造法) 凝集性を有しない酵母としてサツカロマイセ
ス・ウバルム(Saccharomyces uvarum)DF―
0(微工研菌寄第7791号)を用い、実施例1と同
じ操作を繰返した。 その結果マスタープレートの菌株40株のうち凝
集性に優れた株サツカロマイセス・ウバルム
(Saccharomyces uvarum)AM―7(微工研菌
寄第7790号)を得た。 凝集性の測定 実施例1および実施例2で得られたRM―17お
よびAM―7について、凝集性の程度すなわち
DF値を前述の方法によりそれぞれ測定したとこ
ろ、DF値はいずれも4であつた。 培地および試薬 培地および試薬はそれぞれつぎのとおりであ
る。 (注1) YPG培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ (注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 5g/ 寒 天 20g/ (注4) リン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 PH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)にザイモリア
ーゼ20T(生化学工業社製)を0.05%溶か
した溶液2mlと、2―メルカプトエタノー
ル1.4μとの混合液 (注6) 最小培地 Difco―Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/
断されて生じる構成単糖フラクトース、グルコー
スおよびガラクトースのうちいくつかの糖を発酵
できるかにより表示される。すなわち、発酵性1/
3とはフラクトースのみを発酵する場合を、発酵
性2/3とはフラクトースおよびグルコースを発酵
する場合を、および発酵性3/3とはすべての構成
単糖を発酵する場合をそれぞれ意味する。 またこれら実施態様で得られたRM―17および
AM―7は、それぞれ下記の菌学的性質を有す
る。すなわちこれら酵母は ・ DF値4なる凝集性を有し、液体培養では著
しい沈降性を示す。 ・ 廃糖密(たとえば15%の全糖分を含む廃糖
密)を発酵し、7〜9vol%のエタノールを生成
する。 ・ 寒天平板上で多少硬い集落を形成する。 ・ 胞子形成能を有する。 ・ RM―17は生育にアデニンおよびヒスチジン
を要求する。 なお、サツカロマイセス(Saccharomyces)
属に属する酵母は下記のような菌学的性質を有す
ることが知られている(J.Lodder著「The
Yeasts,A Taxonomic Study」第2版、
North―Holland Publishing社発行、1970年)。 すなわち、この属に属する酵母は、 ・ 多極出芽によつて増殖する。 ・ 子のう胞子を形成する。 ・ 硝酸塩を資化しない。 ・ 真菌糸を欠くかまたはわずかしか形成しな
い。 ・ 成熟子のうは容易に開裂しない。 ・ 胞子の形状は球形ないし卵形である。 ・ グルコースをよく発酵する。 ・ 麦芽汁培地に皮膜を形成しない。 発明の効果 この発明は以上のとおり構成されているので、
優れた凝集性を有する酵母を実験室において創製
することができる。したがつて従来のように自然
界から所望の菌株を見つけ出して土壌から分離す
るといつた煩わしい作業が必要でない上に、所望
の凝集性酵母を確実に製造することができる。そ
してこうして得られた凝集性酵母を用いてアルコ
ール発酵を行なうことにより、冒頭で説明したよ
うに回分発酵においても連続発酵においてもアル
コール発酵槽内の菌体濃度を高く維持して、エタ
ノールの生産性を大幅に向上することができる。 実施例 つぎにこの発明の実施例を示し、上記効果を実
証する。 実施例1 (RM―17の製造) 凝集性を有しない酵母サツカロマイセス・セル
ビシエ(Saccharomyces cerevisiae)IFO―
0224をYPG寒天培地(注2)で30℃で24時間培
養し、ついで胞子形成寒天培地(注3)に塗抹
し、30℃で3〜5日間培養を行なつた。こうして
胞子を形成させた。 ついで胞子数が107個/mlになるように、子の
うを無菌水1mlに懸濁させ、集菌後リン酸緩衝液
(注4)で洗浄した。ついで子のうを溶菌酵素溶
液(注5)2ml中で30℃で1時間振盪して、子の
うを溶解させた。ついで集菌後、遊離した胞子を
無菌水1mlで洗浄してリン酸緩衝液3mlに懸濁さ
せた。 この懸濁液に変異誘起剤としてエチルメタンス
ルホネートを0.1ml添加し、懸濁液を30℃で2時
間振盪した。こうして胞子を変異処理した。つい
で集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液0.2mlに懸濁
させ、懸濁液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液3
mlを添加して、懸濁液を30℃で10分間振盪した。
こうして変異誘起剤を中和した。 集菌後、変異胞子をリン酸緩衝液1mlで2回洗
浄して同緩衝液5mlに懸濁させ、懸濁液を氷冷下
に3分間超音波処理することにより変異胞子を懸
濁液中に分散させた。ついで集菌後、懸濁液を無
菌水で濃度1/105〜1/106に希釈し、希釈懸濁液
0.1mlをYPG寒天培地(注2)に塗抹して30℃で
48時間培養し、単独胞子由来の集落を得た。 こうして得られた集落のプレートをマスタープ
レートとしてレプリカ法により変異株の検出を行
なつた。すなわち、殺菌したベルベツト布地を用
いて、前記マスタープレートの集落を最小培地
(注6)にレプリカし、同培地で30℃で4日間培
養し、最小培地で増殖できない菌株をマスタープ
レートにおいて検出し、これを栄養要求性変異株
としてマスタープレートから釣菌した。 その結果マスタープレートの菌株25株のうち凝
集性に優れた株サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)RM―17(微工研
菌寄第7770号)を得た。この株はアデニンおよび
ヒスチジン要求性の菌株であつた。 実施例2 (AM―7の製造法) 凝集性を有しない酵母としてサツカロマイセ
ス・ウバルム(Saccharomyces uvarum)DF―
0(微工研菌寄第7791号)を用い、実施例1と同
じ操作を繰返した。 その結果マスタープレートの菌株40株のうち凝
集性に優れた株サツカロマイセス・ウバルム
(Saccharomyces uvarum)AM―7(微工研菌
寄第7790号)を得た。 凝集性の測定 実施例1および実施例2で得られたRM―17お
よびAM―7について、凝集性の程度すなわち
DF値を前述の方法によりそれぞれ測定したとこ
ろ、DF値はいずれも4であつた。 培地および試薬 培地および試薬はそれぞれつぎのとおりであ
る。 (注1) YPG培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ (注2) YPG寒天培地 酵母エキス 10g/ ポリペプトン 20g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/ (注3) 胞子形成培地 酢酸ナトリウム 5g/ 寒 天 20g/ (注4) リン酸緩衝液 0.1Mリン酸緩衝液 PH=7.5 (注5) 溶菌酵素溶液 0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)にザイモリア
ーゼ20T(生化学工業社製)を0.05%溶か
した溶液2mlと、2―メルカプトエタノー
ル1.4μとの混合液 (注6) 最小培地 Difco―Yeast Nitrogen Base W/O
Amino acid(Difco社製) 6.7g/ グルコース 20g/ 寒 天 20g/
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 サツカロマイセス(Saccharomyces)属に
属する凝集性を有しない酵母を胞子形成処理し、
得られた胞子を変異処理し、変異胞子を培養し、
得られた集落からレプリカ法によつて変異株を検
出し、DF値4以上の凝集性を有する酵母を分離
することを特徴とする、優れた凝集性を有する酵
母の製造法。 2 凝集性を有しない酵母としてサツカロマイセ
ス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
IFO―0224またはサツカロマイセス・ウバルム
(Saccharomyces uvarum)DF―O(微工研菌寄
第7791号)を用いる、特許請求範囲第1項記載の
製造法。 3 凝集性を有しない酵母としてDF値0の酵母
サツカロマイセス・セルビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)IFO―0224を用
い、凝集性を有する酵母としてDF値4の酵母サ
ツカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)RM―17(微工研菌寄第7770号)を得
る、特許請求の範囲第1項記載の製造法。 4 凝集性を有しない酵母としてDF値0の酵母
サツカロマイセス・ウバルム(Saccharomyces
uvarum)DF―0(微工研菌寄第7791号)を用い、
凝集性を有する酵母としてDF値4の酵母サツカ
ロマイセス・ウバルム(Saccharomyces
uvarum)AM―7(微工研菌寄第7790号)を得
る、特許請求の範囲第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59230894A JPS61108375A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 凝集性酵母の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59230894A JPS61108375A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 凝集性酵母の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61108375A JPS61108375A (ja) | 1986-05-27 |
| JPH0121754B2 true JPH0121754B2 (ja) | 1989-04-24 |
Family
ID=16914965
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59230894A Granted JPS61108375A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 凝集性酵母の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61108375A (ja) |
-
1984
- 1984-10-31 JP JP59230894A patent/JPS61108375A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61108375A (ja) | 1986-05-27 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Tamaki | Genetic studies of ability to ferment starch in Saccharomyces: gene polymorphism | |
| Starkey | Lipid production by a soil yeast | |
| Buhagiar et al. | The yeasts of strawberries | |
| JPS58165786A (ja) | クロストリジウム・アセトブチリカムのブタノールおよびアセトン高生産性突然変異体の創製方法 | |
| Bechem et al. | Characterization of palm wine yeasts using osmotic, ethanol tolerance and the isozyme polymorphism of alcohol dehydrogenase | |
| Theivendirarajah et al. | Microflora and microbial activity in palmyrah (Borassus flabellifer) palm wine in Sri Lanka | |
| Quispel | Symbiotic nitrogen fixation in non-leguminous plants. III. Experiments on the growth in vitro of the endophyte of Alnus glutinosa | |
| JPS6344880A (ja) | 新規凝集性酵母、その製造法およびこれを用いるアルコ−ル発酵法 | |
| JPH0121757B2 (ja) | ||
| JPH0121754B2 (ja) | ||
| JPH0259717B2 (ja) | ||
| Schlitzer et al. | Characterization of atypical Candida tropicalis and other uncommon clinical yeast isolates | |
| Hesseltine et al. | Isolation and growth of yeasts in the presence of aureomycin | |
| JPH0121755B2 (ja) | ||
| JPH0116478B2 (ja) | ||
| JPH0116477B2 (ja) | ||
| JPS6365310B2 (ja) | ||
| JPH0121758B2 (ja) | ||
| JP3217140B2 (ja) | 新規キラー酵母 | |
| JP5644988B2 (ja) | エタノール発酵性ヘテロタリズム酵母 | |
| JPH0116476B2 (ja) | ||
| Olasupo et al. | Studies on an amylolytic strain of Saccharomyces cerevisiae isolated from yam tuber | |
| CN113913310B (zh) | 西藏苞叶雪莲来源的梅奇酵母菌株及其应用 | |
| JP2003169666A (ja) | 新規酵母及びその利用 | |
| JPH0352955B2 (ja) |