TVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(ジークアクス)が第12話「だから僕は…」で完結した。『機動戦士ガンダム』(1979-80年)で地球連邦がジオン公国に勝った設定をひっくり返して、ジオンが勝利した世界を描く一種の仮想戦記と思わせて、似たような世界が幾つもあるという多元宇宙の設定をぶち込み、『ガンダム』にとって正しい歴史とは何かを問うような物語を生み出した。文字どおり“何でもあり”だった『ジークアクス』が『ガンダム』の世界に拓いた可能性とは? 【画像】『ジークアクス』鶴巻和哉らの完結記念イラスト&メッセージ 『ジークアクス』が拓いた功績 仮想戦記は面白い。第二次世界大戦の勝者が連合国側ではなく枢軸国側だった世界を想像してみせたフィリップ・K・ディックのSF小説『高い城の男』(ハヤカワ文庫SF)も、第二次世界大戦に大日本帝国とアメリカ合衆国が参加せず、ドイツが勝利した世界で