「∼のほう」は “ぼかし”表現か? 第 125 回日本言語学会大会(2002 年 11 月 4 日 東北学院大学) 飯田 朝... 「∼のほう」は “ぼかし”表現か? 第 125 回日本言語学会大会(2002 年 11 月 4 日 東北学院大学) 飯田 朝子(中央大学) 1. はじめに 近年、コンビニエンスストアやファミリーレストランなどの若いアルバイターが接客する機会の 多い場面で、「お会計のほう…」「ご注文のほう…」「お弁当のほう…」といった、表現が多用され ている。この「∼のほう」を伴った表現は、名詞をあえて“ぼかし”て曖昧にする不要で耳障りなも のとして、しばしば若者のことばの乱れとして位置づけられ易い。 本発表では、「∼のほう」が持つとされる“ぼかす”効果の有無について検討し、なぜ若者が接客場 面で広く使うようになったのかを考察する。その際、敬語体系との関連に注目し、美化語の使用意 識の変化から生じた「∼のほう」の生産的接尾型美化機能を明らかにする。 2. 辞書記述にみる「ほう(方)」 ①方角。方向。 「南
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