ウェブ上には、Q&Aコミュニティやオープンソースによる情報提供など、人々の善意を基盤とした学習支援の仕組みがたくさんあります。このような善意による寄附のシステムはどのようにして維持されているのでしょうか。 この問題を考える上で興味深いレポートが、Harvard Business Schoolから出されました。 Feeling Good about Giving: The Benefits (and Costs) of Self-Interested Charitable Behavior. http://www.hbs.edu/research/pdf/10-012.pdf この報告書では、善意の寄附による行為が発生し持続するメカニズムについて、著者らの研究を含めた様々な領域の実証研究のレビューから明らかにしています。 要点をまとめますと、以下のようになります。 1)自分のことを幸福だと感
近年の研究は,寄付には寄付者の幸福感を高めるという心理的効用があり,その効用はその後の寄付行為を動機づけて寄付を個人内で連鎖させることを示唆している.寄付は資源の再分配の1つの形であることを考慮すると,貧しい人々より豊かな人々において寄付が積極的になされることが期待される.そのため,この心理的効用も,豊かな人々においてより強く得られることが期待される.しかしこれまでの知見を考え合わせると,こうした期待とは反対に,豊かな人々の方が寄付の心理的効用を得にくい可能性が考えられる.また,東日本大震災前後の価値観や状況の変化を考慮すると,この関連は震災後には消失している可能性が考えられる.これらの仮説を検討するため本研究では,東日本大震災前後における経済的な豊かさと寄付の心理的効用の関連を検討した.その結果,震災前は貧しい人々においてのみ,寄付経験が幸福感を高めていたのに対し,震災後は貧しい人々にお
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