2021年夏、北海道は記録的な猛暑に見舞われた。毎日毎日腹が立つほど暑く、「北の大地としての誇りはな... 2021年夏、北海道は記録的な猛暑に見舞われた。毎日毎日腹が立つほど暑く、「北の大地としての誇りはないのか」、「もう北海道を名乗るな」などと強い口調で罵ってみたりもしたが、そんな訴えは大音量のセミの声にかき消され、日差しは肌を焼き、コンクリートを熱し、山々の緑を色濃くするばかりであった。 そんな真夏のある日、結婚式を二ヵ月後に控えた我々夫婦は、とあるフォトスタジオを訪れていた。所謂、前撮りというやつである。 前撮りには結婚式の予行練習のような側面がある。私と夫が、初めて新郎新婦然とした姿で人前に立つのだ。当日あたふたしないためにも、この前撮りをしっかりこなし、新郎新婦としてカメラを向けられることにできる限り慣れておきたいところである。 まずは衣装選びから始まった。結婚式当日に着るウェディングドレスではなく、このスタジオの貸衣装の中から一着選ぶことになる。それに加えて和装を二着、白無垢と色打
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