LINEヤフーグループはステークホルダーの皆さまとの対話を続けながら、自身の社会的責任を果たし、社会・環境の持続的な発展を目指していきます。
LINEヤフーグループは、“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”をミッションとしています。私たちは事業を通じて社会にポジティブなインパクトをもたらすと共に、地球環境や人権などを含めた社会課題に向き合い、未来世代に責任を持ったサステナビリティ経営を推進していきます。
推進にあたって、以下のサステナビリティ基本方針と6つのマテリアリティ(重要課題)を定めています。
LINEヤフーは、グループ会社横断でサステナビリティを巡る諸課題への取り組みを推進するべく、取締役会の監督のもと、サステナビリティ委員会を中心とした執行体制を下記のとおり構築しています。サステナビリティ委員会の配下には、環境分科会・人権分科会を設けており、各分科会が具体的な課題への施策検討・推進を担っています。また、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)を統括するリスクマネジメント委員会およびリスクマネジメント統括組織と、サステナビリティ関連組織が連携してサステナビリティに関するリスクに対応をしています。
執行機関としてサステナビリティ委員会を設置し、当社グループのマテリアリティや気候変動・人的資本をはじめとしたサステナビリティ領域の方針・各種施策に関する審議および決定、推進状況の確認を行っています。下部組織である「環境分科会」や「人権分科会」での議論の内容も、サステナビリティ委員会において報告されます。
環境分科会は、グループ各社の環境責任者が委員として就任し、当社グループの環境方針・施策の検討や、各社における施策の共有・推進等を行っています。2024年度の主な議題は、生物多様性保全に関するセミナーの実施や、各社の環境データの集計報告および展望・施策の共有で、グループ全体の課題認識の共通化を図っています。
人権分科会は、グループ各社の人権責任者が委員として就任し、当社グループの人権方針・施策の検討や、各社における施策の共有・推進等を行っています。2024年度の主な議題としては、各社を対象に実施した人権に関する調査の結果報告や、策定した人権リスク特定プロセスの共有を実施しました。
当社グループにおける経営および事業に関わる全社横断的なリスク管理体制として、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)体制を構築しており、サステナビリティに関するリスクも含めリスクマネジメント委員会が統括しています。リスクマネジメント体制の詳細は、ERM(全社的リスクマネジメント)をご参照ください。
監督体制については、取締役会がサステナビリティ委員会から重要事項の付議・報告を随時受けるとともに、リスクマネジメント委員会からもサステナビリティに関するリスクを含む全社リスクの報告を原則半年に一度受けています。取締役会は、付議された重要事項の審議・決議を行うことを通じて、サステナビリティに関するリスクおよび対応状況を監督しています。サステナビリティ委員会から取締役会への付議・報告事項としては、社会・経営環境の変化に応じたマテリアリティの見直し方針や、人的資本の方針等があります。
組織体 | 役割 | 構成 | 開催頻度 |
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サステナビリティ委員会 | 当社グループのサステナビリティ施策を推進する執行機関 |
[委員長]代表取締役社長 [委員] 上級執行役員(CFO・ガバナンス担当) 2名 執行役員(サステナビリティ担当) 1名 独立社外取締役 1名 |
原則年4回 |
環境分科会 | 当社グループの環境方針や施策の検討および推進等 |
[委員長] 執行役員(サステナビリティ担当) [委員] グループ会社環境責任者 |
原則年3回 |
人権分科会 | 当社グループの人権方針や施策の検討および推進等 |
[委員長] 上級執行役員 人事総務統括本部長 [委員] グループ会社人権責任者 |
原則年2回 |
リスクマネジメント委員会 | 当社グループの重要なリスクの把握とリスクマネジメントに関わる方針決定 |
[委員長] 代表取締役社長 [委員] 取締役 リスクマネジメント最高責任者が指名したもの 執行役員(リスクマネジメント担当) |
原則年2回 |
また、取締役※のサステナビリティ推進へのコミットメントを図るべく、役員報酬のうち、現金賞与額決定の指標として±5%の範囲でサステナビリティ評価を組み込んでいます。サステナビリティ評価は、ミッションおよび中長期的な企業価値向上の実現に向けてカーボンニュートラルの進捗度、多様性に関する指標、セキュリティガバナンスをはじめとした各マテリアリティ指標における前年度の実績に加えてESG評価機関の外部評価によって構成されています。なお、サステナビリティ評価の指標(±5%)は独立社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会にて決議されています。
取締役会および指名報酬委員会・ガバナンス委員会等のガバナンス体制や報酬ポリシーの詳細は、コーポレートガバナンスをご参照ください。
※監査等委員である取締役を除く。
LINEヤフーグループは、持続可能な社会およびミッション“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”を実現するべく、マテリアリティを策定しています。
ステークホルダーの期待と、当社内での分析を踏まえ、GRIスタンダード、主要なESG評価項目などを参考に、社会からの要請に照らして自社の活動を整理し、ステークホルダーと当社の双方にとって重要性の高い項目を抽出しました。
評価マップを踏まえ、LINEヤフーグループのミッションを実現する「6つのマテリアリティ」を特定しました。
LINEヤフーグループは、ミッションである“「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。”の実現に向けて、6つのマテリアリティを定めました。私たちはこれらの課題に取り組み、誰もが安心してインターネットのチカラを利活用できる未来をステークホルダーと共に創ってまいります。
LINEヤフーグループは、特定したマテリアリティ毎に「実現に向けた取り組み」および「評価指標」※を設定し、取り組みの進捗を継続的にモニタリングしています。加えて、LINEヤフーグループの事業環境や社会情勢に鑑みて中長期で優先して取り組むべき課題を見直し、サステナビリティ委員会決議の上、特に優先すべき課題として指標および目標を設定し、目標の達成に向けて取り組みを進めています。
※ 「評価指標」は取り組みの進捗をグループ内で把握し、更なる施策を検討する目的で設定しているため非開示情報を含みます。
便利で感動的なユーザー体験は、新たな機能や優れたUI/UXの提供に加え、データ/AIを駆使したアプローチから生まれます。
LINEヤフーの存在意義は、多様なサービスのクロスユースを促進し、データ連携によりデータの質を高めた上でAI解析を行うという手順を効果的に繰り返し、新たな体験を生み出すことにあります。そのために体制構築・技術投資・教育などを推進していきます。
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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データ連携の推進とクロスユースの促進 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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データAI活用方針と体制の構築(UPDATE) | 評価指標
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主な開示実績
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AIのサービス開発促進に向けた技術投資・教育の推進 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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関連リンク |
安心・安全なITサービスの提供は、社会のニーズであり、信頼、評価につながります。
そのためには、事故ゼロを目指したグループ横断的な教育の実施が不可欠であると考えます。
また、デジタルプラットフォーマーとしての責任として健全な運用の仕組みを構築し、その取り組み内容を透明性を持って開示してまいります。
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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行政指導を踏まえた再発防止策の実行・徹底 |
評価指標 |
プライバシー&セキュリティのガバナンス体制の構築と健全な運用 | 評価指標
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主な開示実績(2024年度) | |
関連リンク |
不確実性が増す世界は、社会のレジリエンスを高める必要に迫られています。デジタライゼーションにより新たな顧客体験の提供や新たな事業価値を創造してきたLINEヤフーグループは、より長期的、より広い視野に立ち、社会基盤の構築に貢献していきたいと考えます。
そのために、「防災・減災と復興支援」「3R推進」「DX推進」「情報格差の是正」を重点領域とし、社会と連携して取り組んでまいります。
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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情報技術を活用した防災・減災の推進と復興時までの社会支援 |
評価指標
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主な開示実績
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リデュース・リユース・リサイクル(3R)の推進 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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DX推進 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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サービスの継続提供と情報格差是正に向けた社会的アプローチを推進 |
評価指標
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主な開示実績 | |
関連リンク |
インターネット事業における競争力の本質は、革新的なサービスやプロダクトの創出力にあり、これは社員の力によって支えられています。社員が活力をもって働き、卓越したサービス・プロダクトを生み出すサイクルを確立することが、LINEヤフーにとっての最優先事項の一つです。
LINEヤフーグループでは、社員がパフォーマンスを最大限に発揮し、組織全体の成長力向上に寄与するために、「人と組織の成長とパフォーマンス最大化により、グループの人的資本価値を向上する」をグループ全体の人材戦略に掲げました。特に、「人材強化」については、マテリアリティの一つに位置付けています。また、社員の成長を支援し、働く環境を整えることで人材を強化すると共に、経営と社員のコミュニケーションを活性化させ、社員のエンゲージメント向上の取り組みによってカルチャー醸成を促進しています。
人材戦略の二つの主軸である「人材強化」と「カルチャー醸成」について、エンゲージメント調査を通じてその進捗を測ることとし、前年比で維持・向上を図っていくことを目指していきます。
また、当社では多様性の観点から、女性管理職比率を重要な指標と捉えており、具体的な人材戦略および指標と目標の詳細は、人材戦略(人材強化とカルチャー醸成)をご参照ください。
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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「人材強化」成長支援 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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「人材強化」環境づくり | 評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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「カルチャー醸成」 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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関連リンク |
LINEヤフーグループは、主要な事業の一つであるインターネットメディア/サービスの性質上、データセンター稼働等に必要となる電力やサーバー冷却等に不可欠な水資源に大きく依存しています。また、自社のみならず連携する企業も多岐にわたることから、サプライチェーン全体での影響は甚大です。これらの活動で排出する「温室効果ガス」や「水資源」への依存を減らしていくことは、「未来世代に向けた地球環境への責任」であるとともに、自社の「原材料調達力」を高め事業リスクを低減させることに繋がると考えています。
特に優先すべき課題
・カーボンニュートラル
評価指標: |
温室効果ガス排出量 |
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目標: |
LINEヤフーグループとして2030年度までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2) |
実績: |
28,423 mtCO2e(LINEヤフーグループ、2024年度) |
・ネットゼロ
評価指標: |
温室効果ガス排出量 |
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目標: |
LINEヤフーグループとして2050年度までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(スコープ1&2&3) |
実績: |
4,012,878 mtCO2e(2024年度) |
・水資源の保全
評価指標: |
水使用量(売上収益 100万円あたり) |
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目標: |
LINEヤフーグループとして2030年度までに10%削減(2022年度比) |
実績: |
0.431 ㎥(2024年度) |
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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気候変動への取り組み(脱炭素) スコープ1&2: CO2排出量を2030年度までに実質ゼロ(RE100コミットメントの履行) スコープ1&2&3: 2050年ネットゼロの達成(SBT ネットゼロスタンダード)を念頭にスコープ3の把握と削減に取り組みSBT認定を目指す |
評価指標
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主な開示実績(2024年度) | |
自然資本の持続的な活用への取り組み 資源循環: 廃棄物リサイクルの取り組み推進 水資源: 水資源枯渇エリアでの使用量把握、水利用表 示項目の向上 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度) | |
環境領域への継続的な投資 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度) | |
関連リンク |
業界・事業のスピード・成長に合わせた当社らしいグループガバナンスの体制を構築・向上させていくことを特に優先すべき課題として掲げています。人権をはじめとした中長期にわたる継続的な取り組みが必要な領域は、サステナビリティ委員会を中心に取り組みを推進していきます。また、コーポレート・ガバナンスの強化を目的として取締役会の実効性をさらに高め、LINEヤフーグループの企業価値向上を図ることを目指します。
特に優先すべき課題
・当社らしさのあるコーポレート・ガバナンス体制の構築・向上
評価指標: |
取締役会の独立性・多様性 |
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目標: |
①取締役会における独立社外取締役過半の実現 |
実績: |
実現に向けた取り組み | 評価指標と主な開示実績 |
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「当社らしさ」のあるコーポレート・ガバナンス体制の構築・向上 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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責任ある事業運営 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度)
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人権に関する基本方針(人権ポリシー)の順守と推進 |
評価指標
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主な開示実績(2024年度) | |
関連リンク |
特定したマテリアリティの実現に向けた取り組みの一つとして、社会に創出されたインパクト(社会的価値)の測定・評価を行っています。
施策
測定結果
主なアウトカム・指標
関連するマテリアリティ
※ SROI( Social Return on Investment:社会的投資収益率)とは、創出された社会的価値を貨幣価値に換算し、その総和(総額)である総便益を総費用で除して、社会的投資収益率を算出する測定手法。 SROIが「1.0」を超えれば、その社会的プログラムは有効であり、効率的とみなしうる。
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