■SFマガジン1994年1月号《SF翻訳講座》 金井美恵子の最新エッセイ集『本を書く人読まぬ人とかくこの... ■SFマガジン1994年1月号《SF翻訳講座》 金井美恵子の最新エッセイ集『本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬPARTII』(日本文芸社)をぱらぱらめくっていたら、「電子小説の未来」という一章が目にとまった。 「いまだにワープロさえ使ったことがない身」である筆者が、(バブル崩壊時代を生きる小説家の自己防衛として)出版社を経由せずに小説を発表する手段たりうるデスクトップ・パブリッシングに興味を持ち、さらには電子メディア時代の小説の未来像に思いをはせるという趣旨のこのエッセイは、滅びゆくメディアの代表選手といえなくもない文芸雑誌のひとつ〈群像〉に発表され、それに対して断筆宣言前の筒井康隆がまたべつの文芸誌〈文藝〉の「文藝時評」で罵倒するという文壇的事件も起きていたらしいのだが、あいにく勤めを辞めてからとんと文芸方面のゴシップに疎くなっているぼくは、単行本になるまで寡聞にして知らずにいた
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