二井県政の継承を訴える山本候補 「人の熱気」は感じられない県庁前 こういう選挙を「県庁ぐるみ」というのではないか。そんな思いが募ってならなかった。山口県知事選挙を取材しての実感だ。 7月28日の午後7時すぎ、山口県庁前で待機した。周辺に人家はなく、閑散としていた。しばらくすると、車が次々に現れては県庁駐車場に吸い込まれていった。車から降りると皆、同じ方向へ歩き出し、一ヵ所に集まりだした。似たような服装の男性ばかりだった。 選挙戦の最終日となったこの日、山口市の最高気温は35.4度。夕暮れ時にもかかわらず、立っているだけで汗が滴り落ちる。100人ほど集まっただろうか。年配者が多く、いかにもお役人といった雰囲気が漂う人ばかりだ。顔見知りを見つけ、互いに挨拶を交わす光景がそこかしこで展開された。OBなど県の関係者と思われる。 日が沈み始めた頃、「山口に本気。」と書かれた幟が10本、登場した。準備