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JPH0786499B2 - 複合固体電解質を用いた溶融金属用成分濃度センサー - Google Patents
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JPH0786499B2 - 複合固体電解質を用いた溶融金属用成分濃度センサー - Google Patents

複合固体電解質を用いた溶融金属用成分濃度センサー

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JPH0786499B2
JPH0786499B2 JP2176890A JP17689090A JPH0786499B2 JP H0786499 B2 JPH0786499 B2 JP H0786499B2 JP 2176890 A JP2176890 A JP 2176890A JP 17689090 A JP17689090 A JP 17689090A JP H0786499 B2 JPH0786499 B2 JP H0786499B2
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靖夫 新矢
敬 田中
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株式会社陶研産業
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、複合固体電解質を用いた酸素濃淡電池型の溶
融金属用成分センサーに関するものである。
【従来の技術】
鉄及び非鉄の諸金属工業において、それらの金属の製錬
や精製,鋳造等の諸工程で溶融状態における各種成分元
素の濃度を測定することは、工程及び製品品質の管理上
から、さらには今後の改良にとっても重要な問題であ
る。 従来のこれらの測定は、サンプリング試料の化学分析や
機器分析によっていたが、最近は費用と時間の点からそ
の場で測定結果が得られる各種センサーが要望され、一
部で実用されている。 例えば、溶鋼中の酸素濃度測定用の酸素センサーがあ
り、また溶解銑鉄中の珪素濃度測定用に酸素センサーを
応用したシリコンセンサーがある。
【発明が解決しようとする課題】
現在提案されている溶融金属用成分濃度センサーの1つ
は、シリコンセンサーにみられる酸素センサーの原理を
応用したものである。 即ち、溶融金属中の測定対象の成分元素が溶存酸素と平
衡状態にある時、温度一定または既知であれば酸素濃度
を測定することにより間接的にその成分元素の濃度を平
衡定数から求めることができるのである。 一般的には測定対象の成分元素は酸素と平衡状態にはな
いので、例えばその成分元素の酸化物を酸素センサー近
傍に存在させて強制的に平衡を作りだせばよい。この
時、その成分元素の濃度が平衡移動による変化が小さく
ないと誤差が大きくなって実用的ではないため、測定状
況に合ったその成分を含む酸化物を選択する必要があ
る。例えば、溶融銑鉄用シリコンセンサーでは、通常の
溶鋼用酸素センサーの酸化マグネシウム部分安定化ジル
コニアの固体電解質管の外側に二酸化珪素を有機バイン
ダーで接着し、或いは固体電解質自体に珪酸マグネシウ
ムを分散させたりしている。 しかしながら、前者では接着の工程が余分に必要となる
と共に有機バインダーのため使用に際して二酸化珪素が
剥離する問題点があり、後者では予めシリケートを混合
した原料を用いて一度に製造できるメリットはあるもの
の高温での耐熱衝撃性に問題がある。 このように酸素センサーの原理を応用したものが提案さ
れているが、性能の改良の要請されており、汎用実用化
に適しないものであった。 そこで本発明は、溶融金属中の成分元素の濃度測定を安
価,迅速,高精度にできるセンサーを提供するものであ
る。
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、酸化マグネシウム部分安定化ジルコ
ニアを固体電解質の基体とし、酸素イオン導電体と測定
対象成分元素を含む酸化物との混合物を該基本上に一体
化して成る複合固体電解質を用いることを構成とする酸
素濃淡電池型の溶融金属用成分濃度センサーである。 なお、複合固体電解質の厚みが0.1mm以上3mm以下であ
り、また混合物は厚みが5μm以上で且つ全体の30%以
下の厚みに層状に一体化すれば最適である。 また、混合物中の酸素イオン導電体の割合を40%以上99
%以下とすれば良好である。 さらに、混合物中の酸素イオン導電体がアルカリ土類金
属酸化物によって部分安定化されたジルコニアであり、
且つ測定対象成分元素を含む酸化物がその成分元素の酸
化物とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物であれば
一層効果的である。 (イ)ここで、酸化マグネシウム部分安定化ジルコニア
を固体電解質として用いたのは、溶鋼用酸素センサーの
固体電解質として多量に使用されており、優れた耐衝撃
性と迅速,高精度に広い濃度範囲の酸素濃度測定を可能
にする性能を有するためであり、溶銅やその他の非鉄金
属用にも広く使用されているのである。 (ロ)酸化マグネシウム部分安定化ジルコニアは、3〜
13モル%の酸化マグネシウムを含有するジルコニアをタ
ンマン管,棒状,円板状等の所定形状に成形し、1400〜
1800℃で焼結させるもので、通常の溶鋼用酸素センサー
の固体電解質の製法を応用できるのである。 (ハ)混合物中の酸素イオン導電体は、主として酸化マ
グネシウムや酸化カルシウム等アルカリ土類金属酸化物
により部分安定化されたジルコニアであり、その他、ジ
ルコニアと酸化イットリウム,酸化セリウム,その他各
種のジルコニアとその安定化剤との組合わせを用いるこ
とができる。その安定化剤は2種以上を併用してもよ
い。またジルコニア系以外にもハフニア系,トリア系,
その他の酸素イオン導電体を用いることもできる。 なお、混合物中の酸素イオン導電体の割合が40%以上99
%以下とする理由は、酸素イオン導電性能を保持し、且
つ測定対象成分元素を含む酸化物を必要量保持して本発
明のセンサー性能を発揮させるためである。 (ニ)混合物中の測定対象成分元素を含む酸化物は、例
えば、目的成分元素が珪素の場合は、二酸化珪素、珪酸
マグネシウム、珪酸アルミニウム等である。即ち、その
成分元素の酸化物または他の酸化物との複合酸化物であ
り、他の酸化物とは、好ましくは酸化マグネシウムや酸
化カルシウム等アルカリ土類金属酸化物であるが、これ
に限定されない。したがって、目的成分元素がアルミニ
ウムの場合は、酸化アルミニウム,アルミン酸マグネシ
ウム等であり、リンの場合は酸化リン,リン酸カルシウ
ム,リン酸ナトリウム等であり、クロミウムの場合は酸
化クロミウム,クロム酸マグネシウム等がある。 (ホ)酸化マグネシウム部分安定化ジルコニア基体に、
酸素イオン導電体と測定対象成分元素を含む酸化物との
混合物を一体化することは、例えば、基体の焼結後に該
混合物を焼付ける他、基体の生素地成形体に該混合物を
付着させた後で焼結させる等で実施できるのである。 なお、該混合物は基体上に層となり、或いは断続的に施
されて一体化されてもよい。 また該混合物の厚みは、薄すぎると性能が充分に発揮で
きないので5μm以上は必要であり、また厚すぎると耐
衝撃性が劣化するため複合固体電解質全体の30%以下が
妥当である。 (ヘ)複合固体電解質の厚みは、その電解性能を保持す
るため0.1mm以上とし、且つ耐熱衝撃性や応答性能を損
なわないため3mm以下がよい。 (ト)これらの複合固体電解質を用いた溶融金属用成分
濃度速度センサーの組立は、通常の酸素センサーと同じ
でよい。即ち、酸素基準電極として、Mo+MoO2,Cr+Cr2
O3,Fe+FeO,Ni+NiO等の(金属+金属酸化物)混合粉末
Aを複合固体電解質タンマン管Bに詰め、Moリード線C
を挿入後、タンマン管の開放端部を無機セメントD等で
封着してセンサーとすればよい(第1図参照)。 そして、溶融金属側をMoリード線とこのセンサーを浸漬
することにより測定対象の成分濃度に対応した起電力が
両Moリード間に発生し、計算または検量線によりその成
分の濃度を知ることができることになる。 以下、本発明の実施例を説明する。
【実施例1】 7モル%の酸化マグネシウムを含有するジルコニアのタ
ンマン管形状成形体の外表面に、20%の珪酸マグネシウ
ムと80%の7モル%の酸化マグネシウムで部分安定化し
たジルコニアとの混合粉末のスラリーを塗布した。乾燥
後に、1,700℃で焼結して内径3.5mm,外径5.7mm,長さ35m
mのタンマン管焼結体を得た。なお、混合粉末スラリー
を塗布しなかった部分の外径が5.5mmであったので混合
物の層の厚みは0.1mmと求められた。そして、(Mo+MoO
2)混合粉末を酸素基準極として充填し、常法によりシ
リコンセンサー素子を作成した。 酸化マグネシウムるつぼで高周波溶融した1500℃の銑鉄
にフェロシリコンを加え、0.2%珪素濃度とし、対極と
したMo棒と共にシリコンセンサーを浸漬し、レコーダー
で起電力を測定した。 同様に夫々0.5,1.0%珪素含有溶融銑鉄についても行っ
た。 第2図に起電力と珪素濃度の関係を示すが、良好な対応
を示していることが分かる。応答時間は8〜11秒と良好
であり、浸漬後のセンサーに割れは生じなかった。
【実施例2】 8モル%の酸化マグネシウム部分安定化ジルコニウムの
焼結タンマン管の外表面に、50%の石英と50%の10モル
%の酸化カルシウム部分安定化ジルコニウムとの混合粉
を塗布し、乾燥後に、1,400℃でこれを焼き付けした。
焼付層の厚みは0.02mmであった。実施例1と同様にシリ
コンセンサーを組んで珪素含有溶融銑鉄への浸漬実験を
行い、第3図の結果を得た。 これによると、起電力と珪素濃度は良好な相関関係を示
しており、応答時間は7〜9秒であり浸漬時の割れも生
じなかったのである。
【実施例3】 9モル%の酸化マグネシウム部分安定化ジルコニアのタ
ンマン管成形体の外表面に、10%のクロム酸マグネシウ
ムと90%の7モル%相当の酸化マグネシウムを含むジル
コニアとの混合粉末のスラリーを塗布し、乾燥後に、1,
650℃で焼結させた。得られた焼結タンマン管の混合物
層の厚みは0.05mmであった。(Mo+MoO2)混合粉末を詰
めたクロムセンサーを作製し、実施例1と同要領でフェ
ロクロムを用いた夫々1,5,10,20%のクロミウムを含む1
600℃の溶鋼に浸漬した。 結果の第4図によると、起電力とクロム濃度は良好な相
関を示している。応答速度は8〜10秒であり、センサー
に割れは生じなかった。
【実施例4】 7モル%の酸化マグネシウム含有ジルコニアのタンマン
管成形体の外表面に、8%のリン酸カルシウムと92%の
10モル%酸化カルシウム部分安定化ジルコニアとの混合
粉スラリーを塗布し、乾燥後に、1,700℃で焼結させ
た。得られた混合粉層の厚みは0.13mmであった。(Mo
MoO2)混合粉末を詰めたリンセンサーを作製し、実施例
1と同要領で燐鉄を用いて夫々0.01,0.05,0.1%リンを
含むの1450℃の溶融銑鉄に浸漬した。 結果の第5図によると、起電力とリン濃度は良好な相関
を示している。応答速度は7〜12秒であり、センサーに
割れは生じなかった。
【発明の効果】
このように本発明によると、溶融金属中の成分元素の濃
度測定を安価,迅速,高精度にできる効果がある。 また請求項第2項のものでは、クラックも生じることが
なく安定した測定ができるのである。 請求項第3項のものでは、性能が安定する効果がある。 さらに請求項第4項のものでは、より一層性能が安定す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のタンマン管型センサーの縦
断面図、 第2図は実施例1の実験データ図、 第3図は実施例2の実験データ図、 第4図は実施例3の実験データ図、 第5図は実施例4の実験データ図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化マグネシウム部分安定化ジルコニアを
    固体電解質の基体とし、酸素イオン導電体と測定対象成
    分元素を含む酸化物との混合物を該基体上に一体化して
    成る複合固体電解質を用いることを特徴とする酸素濃淡
    電池型の溶融金属用成分濃度センサー。
  2. 【請求項2】複合固体電解質の厚みが0.1mm以上3mm以下
    であり、また混合物は5μm以上で且つ全体の30%以下
    の厚みに層状に一体化された請求項第1項記載の溶融金
    属用成分濃度センサー。
  3. 【請求項3】混合物中の酸素イオン導電体の割合が40%
    以上99%以下である請求項第1項又は第2項記載の溶融
    金属用成分濃度センサー。
  4. 【請求項4】混合物中の酸素イオン導電体がアルカリ土
    類金属酸化物によって部分安定化されたジルコニアであ
    り、且つ測定対象成分元素を含む酸化物がその成分元素
    の酸化物とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物であ
    る請求項第1項又は第2項又は第3項記載の溶融金属用
    成分濃度センサー。
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