前回のインタビューでは、資源と環境への依存で成り立つ成長は限界を迎えており、このままの産業構造で... 前回のインタビューでは、資源と環境への依存で成り立つ成長は限界を迎えており、このままの産業構造で経済成長を続けていると、社会的な損失も深刻になっていくと語った谷口正次氏。 ――「社会的な損失」とは、たとえばどういったことですか? 谷口:現代は高度な情報化社会のせいで、技術の進歩と市場競争のサイクルが早すぎる。A社が新製品を開発しても、それによる利益を十分に享受する前に、すぐB社が追従して競争が激化し、価格が下がってしまうんです。最初に新商品を出した者の利益は小さくなり、その結果、寿命の短い商品が大量の廃棄物として溢れ、希少な資源の無駄遣いを促進することになります。 ――職場レベルでのもっと身近な悪影響もありますか? 谷口:国際競争力で勝つためには、労働生産性を上げなければいけないと言われますよね。しかし、労働の質を上げずに生産性だけ上げようとした結果、いわゆるブラック労働が蔓延してうつ病や
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