【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】這い上がり組が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣⑧エピローグ編

「……俺は、忘れたい。」

　『…』
　『そうか』
　『先ずは、自分の意思で決断してくれた事、礼を言おう。』
　『…理由を聞いても？』

心操「シロが言ったこと、"魔術は人間が持つべきじゃない"ってこと。俺はその通りだと思った。
　少なくとも、俺の実力で扱っていいレベルのものじゃない。
　この世界に持ち込まれていいものじゃないって、思う。

　確かに人を救える機会は増えるかもしれないけど、取り返しがつかなくなるかもしれないリスクには見合わない」

「それに…もし俺みたいな「個性」の敵に利用されたら、それよりも多くの人が犠牲になるかもしれない」

「だから、俺は」
「俺自身の力で、皆を助けたい。」

　『…分かった。
　そなたの望み、しかと引き受けた。』

　…青年と少女の保健室でのそれとは思えない程の厳かな空気の中、その言葉は交わされた。

1スレ目

【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】緑谷とあと2人が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣｜あにまん掲示板　【導入】　あの戦いからの復興も落ち着き、暑さが涼しさへと移ろう時期。　去年度とは比べ物にならない程平穏な日々がここ、雄英高校では流れている…のだが。　　座学を受けている、今や残り火を残すのみとなった…bbs.animanch.com

前スレ

【閲注 ⚓️🎲 Coc要素有】這い上がり組が行く｢センセイ、先生。時々、ねこ。｣⑦結末編｜あにまん掲示板このスレは、以下6つのスレhttps://bbs.animanch.com/board/4733103/https://bbs.animanch.com/board/4819766/https://b…bbs.animanch.com

〈説明については前までのスレと同様です〉

立て乙です！

出久達の方にも言っておくか曇らせないとうっかり刺激するかな

シロさん、ありがとうね

せやね、使って欲しいとかそういうのは考えないだろうけど何かの弾みで言ったりするがだし>デク達

あとはシロさんこの後どうするつもりなのかなあ
普通に雄英内にいても全然いいんだが、なんかそっと去りそう……

　心操「ありがとう…けどそれって、何かの拍子に思い出したりしない？」
　シロ「その可能性はある。まあ、それは魔術の練度が未熟な者であればの話じゃがな。
　術者はこのわしじゃ、その心配は無いぞ！」
　
　ふふん、と得意げにするおどけたような彼女の様子に、心操もつられて声を漏らす。

　シロ「とはいえ、齟齬が起こるのは彼らにとってもそなたにとっても気分の良いものではないからの。
　眠っている間に、2人にも同様に処置しておこう。

　……さあ、目を閉じてくれ。確か副作用的に、眠りにつくことも容易くなる筈じゃ」

　促されるまま毛布へ入り目を閉じれば、間もなく聴こえてきた子守唄のような心地良い音の連なりに、ふわふわとした不思議な感覚。

　『__________…』

　心操「(……シロは、魔術の熟練者、なのか？)」
「(そういえば…俺たちでも、偽物さんでも感じ取れないものを、シロは感じ取って、手がかりのヒントを…掴んでた)」
「(あの時も…正体を明かしては、なかった。
　否定しなかった……だけだ)」

　強まる微睡みの中。
　次第に靄がかかって纏まらなくなる思考に、薄れゆく意識に。
「(シロ、って……)」
　
　抗おうと考えることすら思い至らず、心操は緑谷や飯田と同じくして、深い眠りへと落ちた。

シロ「…お休み。」

［ステータス変動］
　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
　心操：習得した魔術
・「compulsion版 被害をそらす」
　↓
　
　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
　心操：【クトゥルフ神話】(1) → (0) (初期値)
　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
　心操：SAN値上限 98→99 (初期値)
　┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

シロや教師陣の手厚いサポートこそあったものの、あまりにも大きなものを背負って午後を過ごした3人。
心身の負担を考えれば、保健室でも深い眠りに付くことは当然だろう。

　……そして3人は、時を同じくして、ある夢を見る。

　部屋なのか、無限に続く平地なのかも分からないほどの一面の黒。
　光源など無いにも関わらず、自らの姿ははっきりと見え、これが夢だということと、この空間に存在するのは自分一人だけだという事を、理解する。

　ぱち、ぱち。

　一定のリズムで、しかしやけに長い間隔を取る音が聞こえた方へ反射的に顔を向ければ、それは暗闇からゆっくりと拍手をしながらこちらへと近づいてきており、それに従って姿も次第に鮮明に見えるようになってくる。

おかえりスレ主！
そして相変わらず面白い

「(……え…？)」

　ぱち、ぱち。

　気づけば夢の中で金縛りに遭っているかのように、その方向を立って見つめているまま1歩も動けなくなっていた。
声も出せない、目線も、逸らせない。

だが、疑問を持った原因は、他にあった。
　
　『いやー、お疲れさま。そして…おめでとう。』

　彼らは、漸くはっきりと見えたその容姿に、見覚えがある。

「(オール、マイト……？)」

姿借りてでも現れたか？上の
そしたら趣味が悪い……

まあ姿はともかくそりゃ見てるしこうやって会いに来るよなあ……

争った相手を準備した相手がいる時ってこうやって会いに来るのよくあるよね、大好き

ただ健闘を称えに来ただけか、称えついでにプレゼントでも持ってきたか……たまにあるよなプレゼント

…だがそう思うと同時、そんなはずは無いという確信を、彼らは得ていた。

　『まさか本当に、あの子を殺してのけたなんてね。』

　細身の身体に、黄色のスーツ。
　ある一点を除き、学校で見かける彼と同一と言っていい姿だった。
　
『ああ大丈夫！別に怒ったりはしてないよ、時期や方法が何であれ、あの子は早かれ遅かれ、こうなる為だけのモノだったからさ！』
　
　だからこそだろう、その一点は嫌という程彼らの目を引いた。

　『でもまさか…"彼女"が出向いてくるとは思わなかったよ。』

　実は偽物さんと交換でもしていたのではないだろうかといった馬鹿げた思考に陥る程に、
　美しくも醜悪に光る、深紅の瞳が。
　
『しかもわざわざ、あんなに回りくどい方法で。よっぽどキミ達に絆されたみたいだ』

『でもお陰で、見ててずっと飽きなかったよ。
　彼女にも伝えておいて、"キミのお陰で退屈しなさそうな良い世界に逢えた"ってね』

『もちろんキミ達のお陰でもあるよ、ありがとう。
　キミたちの行動に能力…そして個性。
　より深い"混沌"を、見られた気がするよ。
　この世界の"ヒーロー"…本当に面白い人種だ。』

　『マーキングも残してあるし、我ながら本当に良い暇つぶしの拠点を見つけたと思うよ！』

　…彼らが恐怖を感じることは、無かった。
　夢だと分かっているのもあるだろうが、ずっとぼんやりしている頭のせいだろうか、はたまた唯の現実逃避だろうか、どこか他人事のように考えているような感覚でしか無かった。

『おっと…そろそろ時間かな』
　
　暗闇の世界に光が差し始め、広がり、次第に空間そのものが白一色へと変わっていく。

　『折角だし、教えておくよ。僕の名前は…』

　『……いや、やっぱり止めておこう。
　彼女がわざわざ教えないようにしてるし、彼女自身も彼以外には隠してるワケだし。』

　五感全てがぼやけて鈍くなっていくような感覚の中。

　『………またね。』


　3人は、目を覚ました。

マーキングどっかにされとるー！！！！！！

オルマイの綺麗な空みたいな青い瞳が真っ赤だったら……こわぁ……

魔術は忘れた
それでもこの世界にこういう理解の外なナニカがいるのを知ったのはまた色んな影響あるんだろうな……
健全により強くならないとの方向にいってくれるだろうけれど

がばりと勢い良く起きて仕切りを退け窓の外を見てみると、夢の中で目が覚めた切っ掛けとは裏腹に外は未だ暗く、時刻を見ればあと数時間で日付が変わる程となっていた。

　緑谷「えっ…2人も、今起きたの？」

　飯田「あ、ああ…」

　心操「…なあ、もしかして、だけど」

　視界に映っていた同時に自らと殆ど同じ挙動を取る2人を見て、同じ夢を見ていたと察するのは、彼らならば自然な事だろう。

　念の為に情報共有したものの、必要は無かったと思う程のその内容の一致に3人は驚愕する。

　……。

　緑谷「……あれ？そういえば、相澤先生は？」

　心操「居ない…シロも居ないな」

　ふと保健室を見渡した緑谷は、先生のいたベッドが捲られたまま、もぬけの殻になっていることに気づく。

　次いでシロを探してみるが、椅子の上にもベッドの中にもどこにも姿が見えない。

　〝 確か彼女は、今後の生活への影響を少しでも減らす為に、先生の傍で自身も休みながら付きっきりで看病する、と言っていた筈なのだが… 〟

飯田「…！2人共、あれを」

　飯田が指差す方向を見た2人は、僅かに開いている外への引き戸を見つける。

　窓と並んでガラス張りなのでその開き具合でも周囲に誰も居ないことは分かる。

　……だが距離こそ多少ありそうなものの、確かに誰かが騒いでいるような声が聞こえてくる。

　緑谷：【聞き耳】dice1d100=46 (46) (60)

　飯田：【聞き耳】dice1d100=51 (51) (60)

　心操：【聞き耳】dice1d100=22 (22) (60)

〈お待たせしました なんかずっとホスト規制食らってました(´･ω･｀)〉

3人はその騒ぎの元が聞き覚えのある2人の声で構成されていると気づく。

　「あーもう！いいから早く来るんじゃ！」
　「ちょっ、ちょっとシロさん…」
　
…まあ、正確に言えば片方は窘めている程度で1人がほぼ単独で騒いでいるだけのようだが。

　月明かりが照らす下、声の位置にこっそり近づき覗いて見れば予想通り相澤先生とシロの姿があった。
　
シロが頬を膨らませ、ぷりぷり、とでも擬音語を付けるべきか、あくまで本気では無いとわかる範疇で怒りながら片手で相澤の裾を掴み、どこかへ連れていこうとしている…恐らく方向からしてあの広場だろう。

相澤「言ってるじゃないですか、あいつは俺の姿した奴に危うく蹴られる所だったんでしょう？そんな怖い目に遭ったのなら、今俺に会ったってトラウマを思い起こさせてしまうだけだと…」
　シロ「ええいごちゃごちゃ抜かすでない！あれだけ育ての親をしておいて！懐かれておいて！ぽっと出の偽物なんぞに茶々を入れられた程度で諦めてしまうなど！それこそ"なんせんすぷりんす"というやつじゃぞ！」
　相澤「ナン…え？どこで聞いたんですそれ…？」
　
　その光景は傍から見れば菓子を買って欲しいと親にせがむ子の構図のそれだった。……シロの主張が只の一点張りではないことと、あの先生がそこそこ本気で抵抗しているにも関わらず完全に力負けしてそのままずるずると動かされている事を除けばの話だが。
　
　シロ「全く…寧ろ逆じゃ。丸3日も本物のそなたの姿を見ておらんかったんじゃぞ？猫というのは案外賢い生き物なんじゃ。それに彼女だってそなたの博愛に応えておる。心配であったに決まっておろう？
要らぬ心配して、自らを下げ、他を守るつもりが結果として傷つけてしまう。わしが見ていた限りで数少ない短所と言えるぞ？」
　相澤「いや、しかし…」

……。

　心操「……なあ、アレ…どうする？」

これまでに比べれば可愛いものだが、どうやらまだ問題は残っていたらしい。

　今も少々力ずくではあるにしろ、手荒に事を済ますのは避けたいのだろう、人2人を軽々と持ち上げる彼女が全力を出していない事は明確だった。

　放っておいても、早かれ遅かれその場所へ連れていかれることになるだろう。

　シロを手伝うとなれば、更に早く。

　だがもし先生の肩を持つとなれば1体4、単純な筋力であれば流石に止めること位は出来るだろう…恐らく。

　見なかった振りをして2人きりにさせておいても、ひっそりと後を付けてその後の様子を見守るでも、どうするも自由だ。

　心操「ま、もう決まってるようなもんだけど」

　飯田「ああ、勿論だ！」

　緑谷「それなら早速…」

　>>53

　(安価 どうする？

・シロを手伝う・先生を手伝う・様子を見る etc…

　セリフでも指示でもどっちでも)

あ〜アルビノ猫ちゃん……！！

なんか9月頭あたりから全体的に規制キツくて他のスレでも連日来てたスレ主が来れなくなってるとか見ます(´・ω・｀)
規制緩めて欲しい

朝の保守もたまに危ないくらい規制多いです(´･ω･｀)

そりゃもちろんシロさんを手伝いますよ

シロを手伝うために引きずられてる先生の背を押す
目的地に着いたらそっと引き下がって影で見守る

そりゃあお手伝いだよね、分かる
ほら先生いくぞ！！

人の姿じゃ3人より面識浅い筈なのに先生とシロさんの会話がずっと漫才でほっこりする
危機が去って平和になったんだなって…

アルビノ猫ちゃん待ってろよ〜今から大好きな先生お届けになるからな〜

シロ「だいたいそなたはあの子の…お、来たか」

　どうやら彼女は一足先に気づいていたらしい。
　恐らく言い合いを続けていたにも関わらず自分らが目撃した後に先生の言い分を補足するかのように長く話していたのもそのためだったのだろうと、向かう最中に理解する。

相澤「……ああお前ら丁度良かった、手伝っ」

　ガシッ
　
相澤「……」
心操「もちろん手伝いますよ、シロの方をですけど」
飯田「全容は把握しかねますがこれ以上は不要かと」
緑谷「会いに行きましょう、先生？」
　
有無を言わさぬ3人の様子に彼自身も後ろめたさはあったのだろう、目線をふいと逸らしながら「……分かったよ…」と言った後はシロの手を引いている方向に自分から歩を進めていたため、担ぎ上げるという手間は省けた。

先生諦めがいいのはこの場合はよい事です
元から行った方がいい気持ちもあったのかもだけど

……。
激闘の末に更地の部分が少々多くなっていた広場。
シロに手を引かれるままその中心へと導かれる先生を視界に外さぬまま、3人は1番近くの木の影へと身をやった。
隠れるとまでは至らないが、邪魔することも無いだろう。

　シロ「よし…」
「出て来て大丈夫じゃ、そなたの大好きな本物の"お母さん"とやらが帰ってきたぞ〜！」
　
　と、まるで本人(人ではないが)からの受け売りのままのように目線の先の草むらへと呼びかける。
　…まあ今までの彼女の挙動を見るに、本当に聞いたものなのだろうが。

　がさ、がさ。

　相澤「…！」
　そしてその声への応えは、待っていたとばかりに直ぐに来る。

　みい、みい。

　草むらからひょっこりと顔を出し、ゆっくり、しかし真っ直ぐに相澤先生へと歩み寄るその姿は、間違い無く、あの時の子猫だった。
　
　心操「…そういえば、先生が居なくなってから丸3日は経ってたんだよな」
　だが3人が初めて目にした時。そして今でさえも、その体は綺麗な白一色で、飢えを仄めかせるような体型でもなかった。

　シロ「わしも見守ってはいたが、本当にその程度じゃ、特に世話はしていなかったぞ。何せ、その必要は無さそうじゃったからの。」
　
　飯田「…ということは…！」
しれっと近づき会話に混ざって来たシロの言葉に、3人は確信する。
　
シロ「ああ、そう言う事じゃ！」
彼の"教え"が、確かに実を結んでいたという事を。

シロ「日差しについても、昼過ぎの特に強い時間帯での長時間さえ避ければ問題無い程度に改善されていた。
　これなら、あと数日あれば何も気に掛けず過ごすことが出来るようになるじゃろう。」
　
緑谷「良かったぁ…」

そう思ったのは勿論、先生も例外ではないようで。
先のシロのお母さん発言に暫くぽかんとしていたが、子猫の元気な姿を見て緩めた安堵の表情は、親のそれと言ってもいい代物だった。…本人に言ったら確実に否定されるとは思うが。

シロ「…一応言っておくが、なら大丈夫、とかは考えるでないぞ？
　そなたのお陰で凡そ1匹で逞しく生きられるようになった彼女の今、唯一にして最大の必要な事は、そなたの無事に他ならん。」

「大丈夫だから…安心させてやるんじゃ。」

　相澤「……」

　シロは再度先生の元へ寄り、軽く背中を叩く。

　彼が手を伸ばせば届く距離にまで近付いて、立ち止まった白い赤目の子猫。
　出来るだけ目線を合わせるようにしゃがみ込み、その頭にゆっくりと触れようとした先生だったが、やはり心配が残る以上、躊躇が拭えないのだろう。
　伸ばしかけた右手を重力のまま、戻してしまう。

　それを見たシロは分かりやすくやれやれ、といった仕草をした後に柔らかい表情と口調で、丁度全員に聞こえるくらいの音を呟く。
　
　シロ「…彼女は賢い子じゃ。」
　
「他の者なら兎も角、そなたを外見だけで判断しているわけではない。」

「あやつには、数日ぶりに見かけた上に明らかに様子がおかしいのを心配して、それすらせずに一目散に駆けてしまったと言っていたが…それは例外じゃ。」

相澤「…！」
　たっ、
　痺れを切らしたかのように彼の足元まで駆けた、その子は。
　
「…たくさんの温もりを与えてくれた、そなたの心。」

　力なく下りた右手に、
　自分から潜り込み、頬を擦り寄せて。
　
　「忘れる筈も、外見に引き摺られることも、あるはずが無かろう。」

　にゃあ！

　呆気に取られる先生の顔を見上げながら、
　シロの言葉を肯定するように、元気に鳴いてみせた。

　他の動物の感情は読み取りにくいとよく言うが、目前ではない3人でさえも、きっと嬉しいのだと分かるような、そんな鳴き声と振舞いだった。

よかったあぁ……

相澤「……」

　シロ「…それと。彼女は、優しい子でもある」

　またも素早く動き出して肩へ飛び乗ったその子を見ながら、シロはそう続けた。

「全く、誰のお陰じゃろうな？」

「彼女は、人を放っておけない"英雄"の性をも身につけていた」
　
　その子はそっと、彼の頬を舐める。
　
「わしの傷も。…本人が気付いていない、心の傷も」

　相澤「……は、」

その言葉に、先生は漸く気付く。
その子が起こした、行動の理由に。

シロ「そなたは今日だけでも、あらゆる事を詰め込まれ過ぎた。

　少しくらい零したって、溢れさせたって。

　誰も文句は言うまいて。」

　そう言った彼女は先生へと近付いて、彼の背中へそっと手を添えた。

　3人から見えたその横顔は、2人の体格差を忘れさせる程の聖母のような笑みだった。

　相澤「……」

　緑谷：【幸運】dice1d100=9 (9) (80)

　【目星】dice1d100=76 (76) (80)

　飯田：【幸運】dice1d100=34 (34) (85)

　【目星】dice1d100=63 (63) (80)

　心操：【幸運】dice1d100=15 (15) (65)

　【目星】dice1d100=66 (66) (80)

　〈お遊び的ダイスなんでクリファン判定は無しで〉

彼らの目には、先生が声を発することなく抱き抱えた子猫を優しく撫で始め、それに対して子猫が目を細め、小さくごろごろ、と喉を鳴らしている光景が映っていた。

　…だが彼女がさり気なく隠そうとして失敗したのか、はたまたわざと3人には見えるようにしたのか。
　
　先生は、静かに、だが止めどなく流れる涙を拭う事もせずに、それを続けていた。
　嗚咽を漏らすことも、背中を震わせることも無く、ただ静かに。

　子猫やシロに返事を返さなかったのは、声が震えるなりで自分らにそれが伝わってしまうからだったのだと分かった。

今までの事を踏まえれば、精神の限界を心配することもあったのだろうが、3人はそれをせず、ただその光景を見守っていた。

　…何故なら。

　子猫を見つめ返す彼の穏やかな微笑みが、それが心からの安心によって零れているものなのだと、証明していたから。

……。

　相澤「………忘れてくれ…」

「「「(それは)無理です(ね)」」」

　相澤「……」

　シロ「なはは！素直で良い生徒達じゃの相澤？」

　
　…その後。涙が止まった時に顔を上げなんとなく周りを見た先生は、視界にシロを挟んで3人とバッチリ目が合ってしまったことで全てを理解して、今度は背中を向けて縮こまっていた。

　抱っここそ止められて地面に下ろされている子猫だが、どれだけ飼い慣らしても急に逃げられたり拒否されることがほとんどと聞くのに、続けて撫でている手に未だ小さく喉を鳴らし続けているあたりどれだけ先生に懐いているかが伝わってくる。

　心操「じゃ、さっきのが見れたってことが先生から俺たちへの報酬ってことにしといてくださいよ」

　飯田「教師と生徒の関係上、私情での物品の受け渡しは色々と憚られるかと思いますので！」

　緑谷「それにもう、お礼なら充分貰ってますから。」

　
　相澤「あー……じゃあ…そういう事にしとくよ…」
　曇りなき眼×3に押された先生は、そんな価値あるか…？とかそっちからそれ言われるとはな…とかを呟きながらもそう返した。

……

　シロ「…こんな時間ではあるが…ここまで歩いては目も冴えてしまったじゃろう？

　丁度いい、それに折角時間の制限が無くなったんじゃ、ゆっくり、色々と話そうではないか。

　わしや相澤に聞きたいこともあるじゃろう、答えられる範囲で良ければ」

相澤「……そうですね。俺が貴方から聞いただけじゃ不公平だ」

少々ふてくされていた先生が立ち上がったのを最後に、立って軽く円を作る形で全員が向き合う。

シロの言う通り、会話を交わすには良いタイミングだろう。

　>>128〜>>136

　〈安価 質問or伝えておきたい事(保守等は除く)

　セリフでも「〜〜を聞く」「〇〇について話す」のような形式でもなんでも

　ただし『被害をそらす』と『記憶を曇らせる』の事については話せない(魔獣で記憶から消えているorそもそも存在を知らされていないので)

　質問する対象はシロと相澤先生、あとシロが通訳してくれるので子猫でもOK

　特定の内容にはイベント処理が入るため、順番が前後する可能性があります〉

〈魔獣ってなんだ魔術だよorz

安価>>137までにします〉

生徒から先生に

本当に体今大丈夫なんですか？

いや、だって、なんで今普通に動いてんの……？3日よ……？どっかで言ってたりを忘れてたらすまん

そういえば……

シロさんに夢の事を話す

シロさんに

今後もまた会えるのか

3日の間の事などはもう校長などから聞いたのか

先生に(全員に？)
その子はなんて名前ですか？

…もしかして：付けてない

>>129

気合いとは言ってた気がするが心配よな……

結構あの辺壊れた気がしますが大丈夫ですかね……

※校長が知ってるから大丈夫だろうとは思いつつ中々の破壊被害を思い出して

〈ぼちぼち投げてきます 結構順番変わるかも〉

>>129

相澤「それなんだがな…」

　シロ「わしが一時的に問題無く動けるようにしたんじゃ。」

　　飯田「魔術ですか？召喚や移動法の他に、そのような物もあるとは…」

シロ「ああ。相澤もこの子も早く会いたかったじゃろうと思ってな。

　…もちろん、抵抗されるのも見越して少し余分にな」

　相澤「……流石にあの後も気合いで動くのは無理だった。

　2〜3時間で効果が切れるらしいし、数日はちゃんと休養を取るよ。」

　先生は、シロから大袈裟に向けられた目線から目を逸らしながらそう言った。

>>132

相澤「校長からは聞いてないが…シロさんから大体の事は聞いた。」

　シロ「再会させるついでに、色々話しておきたいとも思っていたからの。」

相澤「マイクと13号については保健室にいた時点で何となく察してはいたが…今度改めて礼言っておかないとな。後は……なんか奢るか」

　緑谷「元気になったら慰労会も兼ねて飲み会とかに誘ったらどうですか？

確か偽物さんと入れ替わる前に「最近付き合い悪ぃんだよナ〜！」って授業前にマイク先生言ってましたし」

　相澤「アイツは何言ってんだ生徒に……

　まあ、それもたまには有りかもな」

　相澤「…バレない為だったんだろうが俺の授業やら事務作業が滞ってなかったのは…なんというか凄く複雑な気持ちだよ」

「…その時の授業の範囲で抜打ちテストでもしておくか…」

　心操「(…皆に後で送っておこう)」

…小さな呟きを漏らさず聞いた心操は、そう心に決めた。

>>136

　相澤「あぁ…結構派手にいかれたからな…最後は特に」

「まあ、この規模の敷地内で被害があれだけなら寧ろ幸いだ。

　それに校長が3日間の事を知ってるなら大丈夫だろう。

　校長には俺から事情を話しておく、お前らは気にする事無いよ」

　　>>133

　…。

　シロ「ほう、…そうか……いやぁ、わしはそんな大したことはしておらんよ。」

　シロが伝えたその言葉に対してみぃみぃと鳴く子猫。

　その子猫に対してシロは目を合わせて相槌を打ちながら聞いた後で3人へ答えを返す。

　シロ「「あんまりこわくはなかったけど、なにがおきたかわかんなくて、すごくびっくりした」

「むちゅうでにげたあと、みんながまもってくれてたんだってきづいて、うれしかった。ありがとう。」

　……との事じゃ」

　>>138

　みっ！

　シロ「…だそうだ、心配はいらないじゃろう。」

　素人目でも容易に意味を察せられる元気な短い鳴き声に、シロも不要と見て特に通訳をせず、普通逆じゃないのか…？とでも言いたげな表情を浮かべる先生を他所にその一言を続けた。