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hellog〜英語史ブログ
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hellog〜英語史ブログ

2025円10月26日 堀田によるhel活ポータル The HEL Hub (= helhub) がオープンしました!

日々発信される英語史系コンテンツの新着情報がリアルタイムで更新されていきます.数時間に一度,ほぼ定期的に更新されていくことになります.この hellog がストック型の情報源だとすれば,helhub はフロー型の発信源です.ぜひ訪れて,お気に入りにご登録ください.こちらからどうぞ!

2025年10月15日に「いのほたなぜ」が出ました!

同僚の井上逸兵さんと毎週水・日にお届けしている「いのほた言語学チャンネル」が書籍化されました.井上 逸兵・堀田 隆一(著)『言語学でスッキリ解決!英語の「なぜ?」』(ナツメ社),通称「いのほたなぜ」として10月15日に刊行されています.発売前の Amazon 新着ランキングの「英語」部門にて第2位を獲得しています.ぜひこちらの Amazon ページ(あるいは以下のQRコード)などよりご注文ください.新しい言語学・英語学・英語史への導入となる本です!

合わせて本書の特設HP(各章から動画へのリンクも集あり)もご覧ください.ハッシュタグ,平仮名6文字で #いのほたなぜ からもご意見,ご感想などもお寄せください!

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『言語学でスッキリ解決!英語の「なぜ?」』の Amazon リンク


堀田隆一(ほったりゅういち)による,英語史に関する話題を広く長く提供し続けるブログです(note のプロフィールはこちら)."History of the English Language Blog" ということで,略して "hellog".英語史と関連する英語学・言語学一般の話題も扱っています.本ブログで紹介・推薦する書籍などについて,特別に表記しない限り,すべて自主的な言及です.また,堀田は Amazon のアソシエイトとして適格販売により収入を得ています.

まずは,
  1. 英語史の学び始め/続けには,まず以下の記事からスタート!
  2. アクセス・ランキング (access ranking) のトップ500記事
  3. 英語に関する素朴な疑問に関する記事群
  4. 全記事の標題の一覧 (Archives)
  5. 音声コンテンツ一覧 (heldio & hellog-radio)
  6. Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」(heldio)
  7. 知識共有サービス「Mond」での,英語に関する素朴な疑問への回答
  8. 慶應英語史フォーラム (khelf) のツイッターアカウント @khelf_keio
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をご覧ください.

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その他のお知らせ

お知らせ 英語史トーク動画の第2弾です! 8月21日,YouTube 「文藝春秋PLUS 公式チャンネル」にて,英語史トーク第2弾の前編が公開されました.「【英語の謎 goの過去形はなぜwentなのか】古英語時代は-edよりも不規則動詞がデフォルト|なぜ「あなた」も「あなたたち」もyouで表すのか|He likes...三単現にはなぜsを付ける?」および「【flower(花)とflour(小麦粉)は同じ語源!】help,aid,assistance…「助け」の類義語は何が違う?|同音異義語が多いのはなぜか|「イギリス英語は保守的」は本当か】」です.今回もフリーアナウンサーの近藤さや香さんとお話ししています.2025/08/21(Thu)

お知らせ 英語史トーク動画の前編が9.8万回視聴されています! 5月30日,YouTube 「文藝春秋PLUS 公式チャンネル」にて,英語史トーク動画の前後編が公開されました.「【know の K はなぜ発音しない?「英語史」で英語のナゼがわかる】国内唯一慶應だけの必修科目|古代英語はもはや別言語|500通り以上の綴りがある英単語|憧れと威信が英語を変化させた」および「【ややこしい英語が世界的言語になるまで】文法が確立したのはたった250年前|an appleのanは「発音しやすくするため」ではない|なぜ複数形はsばかりなのか|言語の"伝播"=権力」です.フリーアナウンサーの近藤さや香さんとともに,英語史入門を念頭にお話ししています.hellog の関連記事はこちら.2025/05/31(Sat)

再重版がかかっています! 皆さんにご好評,ご愛読いただいています!(2025年9月23日現在)

2025年6月18日(水),唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力)『英語語源ハンドブック』(研究社)が刊行されました.5月21日以来,刊行日までの歴代最高記録として,Amazon 新着ランキングで「英語」部門にて第1位,「語学・辞事典・年鑑」部門にて第2位を獲得しています.また,刊行後の4日間で紀伊國屋書店新宿本店の語学部門の週間売り上げランキングで第1位,丸善丸の内本店では第4位を記録しました.リアル書店やこちらの Amazon ページ(あるいは以下のQRコード)より,ぜひご入手ください.英語学習・教育に関わる皆さんにとっての必携書!

合わせて本書のランディングページもご覧ください!

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『英語語源ハンドブック』の Amazon リンク


お知らせ ヘルメイト有志によるhel活を紹介する月刊 Helvillian の最新号2025年8月号が7月28日にウェブ公開されました.こちらよりご覧ください.2025/07/29(Tue)

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お知らせ 2025年6月18日(水)に,唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著)『英語語源ハンドブック』(研究社)が発売予定! 研究社公式HPの近刊紹介はこちらからどうぞ.hellog のこちらの記事,および heldio のこちらの配信回でも本書を紹介しています.2025/05/17(Sat)

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お知らせ 2025年7月7日に khelf による『英語史新聞』第12号がウェブ上に一般公開されました.こちらからPDFでご覧になれます.heldio のこちらの配信回,および hellog のこちらの記事でも第12号公開についてお知らせしています.公開後は khelf の X (旧ツイッター)アカウント @khelf_keio より関連情報をお伝えしますので,ぜひフォローをお願いします.2025/07/09(Wed)

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お知らせ Voicy でお届けしている「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の Video Podcast 版を開始しました.Spotify より,同名の Podcast チャンネル「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」として視聴できます.フォローをよろしくお願いします.最新回はコチラです↓ 2025/03/13(Thu)

お知らせ 2025年2月28日に,私の所属する慶應義塾大学の 公式 YouTube チャンネル「慶應義塾 Keio University」内の「研究者紹介動画」というシリーズの1回として「英語史は「英語の歴史」というよりも「英語と歴史」」慶應義塾大学文学部・堀田隆一教授」が公開されました.4分22秒ほどの公式動画です.2025/03/01(Sat)

お知らせ 新年度2024年の4月より khelf による「英語史コンテンツ50+」が始まっています.休日を除く毎日,khelf メンバーより英語史の話題が1つ上がってきます).日々,khelf 公式ツイッターアカウント @khelf_keio からも関連情報を発信しています.2024/04/19(Fri)

お知らせ 知識共有サービス「Mond」にて英語・言語に関する素朴な疑問に回答しています.最新の質問&回答はこちらよりご覧ください.2024/09/30(Mon)

Mond Latest

お知らせ 2023年7月より Voicy 「英語の語源が身につくラジオ」 (heldio) にて「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズを展開しています.Baugh and Cable の A History of the English Language (6th ed.) を1回1セクションずつ精読していくというシリーズです.週に1,2回程度のペースで続けています.有料配信ですが冒頭チャプターは試聴可となっていますので,ぜひ聴いてみてください.バックナンバー一覧はこちらの記事よりどうぞ.2024/02/09(Fri)

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お知らせ 2022年2月26日に,同僚の井上逸兵さんと YouTube チャンネル「いのほた言語学チャンネル(旧:井上逸兵・堀田隆一英語学言語学チャンネル)」 (inohota) を始めています.毎週(水)(日)の午後6時に更新予定です.チャンネルの趣旨としては,こちらの hellog 記事あるいは Voicy でのアナウンスをご一読・ご視聴ください.直下(↓)は最新の YouTube 放送となります.本ブログの関連記事もお読みください.2022/03/10(Thu)

お知らせ 2024年7月より,Voicy 「英語の語源が身につくラジオ (heldio)」の再放送という趣旨で,YouTube チャンネル「heltube」 にて日々配信しています.直下(↓)は最新公開の回となります.2024/08/10(Sat)

お知らせ 2025年3月6日より5月6日まで,heldio の前身である「hellog ラジオ版」 (hellog-radio) として2020--2021年に配信していた62回の配信を,こちらの YouTube にて再放送していました.2025/05/07(Wed)

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お知らせ 2021年6月2日より,英語史の音声コンテンツを配信する「英語の語源が身につくラジオ」(通称 heldio)を始めています.本ブログの姉妹版という位置づけで,音声配信プラットフォーム Voicy を通じて,英語史に関する音声コンテンツを提供しています.企画の趣旨として,こちらの hellog 記事をご一読ください.直下(↓)は最新の Voicy 放送となります.2024/07/20(Sat)

お知らせ 2023年6月2日より,上記 heldio にプレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) が加わりました.毎週火木土の18:00よりお届けしています.helwa は有料配信となりますが,開設趣旨としてこちらの hellog 記事をお読みください.直下(↓)は最新の helwa 放送となります.2023/09/09(Sat)

お知らせ 2023年10月6日より,stand.fm にて「英語史つぶやきチャンネル」 を始めています.英語史の話題を不定期でカジュアルにお届けします.直下(↓)は最新の配信回となります.2025/01/28(Tue)

お知らせ 2023年1月中旬に家入葉子先生(京都大学)と堀田の共著となる,英語史研究のハンドブック『文献学と英語史研究』が開拓社より発売となります.本書についてはこちらのページで,著者が様々に紹介しています.2023/01/05(Thu)

『文献学と英語史研究』

お知らせ 2022年11月8日に『ジーニアス英和辞典』第6版が発売となりました.新版で初めて導入されたコラム「英語史Q&A」を執筆させていただいていますので,ぜひ辞典手に取って開いてみていただければと思います.コラムについては hellog でもこちらの記事群で関連する話題を取り上げています.2022/11/15(Tue)

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お知らせ 堀田ゼミの紹介ページがゼミ生により立ち上げられました.入ゼミを希望する学生は必見です.堀田による公式のゼミ紹介はこちらの記事からどうぞ.2022/11/04(Fri)

お知らせ ご愛読ありがとうございます,9刷が発行されています.2022年9月より電子書籍としても配信開始です.本ブログの内容を多く取り込んだ拙著『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』が2016年に研究社より出版されました.本の趣旨や補足情報のために,コンパニオン・サイト (naze) を用意していますので,そちらも是非ご覧ください.また,本ブログ内の「#2764. 拙著『英語の「なぜ?」に答える はじめての英語史』が出版されました」にも紹介があります.2024/08/10(Sat)

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お知らせ このたび様々な言語における標準化の歴史を題材とした本が出版されました.高田 博行・田中 牧郎・堀田 隆一(編著)『言語の標準化を考える --- 日中英独仏「対照言語史」の試み』 大修館,2022年.
本ブログ内でも本書の紹介記事をいくつか書いていますので,そちらもご覧ください.さらに,7月9日と8月1日には2回にわたって3編者対談を Voicy で配信しましたので,ぜひこちらこちらより各々お聴きください.

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お知らせ 本ブログベースの拙著『英語史で解きほぐす英語の誤解 --- 納得して英語を学ぶために』の第4刷が出ています.本書のコンパニオン・ページ及び著者による紹介ページをご覧ください.また,本書の内容に沿ったブログ記事へのリンク (hogusu) はおすすめです.2018/09/02(Sun)hogusu_front_cover_small

お知らせ 「手軽に英語史を」というコンセプトで,地味に「hellog ラジオ版」 (hellog-radio) を始めています.1つ数分以内のコンテンツです.これまでのコンテンツ一覧よりどうぞ.2020/07/09(Thu)

お知らせ 大修館『英語教育』の2020年3月号に,連載「英語指導の引出を増やす 英語史のツボ」の第12回(最終回)の記事が掲載されています.今回の話題は「なぜアメリカ英語はイギリス英語と異なっているのか」です.どうぞご一読ください.2020/02/14(Fri)eigokyouiku_rensai_12_20200214_front_cover_small.jpg

お知らせ 1月5日発売の英語学習誌『CNN English Express』2月号に「歴史を知れば納得! 英語の「あるある大疑問」」と題する拙論が掲載されています.英語史の観点から素朴な疑問を解くという趣向の特集記事で,英語史の記事としては珍しく8頁ほどの分量を割いています.どうぞご一読ください.hellog 内の紹介記事もどうぞ.2019/01/07(Mon)cnn_ee_201902_front_cover_small

お知らせ 私も一部執筆している服部 義弘・児馬 修(編) 『歴史言語学』朝倉日英対照言語学シリーズ[発展編]3 朝倉書店,2018年.が2018年3月に出版されました.日本語史と比較対照しながら英語史や英語の歴史的変化について学べます.本ブログ内の#3283の記事にも簡単な紹介がありますのでご覧ください.2018/04/23(Mon)

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お知らせ Simonn Horobin 著 Does Spelling Matter? の拙訳『スペリングの英語史』が早川書房よりより出版されました.紹介記事として,本ブログ内の「#3079. 拙訳『スペリングの英語史』が出版されました」「#3080. 『スペリングの英語史』の章ごとの概要」もご覧ください.2017/10/01(Sun)

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お知らせ 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』に関連する研究社ベースの連載企画「現代英語を英語史の視点から考える」が始まっています(そして12回で終わりました).2017/12/21(Thu)


最近 7 日分を以下に表示中 / 今月の一覧

2025-12-14 Sun

#6075.『英語語源ハンドブック』追加資料(索引)が公開されています [hee][notice][helquiz][kenkyusha][note][youtube][helshort][helkatsu]

 『英語語源ハンドブック』が刊行されて半年が経ちました.おかげさまですでに3重版が出ており,ご好評いただいています.本書はJACETの基本1000語をアルファベット順に見出しとして立て,その単語から広がる語源や英語史の世界を楽しんでいただくという趣旨の書籍で,英語学習者や,とりわけ英語教員に,広くお読みいただいています.
 刊行当初より,読者の方々から本書で言及されている英単語・表現を一覧にした索引が欲しいとのリクエストをいただいていました.紙幅の都合により書籍本体には収録できなかったのですが,多くのリクエストを受け,このたび研究社の編集の方々がその索引を作成し,公式HPからデジタル資料として提供されました.無料でDL可能ですので,ぜひこちらの『英語語源ハンドブック』追加資料(索引)のダウンロードページにアクセスし,入手していただければと思います.
 公開されているファイルは圧縮ファイルで,なかには索引のExcel版とPDF版のファイルが含まれています.「英語索引」のほか,なんと「日本語索引」が付いていることにご注目ください.

 1. 英語索引:本書で言及されている全4083の単語・表現を網羅し,掲載ページと検索補助(意味など)が付されているもの
 2. 日本語索引:本文解説内で触れられている主要な日本語項目と,その掲載ページが付されているもの

 ぜひ特定の単語が言及されているページを素早く検索したり,あるいは語彙データを分析したりと,書籍とあわせて多目的にご活用いただければ幸いです.
 なお,今回公開されたデータを眺めていると,単なる索引にとどまらない「意外な発見」がいくつかありました.特に「日本語索引」の方には,語源の本らしからぬ不思議な単語も紛れ込んでいるようです.例えば「博多どんたく」.なぜ英語語源と関係あるのかと不思議に思うかもしれませんね.これを紹介するショート動画を作ってみましたので,ぜひご覧ください.



 今回の索引公開と合わせて,研究社公式の研究社 note にて,『英語語源ハンドブック』の担当編集者さんによる「英語語源クイズ」も公開されていますので,ぜひそちらも訪れてみてください.
 また,本書と関連する公式情報として「#5969. 『英語語源ハンドブック』重版に伴う正誤表の公開」 ([2025-08-30-1]) もご覧ください.
 引き続き『英語語源ハンドブック』のご愛用のほど,よろしくお願いいたします.


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 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

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2025-12-13 Sat

#6074. 超精読ノートのデジタル版を試作してみました [bchel][ai]

 以前は,英文精読といえば,紙のノートに手書きでグロスなどを書き込むスタイルが一般的だった.たとえば見開きページの左側に精読対象となる英文を,行間に十分なスペースを取りつつ手書きで写すかコピーしたものを貼り付けるかし,その行間に訳語を書き込んだり注を付けたりしたものだった.右側は,和訳を書き込んだり,それ以外の自由なメモ書きのページとした.
 しかし,デジタル時代になってからだろうか,あるときから私はそのような紙のノートを使わなくなった.デジタルで代替する方法はないかと,いろいろと探り,試してきたのだが,あまりしっくりくるものがない.今も模索中なのだが,昨今の新技術,生成AIの力を借りて,自分好みの方法を編み出すのもおもしろいかもしれないと,1つ試作してみた.DeepRead と名付けた精読ノートのβ版である.
 題材としたのは,(もちろん!)昨日の記事でも紹介した B&C の精読箇所だ.heldio でも配信した直近2回分の箇所の英文で,このノートシステムを試してみた.

 ・ 「#6070. B&C の第62節 "The Earlier Influence of Christianity on the Vocabulary" (4) --- Taku さんとの超精読会」 ([2025-12-09-1])
 ・ 「#6073. B&C の第62節 "The Earlier Influence of Christianity on the Vocabulary" (5) --- Taku さんとの超精読会」 ([2025-12-12-1])

 機能としてはシンプルで,語句の上をマウスオーバーすると,精読の予習・復習段階で原本となるテキストファイルに付けたグロスやメモがポップアップするというだけのものだ.以下は表示画面のイメージだが,実際にはこちらから訪れていただければ.


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 グロスの記入や表示などのインターフェースを洗練させれば,もっと使いやすくなると思う.また,精読仲間とともに heldio 収録などする場合には,その音源と紐付け,ワンクリックで議論しているところに飛べるという機能も付加することは難しくない.しっくりくるかどうかは分からないが,少し使ってみて様子を見てみたい.
 皆さんは,精読ノートのようなもののデジタル対策,何かされていますか?

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2025-12-12 Fri

#6073. B&C の第62節 "The Earlier Influence of Christianity on the Vocabulary" (5) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][latin][borrowing][loan_word][christianity][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][oe]



 今朝の Voicy heldio にて「#1657. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (62-5) with Taku さん --- オンライン超精読会より」をお届けしました.本ブログでも3日前にご案内した「#6070. B&C の第62節 "The Earlier Influence of Christianity on the Vocabulary" (4) --- Taku さんとの超精読会」 ([2025-12-09-1]) の続編となります.
 引き続き,ヘルメイトの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)の進行のもと,B&C の第62節の最後の3文をじっくりと精読しています.具体的な単語が多く列挙されている箇所なので『英語語源辞典』などを引きながら読むと勉強になるはずです.
 では,今回の精読対象の英文を掲載しましょう(Baugh and Cable, p. 82) .

Finally, we may mention a number of words too miscellaneous to admit of profitable classification, like anchor, coulter, fan (for winnowing), fever, place (cf. market-place), spelter (asphalt), sponge, elephant, phoenix, mancus (a coin), and some more or less learned or literary words, such as calend, circle, legion, giant, consul, and talent. The words cited in these examples are mostly nouns, but Old English borrowed also a number of verbs and adjectives such as āspendan (to spend; L. expendere), bemūtian (to exchange; L. mūtāre), dihtan (to compose; L. dictāre), pīnian (to torture; L. poena), pīnsian (to weigh; L. pēnsāre), pyngan (to prick; L. pungere), sealtian (to dance; L. saltāre), temprian (to temper; L. temperāre), trifolian (to grind; L. trībulāre), tyrnan (to turn; L. tornāre), and crisp (L. crispus, 'curly'). But enough has been said to indicate the extent and variety of the borrowings from Latin in the early days of Christianity in England and to show how quickly the language reflected the broadened horizon that the English people owed to the church.


 B&C読書会の過去回については「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をご覧ください.B&C 全体でみれば,まだまだこの超精読シリーズも序盤といってよいです.今後もゆっくりペースで続けていくつもりです.ぜひ皆さんも本書を入手し,超精読にお付き合いください.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

Referrer (Inside): [2025-12-13-1]

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2025-12-11 Thu

#6072. 12月20日(土),朝カル講座の秋期クール第3回「one --- 単なる数から様々な用法へ広がった語」が開講されます [asacul][notice][one][numeral][indefinite_pronoun][kdee][hee][etymology][lexicology][spelling_pronunciation_gap][hel_education][helkatsu][prop_word][pronoun]


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 今年度,毎月1度の朝日カルチャーセンター新宿教室での英語史講座「歴史上もっとも不思議な英単語」シリーズも,これまで順調に進んでいます.来週末の12月20日(土),年内では最後となる,秋期クールの第3回(今年度通算第9回)が開講される予定です.今回は,一見すると何の変哲もない one という単語に注目します.
 ただの数詞にすぎない,といえばそうなのですが,実はただものではありません.

 ・ one の綴字と発音の乖離
 ・ 不定冠詞 a/an への発達
 ・ 語源的関連語 any, alone, atone, only, other, none, no
 ・ 複合語 someone, anyone no one
 ・ 1つなのに複数形 ones がある?
 ・ 「屈折形」の one's, oneself
 ・ 代名詞としての one
 ・ 支柱語としての one
 ・ one of . . . の語法

 one が数詞から尋常ならざる発達を遂げ,問題がありすぎる語へと変質してきたらしいことが見て取れるのではないでしょうか.むしろ卑近で高頻度で当たり前の単語だからこそ,様々な用法を生み出してきたといえます.講座では,この小さくも大きな語彙項目に,英語史の観点から90分じっくり向き合います.
 講座への参加方法は,前回同様にオンライン参加のみとなっています.リアルタイムでのご参加のほか,2週間の見逃し配信サービスもありますので,ご都合のよい方法でご受講ください.開講時間は 15:30--17:00 です.講座と申込みの詳細は朝カルの公式ページよりご確認ください.

(以下,後記:2025/12/13(Sat)))
本講座の予告については heldio にて「「#1658. 12月20日の朝カル講座は one --- 単なる数から様々な用法へ広がった語」」としてお話ししています.ぜひそちらもお聴きください.



 ・ 寺澤 芳雄(編集主幹) 『英語語源辞典』新装版 研究社,2024年.
 ・ 唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

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2025-12-10 Wed

#6071. 「いのほた」で no に関する回が多く視聴されています [inohota][inoueippei][notice][youtube][negative][negation][etymology][article][sobokunagimon]



 12月7日(日)の YouTube 「いのほた言語学チャンネル」の話題は「#391. おなじ no でも元々ちがうことば --- no money の no と No, I don't. の no」でした.3週間ほど前の「#387. 英語にはなぜ冠詞があるの?日本語には冠詞がないが,英語の冠詞の役割と似ているのは日本語のあれ」が思いのほか人気回となった(1.45万回視聴)ので,冠詞 (article) の話題の続編というつもりで話しを始めたのですが,地続きのトピックとして no に言及したところ,井上さんがむしろそちらにスポットライトを当て,今回のタイトルとサムネになった次第です.結果として,今回も多くの方々に視聴していただき,良かったです.皆さん,ありがとうございます.
 前回の冠詞回でも話したのですが,不定冠詞 a/an は,もともと数詞の one に由来しているので,その本質は存在標示にあるとみなせます.これに対して,否定語の no の本質は,まさに不在標示です.a/anno は,ある意味で対極にあるものととらえられます.存在するのかしないのか,1か0か,という軸で,不定冠詞と no を眺めてみる視点です.
 この観点から見ると,英文法で習う fewa few の意味の違いも理解できます.few は元来 many の対義語であり,「多くない」という否定的な意味合いが強い語です.しかし,これに存在標示の a をつけてみるとどうなるでしょうか.「ないわけではないが,多くはない」という few の否定に傾いた意味に,a が「少ないながらも存在はしている」という肯定的なニュアンスを付け加え,結果として「少しはある」へと意味が調整される,と解釈できるわけです.
 さて,この a/anno の対立構造も奥深いテーマなのですが,今回の動画で視聴者の皆さんが最も驚きをもって受け止めたのは,タイトルにもある通り,2つの no が別語源だった,という事実ではないでしょうか.現代英語では,形容詞として使われる no と,副詞として使われる no が,たまたま同じ綴字・発音になっていますが,実は歴史的なルーツは異なるものなのです.
 普段何気なく使っている単語でも,そのルーツをたどると,驚くような歴史が隠されているものです.皆さんもこの不思議な no の歴史を,ぜひ YouTube の動画で確認してみてください.言語学的な知的好奇心を刺激されること請け合いです.また,冠詞や否定というテーマは,情報構造や会話分析にもつながる非常に大きな問題ですので,今後も多角的に掘り下げていきたいと考えています.

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2025-12-09 Tue

#6070. B&C の第62節 "The Earlier Influence of Christianity on the Vocabulary" (4) --- Taku さんとの超精読会 [bchel][latin][borrowing][loan_word][christianity][link][voicy][heldio][anglo-saxon][history][helmate][oe]



 本日 Voicy heldio にて「#1654. 英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む (62-4) with Taku さん --- オンライン超精読会より」をお届けしました.一昨日,12月7日(日)の午前中にオンラインで開催した超精読会の様子を収録したものの一部です.
 今回も前回に引き続き,ヘルメイトの Taku さんこと金田拓さん(帝京科学大学)に進行役を務めていただき,さらにヘルメイト数名にもお立ち会いいただきました.おかげさまで,日曜日の朝から豊かで充実した時間を過ごすことができました.ありがとうございます.超精読会の本編だけで1時間半ほど,その後の振り返りでさらに1時間超という長丁場でした.今後 heldio/helwa で複数回に分けて配信していく予定です.
 さて,今朝の配信回でカバーしているのは,B&C の第62節の後半の始まりとなる "But the church . . ." からの4文です.以下に,精読対象の英文を掲載します(Baugh and Cable, p. 82) .

But the church also exercised a profound influence on the domestic life of the people. This is seen in the adoption of many words, such as the names of articles of clothing and household use: cap, sock, silk, purple, chest, mat, sack;6 words denoting foods, such as beet, caul (cabbage), lentil (OE lent), millet (OE mil), pear, radish, doe, oyster (OE ostre), lobster, mussel, to which we may add the noun cook;7 names of trees, plants, and herbs (often cultivated for their medicinal properties), such as box, pine,8 aloes, balsam , fennel, hyssop, lily, mallow, marshmallow, myrrh, rue, savory (OE sæperige), and the general word plant. A certain number of words having to do with education and learning reflect another aspect of the church's influence. Such are school, master, Latin (possibly an earlier borrowing), grammatic(al), verse, meter, gloss, and notary (a scribe).


6 Other words of this sort, which have not survived in Modern English, are cemes (shirt), swiftlere (slipper), sūtere (shoemaker), byden (tub, bushel), bytt (leather bottle), cēac (jug), læfel (cup), orc (pitcher), and strǣl (blanket, rug).
7 Cf. also OE cīepe (onion, ll. cēpa), nǣp (turnip; L. nāpus), and sigle (rye, V.L. sigale).
8 Also sæppe (spruce-fir) and mōrbēam (mulberry tree).


 B&C読書会の過去回については「#5291. heldio の「英語史の古典的名著 Baugh and Cable を読む」シリーズが順調に進んでいます」 ([2023-10-22-1]) をご覧ください.今後もゆっくりペースですが,続けていきます.ぜひ本書を入手し,超精読にお付き合いいただければ.


Baugh, Albert C. and Thomas Cable. ''A History of the English Language''. 6th ed. London: Routledge, 2013.



 ・ Baugh, Albert C. and Thomas Cable. A History of the English Language. 6th ed. London: Routledge, 2013.

Referrer (Inside): [2025-12-13-1] [2025-12-12-1]

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2025-12-08 Mon

#6069. 相関従属接続詞 [conjunction][subordinator][adverb][syntax]

 「#5936. 現代英語の従位接続詞一覧」 ([2025-07-28-1]) のリストで相関従位接続詞(あるいは相関従属接続詞) (correlative subordinators) をいくつか挙げた.ここでいう相関あるいは呼応とは,典型的には接続詞とそれに対応する副詞(句)がペアで現われる統語現象を指す.副詞(句)が必須の例もあれば,オプションの例もある.先の記事で挙げたもののほか,詳しく調べるとマイナーなものを含めてもっとあるようだ.Quirk et al. (§14.13) より列挙しよう.

CORRELATIVE SUBORDINATORS
(a)as. . . so
(b)as. . . as
so
such
so. . . (that)
such
less. . . than
more(/-er)
no sooner. . . than, when
barely. . . when, than
hardly
scarcely
(c)the. . . the
(d)whether. . . or
if
(e)subordinator plus optional conjunct
although. . . yet, nevertheless, etc
even if
(even) though
while
if. . . then, in that case
once
since [reason]
unless
because. . . therefore
seeing (that)


 ほかにも文語的文体では where . . . therewhen . . . then などがある.対応する副詞(句)がオプションの場合には,それを付加することで,接続詞の意味を明示・限定する役割を果たすことができるので,従属節が長い場合や,論理的関係を確実に示したい場合にとりわけ用いられる.

 ・ Quirk, Randolph, Sidney Greenbaum, Geoffrey Leech, and Jan Svartvik. A Comprehensive Grammar of the English Language. London: Longman, 1985.

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最終更新時間2025-12-14 10:51

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