シーア(شِيعَة)はアラビア語で「شيع」という動詞から派生する「追随者」「同行者」「党派」を意味する普通名詞で[1]、初期のシーア派の人々が、「アリー派」(شيعة علي、Shī‘ah ‘Alī)と呼ばれたことに由来している。後には、シーアに単に定冠詞を付したアッ=シーア(ash-Shīʻa)という語で同派を意味するようになり、宗派の名称として定着した。シーアに属する人のことをシーイー(شيعي、Shīʻī)と言い、スンナ派信徒を意味する「スンナに従う人」(スンニー)に対応する。従って、日本語で、シーアあるいはシーイーに「派」という語を付すのは「派・派」となり、厳密に言えば同一語の繰り返しである。 シーア派の信者はイスラム教徒全体の10%から20%を占めると推定される[2][3][4][5]。2009年には、信徒数は約2億人と推定される[3]。信徒は世界中に分布するが、イラン、イラ