能登半島地震で被災した土蔵から運び出された古文書。「文化財レスキュー」が歴史を今につなぐ=202... 能登半島地震で被災した土蔵から運び出された古文書。「文化財レスキュー」が歴史を今につなぐ=2024年3月、石川県能登町 「現在を知るためには歴史を学ぶ必要がある」とはしばしば耳にするせりふである。しかし、過去の出来事と、私たちが生きている現在とはどのようにつながっているのだろうか。 そもそも、私たちは過去のことを、ある程度理解できてしまう。それはなぜなのだろう。戦後の日本中世史研究を長くリードした佐藤進一の『新版 古文書学入門』(法政大学出版局・3630円)は、その問いに答える手がかりを与えてくれる。「古文書」という言葉はさまざまな意味で使われるが、ここでの「古文書」は、日本史の専門家が使う狭い意味での「古文書」を指しており、佐藤によれば、ある人物あるいは組織から別の人物や組織へ、「意思表示」をしている文献のことである。たとえば、「命令書」とか、「請願書」といった書類は、それぞれ「命令」や
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