自民党の牙城で「保守王国」として知られる茨城県。7月の参院選では自民党から保守層の票が流出し、参政党に1議席奪われるという皮肉な動きが鮮明になった選挙区の一つだ。4日に投開票が迫る自民党総裁選の行方を、茨城で起きた異変から探った。 塚本治男さん(74)は茨城で6代続くコメ農家で、自民党総裁選に投票できる一般党員の1人でもある。以前は農村出身で農相も務めた石破茂首相(党総裁)に敬意を抱いていたというが、今は葛藤が生じている。 政府はコメの国内価格高騰を抑えるために備蓄米を放出したが、多くの農家にとっては都市部の消費者を優先したと映った。