「分子モデリング―基本原理と創薬への応用」
H.-D.ヘルチェ/G.フォルカース著 江 崎 俊 之 訳
目 次
1.1 分子モデリングの近代史
1.2 現代の分子モデリング法は単にルクレティウスの世界を説明できるにすぎないのか?
1.3 モデルは何のために利用されるのか?
1.4 分子モデリングは4種のモデル様式をすべて使用する
1.5 最終段階は設計である
1.6 本書の目的
2.1.1 結晶データ
2.1.2 部分構造
2.1.3 スケッチ・アプローチ
2.2.1 力場
2.2.2 構造最適化
2.2.3 エネルギー極小化法
2.2.3.1 最大傾斜法
2.2.3.2 共役勾配法
2.2.3.3 Newton-Raphson法
2.2.4 電荷と溶媒和効果の問題
2.2.5 量子力学的方法
2.2.5.1 ab initio法
2.2.5.2 半経験的分子軌道法
2.3.1 系統的な探索法を利用した配座解析
2.3.2 モンテカルロ法を利用した配座解析
2.3.3 分子動力学を利用した配座解析
2.4.1 分子静電ポテンシャル(MEP)
2.4.1.1 原子点電荷の計算法
2.4.1.2 MEPの生成法
2.4.2 分子相互作用場
2.4.2.1 GRID場の計算
2.4.2.2 GRID場の利用法
2.4.2.3 化学計量学の利用: CoMFA法
2.4.3 疎水相互作用
2.4.3.1 疎水性の尺度としてのlog
2.4.3.2 ヒドロパシー場
2.4.3.3 分子表面への性質の表示
2.5.1 突き合わせる分子
2.5.2 1原子ずつの重ね合わせ
2.5.3 分子場の重ね合わせ
2.6.1 2D形式から3D形式への構造データの変換
2.6.2 3D探索
3.1 セロトニン作動性薬理作用団の定義
3.2 分子相互作用場
3.3 5-HT2a受容体結合部位モデルの構築
3.4 相互作用エネルギーの計算
3.5 モデルの吟味
4.2.1 タンパク質の配座的性質
4.2.2 二次構造要素の類型
4.2.2.1 αヘリックス
4.2.2.2 βシート
4.2.2.3 ターン
4.2.3 相同タンパク質
4.3.1 配列並置の手順
4.3.2 構造不変領域(SCR)の確定と生成
4.3.3 構造可変領域(SVR)の構築
4.3.4 側鎖のモデリング
4.3.5 距離ジオメトリー法
4.3.6 二次構造の予測
4.3.7 エネルギー依拠型モデリング法
4.4.1 タンパク質モデリングのための力場
4.4.2 構造最適化
4.4.3 分子動力学シミュレーションを利用したモデルの精密化
4.4.4 溶媒和系の取扱い
4.4.5 リガンド-結合部位複合体
4.5.1 立体化学的な精度
4.5.2 充填特性
4.5.3 折りたたみ構造の信頼性
4.6.1 静電ポテンシャル
4.6.2 相互作用ポテンシャル
4.6.3 疎水性
第5章 タンパク質-リガンド複合体のモデリング例:クラスTMHCによる抗原提示
5.1 問題の生化学的および薬理学的記述
5.1.1 抗原性タンパク質はノナペプチドの形で提示される
5.1.2 薬理学的標的:自己免疫反応
5.2 ウイルスペプチドとクラスTMHC糖タンパク質の間で形成される抗原複合体の分子モデリング
5.2.1 リガンドのモデリング
5.2.2 MHCタンパク質の相同性モデリング
5.2.2.1 座標の作成
5.2.2.2 H-2Ld分子の構築
5.3 MHC-ペプチド複合体の分子動力学研究
5.3.1 HLA-A2―分子動力学シミュレーションの間の複合体の運命
5.3.2 HLA-B*
5.3.2.1 分子動力学シミュレーションの間の複合体の運命
5.4 分子動力学シミュレーションから得られたモデルの解析
5.4.1 水素結合網
5.4.2 原子ゆらぎ
5.4.3 溶媒接触可能表面積
5.4.4 相互作用エネルギー
5.5 分子動力学シミュレーションから得られた抗原性ペプチド類のSARおよびクラスT MHCタンパク質に対する高親和性リガンドとしての非天然ペプチド類の設計
5.5.1 新しいリガンド類の設計
5.5.2 設計されたリガンドの実験的吟味
5.6 要約および結論
付 録
付録1 IXGROSプログラム
付録2 ベンズアミジン阻害薬と複合体を形成したトリプシンのBrookhavenデータファイル