「この書は全人類のための労働讃歌だ」。サラリーマン漫画の神である弘兼憲史は、サレンダー橋本の漫画... 「この書は全人類のための労働讃歌だ」。サラリーマン漫画の神である弘兼憲史は、サレンダー橋本の漫画『働かざる者たち』をこう激賞した。しかし、この重要作を語るには、それだけではまだ言葉が足りないだろう。 本作は全人類のための熱い労働賛歌であると同時に、衰退した日本サラリーマン社会への切ない鎮魂歌でもあり、さらには昭和から平成まで続いた日本のサラリーマン像をアップデートしようとする新しい世代のプロテスト・ソングでもある。平成最後の年にこのような作品が産み落とされたことに、ある種の運命的なものを感じてしまう。(※以下、ややネタバレあり) 主人公は、新聞社のシステム部に勤務する入社2年目の橋田。政治記者の同期はスクープ記事を書いて活躍しているというのに、自分は副業で漫画をこっそり描きつつ、裏方仕事を毎日何となくこなすだけ。そんな橋田の周囲には、「どうせ潰れる会社で努力するなんてムダだぜ~?」とうそぶ
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