ASD(自閉スペクトラム症)の特性のひとつに「感情の言語化が苦手」というのがあると言われます。 誰でも子供の頃は感情を上手く言語化することは難しいのですが、定型の子供の場合は成長するに従い感情を言語化するスキルを手に入れるのに対し、ASDの子供は感情そのものを封印することが他人と上手く関わるためのスキルになってしまうのかもしれません。これが習慣化すると年相応の感情表現や感情抑制の力がなかなか身につかず、強いストレスを感じたときに感情が暴発して物を投げつけたり、逆に自分の内側に溜め込んで体調不良を抱えてしまうのです。 成人になってからも、自分の感情を上手にコントロールする定型の人達と違ってASDは感情を「最初からなかったことにしてしまう」ことで他人とのトラブルを回避する傾向があるように思います。感情や思考を言語化するプロセスが定型よりスムーズに行かないので「いっそ最初から感情はなかったことに